DIARY 2008年10月


10月1日 大地の力、未聴山脈

写真は大いなる自然の力が生み出した、未聴CD山脈です。奥に2列になってるんだよ。なんでこんな事態が発生したかというとですね、人様のブログを読んでると、いろんなCDがさも素晴らしそうに紹介されてるじゃないですか。で、タイトルをコピーしてAmazonにペーストして送信しちゃう。で、2-3日してAmazonからCDが届く。開けてみる。これなんだっけ。いままでそういうのはベッドの棚の上に積んでたんだけど、もし地震が起きた時「空手バカボン」のCDで頭を打って死んだら死に切れないと思って床に移してみました。我ながら量に驚いた。これからはちゃんと聴きます。それから節制します。
 という訳で、今日ももそもそThe Beach Boys Samplerを作ってました。欲しいという酔狂な方、メッセージください。えっ「Surfin' U.S.A.」や「Help Me, Rhonda」や「Barbara Ann」は入ってないの? 入ってません。「'Til I Die」も入ってない。聴いてて辛いから。どうせ入れるなら71年に既にmice paradeしてたAlternative Mixを入れたいな。

10月2日 WOO、授業をさぼって陽のあたる場所にいたんだよ

9月27日は学校のガイダンス、今日から本格的な講義だったんですが、さぼっちゃいました。テヘ。いろいろ辛くてね。痛いのは、今日さぼると来週の自主トレの予約が入れられないことだ。レモンに会いたい一心で早めに復学したんだけど、かえってダメだった。前に日記で休学の話をした時に、メッセージ欄では「学校辞めちゃダメだよ!」って声をいっぱい頂いたんですが、メールでは3人の方に「辞めるっていうのも選択肢としてありですよ」っていうご意見を頂いたんです。それは楽な方に逃げるって意味じゃなくて、皆さんよく考えて仰ってるのが伝わってきた。僕が友達の抱える問題を、そこまで真剣になって考えてあげられるか疑問だ。器が小さいので。つくづく友達に恵まれてます。で、どうするか。自主トレをしばらく入れられないならとりあえずライブに力を注いで、それから考えます。
 写真はパソコンチェアで寝るクリマロ。いつもこいつをどかしてからパソコンの前に座ります。

10月4日 素敵女子との夜

ここ数日落ちてました。完全に鬱に戻ったな。学校どうしようかな。
 今日はIさんが「近くに来たので」って顔を出してくれました。Iさんも最近日記によく出てくるけど、恋愛とかじゃありませんので。Iさん、8年半の愛を実らせて2週間前に結婚したばっかりなんです。なにかあっちゃまずい。本当はYさんになったのだがしばらくはIさんと呼ばせてくれ。それにしても素敵女子はどんどん嫁に行く。だんだん一緒に遊んでくれる女子が少なくなってきて、おじさんは寂しい。Iさん、新婚旅行用のデジカメ買いに渋谷に出るんで、一緒にカラオケしませんかと。2人で3時間歌いました。IさんはFlipper's Guitarの1stを1曲目から最後まで歌ってみせた。それにしても歌がうまい。僕が歌ってると見事なコーラスをつける。

10月5日 笑わせんなよベイビィ

The Beach Boys Samplerのライナーノートを書いたり、疲れ果てて眠りこけたり。背中を誰かに押さえられる夢を見てうなされた。起きたらクリマロがひっついてました。お前かよ!
 お腹がまた出てきたり、アゴのラインがあやふやになってきたりなので、腹筋をはじめました。そしたら筋肉痛が酷い。フクフクのにゃあがお腹にのっただけでいたたたた。「団地ともお」に笑っていたたたた。「団地ともお」快調に面白い。団地に住む小学生ともおとその仲間、団地の住人たちのお話。それぞれのキャラクターに味と謎があって、不思議な笑いに包まれる。なにより作者、小田扉さんの秘めたるアヴァンギャルド精神。キャラクターだけそのまま活かして、まるっきり違うアプローチから別のジャンルのマンガを作り出してしまうのです。毎回笑わされたり驚かされたり。いまはスピリッツが面白いです。別格として「3月のライオン」と「のだめ」。そんなものを読んでいる。お薦めのマンガがあったら教えてください。重くないやつ。

10月6日 Phil Spectorはコケシに似ている

電動Phil Spector。なんでもない。前にも書いたけどPhil Spectorって好きじゃないんです。音が攻撃的で、聴いてて疲れちゃう。轟音モノとか嫌いじゃないんだけど、そういう攻撃性とはまた違う。Wall of soundとはよく言ったものだ。音の壁が押し寄せてくる感じ。「ALL THINGS MUST PASS」だけは奇跡的に名盤です。
 皆さんRadioheadが好きですよね。これがまた僕にはよさがわからない。それよりIdaを見逃したのがショックです。来日してるのは知ってたんだけど福岡って聞いたから、福岡のフェスにでも出るのかと思ってた。Sparks、Linus of Hollywoodと並んで、今年の3大見逃してもーたーライヴです。

秋の雨は心が沈みます。とりあえず生存報告まで。

10月9日 ありがと

金木犀の香り漂う昨今です。金木犀は芳香剤の匂いがして嫌いだっていう方がいらっしゃるけど、それは芳香剤の再現度が高いってことじゃないでしょうか。ところできのうの日記は思わぬところで波紋を読んでしまった。特に個人的な攻撃を受けたクラビットブラダロンさん、ごめんね。彼女が僕に光を見せてくれたのは確かで、その光はもう消えてしまいそうだけど、彼女のことをいつか感謝して尊敬して誇りに思えるようにしたいと思う。
 最近聞いた、あるミュージシャンと評論家の会話。
ミュージシャン「なんかあったかくて柔らかいものと寝たいなあ」
評論家「それって女ってこと? 」
ミュージシャン「いや、猫とか」

笑った。そのミュージシャン氏、ハードボイルドなイメージなんで。猫は確かに癒される。でも背中さすってくれるでも、自信つけさせてくれるでもないのだよ。「愛してるの響きだけで、強くなれる気がしたよ」っていうの希望。

きのうはライブの最後の打ち合わせ。なんとなく人づてでお願いしてしまったエンジニアさん、実はすごい方だった。La Canaって小屋も観客として素晴らしいライブを沢山みた場所だし、出演してくださるミュージシャンももちろん大好きだし、こんなに豪華でいいのだろうか。僕は受付でテンパっている予定。初めてお会いする方も、何度もお会いしている方も、ぜひ声をかけてください。
 学校またサボっちゃった。退学も視野に入れた方がいいのかな。で、何をしていたかというと、The Beach Boys Samplerのライナーノート書き。書いても書いても終わらないと思ったら4万字書いてた! いま日本で一番正確なBeach Boysの文献になったと思います。少なくとも中山康樹を読むよりはこっちを読め (中山康樹風) 。僕も関わったBeach Boys本があるんだけど、あれも間違いだらけなんだよな。僕の文が! 編集者と伝言ゲームができなかった。で、執筆者一覧があいうえお順で、山下達郎さんと並んでしまったという。版型が大きいんで、いま本屋さんに殆ど並んでないのが救いです。

10月10日 Mt.Neko

組み体操ですか! それとも何かの罰ゲーム? 今日は疲れてたけど頑張ってジャスコに行った。偉ーい! 猫の砂がね、コンビニのやつじゃ気に入らないんだって。みんなトイレに入る前に一瞬躊躇する。そんな繊細な生き物だっけこいつら。砂をかえてやったらサービスエリア並みにトイレ待ち行列ができました。
 それから明後日のライヴの準備あれこれ。アリとキリギリスのお話をもっとよく読んでおくんだった。結構アラがある。一番凄いのは、僕La Canaさんと契約してませんでした! 口約束でよろしくお願いしまーすって。すごい偉いエンジニアさんにギャラを払うのはLa Canaさんなのか僕なのか、という難題をつきつけられてウーム。やっぱり金勘定は苦手です。前便にも書きましたが、皆さんお気軽に声をかけてくださいね。僕シャイなので、基本的に受け身の姿勢です。それから精算間違ってたら言ってください。大慌てで電卓たたきます。

耳の中の同じところに耳あかが溜まって気になる。じゃっ。

10月12日 千客万来!

今日は前々からお知らせしているライブの日です! DJイベントは何度かやったことがあるんですが、ライブイベントをやるのは初めてで、頼りにしてたアドバイザーの川村恭子さんが緊急事態で来れなくなっちゃって、あわあわしてます。皆さん多少の不手際は、かなりの不手際は、大目に見てください。
 それと当日券でいらっしゃる方がどれくらいになるのかわからないんですが、執拗な宣伝の結果、予約がかなり入ってまして、ひょっとしたら仲良く肩寄せ合ってご覧頂く感じになるかもしれません。それからまだ予約してないよって方はLa Canaさん、03-3410-0505まで。面白いライブになると思う。

FLIP SIDE of the moon presents "FLIP SIDE of the music business"
場所:下北沢La Cana
日時:2008年10月12日 (日)  18:00開場 18:30開演
料金:予約2000円+1ドリンク 当日2500円+1ドリンク
出演:misola:mayuluca秋山羊子

10月13日 音楽の神様に心からありがとうを

前々から諄い程に宣伝してきたライブイベント、「FLIP SIDE of the music business」無事終了しました。会場に来てくれた皆さんには伝わったと思う、僕がなんであそこまで宣伝してきたか。あの3組が集まったらきっと音楽の神様が降りてきて、それを1人でも多くの方に体験して欲しかった、それだけなんだ。お金はあとからついてくるもの。なにかを愛しているならその気持ちを共有したいって思うのは当たり前でしょう。かくして音楽の神様は確かに降りてきた。

misolaさん。好きな音楽を自分たちの解釈でひたすらカバーするユニット。初々しい演奏の中に、ミュージックフリークとしての一途な想いがめいっぱい詰まって、公園で練習してるっていうエピソードにも胸を撃ち抜かれた。MCでなんでこの曲を演奏するのか、丁寧に説明する姿に愛を感じた。若い男女としての甘酸っぱさを保ちつつ、ただ音楽があるのも素敵だった。
 mayulucaさん。僕はこの人の曲の作り方と演奏を聴いて、フライヤーやサイトでJoni Mitchellに例えてきたけど、それは半分合ってて半分間違ってた。この人の深い音楽性を語るのに、1人のミュージシャンの名前じゃ到底足りないんだ。サポートギターに前原孝紀さんを入れてくださいって頼んだのは僕。その時点で僕は潜在的に気づいていたのかもしれない。彼女のころころと転がり回り、ゆらゆらと揺れていく音楽は、チャーミングなSSWのそれから、だんだん音響派の世界に移ってきていることを。素敵な言葉の世界を彩る自由で伸びやかな音の波を感じました。

そして秋山羊子さん。アルバム聴いて「よかったよ」って言う方、それは秋山羊子を聴いたとは到底言えない。ライブを体験して同じ空気を吸わないと。ピアノの前に座って弾き出すかと思いきや、いきなり立ち上がってmisolaさんとmayulucaさんを讃える歌を即興で歌う。お客さんの間を縫って歩いて合いの手を入れさせる。そのパフォーマンスで既にみんなの心を完全に捉えていた。そしてピアノの前に戻る。圧倒的な完成度のポップスたち、でもその隙間には彼女のアヴァンギャルドな姿勢と純粋な気持ちが見え隠れして、ヒリヒリとした感動を呼ぶ。涙を抑えきれない人もちらほら見受けられました。泣ける歌っていうのはお涙頂戴じゃない、希望の歌なんだ。
 お客さんとして観に来ていた2人のミュージシャン仲間を呼んで、即興でコーラス。そしたら目が合った。スキルさーんスキルさーん。ふらふらと操られるように僕もステージにあがって、コーラスに悪声を乗せてしまった。それをも許してくれるようなステージのマジックがあったと思う。生まれて初めて母親でも恋人でもない女性にハグしてもらった。なんだかそういう男女を超えた友情、音楽を通じた信頼関係っていいなって思いました。

僕は不思議でしょうがないんです。音楽を愛する人はたくさんいるのに、きっとみんな自分の愛するミュージシャンだけを集めたライブイベントを観たいはずなのに、それを実行に移さないことを。オファーするだけで実現しちゃうのにな。観に来てくれたみなさん、よかったでしょう。当たり前だ。いいミュージシャンしか呼んでないんだもの。
 お客さんは結局53人もいらして、福岡からいらした方もいて、皆さん笑顔で帰っていかれたのがよかったです。僕にはいま愛する女性はいないけど、音楽を愛することができて本当によかった。またやるよ。金のためじゃないミュージック、見せたい。
 最後になりましたが、出演者の皆さん、スタッフの皆さん、一緒に音楽の神様を感じ取ってくれたお客さんにこころからありがとうを。

10月14日 感動の正体

ライブのCD-Rを聴きまくってます。いつまで余韻に浸ってるんだって言われちゃいそうだけど、何ヶ月も前から準備してたことが終わって、皆さんの音楽と笑顔に、ものすごい勇気を貰ったんだ。生きていてよかった。これは消えない。
 悔いがあるとすれば、準備段階で川村恭子さんにおんぶにだっこだったことと、精算をN氏とT.P.さんとY.N.さんに頼ってしまったことと、近所につっかけていくサンダルで行っちゃったことと、僕の挨拶がグダグダだったこと。この中で、なんとか取り返しがききそうな挨拶の話を書きますね。

あの時に何が言いたかったかというと。ライブハウスを回ってると、お目当てのバンドは面白いのにほかがつまらないってことがままあって、なんでこの人たちはこんなつまらない音楽をやってるんだろうって考えたの。で、おそらく子供の頃からピアノを習わ「されて」、なんとなく出来るから続けてるんじゃないかって。それでもそれなりに満足感はあるだろうね。
 で、つまらなさの答えはもう出ていて、水島敬之さんが紹介してるBob Dylanの言葉なんだけど、「画家になりたいと思ったら、僕ならゴッホを真似ようとしたかもしれない。俳優だったらローレンス・オリビエを模倣したかもしれない。建築家だったらフランク・ゲイリーといった具合だ。でも、単にコピーするだけでは足りない。誰かの作品が好きなら、その誰かが親しんできたものすべてに親しむこと。これが大事だ」。つまり表現活動っていうのは探求と感動の蓄積によってどんどんよくなっていくんです。好きっていう気持ち。音楽にハート撃ち抜かれて、もっと知りたいもっと知りたいっていう経験があればあるほど音楽はよくなる。

もうひとつ言い忘れた肝心なこと、サイトやイベントのタイトルに使ってる「FLIP SIDE」ってのはレコードのB面のことなんだ。特にドーナツ盤の時代に、A面でレコード会社が望むヒット狙いの曲を演奏して、B面で本人の趣味を丸出しにしたレコードがたくさんあった。華やかな音楽産業の裏側に、もっと聴かれるべき音楽がいっぱいある。僕はまだまだ素敵なミュージシャンを知ってるよ。だからまだまだやります。何より僕が一番楽しい。好きなミュージシャンの音楽を紹介できるなんてね。で、お客さんが笑顔で帰ってくれたらほんと最高だ。
 勝手に宣伝。mayulucaさんの1stソロアルバムが10月27日に出ます。お先に聴かせて貰ったんだけど、これがもの凄い名盤。曲や歌の良さは知ってたけど、コーラスのアイデアやギターのアンサンブルが素晴らしくて、ひょっとして売れちゃうんじゃないの。もうアマゾンで予約できます。それから秋山羊子さんの1stアルバムは好評発売中。僕が帯を書いてます。2ndアルバムはミックスダウンまで出来てて、あとは事務的なことが残ってるけど近いうちに聴けそう。
 あとこれは個人的なことだけど、縁が切れたと思っていた大事な友人とまた縁ができた。今週はこんな幸せでいいのかな。またぶり返しがこわい。

10月15日 おだやかな暮らし

今日は通院でした。ペシミスティックな僕からみても、この間のイベントはまずまずの成功で、ものすごい勇気を貰ったし精神的にも安定してるって報告できたのはよかった。前々回の通院の時は、診察室に入るなりソファに倒れ込んで号泣だったもんなあ。鬱を長いことやってると、こんな時期ばっかり続かないことはわかってるけど、長い目で見ていい方に向かってると信じたい。

10月16日 L⇔R

今日はずっとさぼってた犬の学校に行ってきました。偉い! この偉さモジャー級。行ったら行ったで楽しくてね。僕は昔、Webの仕事で振り回されて、実家は莫大な借金を抱えてるし、恋人の裏切りにもあって、動物に癒しを求めたんだ。でもいざ勉強してみたら、お金持ち相手のドッグランやドッグカフェは採算がとれるんだけど、本当に癒しを求めてる人にサービスを提供するのは殆どがボランティアベースで、精神的にも経済的にもかなり苦しい商売であることがわかった。っていうところに音楽という選択肢がでてきた。犬の話をしにいった会社の社長さんが音楽好きで、僕の周りのミュージシャンにも興味をもって、音楽やりましょうって声をかけてくれたの。まあ音楽の仕事も精神的にも経済的にもきついんだけどさ。その人とはなんかうまくやっていけそうな気がするんだ。
 僕が今日、犬の学校に楽しく行けたのは、明らかに日曜日のみんなの音楽に勇気を貰ったおかげで、贅沢な2択をせまられているよ。つまり犬の仕事につくか、音楽の仕事につくか。ニッチを探して両立できるといいんだけど。

10月17日 欽ちゃん走り

きのうは、一緒に音楽の仕事をしませんかって声をかけてくださった方との話し合いの日。ぜひこないだのイベントの音源を聴いて頂きたいし、ほかにも紹介したい音源があったんで、徹夜で編集作業した。ヘトヘト。で、出来上がってちょっと横になったらグースカ寝ちゃって、気がついたら約束の時間1時間以上過ぎてた! もう学校行かなきゃ! あわてて電話で事情を説明して、月曜日に延ばしてもらった。
 学校は自主トレの日。前に日記でレモン僕のこと忘れてる! って書いたけど、きょう犬舎に行ったら足踏み鳴らして喜んでくれた。お散歩もウホウホ楽しそうにしてくれました。信頼関係の構築からやり直しです。帰り道、交差点で目の前に止まったタクシーに乗ってたのは欽ちゃん! おお! っと思う間もなく走り去っていきました。

明日は高田蓮さんの、コードに関するワークショップに行く予定。

10月18日 コード進行と空間。

結局 高田蓮さんのワークショップ行けませんでした。ケーブルテレビの工事の立ち会いをしなきゃだったの。1時間くらいで終わると思ってたんだけど「3時間かかります」って。ワークショップ楽しみにしてたんだけどな。かくしてケーブルテレビはバージョンアップし、その素晴らしさと使い方について20分ほど説明を受けたんだけどちんぷんかんぷんでした。あとでN氏に教えてもらえばいいや、と思って聞いてる振りしてた。
 僕は亡父の血をすごくひいてると思ってるんだけど、唯一相容れないのが電気のこと。父は無線技師だったんです。ロケットの無線機を作ってた。それがちびっこの僕にはとても誇らしかった。ある日、いまなにやってんのって聞いたら「瀬戸大橋を通過する漁船の無線システム」って言われて、ロケットから急に漁船かよってしょんぼりした。いまでは漁船も大好きよ。男の仕事だと思っておるよ。漁船があるから美味しいお魚が食べられるのです。

工事を待っている間に、The Beach Boys Samplerを作ってました。完成した! 5枚組ってのもすごいけど、解説18ページは書きすぎだろう。ホッチキスの針が通らない。でも個人的には選曲的にも解説的にも、先月のHosono Haruomi Samplerを越えたナイスコンピだと思っております。もちろん音楽的にどっちが上って意味じゃなくてね。
 問題はBeach Boysが細野さんほど人気がない点だ。特に女子に人気がない。いまだに呑気なサーフィンバンドだと思ってる人、「Pet Sounds」信者に薦められて買ったけどピンと来なかった人、好きだけどCD化されてないソロアルバムまでは追ってない人、全ての方にご満足頂ける内容になっております。これをタダであげちゃおうっていうんだから太っ腹じゃないの。お気軽に、どうぞお気軽にメッセージください。僕は自分が好きな音楽を人に紹介することに、無上の喜びを感じるんだ。だから大変だけどライブイベントもやるし、コンピも作る。それが生きる勇気になっている。

10月19日 20万の瞳、そしてBeach Boysの美しい音楽

mixiの足あとが10万件を越えました。10万人っていったらちょっとした都市だよね、延べ人数だけど。10万人を前に「にゃあがかわいいです」とか「今日は凹 (へこ) ってました」とか演説するところを想像。今後ともご贔屓に。僕の日記はくだらない。くだらないけどたまーにいいことも書くのです。
 ライブやネットでみんなに勇気をもらって、前カノとも丸く収まって、残るは唯一の肉親である弟なのだが。メールしたら...玉砕。結局一番面倒なのは肉親だね。従姉妹や親戚とはなんとかやってんだ。近い方が面倒。太陽と月みたいな兄弟だから、太陽の眩しさに月の僕は黙るほかない。ミエナイケレド、アルンダヨ!

きのう完成したBeach Boysコンピ、若干名から「欲しい」の声を頂きました。Hosono Haruomi Samplerの人気には遠く及ばない。パブリックイメージに惑わされないで、試しに聴いてみてください。こないだのライブに匹敵するくらい、音楽愛好家生命をかけて皆さんにお伝えしたいと思っておりますよ。本当に美しい、絶望の淵から這い上がった希望の音楽だ。
 で、夜は僕の絶望なんか鼻で笑っちゃうくらい壮絶な人生を歩んでいるY.N.さんと飲んだ。Y.N.さんの悩みを聞いてあげたいって思ってたんだけど、僕の方がちっぽけな悩みをぐたぐたまいて酔っ払っちゃった。N氏のときおり響く鋭い突っ込みにあわあわしたり。もう朝だ、今まで一度も傷ついたことのないやつは信じられない (鈴木慶一) っていう言葉を弟夫妻に贈ってそろそろ寝ます。僕は愛して傷ついて、慎ましくCDを試聴する人生を選ぶ。そっちの方が楽しいもんさあ。

10月21日 風街でゆでめん

Beach Boys Sampler、前回の日記が効いたか、どっと「欲しい」メールを頂きました。が、まだ焼いてない! 一旦締め切るね。しばらくは昼間はコンピの大量生産、夜は学校の日々が続きそうです。

さて。ところは東京風街に、非常にいいスペースが空いていまして。そこで音楽の仕事がしたいなって、スペースの持ち主さんと話をしています。いつもいい音楽を演っていて、いい映像が流れてて、クリエイターやSOHOの人たちが図書館に行く感覚で気分転換の仕事場にしたり、夜はラウンジとしてリラックスしながらお酒飲んだりする場所を作りたい。そこからいつかはミュージシャンをマネージメントしたり、レーベルを立ち上げたりできたら。それを夢と呼んではいけない。
 食品衛生法や調理師資格の勉強、スタッフや機材の確保、ターゲットのリサーチ、資金の捻出、考えるべきことはたくさんあります。友人各位はよーくご存知のことと思うが、僕感覚で生きている人間なので、そういうリアルなことに立ち向かうのは苦手なんだ。この8年間を無駄にしないためにも、その間に培ってきた交友関係を大事にしたいと思ってます。あなたのことですよ! 正直ムリと思ってるでしょ? 僕も思ってる。でもここまで人生回り道したんだし、どってことないさ。犬の勉強は続けて、お店にわんこがいてもいいなと思ってる。

前に秋山羊子さんがTalking Headsの「Heaven」を日本語でカバーした時に、「マスターの名前はス・キ・ル」って歌ったんだよね。あれ予言だったかもしれない。ゆでめんは出しません。

10月22日 FLIP SIDE of the 風街でゆでめん

きのうの日記が随分と反響を呼びまして。それはそうだよね、いきなりあんなことを書き出したら、ついに気が狂ったかと思うかもしれない。僕の中では8月9月と号泣しまくったことで精神的なブレークスルーがあって、こないだのライブで弾みがついたんです。大学時代の友人やサラリーマン時代の同僚からは、「あの頃の感じが戻って来たね」っていうお言葉を頂きました。病気になる前は不器用なりに、音楽・演劇・雑誌・VJ・インタラクティブアート、いろいろやりました。あの頃のワクワク感を、いま久しぶりに噛み締めています。ただ、僕が鬱病になってから知り合った方々は戸惑っているようです。彼らは僕から離れていっちゃうのかな。寂しいね。どっちも僕なのに。謙虚さと誠実さだけは忘れずに参りたいと思う。
 きのう書いたいい音楽の流れるカフェの構想、「一緒にやろうぜ」って方、「手伝ってもいいよ」って方、「知恵だけは貸すよ」って方、「演奏ならするよ」って方、あわあわな僕の相談に乗ってくださると嬉しいです。ただ仕事の話なんで、お互いをよく知ってる方に限らせて頂きます。

昼間はコンピ制作。夕方から学校。O.C.家のにゃんこ、Zelly君が天に昇るのを感じながら。ビーグル犬レモンの自主トレをした。レモンの担当になって数ヶ月目にしてやっと、レモンが心から「スキル大好き!」って言ってくれたような気がする。僕もレモン大好き! 男同士だけどな! うちのにゃあもみんな男で、男としか相思相愛になれない現状をもどかしく思ってる。人間に恋しようか、今度は。

10月23日 りっぱすぎる決心はきっと三日坊主になる

ドラえもんの言葉です。重い。重いなあ。「いつもいい音楽のある場所」プロジェクト、皆さんのご意見や知識を頂いて、ものすごいスピードで形になりつつあります。もちろんまだまだ始まりの始まりです。でも最初は正直なところ、こんな一等地の使い道を、ただの音楽好きのプーに任せちゃっていいの!? ってプレッシャーに押しつぶされそうでした。それが、なんとかやっていけるかもっていう気になってきた。本当に本当にありがとうございます。ただまあ、最初にりっぱすぎる決心を立てる危険性も感じております。
 夕方から学校。プリントしてハンコまで押して用意してた実習申込書を忘れた! 「すみません明日でいいですか」「だめです」。新しい担任の先生はニコニコ顔で怖いのだ。こっちがおろそかになってるな。最近アメリカナイズされてるマユコの言葉が脳裏に浮かんだ。「トゥーラビットを追う者ノンラビットですよっょっょっ (反響) 」。音楽の仕事に犬関係ないじゃんって方もいるかも知れない。でも勉強するモチベーションはあるし、絶対いつか役に立つと思ってる。トゥーラビットの配分を考え直そう。

10月24日 あなたに会えてよかった

前カノから「コート送って」のメール。そうか、もう衣替えの季節ですね。うちの引き出しに眠っていた彼女の衣類や本を、段ボールに詰めて発送しました。別れてからいろいろあった。一番こじれちゃった時に書いた酷い日記、さりげなく削除した。彼女の「わたし企画が得意なんだ」っていう言葉を思い出して、「いい音楽のある場所」プロジェクトにお招きしたら、徹夜で的確かつ堅実な企画をどんどん出して来た。もの凄いスピードで!
 恋愛当時のイメージは、コロコロ笑って丸の内音頭を踊るおかしな子であったが、実は仕事もバリバリこなす子であった。僕の女性を見る目に間違いはなかった。あなたに会えてよかったです。ただ2人の共通認識として、復縁は絶対にない。お互いに次の人生を見据えるフェーズに来ている。なにより生きるスピードが全然違う。「あなたは遅すぎる」って怒られちゃったけど、僕の目標はカフェのマスターじゃなくて、あくまでいい音楽を紹介する人間なので。まずはこないだのライブの音源や、Beach Boysコンピを焼いて送ること、これを優先させたい。それと、僕も倒れるほどバリバリ仕事をしていた時期もあるけど、また倒れちゃったら一番みんなに迷惑がかかる。

今日も学校。ビーグル犬レモンの自主トレ。雨の合間をぬって散歩に出たら、皆さん同じ考えだったようで、お散歩わんこにいっぱい出会いました。ぬいぐるみで遊んでくれるようになったし、アイコンタクトもだいぶ出来てきた。目頭に塗る軟膏もおとなしくしてくれた。おうっ信頼関係が戻ってきたんじゃないの?

10月25日 Sigur Ros、あるいは繁殖力の弱い音楽の行方

今日はI.Y.くんに連れられて、Sigur Ros@新木場Studio Coastに行ってきました。Studio Coastのあの大きな会場が、埼京線かってくらいの大混雑。拍手する空間はなんとか確保したものの、レッグがフィッシングしそうになったよ (マユコ風) 。それも今日は追加公演で、明日は東京国際フォーラムなんだって。新しい音楽を教えてくれるのは大学時代からI.Y.くん。Sigur Rosを発見したのはレイキャビックのレコード屋で、初めて観たライブはお客さんが100人くらいだったんだって。
 オープニングの荘厳なオルガンの音からもうすっかり引き込まれて、あの幻想的なギターの響きが弓で演奏されてることすら知りませんでした。音楽的にもビジュアル的にも幅の広さを観せつけられた。面白いライブでした。残念だったのは、MCがアイスランド訛りでよく聴き取れなかったこと。後でわかったんだけど、「今日は体調が悪くてごめんなさい、がんばるからみんな盛り上がって」って言ってたんだそう。それを言っちゃうのはプロとしてどうかって人もいるだろうけど、正直で僕は好きだよ。

でだ、Sigur Rosの音楽が、なんでこんなに日本で人気があるのか。アメリカではRadioheadのオープニングアクトで知られたそうだけど、日本ではFUJI ROCKのホワイトステージくらいしか人目に触れることはなかったんだって。Sigur Rosの音楽ってアルバムごとに随分違うし、決して繁殖力があるとは言えない。でもちゃんとプロモーションすれば、これだけの人に届いちゃうんだよね。僕がいまやろうとしてる「いい音楽のある場所」プロジェクトもそう。Sigur Rosみたいな世界的な成功は望んでないよ。ちゃんと運営が成り立って、お客さんの心をドキドキ動かして、僕らもワクワクできたらほんともう最高じゃないの。
 そろそろBeach Boysコンピが皆さんのところに届いてることかと思います。まだの人は来週だ。当時の欧米はともかく、今の日本においてBeach Boysがそれほど繁殖力のある音楽だとは思わない。104曲聴いて、思ったところを教えてくれい。長い目でやってくよ。長い目で見守って欲しい。

10月27日 歴史的和解

なんだこの南北首脳会議みたいなぎこちない写真は! これを観て驚かれた方も多いと思う。Web黎明期から活躍している名プログラマー、Y.K.氏と7年ぶりの和解を果たしました。彼とは学部時代、4年連続で2人で年越しをした。そのあと仲間と集まって、初日の出を見に行くのが恒例の行事でした。普段の夕食も2日に一度は一緒に定食屋に行ってた。彼はその後、坂本龍一氏や砂原良徳氏なんかと仕事して、華やかだなあと思ってさ。僕はご存知の通りの回り道人生で、でも今はやる気だよ。ゆっくりだけどやる気。
 で、なんで写真のような事態になったかというと、きのうは後輩のK.H.くんの結婚パーティだったんだ。一緒に出席したくまさんが、そろそろ仲直りするタイミングだよって背中を押してくれた。本当にありがとう。K.H.くん、一緒に海水浴に行ったらいきなりバタフライを始めたり、スキーに向かう新幹線内で延々オブジェクト指向の話をしたり、正直空気を読む人間ではない。そのかわり本当に純朴で有能で、全面的に信頼できる。おめでとうK夫妻、そしておめでとうY.K.氏と僕。

「バカ姉弟」の素晴らしさを語る言葉を僕は知らない。感銘を受けました。こないだみんなに教えてもらった「聖☆おにいさん」「バカ姉弟」、どっちも非常に面白かった。またマンガにはまりそうだな。

2015年追記 : Y.K.氏の不義理について、相容れることなくすぐに別離しました。

10月28日 今週のサザエさん

きのうから怠くてウトウトしてたんだけど、ふと目が覚めたら5時半。外が暗い! 学校に遅刻だ! 言い訳を考えて電話した。留守電に吹き込んだ。留守電? なんで学校に誰もいないの? 携帯見たら午前5時半でした…。まぎらわしいよ今の5時半。また次の言い訳を考えて吹き込んだ。先生笑ってるだろうなあ。
 ビーグル犬レモンは、僕が犬舎に行くとケージが壊れる程に飛び跳ねて喜んでくれる。愛しいなあ。愛しいなあ。今日は散歩してたら小学生がついてきた。「さわってもいい?」 ほんとはさわらせてあげたいんだけど、学校の犬だしなんか事故があったらまずい。ごめんね。アイコンタクトだけは休学前よりずっとできるようになった。

平行して「いい音楽のある場所」事業計画書だ。いちおう遠い昔はサラリーマンをやっていたので、ジュラ紀か白亜紀ぐらいの記憶を頼りになんとかし中。近いうちに叩き台を持って、声をかけてくれたオーナーさんに会いに行きます。それと、前の会社の上司が興味を持ってくれて、とにかく飲みに来いと。音楽業界にも通じてる方なんで、面白くなるかも知れない。人さまを巻き込むには責任がついて回るけど、一人ではなんにもできないはじめてのお使いなので、ご協力頂ける方にはどんどん頼っちゃうつもり。相反することかも知れないけど、プレッシャーを負わないことと失敗しないことだ。

10月29日 mayuluca - Juana Molina

Juana Molinaの「Un Dia」とmayulucaの「君は君のダンスを踊る」をiPodで交互に聴いています。「Un Dia」は快心の一作だなあ。名盤「Segundo」より好きかも。
 で、mayulucaさんの「君は君のダンスを踊る」、これまた快心の一作です。友達の贔屓目抜きに素晴らしい。mayulucaさんの魅力は人懐っこいボーカルと自由に飛び回るスキャット、揺れてたゆたうオリジナルな曲作り。でもこのアルバムを聴いて、それに加えてアイデア溢れるギター弾きだと思った。彼女が好きなJoni Michell、Juana Molina、それとこないだ「最近Dylan聴いてる」って聞いてびっくりしたんだけど、この3人に共通しているのはすぐにそれってわかるギターだよね。mayulucaさんはそういうのをちゃんと聴いて、自分のギターのスタイルを生み出している。で、そこからも自由になろうとしてる。彼女、John Faheyは聴いただろうか。
 Joni Michell好きのダンディにも、Juana Molina好きのトンガリにも、加えて空気公団好きの文化系女子にも堂々とお薦めできるアルバムです。その才能を、初期のあぶなっかしいライブで見抜いた僕も素晴らしいな! 売れちゃえばいいのに。売れたらお抱え運転手として雇ってほしい。

10月30日 軽い怒りのようなもの

Beach Boysコンピ、やっと発送が終わりました。すっかり顔なじみになった荒川良々に似てる郵便局員さんに、「今日は何点ですか?」って聞かれる日々から解放された、と思ったら「今日から冬のありがとうフェアです」だって。きのうまではありがとうじゃないのか。192枚のCD-Rを焼き、19ページの解説をつけ、ジャケットも作って、1銭の得にもならないのだが、僕はもうほんとに好きな音楽を人に薦めたい欲の塊だ。
 でもその想いはなかなか届かない。60年代ロック村、70年代フォーク村、80年代ニューウェイヴ村、90年代テクノ村の住人たちは、00年代が終わろうとしている今、過去のバトンを受け継いで素晴らしい音楽を奏でている人々から目を逸らそうとしている。僕は今の素敵な音楽家をたくさん知ってるよ。またライブイベントやる。ぜひ来てね。あなたに! あなたに! あなたに届けたいんだ!

とあるペットフードメーカーの営業さんが「工場見学をさせてください」って言ったら「ダメです」って。で工員さんに「うちのフード食べさせてますか? 」って聞いたら「いや...」って。輪ゴムってすぐ劣化するでしょう。タイアはしないでしょう。人のご飯はすぐ腐るでしょう。わんこやにゃあのカリカリは腐らないでしょう。同じものが入ってるんだって。酸化防止剤エトキシン。発がん性物質です。うちのにゃあのご飯も考え直さなきゃだなあ。
 写真は渋谷タワレコ。試聴機2段面置きでmayulucaさんの新譜。世の中捨てたもんじゃない。

10月31日 R-O-M-A、そして謙虚でいること

今日はふと思い立って、楽しいライブを観に行きました。R-O-M-A。ex.Sugar Babeのギタリスト村松邦男さんと、ex.子供バンド、Barbie Boys、Live PSY-Sのベーシスト安部王子さんを中心にしたバンド。
 村松さんは僕の一番好きなSugar Babeのメンバーです。彼のソロアルバムはポップスの魔法に溢れている。僕の生まれて初めてのデートはLive PSY-Sで、そこでブリブリにベースを弾いてたのが安部王子さん。今はお2人ともR-O-M-Aで活動しながらプロデューサー業をしていて、新人から送られてくるのデモテープを全部聴いてレビューしてる。いままで1300組聴いたそうです。プロとして何十年も生き残ってる人が、新人の音源を聴くのは正直辛いと思う。今回の対バンのマチルダMARCHもその中から発掘されたバンド。Vo. Ag. Per.の3人組。もちろん素晴らしくて、リズムの冒険をしているなと思った。で、こないだのライブイベントの音源を村松さんと王子さんに渡しちゃった。聴いてけれ。

肝心のR-O-M-Aはドラムの音が大きいかな、と思ったけど、演奏も楽曲も本当に素晴らしくて、笑えたり泣けたり。王子さんは今年大きな病気をして、声が出ない、手も動かせないって診断されたそう。それが今ではアホな歌を歌い、素敵なベースを響かせている。サプライズで王子さんの誕生日パーティ。こういうのに参加するの大好き。わくわくするね。
 で、村松さんたちと中央線で帰った。あの村松邦男が申し訳なさそうにギターケースを抱えて中央線に乗るんですよ! 山手線に乗り換えて渋谷で降りたら、後ろから来たサラリーマンが周りの人ばんばん押し倒して、改札のブザーが鳴ったのに無理矢理通り抜けて東横線の改札に消えてった。もちろん東横線のブザーも鳴らしてた。当たり前だ、あなたのPASMOには残金がない。ほんとにね、僕は人間として謙虚でありたいと思う。最近体調も精神状態もいいんで、謙虚さを忘れてるかなとちょっと思う。