DIARY NEW


5月4日 SIDE-A 心ない人

この日記、文句ばっかりでほんとに申し訳ないけど。またしても心ない人に傷つけられて大きなダメージを受けた。今度は精神科の主治医だ。もともと鬱病は病院に行くのも辛い病気だ。病気なので病院に行けないスパイラル。特に春は体調を崩しやすい。でも4月22日の金曜日に這うようにして病院に行った。っていうのは水木金しか開いてない特殊な病院で、どうしても金曜日に行かないと5日間も薬が切れてしまうからだ。さらに役所に申請する書類も準備した。僕は発達障害でもあって、事務作業が極端に苦手。むしろ我ながら褒められて然るべきと思って向かった。

ところが主治医は書類の不備について激昂した。最初に大きな声をあげたのは僕の方だ。もうギリギリの精神状態の中で不備を指摘されてどうするか問い詰められて、「できないんです!」と声をあげた。すると主治医はさらに大きな声で、「俺にはこれを書く義務はないんだよ、お前が書けって言うから書いてやろうってのにその態度はなんだ!」と。精神科医が患者に対して感情的になるなんて、決してあってはならないことだ。驚いて呆然としたし、酷く傷ついた。そのまま病院のビルから飛び降りようかと思った。

この日記の読者の99%は、ヤマシタが飛び降りて死ねばよかったのにと思ってる。飛び降りなかったのは、遺言書を作ってないために遺産が実弟に渡るのが嫌だったからだ。すべて慈善事業に寄付したい。実弟との関係が表向きは良好だった頃は、自殺未遂を何度かした。遺言書を作ってしまったら、食い止めるものがなくなる恐怖もある。この日記の読者の99%は、いますぐ作れと思ってる。

初診の時から主治医を信頼してなかった。多摩に越してきた13年前、検索したら最寄り駅の圏内に精神科のクリニックが2軒あって、もう1軒の方が信頼できそうなので電話したら話し中だった。で、たまたま繋がったのがいまのクリニックだ。主治医はステレオタイプな団塊世代っぽくヘラヘラと軽薄に話して、とても真剣な相談事ができる雰囲気ではなかった。しかも初診で趣味を聞かれて音楽が好きだと言ったら、クリニックに通院してるミュージシャンの名前を出してきて、この人守秘義務もないんだって驚いた。

そういえば市役所の障害福祉課の窓口担当の威圧的な態度にも酷く萎縮した。例えば知的障害を持つ方にも同じ態度を取るのだろうか。障害者支援センターの新しい担当さんにもがっかりしてる。「自分で動かないと未来は変わらないっすよ」系の人で。「動きたいのに動けない」のが鬱病だ。それは本人が一番わかってる。追い討ちをかけられると罪悪感で悪循環に陥る。担当が代わってよくなったことはない。ホームヘルパーの新しい担当に宗教に勧誘されたり、訪問看護師の新しい担当はそもそも看護師の資格を持ってなかった。

信頼できない病院から転院しなかったのは前にも書いたとおり、病的に事務作業が苦手だから。それで13年も無駄に引き伸ばしてしまった。今回のことで決意ができた。すこし元気が出たら転院する。いまはずっと寝込んでる。

この事件が起きたのが22日金曜日の夜。唯一のプロの話し相手であるカウンセリングは土曜日の午後で、23日は別の予定を入れていたためおやすみさせて頂いてた。何かあったら連絡くだされば対応しますとのことだったけど、もちろん夜は電話が繋がらない。その次の30日土曜日のカウンセリングは相手の都合でおやすみ。この件について誰かに話すことが2週間できない。という間の悪さがいかにも呪われた僕の人生だなと思う。

そんな中で優しい声をかけてくれた雨宮未來ちゃん、ゆらぴこちゃん、葵乃まみちゃん、今川宇宙ちゃん、なまはむこちゃん、れいちもちゃん、ほんとにどうもありがとう。そして猫のチャイに思いっきりのありがとうを。

5月4日 SIDE-B 最近聴いてる音楽

音楽聴いてます。Congotronics International、Wet Leg、Taj Mahal & Ry Cooder、Jerry Paper、Toro Y Moi、Charlotte Adigery & Bolis Pupul、Calexico、Juan Fermin Ferraris、The Regrettes、Andy Frasco & The U.N.とかね。Wet LegはYard Actと並ぶ今年の新人バンドで、来年の来日を楽しみにしてる。多国籍大所帯バンドCongotronics Internationalはフジロックに出たことがあるらしい。知らないで観逃してた。残念。Taj Mahal & Ry Cooderは悪いはずがない。Jerry Paperはアメリカのナード感丸出しの宅録ポップで非常に好ましい。

Moonridersの11年ぶりのアルバム「it's the moooonriders」も聴いた。鈴木慶一さん、白井良明さんの作品に何曲か好きな曲があった。ただ「火の玉ボーイ」から「Don't Trust Over 30」までが10年であることを思うと、00年代ライダーズから変わってないな。もうひとつ、牧村憲一さんが育てた昭和音楽大学の出身者たちに人間的に疑念があり、そういう意味でもあんまり聴く気になれない。

小坂忠さんが亡くなった。敬虔なクリスチャンでガチの牧師さんでもあった忠さん。神の身許に。僕が最初に聴いたのは名盤「ほうろう」ではなくて「April Fool」だった。「ほうろう」にはほんとうに驚いた。その後、ロックのアルバムをぜんぶ揃えてゴスペルのアルバムもだいたい聴いた。Tin Pan Alleyのスタジオライブ音源(ボーカルは忠さんと吉田美奈子さん)を大量に頂いて、そればっかり聴いてた時期もあった。

ライブで印象的なのはHyde Park Music Festival、Tin PanのNHKホール、横浜赤レンガ倉庫、晴れたら空に豆まいてではちょっとお話ができた。名ライブ盤「もっともっと」が収録されたのがまさに僕が生まれた日で、そのことを伝えたら洒落たサインをくださった。ほかにもいっぱい観たな。ボーカルはご存知のように魂揺さぶるサイコーのパフォーマンス、一転してMCではお茶目だった。当面ロスは尽きない。小粋に別れよう、さよならベイビー。

5月2日の忌野清志郎さんの命日に、雨宮未來ちゃんが「JUMP」のカバー弾き語り動画をあげた。翌3日には「今日は憲法記念日です」とツイートした。清志郎さんも、日本の平和憲法をとても大切にしてた。未來ちゃんの清志郎愛が嬉しい。前にライブDVDをあげたら「これ探してた!◯◯の◯◯バージョンが入ってるの!」って僕より詳しかった。清志郎さんが亡くなったのは58歳の時。まだまだ若いよね。葬儀にはファン4万3000人が集まった。もちろん僕も行った。でっかいピンクの風船が踊って清志郎さんの歌がガンガン流れて、みんなで一緒に歌った。

清志郎さんのことを思うと胸が詰まる。その音楽、思想、人柄、どれだけ偉大な存在だったか語るとキリがないけど、突き詰めると「歌が上手い人」だったんじゃないか。ソウルのニュアンスをあんな風に歌いこなす人は日本にほかにいない。

4月8日 SIDE-A 病弊、あるいは表現者について思うこと

僕は音楽をはじめとする表現文化が好きだけど、音楽家や芸術家という方々が無条件に好きかというとそうでもない。というのは彼らの多くは表現文化が好きなのではなく「自分」大好きで、自分を観て欲しいに過ぎないからだ。ジャイアンリサイタルだ。

僕が初めて関わった劇団は「るかたす」と言った。語源はLook at us.「僕たちを見て」、子供がお母さんに「見てー見てー」というレベルと変わらなかった。僕はるかたすの劇団員ではなかった。るかたすにはスタッフの劇団員が1人もいなかった。公演の都度知人に頼っていたのである。また彼らはゲネリハをしなかった。それはジャイアン様である俺たちが本番に集中力のピークを持っていくべく、ゲネリハをやりたがらなかったからだ。スタッフにとってゲネリハが必要であるかどうかは彼らにはどうでもよかった。すぐに別の劇団に、劇団員として移った。

同じ疑問をいま音楽家に感じている。セミプロSSWシーンを観に行くようになって、彼らが驚くほど音楽を聴いていないことに気づいた。大衆音楽は古代西アフリカに生まれてから現在に至るまで、途切れぬ歴史を持つ伝承芸能だ(クラシック音楽はキリスト教会の介入があってその話をすると長くなる)。誰かの音楽に影響を受けてオリジナリティを加えて次世代に渡す。例えばBillie Eilishが、Silk Sonicが、BTSがああいう音楽を奏でて、では自分はどう出るか、という積み重ねだ。

これはセミプロに限った話ではない。細野晴臣さんや大瀧詠一さんに、「若いミュージシャンから質問を受けることも多いでしょう」と問うたインタビュアーがいた。2人とも「いやぜんぜん」。例外として細野さんは岸田繁さんと星野源さんを、大瀧さんは山口隆さんを挙げていたと記憶している。いま日本の多くのミュージシャンは自分の音楽に、自分にしか関心がない。

ある音楽ライターが、「いま仲良くしてるミュージシャンが音楽をやめても私は友達でいたい。でも私が書くことをやめたら彼らは私と遊んでくれないだろう」とつぶやいていたのが忘れられない。僕の音楽の神様、David Byrneや鈴木慶一さんは、いくつになっても新しい音楽への関心を失わない。慶一さんについては、僕をミュージックフリーク同士として扱ってくださったことにとても感激した。

音楽が好きなのでツイッターでいろんなミュージシャンをフォローしてる。多くのミュージシャンはフォローバックしないか、してもミュートしてる。僕もそのミュージシャンが、自分のライブやリリースの告知しかしなかったらリムーブしていく。「告知の告知」をするミュージシャンも多い。「明日の20時に素敵なお知らせがあります」。そのお知らせが素敵かどうかはこちらで決めさせてくれないか。ライブやリリースの情報は音楽ニュースアカウントを読めばいい。その人がいまどんな音楽を聴いているのか、どんな本を読んでどんな映画を見てるのか、世の中についてどう考えているのかに興味があるのだ。

というところで今回の石川浩司氏の件だ。石川氏はライブの予約をして無断キャンセルをするのは「犯罪」だと明記した。犯罪とはずいぶん強い言葉だ。犯罪かどうかは裁判官が決めることだ。石川氏の発言の根拠はもちろん収益が減るから。

僕は鬱病を患って、朝起きてみないと、あるいは実際に家を出てみないとライブに行けるかわからない。ライブハウスの最寄り駅に着いて引き返してくることもままある。もちろん前もってキャンセルすることがわかっていたら連絡を入れる。しかしライブ当日、出演者もライブハウスも準備に追われて連絡が行き届かないことも多い。

石川氏は「無断キャンセルが多かったためにライブハウスを出入り禁止になったミュージシャンがいる」という。そのミュージシャンの客が何度も無断キャンセルを繰り返したわけじゃなく、1回のライブの裏に別の魅力的なライブが発表されたために客が流れた、その責でミュージシャンが出入り禁止になったと。それっておかしいのはライブハウスの判断では。また小さなライブハウスの公演で事前精算の場合、キャンセルして返金されることはまずない。それでも「犯罪」ですか。ファンやメディアを「自分を見てもらうための道具」としか考えてないことを嘆くあの音楽ライターの言葉が蘇った。

このやり取りを見て、外野のヤジが山程飛んできた。FRUEに、野外フェスでビンの飲み物を売るのは危険ですよ、世界中どこもやってない、ましてやこどものお客さんが多く、会場は階段だらけだと指摘した時も、七尾旅人氏に、ステージに犬を上げて鳴けとけしかけるのは虐待では、と指摘した時も忠実な家来たちのヤジが飛んできた。まさに「キチガイ」扱いだった。

とにかく精神的に酷く病弊した。今日から当面のライブや演劇やイベントの予約は「キャンセル」を試みる。返金は当然ないものと思っている。収益の心配はありませんよ。運営内でキャンセルの連絡が行き渡るかどうかは私には知らん。

4月8日 SIDE-B 病弊、あるいは「芸能家」について思うこと

なんだか今日は文句ばっかりで申し訳ないけど、ずっともやもやしていたことを。Beat Happeningというイベントを主宰している水口浩志氏について。

1月にBeat Happeningのイベントに行ったら、開場時間が30分後ろにずれてた。そもそもの開場予定時間に、実際の開場時間に入ったお客さんの6割程度は着いてた。めちゃくちゃ寒い夜だし近隣のお店にもご迷惑がかかる。

僕は水口氏と面識があったため、代表のつもりで水口氏に「連絡を徹底してください」と告げた。水口氏の答えは「ツイッターに書いたでしょう」。僕は水口氏のアカウントをフォローしてない。すべての観客が自分のアカウントをフォローしていると考える傲慢さ。開場時間に話しかけてきた別のバンドめあてのお客さんは、そもそもツイッターをやってなかった。

「山下さんは出演者のツイッターを読んでるでしょう」。これは出演者側のミスなんだけど、テキストでの開場時間表記と画像での開場時間表記が違っていた。そのことに気がついたのが向かっている電車の中で、会場はドタバタだろうと敢えて問い合わせなかった。水口氏の回答は「そんなのは画像が正しいに決まってるでしょう」。決まってない。まったく別のイベントで似たようなことがあり、テキストの情報が正しかった。

メールで予約を受け付けて、その返信で確定するイベントならば、メールで開場時間の変更を知らせるべきだ。水口氏の答えは「メールに時間変更の可能性があると書いた」。あきれかえった。

僕1人が勘違いして早く来たのではなく、何十人ものお客さんがめちゃくちゃ寒い中30分待っていたわけだ。その上で「ツイッターであの書き方やめて貰っていいですか」嫌です。一言「すみません」の言葉があればもちろん削除した。ごめんなさいが言えない坊やに振り回されるのは好きじゃない。

水口氏とのトラブルはこれが最初じゃない。やっぱりイベント会場の表記についてわかりにくいところがあって、問い合わせて逆ギレされたことがある。その時に出演者に「こういう事情で楽しめそうもないな」って話したら、水口氏にはそういうところがあって、来ないお客さんを何人か知っていると。

僕も今後水口氏主宰のイベントには行かない。

3月30日 ご愛顧頂き半世紀

誕生日。50歳になりま...ええと、年齢はシジミ70個ぶんです。二日酔い知らず。磯野波平さん54歳。磯野フネさん48歳。自分が50歳になるとも、50歳になっても女の子が好きだとも、50歳になってもバスの運転手さんの後ろのちょっと高い席が嬉しいとも思ってませんでした。
 精進します。

3月30日の花はアルメリア、花言葉 「心づかい」「思いやり」なんだって(坂本櫻さん調べ)。解釈は委ねる。去年から誕生日を積極的にアピールするキャラを演じて、いろんなアイドルさんや女優さんに(ネット越しに)祝ってもらった。僕は猫以外に誰とも会わずうちに引きこもってるわけですが!

最近は例年の春の鬱が特に酷くてひたすら寝込んでる。チケットを取ったライブ、映画、演劇、展覧会、行けるのは1割程度で。料理する気力もないんで出前館の食べあとが山になってる。そろそろ立ちあがりたい、と願って発病23年を迎えた。やっぱり独りで闘病するのは無理ゲーだ。

ロシアのウクライナ侵攻に胸を痛めてる。悲惨なニュースはメンタルに来る。子供や赤十字を撃ったらあかん。いやすべてがあかん。かといって「戦争反対」という言い回しにも違和感がある。戦争は絶対悪で、野心に燃える政治家も軍事産業従事者も悪いとわかっていながら自分を騙し、周囲を騙してる。戦争に賛成も反対もない。

ウクライナはロシアの元カノで、ロシアは未練があるんだよ的な比喩が流行った。でもロシアはずっとDVしてた元カレなのよな。NATOとロシアの代理戦争でもあって、冷戦は終わってなかった。今後プーチン氏暴走→核兵器発射→人類滅亡の可能性もある。これは内田樹さんの描くシナリオのひとつで、僕の妄想ではない。

ここ数日はアカデミー賞授賞式でのウィル・スミス氏を巡る言動にもじゃもじゃしてる。笑いの文化の違いがあって、大雑把にアメリカでは人種差別やマイノリティ差別といった言葉の暴力は冗談として扱われて、日本のツッコミみたいに手を出す暴力は絶対にあかんってことみたい。ウィル・スミス氏の謝罪には誠意があったと思う。対するクリス・ロック氏は謝罪もなく擁護されてる。ウィル・スミス氏のアカデミー賞剥奪や役者廃業の可能性もあって、そこまでいくと僕の感覚ではわからない。

音楽聴いてます。Yard Actに打ちのめされた。あとはRobert Grasper、caroline、Samm Henshaw、Cate Le Bon、Black Country, New Road、Oki、Mike Cooper、Danny Elfman、FKA Twigs、Elvis Costello & The Imposters、Damu The Fudgemunk feat. Raw Poetic、Magdalena Boy、Guerilla Toss、Kristine Leschper、Isik Kunal、Aldous Harding、Rex Orange County、中村佳穂さん、崎山蒼志さん。

僕が人生で初めてガチ恋オタクしてる雨宮未來ちゃんのユニット、NaNoMoRaLGo To STARDOM 2っていうオーディションでグランプリを取って、メジャーデビューと賞金100万円を手にした。未來ちゃんの専属運転手として生きたい。

1月1日 SIDE-A あけました、おめでとうございました

2022年も猫年です!

僕のおととし、2020年は布団にうずくまって、20年以上改善する気配のない鬱病と、壮絶な孤独と闘っていました。2021年は少しずつ外出の練習をして、新しい仲間や居場所ができたりもしました。

ところが夏に新型コロナウィルス感染症にかかって入院、3週間生死の間を彷徨いました。オリンピックで機材が足らず、同じ病室の方が次々と亡くなっていきました。コロナ病棟に迎えに来る人はいません。

命からがら退院した翌週、愛猫メイが亡くなりました。あまりにも優しくてあまりにもお茶目な、人生で最高の友達でした。彼の存在にどれだけ支えられ、救われてきたかわかりません。メイが僕の身代わりになって命をくれたのかな、とさえ思います。とても不思議な子だったから。

メイは僕の体調が悪いと、すぐに察して僕のほっぺたをなめて一緒に寝てくれました。メイがいなくなって、遺された猫チャイがすぐに察して一緒に寝てくれるようになりました。チャイが看病係を引き継いでくれたんだな。だから僕は大丈夫です。

僕は今年50歳になります。磯野波平さん54歳、完全にそっち側です。メイに貰った命を大切に生きます。今年も、いや今年こそよろしくお願いします。みなさんの2022年が愛と音楽と共にありますように。

1月1日 SIDE-B 2021年の後半をざざっと振り返る

新型コロナウィルス感染症に罹患して3週間入院して生死の間を彷徨って、命からがら退院した5日後に愛猫メイを亡くしたことを日記にして以来、更新が途絶えていた。もうね、実にいろんなことがあった。

メイを亡くしたのはほんとうに辛い。彼は僕の入院中に急に体調を崩して、退院後に再会できたものの亡くなってしまった。最近知人がやっぱり猫を亡くした。同じように一番懐いてたお父さんが療養のために海外に渡って、寂しさから急に体調を崩したんだそうだ。メイもきっと寂しかったんだ。

亡くなってすぐの日記に、僕の入院中に猫たちを預かってもらってた動物病院の先生に「実は預かっていた時点でメイちゃんかなりギリギリの状況で、でも最期に山下さんに会いたくて退院するのを待っていたんだと思いますよ」って言われたことを書いた。そう、メイは待っててくれたのだ。

でも僕はメイを看取れなかった。大好きなユニットが命運をかけたライブを観に行って、帰ってきたらメイはもう冷たくなっていた。だからメイが眠るように逝ったのか苦しんで逝ったのかもわからない。酷い話だよね。そのことでずいぶん自分を責めた。

入院中は主治医との会話はモニタースピーカー越しで、そのスピーカーがぶっ壊れてたんで自分の病状がわからなかった。退院した翌週に、入院中の主治医から普段通っている内科の主治医宛ての報告書を持って内科に行った。そこでようやく自分が死の瀬戸際にいたことを知った。内科の主治医からライブ禁止令が出された。

主治医は世間の「ライブハウスは危険」という風説に流されたのかもしれない。ライブ鑑賞なんてたかが遊びのひとつで、なくても生活に支障がないと思ったのかも知れない。でもいつ治るとも知れない鬱病と闘ってる僕にとって、ライブはほぼ唯一の家を出るモチベーションだ。人に裏切られ、音楽と猫に救われて生きてきた。家に籠もって寝込む孤独な毎日は入院中より辛かった。

ほんとうは1人の時間ができたら、自分のアウトプットをしたかった。7年以上も新曲を書いてない音楽制作もそうだし、2020年5月から途絶えてる日記の補完もそうだ。いまこのサイトがバグだらけなのも把握してるよ。でもそんな気力はまったく起きずにただ布団の中で硬直していた。1ヶ月後の診察には、人間にとって表現文化がどれだけ大切かを5000字の手紙にして臨んだ。

秋から少しずつ外出の練習を始めて、山あり谷ありしつつも年の瀬まで楽しく過ごすことができた。発達障害的にどうしても人に誤解されたり、距離感を誤ってトラブルを引き起こすことがある。それは49年の人生、ずっとそうだった。今年は久しぶりに新しい仲間や居場所ができて、そのことでとても救われているけど、それが永遠に続くとは思ってない。

今は体調がいい日は、外出の練習としてライブや演劇や映画を観に行ってる。ロックやジャズや民族音楽といった本来の趣味のライブじゃなくて、アイドルのライブが中心だ。ホスピタリティに依存してる。つまり物販でインスタント写真を撮ってサインをしてもらう1分に会話ができる、それが僕の精神衛生上大きな救いになってる。ただ負担もあって、僕はお喋りが下手なんで手紙とプレゼントを渡してる。その準備にかなりの労力を割いて、徹夜になったりもする。

そんな波乱万丈な2021年、振り返ってみたらここ十数年で一番いい年だった。謝辞をSIDE-Cで。

1月1日 SIDE-C 驚きと感謝を込めて

2021年は重篤な新型コロナウィルス感染症に罹患して3週間ガチで死の淵を彷徨い、退院した翌週に人生で最高の友達、猫のメイを亡くしました。それでもここ十数年で一番いい年でした。楽しかった。それは素晴らしい音楽と、素敵な女の子たちと、生前のメイと遺された猫チャイ、遊んでくださった皆さんのおかげです。

特にアイドルユニットNaNoMoRaLグデイ、楽しい配信をしてくださった葵乃まみさん、気にかけてくださった今川宇宙さん、遊んでくださったセレクトショップデアデビの皆さんに特に大きな感謝を。そしてNaNoMoRaLの雨宮未來さんにガチ恋です。僕を「スキルくん」と呼んでいいのは未來ちゃんだけ! ほかにも僕を幸せな気持ちにさせてくださった方がたくさんいらして挙げていったらきりがない。猫はもう最高でしかない。唯一の家族で、それも絶対的な信頼に値する稀有な家族です。人間の血縁関係は恐ろしい。

よく聴いた音楽はArlo Parks / Collapsed In Sunbeams、Bruno Pernadas / Private Reasons、Courtney Barnett / Things Take Time, Take Time、Esperanza Spalding / Songwrights Apothecary Lab、Hiatus Kaiyote / Mood Valiant、Japanese Breakfast / Jubilee、Mabe Fratti / Sera que ahora podremos entendernos、The Sundrop Garden / ((( 3 )))、Ulrich Schnauss & Mark Peters / Destiny Waivingとか。映画は「アメリカン・ユートピア」と「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」の2本の音楽ドキュメントに打ち震えたし、音楽表現の可能性を再確認した。

2022年も山あり谷ありするだろうけれど、できればこのまま大きな波に乗って、表現物をアウトプットしたいし社会に積極的に関わりたいと思っています。今年は、今年こそ、どうぞよろしくお願いします。

今年の抱負は「檸檬堂の9パーを飲まない」。5%以下にします。これは表向きの抱負で、ほんとうは「ガチで痩せる」。痩せてモテモテである。痩せてウハウハである。恋人を作ってお喋りなどしてみたい。あわよくば手など繋いでしまいたい。キャーえっち!



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