DIARY 2013年11月


11月5日 side-A 駄々をこねる洗濯機をそっと抱きしめる

内田百フはこう言った。「日記を書く事は専門家でない芸術家が、詩人としてのすべての人間が、自分の芸術と記録とを最もいい読者なる子供に遺すことである。これは最も意味の深い又尊い芸術の一片であり、又芸術そのものである。だから日記をつけなさい」。
 日々の雑務に追われるうちに眠みが訪れて、日記は明日でいっかってなっちゃう (*´・ω・)(・ω・`*)ネー

そんなこんなで放置してた音楽Ustream「お布団の中からお送りするBelieve The Music Again」を3億年ぶりにやった。3億年っていったらよちよち歩きの子供が中学校にあがるくらいの年月で、我ながら酷い。その3億年の間にリリースされた新譜を、3日・10日・17日・24日の4週にわけてご紹介する。
 っていう放送当日、前から使ってたチャンネルの管理ができなくなってて、新しくチャンネルを立てて仕様変更と戦ってるうちに開始時間が1時間遅れた。おつきあいくださった皆さんありがとうございました。でで!! 誰が聴いてくれてるかわかんないコメント欄に黙々と曲目を書き続ける作業は果てしなく虚しい。気軽にコメントください。ほんとお願いします、ほんとお願いします!!

11月5日 side-B 歌の仕組み

さらに遡って29日はベースのレッスン。島にいる間はもちろんベースに触ってないわけで、直前にコソ練はしたけどどんなもんか。「今日はいいね」って言ってもらえた。気持ちの問題かね。それにしても楽器が重い。持ち歩くようにショートスケールの買うかなあ。なんの努力もしないで楽器うまくなりたい。
 2日はBanda Forro Legalのライブ。ワンマンでも大賑わい、テレビ局の取材まで入って僕もインタビュー受けた。使われるかしら。っていうのはバンドの魅力でもあるし、フォホーっていう音楽の魅力でもあるし、食事もお酒も美味しくて堪能した。たいがい酔った。ダンスミュージックなんでまた空いてるフロアに出てって、こういうきっかけ役って必要なんだけど俺ほんとはチキンだからさ、誰かやってくんないかしら。で、ダンスレッスンコーナーの先生が女性を誘えっていうんで、何人かの女性におつきあい頂いた。ひとり断られたの、しばらくしたらイケメンと踊ってたんでちょっとだけ現実みた。

島ではずれたウクレレケースのストラップの修理。僕は私立出身で家庭科の授業がなかったんで、裁縫ってしたことない。子供用の裁縫セットを買ってきて、YouTube見ながら (主に指を) 縫った。入門サイトを作ってる人は当然入門者じゃないので、初心者がどこをわからないのかわかってないとこある。僕が作曲を始めた時、入門書にコードの仕組みが書いてあって、それはまあわかった。で、コードチェンジっていつすればいいのかわかんなかった。答えはしたい時にすればいいんである。全曲1コードで突っ走る曲もあるし、1小節に4回コードチェンジする曲もある。ってことがわかんなかったことが、著者にはわかんなかった。のを思い出すくらいわかんないことだらけの裁縫だった。「猫がひもを好きすぎる」というハードルを乗り越えて、我ながらよくやったんじゃないの。と思いたいけどとても思えない。
 結局安全ピンで止めた。

中古のレコーヨ買いまくってる。封を開けるのが致命的に下手で、レコーヨってハサミでさくさく切れんの知ってた? (´-`) .。oO
 レコーヨの素敵なとこって、ガジェットとして魅力的なんだ。封を開けて匂いがする。大きさや存在感や、針で物理的に波形を読み取る仕掛けとかぜんぶ楽しい。音質も大事だけど、なにをもって高音質とするかは好き好きで、部屋に馴染む音ではあるな、と思う。

毎回楽しみにしてる音楽コラム、「歌の仕組み」の14回目はPaul Simonの韻の話。比較するのもおこがましいけど、僕らの新しい曲「月と時計」は、こんな風に韻がストーリーを紡いでいった。
 しばらくはバンド活動が難しい状況で、曲を書いたりDJやるよ。っていう告知はどんどん変化するのでチェックしていてくださいよ。

11月7日 思いっきり頬張ったミックスナッツに殻付きピスタチオが入っていた話

はいつかする。

山本精一 - 岡田徹のポストポップユニット、ya-to-i観てきた。山本さんも岡田さんも引き立て役に回って、フロントにガールズを並べたのは彼ららしい。甘酸っぱくて涼やかなステージだった。フロントアクトがCarnationっていう豪華すぎる対バン、2人になってからのCarnataionは初めて観たけど、若いファンがついてて嬉しかった。っていう雄々しさからya-to-iへのギャップですよ。
 フロントに立ったのは柴田聡子さん、じゅんじゅんさん、オカピーさん。山本さんを差し置いて、聡子さんのアコギとオカピーさんのチョッパーのジャムセッションコーナーまであって、完全に場の空気を食っていた。ほわっとした。おじさんほわっとしたな。岡田さんも「ya-to-i再始動のきっかけは聡子ちゃん」って言うくらいの活躍。でもそんなガールズに自由な表現の場を与えたのは紛れもなく岡田さんの深い愛情だ。涙ぐんでいたようにも見えた。で、ステージに強い違和感を与える山本さんが、このユニットのエッジと余韻を残す確かな鍵だった。

さよならAmazonの箱 さよならAmazonの箱 ずっとAmazonの箱 ずっとずっとAmazonの箱 ずっとずっとずっとAmazonの箱。いっぱい出たね (*´・ω・)(・ω・`*)ネー 多摩市が段ボールゴミの日を増やすか、公団がゴミ集積所に屋根つけて雨の日も出せるようにするか、Amazonが段ボールについて考えを改めるか、僕がAmazonやめるしかない。

敵と味方にわけるとすれば、人類最大の敵は間違いなく電気ひもだ。どうして勝手に絡まって、どうして勝手に抜けるのか。どうして勝手に設定変えて、どうして猫がじゃれるのか。で、人類第二の敵はNTTだ。

Laurie AndersonがLou Reedとの出会いから死別までを語る。すごくいい記事。全文読みたい。頭数管理のために孤児になったゾウにPTSDの症状がでた。これ、群れのあり方の話だし核家族の話でもある。

チャイの佇まいが亡くなったネモに似てて、ときどきどきどきする。

11月9日 繰り返す繰り返すさざ波のように

先月サイトのデザインを変えた。10年以上も変わんなかった構成をぜんぶ入れ替えた。過去の日記を読み返した。我ながら酷い読み物だ。特にFUJI ROCKに行かなかった3年間、2009年から2011年あたりはほんとうに酷い。そんな精神状態だったから行けなかったわけだけども。それでも友達続けてくれてる皆さんありがとう。
 震災をきっかけに考え方が変わって、大規模な体重の削減を行った。で、実はこれはリバウンドなのではないかっていう状態にある。アルジャーノンのお墓に花束を。

島倉千代子逝去。俺何枚かCD持ってるよ。好きなシンガーだった。興味を持ったのはCarnationの痛快なカバーから。そんでオリジナルを聴いた。
 何度も書いてるけど誕生日が一緒なんだよ。ほかに一緒なのはゴッホやゴヤ、ヴェルレーヌ、クラプトン、ノラ・ジョーンズ。波乱の人生を背負う星回り。周到な計画で伝説化を果たした美空ひばりと比べて、信じては騙され信じては騙されのお千代さんは不遇であったと思う。どうか安らかに。

今日はO.T.さんと、武蔵小山Janie Jonesさんの機材を借りてアナログDJの練習をする。「ツトム - スキルの公開処刑」、もちろんお金は頂きません。ただカフェであるので、飲食物を積極的に摂取してください。どれも美味しいです、その横でなんかやってるくらいの感じです。17時頃から始めて飽きた頃にお開きにします (お店は24時まであいてます) 。よろしくね。

11月12日 keep the no-customers satisfied

ビートに合わせてボリュームいじるミックスが早く廃れますように。

9日は武蔵小山Janie Jonesさんで「ツトム - スキルの公開処刑」、いままでCDでDJしてた僕が、お店の機材をお借りしてアナログの公開練習をした。もちろんノーチャージ、ご飯の美味しいロックカフェなんでみんなおいでって声かけたんだけど、見事にノーカスタマーだよね (´Д` ) これがいまの人望だ。そもそも僕自身が1時間遅刻したんで人のこと言えない。
 アナログのDJ楽しい!! 夢中になってたらまさかの \電車ない/ 接続が悪くて23時台で電車終わっちゃうんだよ。O.T.さんにおつきあい頂いて飲み屋を転々とした後、朝までカラオケた。果てしなく疲れた。セットリストはこんな感じ。

[1st Set] Sounded In Space / RCA VIctor  地下水道 [Kanal Dub] / Moonriders  Cruel To Be Kind / Nick Lowe  恋のホワンホワン Cruel To Be Kind / 三遊亭円丈  Walk Out To Winter / Aztec Camera  Video Killed The Radio Star / Bruce Woolley And The Camera Club  Strawberry Fields Forever [Raspberry Ripple Remix] / Candy Flip  Behind The Mask / Eric Clapton  Ya Hey / Vampire Weekend  Once In A Lifetime [Live] / Talking Heads  Walking To The Beat / 高橋幸宏  Ban Ban Ban [Spyduction Mix] / Monsieur Kamayatsu  Bomber / 山下達郎  Lady Pink Panther / 鈴木茂

[2nd Set] Feelin' Good [Feelin' Better Streamer Remix] / Frank Cunimondo Trio Featuring Lynn Marino  Cashback / Neneh Cherry & The Thing  Welcome To The Party / Har-You Percussion Group  The Jitterbug Waltz / Michael Legrand Meets Miles Davis  Fuses / Stereolab  Cuba Electronic / Mala  Brasillia 2000 [All That Jazz] / Yukihiro Fukutomi  Never Can Say Goodbye [3000 REMIX] / Jackson 5  Bensema / Afrocubism  Aloha Wamayen / Afric SImone  Beer Barrel Polka / Frankie Yankovic

[3rd Set] I'm Waiting For The Man / Vanessa Paradis  Strawman / Lou Reed  Pale Blue Eyes [Live] / The Velvet Undergroud  Walk On The Wild Side / Lou Reed  愛のさざなみ / 島倉千代子  愛のさざなみ / Carnation  東京Shyness Boys / 細野晴臣  東京Rush / 森高千里 ...以下アドリブ

10日は音楽Ustream「お布団の中からお送りするBelieve The Music Again」、The Beach Boysの「MADE IN CALIFORNIA」から聴きどころをご紹介した。これがまた仕様変更なのかバグなのか、音が出てなかったんだわ。17分もたってから、Ustreamじゃなくてtwitterに報告がきた。それまでみんな無音の画面を眺めてたのか...。さんざん弄って仕切りなおして、理由はわからないけど原因はわかった状態で、再再再再再放送。
 つくづく反応の頂けないUstreamはマスターベーションでしかないな。残るのは虚しさだけ。通常放送はひっそりと終了します。Ustreamっていうメディアの不安定さもさることながら、僕の番組ホストとしての力量を思い知った。

Yahoo!知恵袋に秀逸なやりとりがあった。「自分で新興宗教を作って教祖になってひと儲けしたいのですが、どういう準備をすればいいですか?

寒い。今季初の猫団子が観測された。激しい夕立のあとさらに気温がさがった。澄んだ空の星の輝きはもう冬だな。お布団の中でおならしたら猫でてきた。なんかごめん。

11月13日 冬眠

眠り、眠り、そして眠り続けた。ガールにとんでもなく寝ぼけた電話をして軽く受け流された。

12月1日のイベントはノーカスタマーじゃこまる。前回渋谷guestさんで苦戦したんでほんとしつこく告知します。普段DJをしないあの方々の音楽趣味が垣間見れます。そうとう面白い自信がある。タイトルは「toneとオリオン」。よしなに。

10月25日の2本の日記、加計呂麻島の体験をまとめた大切な記録を、パソコン歴22年めにして上書き保存の凡ミス。思想は自分の中にあっても、そこに至る生の記録は代えがたい。これはブログじゃなくて日記であり、一遍の詩なんですよ。っていうこだわりは5日の日記に。
 結局くまさんがYahooのキャッシュから救出してくれた。きのう今日はそれで頭がいっぱいで。

デロンギだした。ぬくぬくおんおん。

11月17日 君は行くのかそんなにしてまで

12月1日のイベントに向けて、TwiPlaをTwiPiaと勘違いしたまま必死の宣伝活動。twitterでURL貼りつけたDMが送れないバグが続いてるんで、メンション飛ばしまくった。我ながらタイムラインが酷い。
 なんでこんなに必死かってば、前回guestさんでやらせて頂いた時、気が滅入るほど動員が悪かったからだ。内容はよかったと思ってる。今回はモアベター。珍しいメンバーが飛び道具用意してるんでぜひ遊びに来てください。っていうタイミングでDJ とけいがバズった

15日は高校時代の非常に少ない友人たちと飲み。男子校はほんとうに辛かったけど、彼らと会う時間だけは救われた。でもやっぱり感覚がだいぶ違う。そして僕は喋りすぎた (uh ah) 。写真は1989年と2013年の僕たち。
 小学生の頃、隣の席の女子と会話することもなかった。しずかちゃんと自然に話してるのび太はリア充。いや男子と会話することもなかったけど。大学時代に女性とだけ会話できるようになって、人を選べば男性とも喋れるようになったのはここ1-2年と思う。街はもうエックスマスの気配が漂っていた。

最近のぐっときたtweet、為末大さん。「苦しみの前に必ず執着と見方の癖がある。何も欲さず何も裁かずあるがままに見れば苦しみも無い。おそらく本質的な救いは、現実を変える事ではなく見ている自分に気づく事、突き詰めれば救われたい自分を捨てる事になるのだと思う。けれどもどうしても人は見方より現実を変える事に意識がいってしまう。こう考えればお金持ちになれる、こうすれば成功できる、こうすれば楽になれる。救いというより、痛み止めに近いものが世の中では救いとして扱われて、そして消費されていく」。
 藤岡みなみさん。「今日、コートのポケットに朱肉の要らないタイプの印鑑入れてて、リップクリームと間違いそうになり、あやうく唇が藤岡になるところでした」。

きのうは地震が続いた。Paul McCartneyも一緒にゆれゆれしてるんだぜ。そして天上に青い月。じっくり眺めようとベランダに出たらラーメンの匂いがしてくるトラップ。今日は獅子座流星群のピークだ。

11月19日 (俺が) 寒いだろ、こっちこいよって猫が

17日はとり・みきさんとヤマザキマリさんのライブ、とりマリ&エゴサーチャーズを観に行った。とり・みきさんはマンガ家としてはもちろん、表現者として、知性のあり方として、ずっと尊敬してきた方。
 満員御礼の下北沢440は身動きもできなくて、運良く席を確保したけど、周りが大先生ばっかりと気づいてそっと譲った。その筋の方々の忘年会的なイベントだったみたい。まずは野本かりあさんの新バンド、エスエフが登場。モデルさんらしく、すらっとした体型の魅せ方を心得たステージ。代わって水中、それは苦しい。10年くらい前にみうらじゅんさんのラジオで音源がかかったのを聴いて、ずっと気になってたバンド。色物かと思ったら普通にかっこいいパンクロックであった。激しいストロークと笑いと詩情。ううむ、ベースレスだな。

そしてとりマリ&エゴサーチャーズのステージ。ベースはイトケンさん、ドラムはサンコンJrさん。の中で映えるとり・みきさんのカッティング!! ソロも見事。そしてヤマザキマリさんの艶っぽい歌声!! 四ヶ国語「イパネマの娘」をはじめ、ボサノヴァの名曲を次々と披露する。二ヶ国語「砂に消えた涙」はとり先生の選曲だろうか。
 最後に登場したファンクバンド、アチョリキックスには山本直樹先生がゲストボーカルで登場、中川いさみ先生もコーラスで色を添える。マンガ家さんにはバンド好きが多くて、表現に対する好奇心と、独りの作業が続いて共同作業に帰りたい気持ち、で、やっぱり凝り性なんだろうな。オールスター余興大会じゃなくて、ライブイベントとして存分に堪能した。
 ジョニー大蔵大臣とお喋りするタイミングがあった。水中にベースがいないのは、ジョニーさんにベースへの思いがありすぎるからだそう。いままでいろんなベーシストと共演したけど、バンドに誘うに至らなかった。憧れのとり先生、一緒に写真を撮っていただいた。とり先生と笑顔満面も違うなと思って、「猫背感を前面に出した風でお願いします」、の結果がこの写真。

マンガ家さんにお眼にかかるのは初めて、普段はギャグ漫画を書いてても実は物静かだとか、素敵女子を前にすると眼鏡が割れる満賀道雄的なイメージを多少なりとも持ってたけど、皆さん社交的だしお洒落だしモテだった。
 残念だったのは、加計呂麻島で頂いたサンゴを紛失したこと。「サンゴのネックレス落ちてませんでしたか」って尋ねて回るおじさんの心境を140字以内で想像しなさい。

18日はやっちゃいけないタイプのドタキャンした (´Д` )
 体調も気力もぜんぜんダメで。東日本大震災のあと意識が変わって、パンパンだった体重もみるみる落ちて眼に精気が戻ってきたって書いた。...だめなんだわ。結局片恋のために痩せて、失恋と共に戻っていった。6月の恋はさ、本当に大きかったんだよ。

11月22日 Band On The Run To TOKYO

Paul McCartneyの来日公演に行ってきた!! The Beatlesっていうバンドが音楽に残した革命、世界の人々に与えた歓びは果てしなく、そのフロントマンの1人Paul McCartney御年71歳のショーを観るっていうのは音楽を愛する者にとって特別な体験だ。

東京ドームに行くのは再生YMO以来20年ぶり。幕張とか舞浜にあると思ってた。出掛けに用意したチケットが \ハイっありません/ 幕張とか舞浜だったら完璧に遅刻だったわ。
 東京ドームは水道橋にあった。でかい。入り口が41個もあることに驚愕した。客層は老若男女バランスいい。ライブによっては自分が一番若かったり一番年寄りだったり、周りオタクしかいないってこと多いから。いろんな世代の人がいろんな音楽を聴くのが健全だ。で、僕の席からみた場内の風景はこんな感じ。頭おかしいだろ、どう見てもライブ会場じゃねえだろ。

ステージにメンバーが登場した。会場広すぎて集中できない。音がものすごーく悪い。Beatlesじゃない曲で盛りさがりすぎ。の三重苦で最初は「あー...」って感じだったけど、気づいたらぐいぐい引きこまれてた。
 前々から評判だった71歳とは思えない声の張り、シャウトからファルセットまで50年前の曲を原曲のキーで歌いあげる表現力は見事だった。「Hey Jude」では観客からも「na na na...」のコーラス、僕は夢中になって「Ju, Jude, Ju, Jude, Wah!!」とか歌ってたけどそこPaulが歌うとこや。でもPaulはリアルタイムなフェイクを入れてきて、いちいちかっこよかった。3時間近いステージの3度目のアンコールでまさかの「Helter Skelter」。疲れ果てた。71歳Paulがじゃなくて僕が。

でも凄いのは体力だけじゃない。Paul McCartneyなんて遊んで暮らしても7代くらいは安泰じゃんね? それでも本気で演奏して楽しませたい、ショーマンシップに感動したんだ。つまり、音楽が好きな人の奏でる音楽だった。もうひとつは偉大過ぎるBeatlesの、特にJohnの呪縛をちゃんと引き継いでる潔さかも知れない。すごいものを観た感が、後からじわじわくるタイプのライブだった。
 ヘフナーか...。欲しい。しかしあれはレフティでPaulだから絵になるのだよな。僕は普通に持って鏡を見るとして、ほかのメンバーには逆に持ってもらわないと。ヘッドが左右に開いて見えるのがいい。でで、誰も指摘してないけど...「Back In USSR」のVJで一瞬Pussy Riotの文字が出た。支持の表明だとしたら、さりげなくてかっこいい。

話代わって。ベースっていう楽器のスタイルと歴史を再現する演奏が面白い。ほかにもドラム、ギター、アコーディオン編がある。David Byrneがフィリピンの台風被災支援のパフォーマンスをする。イメルダ・マルコスをテーマにしたアルバムを作ってたしね。My Bloody Valentineの「You Made Me Realise」はSonic Youthのオマージュで、A面にする気はなかったらしい。早逝したロックレジェンドがもし2013年に生きてたら。見事なPhotoshop芸。
 佐野元春さん 音楽=生きること。「音楽はただのエンターテイメントではないということです。音楽を奏でる強い理由があるんですよね。...つまり、生活の中の表現と音楽を奏でるということが一体になっているんです」。

モンティ・パイソンが再結成する。DVDやYouTubeの秀逸なコメントでメンバーが集ったことはあったけど、こんどは本格的に活動するらしいよ。70代のじいさんに心揺さぶられる日々。「退屈」についての研究。喜怒哀楽と同じくらい興味深い題材らしい。アイソン彗星がもうすぐ肉眼で見える。日の出前の東の空だって。
 よくある女の子のネールの写真、こうやって撮ってるらしい。南波志帆さんの場合。

11月29日 side-A チキンライスーでいいや

「風立ちぬ」もまだ観てないのに「かぐや姫の物語」がすごい評判。

25日は柴山一幸&Beautiful Daysのライブに行ってきた。ネガティブナイトってシリーズイベント、いつも素晴らしい出演者で楽しみにしてた。この日は...ネガティブってニュアンスを取り違えちゃた方もいらしたかな。
 Beautiful Daysはいま日本で最高のポップロックバンドのひとつと思う。それはさ、四半世紀前にBOXっていうおじさんバンドがいて、彼らは売れなかったけどブリットポップブームより数年早く日本にギターポップブームが来たのをよく覚えてるから。90年代初頭に出てきたバンドはみんなBOX聴いてたんだよ。いまのBeautiful Daysの客層に、ロックンロールキッズが見当たらないのが残念。前回のネガティブナイトのダイジェスト映像あった。ぜひ観てよ。

帰り道、bar bachibouzoukに初めまして。先日見たとりマリ&エゴサーチャーズのイベントを主催したバーで、あの日の忘れ物を取りに伺った。マスターはイベントでトリを務めたアチョリキックスのリーダー原田潤さん、音楽や表現文化への造詣と愛情溢れる方で、お客さんも楽しい方ばかり、ついつい朝まで居座ってしまった。
 右隣に座ってらしたのは、果たして出渕裕さんであった。左隣に座ったガールは学部のうんと後輩、ふっきれたキャラがよかった。素敵なお店、また下北沢に行くときは顔を出す。

11月29日 side-B チキンライスーでいいや

つきあいの長いガールに、「スキルさんって私と喋るとき素なの?」って聞かれた。びっくりした。ずうっと素だし、ほとんどの人の前で僕は素なんで。だからさ、トラブルを引き込むこともあるよ。なにかを演じるのがものすごく苦手なの。自分が喋ってる言葉を書き起こして、もう一回喋ってって言われてもできない。スピーチの機会を頂いても原稿はなしで。
 twitterで、「インターネッツは架空のキャラが挑発しあうゲーム」って言ってる人がいた。「10年以上やってそれに気づいてないやつはバカだしちょろい」って。俺23年やってんだよ。そんなつまんないルールいらないよ。

科学方面で面白いニュースがあった。Tレックス以前の恐竜王を発見。巨大天体ヒミコの謎が解明。南極の氷床の下に活火山があった。クレーターの地下で世界最古の海水が見つかった。ネパールで世界最古の仏教寺院が見つかった。クラゲ型の飛行装置を開発中。クリスマスツリーにも未来キタ。iPhoneに直接接続できる補聴器を開発中。

音楽の記事。逗子市議会が「海岸での音楽禁止の条例化」をしようとしてる。野外での音楽活動を規制する先例になっちゃったらまずいね。音楽は森のなかで海のほとりで生まれた。反対の署名運動があります。
 「ルーツ音楽」が希薄な世代、80年代の話。あの薄っぺらい時代に僕は馴染めなかったし、日本ではそれはそのままバブルにつながっていった。あの時代を謳歌した人たちはいまだに80年代に生きてる。かっこ悪いなって思う。イギリスのレコードセールスで、インディーズのシェアが史上最高になった。Andy McKeeのギタープレイ。Bernard Parmegiani逝去。フランスの電子音楽の重鎮で、若いミュージシャンの信奉も厚い。つい最近アナログ買ったんだ。

秘密保護法強行採決のお知らせ。日本ペンクラブが「未来への反逆」だって抗議声明をだした。文化の後退であると同時に、治安維持法への影響も気になる。戦禍はあの党に投票した人々の間で引き受けてくれないか。

それ以外の記事。早くしないと再開発されちゃう町めぐり。遊園地の観覧車「と」女性が結婚、いつも彼のことを考えてるんだって。里親が見つかるまでペットショップが飼い主のいない犬猫を飼育するサービス。電車で痴漢に間違われた時に冤罪を回避する方法。元東電社員が廃炉作業に取り組む作業員にカイロと肌着を送る活動を始めた。団地にヤギを放って雑草を食べさせる試み。猫をなでる機械。もはやキネティック・アートだ。猫...それでいいの?

11月29日 side-C Wether Report

俺、猫、好き。
猫、俺、好き。
こんな幸せがほかにあるだろうか。

ここ数日、頭の中に音楽が流れて、特になにもかけてない。天気もいいし、あれだな、寝る時用の靴下というのは実にいいものであるな。そんな穏やかな日々なのに気分が冴えない。そうか、気圧が不安定だったのか。天気予報は鍋物指数とか心底どうでもいいんで、天気概況を伝えて欲しい。鍋くらい自分のタイミングで行かせて欲しい。

今日はエレグラだけど自分のイベントの準備しなきゃなんで観に行けない。そういえば、クラブ遊びはするけどレコード盤を見たことがないっていうガールがいたんで、アナログレコードのPVをつくりました。編集もままならないInstagramにしてはよくできた。
 DJイベントでみんなを楽しませるのは難しい。楽しむコツは!! みなさんお友達をお誘いの上、わいわい来てください。出演者やお店の方や、ほかのお客さんにも気軽に話しかけてください。とくにDJは、プレイ中でも「この曲なんですか?」って聞かれんのはすんごく嬉しいの!! シャイでロンリーなあなたもせめて僕には声かけてよ。
 MELODY KOGAさんが面白いことを企んでる。「DJというフォーマットをお借りし、世に溢れる歌に、私の作った歌を、格子状に編み込むような構想をぞくぞくしながらねりねりしています。あと、基本的に歌っちゃう予定です」。DJ とけいもなにをやらかすかわかんない。今回は、楽しい。

11月29日 side-D たのもしいむすめ

柴田聡子さんの公演「たのもしいむすめ」観てきた。ステージには聡子さんが独り、ギターを紡ぎながら言葉を放つ。その意味よりも、穏やかな声で繰り出されるイメージの断片が真っ暗な会場の空気を彩っていく。照明は裸電球。その動きと影。時にスライドやミラーボール。音楽のフィールドを軽く飛び越えたステージだった。表現者としての懐の深さに圧倒された。女は女優、であった。
 新しいメガネの聡子さんはますますかわいいな。あの太縁メガネと共に現れた異色のシンガーソングライターは、どんどんその可能性を広げて変貌しつつある。まだまだ引き出しはあるし、こうしている間にもどんどん広がってるんだろう。

久しぶりに下品なほどの金髪にした。人は太ると金髪にしたくなるものだ。日本人の金髪男性、ほとんど太ってる。それは金髪にすると軽く見えるんじゃないかっていう幻想のせいで、いざ色を抜いたら逆効果だって気づいても学習しない。

DJみそしるとMCごはんの新曲「ローストチキン -Thanks to "Sunday People"」はSupercarのサンプリングできた。この娘、GarageBandでつくってんのか。センスがあればガレバンでできちゃうんだよね。音楽ソフトに必要なのは、アイデアが浮かんだ瞬間を捉える操作性で。

中島義道「家族に「いこい」を求めえた人は、不断に甘やかされ、そのことによって頭脳が単純化し、麻痺し、知らないうちに多くの非婚の人や家族関係に苦しんでいる人を傷つけることになる。しかも、このことにわずかの罪悪感ももたないほど鈍感である

ところで君の着メロなんでドナドナなの。