DIARY 2013年9月


9月2日 寝るのがめんどくさいほど眠い

太郎くんのお弁当はバナナだけなのか。それはおやつに入らない、ゆっくり食べなさい。

Facebookからの脱出を淡々と進めてる。心残りは能年玲奈さんを名乗るニセページの写真が手に入らなくなること、それだけ。バンドの宣伝のためと言いながら、なんであんな苦痛に耐えてたのか。そもそも僕が宣伝したい層はあそこじゃなかった。いままでFB内にしかなかったバンドのサイトを外に作った。ぱぱっとなんでこれから直してく。英語デタラメだし、そもそもヘクショイに英語は必要ない。
 FBで僕を公開処刑してる彼 (8月30日の日記参照) のコメント欄に彼の師匠まででてきて、「心ない人と関わっても身がありません、君の誠意と友情を大切にしなさい」、ああ何度も見たわこの光景、いつもの村八分だわ。この国には個っていう概念がない。自分を相対的にしか定義できない。だから比較対象にならない異物が現れるとびっくりしちゃう。でも彼らの人格と理論がどんだけ破綻してても「立派な人」で、僕は異物だからこそ定職がないし信頼もない。っていう事実に直面すると卑屈になったりもするよ。くだらない環境から禊して、まっさらな気持ちでインプットしてやっとアウトプットが待ってる。

福島第一原発の汚染水漏洩はやばいんだけど、あんまり話題になってない気がする。原発推進派にとっても反対派にとっても山本太郎氏がひとつの象徴で、原発問題がそのまま山本太郎問題になってた。原発問題そのものがなかなか議論の舞台にあがらなかった。汚染水漏洩は「マスゴミ」に隠蔽されることもなくちゃんと報道されてるけど、選挙が終わって山本太郎が議席を取って、本当に原発の話題が消えちゃった。
 この国はあの震災の大きさで、思考のブレーカーが落ちてしまった。進歩や変化っていう概念が、そもそも日本向きじゃないのかも知れない。進歩をよしとする思想はアブラハム系の宗教 (キリスト教やイスラム教の類、時間軸が輪廻しないの) とともにあるから。日本の西洋文化は文明開化のタイミングに入ってきたものを後生大事にしていて、いまでも絵画は印象派が人気だし、クラシック業界は閉塞してるし、20世紀になっても帝国主義のもとに侵略戦争をして、21世紀のいまもあんまり変わってない。日本が欧米的な様式を取り入れるなら、その思想的な背景も一緒に取り入れないとおかしなことになる。いっそ進歩をやめて、弥生時代の生活をしてもいいと思うよ。あなたとここにいたいからー ヽ(・ω・)ゝ☆

宮崎駿さんが引退を発表した。でもどうしても作りたい人だと思う。ジブリっていう無駄なブランド性を脱ぎ捨てて、高畑勲さんや大塚康生さんと老後の趣味で描き続けて欲しい。
 宇多田ヒカルさんの発言でメディアが考えるべき「精神の病」の問題。高級マンション広告コピー「マンションポエム」を分析する。

「ラッセンとは何だったのか」って本が話題になって、ラッセンについて聞かれることがたまにある。「その筋の方が展示会詐欺やデート詐欺をやるために一介のイラストレーターを祭りあげた」としか応えようがない。ラッセンの描く海は合成甘味料で味つけされてると思う。ねるねるねるね的な。と思えばちょっとは愛せるかも知れない。

9月4日 路線バスに乗って

バスは、ゆっくり座れるなら楽しい。住宅街から郊外へ、景色のうつりゆく速さがちょうどいい。夕暮れ団地を東へ西へ。近所でいっせいに草刈りが始まった。緑のいいにおい。朝晩は20度を切るような数日が過ぎて、また猛烈に暑い。日本はそろそろ四季を手放してもいいんじゃないか。もう夏から風情が消えちゃったんだし。常秋がいい。春は花粉が飛ぶからやだ。雲も夏路線でいったもんか秋路線でいったもんか迷ってる。
 7月からずっと続いてた咳と鼻水、ついに内科の診察を受けた。アトピー症。「アトピーが治った」詐欺でおなじみのアトピー症。ほんとはマイコプラズマとかかっこよさそうなのがよかった。いちばんかっこいいのはガングリオンだな。アトピー症っていえば皮膚炎のイメージだけど、気管支炎や鼻炎の症状もあるんだって。で、おそらく10年くらい続いてたんじゃないかって。そういえば30過ぎた頃から、ときどき夜中に咳がとまらないことがあった。でで、気管支拡張薬っていうのがシールなの。ただのシール。だいじょぶか。

「ガジャイモ」流れる美容院で髪を染めた。もっと「うわっ赤!!」って感じにしたかったってところはありますね。美容院で出される雑誌がことごとく関心外だった。時計や車買う金があったらレコーヨ買うので。夕暮れ団地の残念なとこは、音楽文化がまるでないことだ。スタジオや楽器屋はもちろん、CD屋もカラオケもない。車もそれほど走ってない。
 Facebookのアカウントは今夜閉鎖する。トラブルを起こした相手は、精神疾患による虚言症だと聞いた。矛盾を指摘して申し訳なかった。どっちにしろ、バンドを宣伝したい層はFacebookじゃないんで、場違いでしんどい思いをして続けることはない。Facebookに熱中してるのは中高年で、若年層は激減しているそうだ。

Franz Ferdinandの新譜好き。ポップさは失わずに、ストレンジな魅力が出てきた。それからDent Mayっていう王道ポップの人。ネオサイケだったりニューウェイヴオマージュだったりするんだけど、楽曲に力があって策に溺れない。あとは軽めのJazzを聴いたりアラブの音楽を聴いたり。アコギ1本でトランスする人。ミュートを使ったバスドラがかっこいい。
 今日はMELODY KOGAさんのライブを観に行く。ひたすら4つのコードを繰り返して、いい声で駄洒落を歌う。淡々としたエスプリ。たのしみだ!!

なんだかんだで10年以上変わってないこのサイトのデザインをなんとかしたい気持ちがある。

9月6日 もうファスナーは信用しない

若者よ、いまこうしてTwitterしてる事実も2013年生まれに老害って言われるんだぜ。

晴れてFacebookを退会した。なにかに役立つだろうって使ってみた2年の日々、やっぱり我慢はよくない。比較的わかりやすいところにある「アカウントの利用解除」っていうのを押して、さんざんとめられながら無慈悲に実行を押し続けても、実は退会できない。

  1. 「ヘルプ」を呼び出す
  2. 「ヘルプセンターを見る」を開く
  3. 「アカウントの管理」を開く
  4. 「アカウントの利用解除、削除、追悼」を開く
  5. 「自分のアカウントを完全に削除するにはどうすればよいですか」を開く
  6. テキストの中から「このフォームに記入してください」の一文を探して開く
  7. さんざんとめられながら無慈悲に実行を押し続ける

つまりヘルプから検索しないと退会できないのだよ。わかりにくいわ。これ2013年9月4日現在の方法なんで、またいつの間にか変わってると思う。

4日はMELODY KOGAさんのライブに行った。淡々としたユーモア、家具のような音楽を楽しむもんだと思ってた。ライブでのMELODY KOGAは、時空を超えたイメージの洪水だった!!
 たった4つのコードの繰り返しで歌われる小曲、50分のステージで110曲を歌ったという。でもこの何曲って数え方はあんまり意味がない。ちょっと前に、駄洒落は「笑い」というより「踏めるフレーズの発見」って書いた。MELODY KOGAさんの駄洒落はそれに近いかも知れない。笑いの要素はもちろんあるんだけど、それよりも音韻のグルーヴであったり、遠い概念をつなぎあわせる楽しみであったり。それぞれの小曲はそれぞれの風景を描き、おんなじコード進行なんでどうとでも繋ぎ合わせられる。聴き手の中で風景と風景が結びついて、それぞれの物語が展開していく。音楽のカットアップだ。テキストじゃなくてあくまで歌声とピアノ、飄々とした佇まいから繰り出される景色の連鎖だ。面白かった。こういう表現者が陽の目を浴びて欲しい。
 ところで対バンのモニャモニア、いつもの2時間後行動で最後の10分くらいしか観れなかったけど、これまた素晴らしかった。コンテンポラリーダンスやヴォイスパフォーマンスをしている方の言葉の渦と、それに呼応するように色を重ねる映像的なギター。で、そのギタリスト小山和朗さんが、犬飼一郎さんの幼馴染みでバンド組んでたことがあるそうで、偶然の出会いに胸が踊った。「犬飼さん練習こないですよね」「こないですね」って話をした。

松浦亜弥さんがファクトリーにサプライズ出演して「ひこうき雲」を歌った。なんでアイドル来てんだよっていう観客の驚きが、素晴らしい歌唱への驚きに変わっていく。この時15歳。Neil Youngが自家製電気燃料車で山道を走ってたらぶっこわれて、たまたま通りかかった警察に助けられたらしい。
 ついにdocomoからiPhoneが出る...らしい。何度も「docomoからiPhone」の誤報を流してた日経新聞、虚構新聞なら謝罪記事だすレベル。

大きな地震や落雷や。猫たちびびってるしそれ以上に俺がびびった。

9月9日 Heart Beat Box

6日は鈴木慶一さんの新バンドControversial Sparkを観に行った。いつもどおりの2時間後行動で、対バンのスカートを見逃した。元Mass Of The Fermenting Dregsの宮本菜津子さんのステージは、伸びやかな歌声が描き出すポップ絵巻だった。そしてクリトリック・リス。下ネタばっかり取りあげられるけど、大切なのはその下ネタにリアリティがあるか、感情が介在してるかってとこだと思う。彼の下ネタは、しょうもない男を本当にしょうもなく歌う。「バンドマンの女」なんて「あの頃ペニーレインと」的ですらある。技巧に走らない、走りようのないラップのもどかしさ、なんかもうサイコーだった。いつもは負傷者続出のステージらしいけど、この日は「慶一地蔵」が最前列に並んで、皮肉のMCも伝わってない。
 初めて観たControversial Sparkは、ゴリゴリにエッジの立った轟音ギターロックだった。YouTubeから抜擢された女子大生konoreさん、慶一さんとユニゾンするせいかボーカルは高すぎて苦しそうだったけど、ギターすっげえかっこよかった。ほかのメンバーは言わずもがな。どんどんよくなりそう。

7日はU氏と、9日はイラストレーターS.K.氏とサシ飲み。同世代のおじさんとサシ飲みなんて珍しい。くだらない話が楽しいんだ。飲み過ぎた。酒やばい、なんであんなもんが合法なのか。
 渋谷公会堂建て替え。僕のライブ初体験はここで観た「8時だョ! 全員集合」、初デートもここだった。ロックアンセムをウクレレでカバーする楽団。ゴッホの作品が新しく発見された。太平洋の海底で世界最大の火山が発見された。オリオン座のペテルギウスが2-3倍に大きく見えてる。なにが起きてるのかまだわかんないらしい。

明日はおおよそモアベターだしトータルでモアベターだ。

9月10日 黄色い月の黄色い海に、黄色い肌の強いぼく

猫すごいテンションだけど、これ僕の桃缶なので。

2020年のオリンピックが東京に決まった。経済が回れば東北の復興も進む、なんて声も聞こえるけど、安倍晋三はプレゼンの中で、東京は福島から250km離れてるから安全だと言った。これは象徴的な本音で、心の距離もお金の距離も東北とはかけ離れてる。Economyが済民するとは僕は思わない。
 僕がオリンピックに反対する理由はいっぱいある。ひとつは、1964年の東京オリンピックで街の風情がどれだけ壊されたか聞いて育ったこと。大好きな北京の街が様変わりしていくのも映像で見た。でも東京は何度も大火でまっさらになって、新しい街にすり替わってきた。下北沢の駅が取り壊されることに、ヒステリックな反応を示す音楽家がたくさんいた。「あなたが知ってる下北沢」がなくなるだけのことなのに。100年前、1000年前の下北沢には関心ないくせに。それとおんなじように、みんな大好きな六本木ヒルズのある場所は、長屋街に金魚の問屋が建っていた。いまはもう見る影もない。だからこれは説得力のある反対理由にはなり得ない。

もうひとつ、個人的な理由がある。とにかく運動会が嫌いだったってこと。なんで図工会がないのか、大観衆の前で校庭のけやきをそよぐ風さえ描き出してみせるのに。なんで算数会がないのか、華麗に旅人算を解いて優勝に貢献するのに。
 体育の圧倒的なヒエラルキー、彼らは陰湿ないじめをしておきながら女子にもてた。狩猟生活をしていた生物として、足が速い方がもてるのは自然の摂理なんだけど。玉木正之さんっていうスポーツジャーナリストが、面白いことを言ってる。Sportsってただの遊びだったのに、日本に輸入される時に武士道や富国強兵と結びついて、体育って概念に変容しちゃったって。遊びだったら理不尽ないじめの原因にならないし、こんなに深いルサンチマンを遺すこともない。僕が嫌いなのはSportsじゃなくて、体育の押しつけなのかも知れない。もっと本を読んでみよう。そもそもスポーツマンシップなる精神論が生まれた、18世紀のイギリスの特権階級がなにをしてきたか、せめてこれくらいは明文化しないとゲームにならなかったんじゃないかって気がする。反対する理由がもうひとつあった。会期は7月24日から8月9日まで、ますます暑くなる東京で、スポーツなんかしたら死ぬぞ。

関心は開会式と閉会式だけ。浅利慶太みたいな恥ずかしい演出家は立てたくない。宮崎駿って声もあるけど絶対に受けない。次に声がかかるのは...秋元康か。喜んで受けそう。音楽は坂本龍一が喜んで受けそう。で、ミクが出そう。やーめーてー!! 宮藤官九郎と大友良英でいいじゃんね。いやいや、これから7年で素晴らしい才能が生まれることを願う。でで、わがヘクショイもその頃にはバカ売れして呼ばれるはずなんで、断る理由を用意しとかないと。「FUJI ROCKがあるので」「妻の誕生日なので」なんてどうだろう。
 7年って意外とすぐだ。7年前には冬季オリンピックがあって、Peter Gabrielが「Imagine」を歌った。東京オリンピックの話題でひとつだけいいなって思ったのは、最終候補に残ったトルコのツイートトレンドに「Tebrikler Tokyo (おめでとう東京) 」があったこと。

9月13日 アシンメトリーな髪型ってたぶんそういうことじゃない

キジバトが鳴いてる。でっででーほほでっででーほほでっででーほほ。これが聴こえてくると初秋の朝って感じするね。昼間は32度くらいでちょっと前だったら「今日は涼しいな」ってレベルだけど、まってやっぱり猛烈に暑いので。猛暑だと言われた玉音放送の日、東京の気温は29度だったという。

東京オリンピック決定、まだ引きずってる。ちょっと前までは賛否両論だったのに、いま手放しで喜べない人は非国民みたいなムードになってる。決まっちゃったものはしょうがない、震災の復興に使われることのない予算をなんとか復興へ、どうしても起きる環境への負荷を軽減する方向で考えないと。
 東京には葛西臨海公園っていう巨大な公園がある。水族館や砂浜をのぞけば基本放置、25年かけて人工の公園は自然の生態系を取り戻しつつある。いまはタカまで住んでるらしい。お金が空から降ってきた泡の時代の、ほとんど唯一の功績だ。もうこんなものは作れない。でで、この半分をぶっ潰してカヌー競技場が作られる。なんとかなんないのって署名活動があるよ。こういう活動にエクスクラメーションがつくと途端に胡散臭くなるけど、ぜひ読んで頂きたいです。

一方、2020年のオリンピック招致に国運をかけていたスペインではオリンピックスタジアムが完成した。まずサグラダファミリアから完成させようか。

9.11は藤岡みなみ&ザ・モローンズのライブへ。対バンのウクレレガール、椎名琴音さんはこの日が人生初ライブだという。女優業もしているそうで、お喋りと音楽が一体になった緩やかな時間だった。モローンズは安定の演奏。みなみさんのボーカルはますます景色と心象が広がって、もうやってこない放課後感やばかった。新曲「それでそれで?」に合わせてパジャマ着てたのもやばかった。で、パンチラゲットした (スニーカーからパンダがちらっとのぞく靴下です) 。最近のみなみさんはソロ活動もしてて、オリジナルソングはやっぱりパンダ。
 この日のピークは、平和の象徴が電車に乗り込んだこと。隣駅で下車したこと。急行だったけど、お父さんおまえの帰巣本能信じてるからな。

我がバンドもなんとかしないと。しばらくヒマヒマなんで健全な生活リズムと楽器に専念する。ので!! 南の島の遠隔メンバーA.K.がどんどん新曲書いてくる。僕もやるやる詐欺を脱して曲書くか。次のスタジオで、「こういうバンドやってるんだけどギターで入りませんか」って人に聞かせられる成果が欲しい。やっぱり無理なんだ、この組み合わせでピアノトリオやんの。

みんなとおんなじ、が安心なこの国の美術教育の現状。美術の教養と感性のない教師が飛びつく「酒井式描画指導法」って安易な指導法の結果らしい。「気配」の正体は電気の膜なんだって。ボイジャー1号が地球を出発してから35年で太陽系を脱出した

与沢翼30歳の七五三感。えなりかずき28歳の簡単じゃない感。

9月14日 ロックンロールは楽しい

何度でも言うけど君のところにドラえもんがこない訳は、だって君ぼっちだろ、結婚とか無理だろ、君には君のセワシくんがいないのだよ。

明日は久しぶりのスタジオ。楽器触ったりいまさらマニュアル読んだり猫と喋ったり、おうちで過ごす日々。ピタゴラ装置が作動してメガネが洗濯機の裏に。それくらいしか事件がない初秋の独り暮らし。
 よく喋るチャイはひと通り会話が終わると満足そうに帰っていく (動画あるよ) 。でもごめん、なに言ってんのかさっぱりわかんないんだ。その様子を聞きつけてメイが擦り寄ってくる (動画あるよ) 。昼間はまだまだ暑いけど、朝には猫が毛布に入ってくるようになった。僕が起きあがると毛布も歩いてついてくる。

ウォークマンでメロトロンを作った人すごすぎる。
 Ray Dolby逝去。ドルビーラボラトリーズは映画の音響で有名かもだけど、僕の世代にとってはカセットテープのノイズリダクションシステムだ。正直僕はドルビーかけない音が好きだったな。

9月17日 意味がなくてもスウィングは続く

僕の暮らしには音楽が必要で、愛の表現手段をずっと模索してる。たぶん向いてるのは音楽を言葉にして紹介すること。むかしはレビューを書いて、お金を貰ってたこともある (あるんだよこれが) 。でも頭で考えんのバカバカしくなっちゃったんだ。意味なんてないね、意味なんてない。
 で、いまはMix CD配ったりUstreamやったりなんちゃってDJやったり。

twitter界隈のなんちゃってDJコミュニティに混ざりたい。きっとみんなが知ってるアニソンやアイドルかけきゃなんだよね。こないだアニソンのツイキャス聴いて、コンテンツとしての吸引力やばかった。そういうイベントやったら人は集まるし、もちろん盛りあがる。
 でももう一歩踏み出せば、音楽ってがーっと景色が広がってくんだよ。この国では、新しい表現との出会いに需要がない。20代も10代もそう。DJに大切なのは選曲、せ・ん・きょ・く。掟ポルシェさんはDOMMUNEで、「こっちからこっちに曲を繋いだことなどない」と言い放った。L?K?Oさんは「EQ使ってないです、そのまんま」と言った。つまみ、いらないんです。いるのは「この曲素敵だよ、どうかな? 聴いてよ」って気持ち。
 次の地平に連れて行きたい。新しい価値観、新しい文脈、新しい風景を届けたい。「これ初めて聴いたけど気持ちいい」「この曲こんな響き方するんだ」って感じて貰えたら最高だ。

同じくらい大切なのは...動員力か。ぱいぱいでかの助を名乗って激渋DJやろうかな。ぱいぱいがでかいことに、嘘はない。そこだけ、嘘がない。

もっと直接的な表現として、よろめきながらもバンドやってる。
 15日はスタジオ、録音のクオリティを改善した。いまの編成じゃ無理があるんでギター弾ける人が欲しい、「こんなバンドを一緒にやりませんか」って誘うための音源がなかった。でで、家に帰って聴き返す苦行。音よくなって、アレ的なごまかしが利いてない産物ができた。

台風が秋を連れてきた。一番好きな季節。Instagramに空が並んで、おんなじ写真をあっちでファボりこっちでファボり。嵐の時、夕焼け時、猫は空を見る。
 涅槃仏、という生き方。風待ちの間、ぐうたら寝そべって積ん読CDを聴いた。Zola Jesus、Gregory Porter、Bastille、Willis Earl Beal、The Stepkids、Junip、Dustin Wong、Jimmy Webb、Julia Holter、スカートのライブ盤。この秋の新譜ほんとやばい、全部サイコーなんで検索して聴いてみて。

秘密保護法が上程されそうな気配です。ブレジネフ時代の小咄にありましたね。『ブレジネフはバカだ』と言った市民が秘密警察に逮捕されました。『国家機密を漏らした罪』。安全保障に関して最も秘匿する必要がある最大の秘密は『統治者がバカだ』ということです」 (内田樹さんのtweetより) 。

晩年は人目を避けて、発表されることのない執筆活動をしてたサリンジャー。遺言に従って、その中から5作品が出版される。

ローソンチケットのシステム作ったやつは末代までエレベーター乗ったときブザー鳴れ。

9月19日 It's All Too Much

Beach Boysの新しいボックス「MADE IN CALIFORNIA」を何度も聴いた。メンバーが監修した選曲は、バンドの静と動、ダイナミズムに焦点をあてて、いままで見落とされていた楽曲にはっとさせられた。すべてが素晴らしい。まるでこのバンドに、悲しい出来事なんてなにも起こらなかったかのような錯覚に陥った。
 猫はなにを欲してるのか、なにを思ってるのか、どんな調子なのかすぐわかる。植物はわかんなくて枯らしちゃう。ハイドロカルチャーっていう、下衆なサブカルチャーみたいなタームを仕入れた。やってみる、ハイドルカルチャー。最近は少し寒いくらいで、お風呂の温度を6度さげて7度あげ、熱いので1度さげた (このときスノコの摩擦係数はないものとする) 。夜風が気持ちいい。網戸を直した。網戸って傘と並んで、いつまで経っても人類の叡智が及ばない分野だよな。
 OS10.8.5のパッチがリリースされた。「メールアプリケーションでメッセージが表示されない問題が解決されています」。しばらく悩まされてたメールの問題はこれか...Mountain Lionだめだな。iOS7はいまんとこ気に入ってる。

朝霧JAMの出演者が発表された。素晴らしい。Arcade FireとDavid Bowieを巡るちょっといい話。Paul McCartneyがBeatlesのパブリックイメージに悩んでる。Mumford & Sons活動休止。逆スノビズムによるバッシングと関係あるのかなって勘ぐってしまう。アメリカの音楽学校の子供たちが演奏するToolのカバーが素晴らしい。
 指から耳に、音を伝える。ぞくぞくする楽しい話。人間の心をロボットに移植して不老不死になれるかも知れない。人間の脳をネットでつなぐ実験が成功した。この辺は倫理の問題になってくるね。もし地球に土星みたいな輪があったら。美しいです。腸内にビール酵母が住みついて、体内でアルコールが生成されてずっと酔っぱらってた人。改正動物愛護管理法が施行されて、ペットの飼い主には死ぬまで飼い続ける責任があるってことが、やっと明記された。自治体は引取を拒否できるようになった。試行錯誤のひとつとして想いは届いて欲しい。能年玲奈さんの受け答えが面白い。自分を「生ゴミみたい」だって。ますます支持したい。

9月24日 30年

小学校の同級生と会った。30年ぶり。会う前は、悪夢をみるくらい気が重かったんだ。小学生時代にいい思い出ないし、そもそも思い出を作らないほうだから。「現在」は「過去」の蓄積のうえにあって、敢えて過去にこだわらなくていいと思ってた。旧友と会うのは、あの頃に伝えきれなかった想いを解消して、未来に向かうための儀式なのかもな。とにかくこの夜、僕は楽しかった。会えてよかった。
 ただ「あの頃はよかった、戻りたい」っていうのはわかんない。あの頃より今のほうが100倍楽しいので。「俺達の世代は◯◯」もわかんない。2013年現在、僕は生存してるので。俺達が何歳のとき世の中はこうでしたっていうならわかる。もっとさ、生まれる前からいままで続く人の営みを受け入れて、未来を想像したらいい。何万年も前、緑豊かだったアフリカで原始人類が骨を叩いたのと、今朝届いた新譜の間になんの断絶もないんだ。もじゃもじゃしてる。永遠に青臭くありたい。永遠の若さは無理だし望んでないけど、永遠の青臭さは欲しい。
 FUJI ROCK仲間が遊びにきた。なかなか着かないんで電話したら、ググんなきゃわかんないくらい遠回りしてた。そういえば彼と初めて会ったとき、目黒から東京まで新宿まわりで来たんだった。彼の学生時代を直接知らないけど、僕とおんなじように隅っこにいて、心の引き出しに宝物を集めてたんだろうな。だから彼と話をするのはとっても楽しい。

9月25日 月と涙と男と女

iPhone買い換えたら猫の肉球で指紋認証したかったけど、猫も一緒に携帯しないとって気づいた (´-`) .。oO

ちょっとした誤解を受けてヘウってなってる。僕は女の子が好きで、でもその感覚は女の子が女の子を「かわいい、好き!!」っていうのに近い。30回は書いたけど、思考や感性が女性的なんだよ。だから男性にはなかなか伝わらない。たまに気づいてくれる女性がいて、そういう子とは長い友達になれる。「みんなで温泉行くんだけど」って誘われて、行ってみたら僕以外みんな女の子で、駅で「えっ」てなったことがある。でもその日の夜には打ち解けてた。誘ってくれた子は、この組み合わせで正解だって気づいてたんだ。
 いままで生きて、性についてアニマルだった時代がない。これで恋愛対象が男性だったらまだ伝わるんだろう。心をゆるす友達として女の子が好きだし、恋愛対象としても女の子が好き。だから女の子とセックスしたいけど、それは例えばフィッシュ or チキン? って聞かれてフィッシュって応えるくらいどうでもいいことなんだ。人生をかけてほんとうにしたいのは、人の生活の中に心を豊かにする表現活動を取り戻すこと。僕のイベントに「Belive The Music Again」って名づけた女性は、僕が音楽を信じて迷走して、また信じてんのを間近で見てたんだ。

19日は大原由衣子さんのライブを観に行った。大原さんの音楽的な視野と素養の広さ、サウンドの隅々にまで気を使った丁寧な演奏、ノーブルなのに心を鷲づかみにする「愛される魔法」に揺さぶられた。先日も偶然拝見した椎名琴音さん。アーシーで乾いた楽曲と歌声の表現力、それにぴったりのキュートなアイデアに溢れた楽しいライブだった。そしてHIROKAさん。選ばれた言葉ともどかしい間合い、安定を避けてくオルタナティブなスリルがあった。岡村靖幸が大好きって聞いて納得。そこからPrinceやMichael Jacksonを聴いてるらしい。この日の出演者はみなさん素晴らしかった。才能の洪水に打ちのめされた。
 気になったのは...音。イギリスのライブハウスでは、お金のないリスナーがライブを最高に楽しむために、PAさんに注文してだんだんいい音になるらしい。この曲、この声、このタメ、のあとのグリッサンドに込めた想い、を拾えるエンジニアさんのセンスは大事。

この日は同じ渋谷で、早川義夫 & 佐久間正英「Hellow World」ライブがあった。素晴らしかったそうです。行こうか迷ったんだけど...佐久間さんの死に対する言葉にはすごく心を揺さぶられて、でも佐久間さんの音楽を熱心に聴いてきた訳じゃないから、貴重な席には本当のファンが座って、大切な時間を過ごしたらいいと思ったんだ。ライブを終えての早川義夫さんの日記は、もうすぐ失う盟友について丁寧に綴られてる。

9月27日 君の天城を越えたい

こうしてインターネッツしてる間もどこかの海でカンパチが泳いでる。

ひっさしぶりにベースのレッスン。今日なるほどって思ったのは、4 beatの時代のリズム楽器奏者が裏拍を取ってるうちにシャッフルが生まれて、だんだん表と裏の音が均一になって8 beatに発展してったってこと。だからシャッフルは必ずしも3連符じゃなくて、裏拍の取り方にいくらでも解釈のしようがある。で、50年代から60年代にかけて基礎を得た奏者は、同じ曲の中に違う解釈を無意識に取り入れる。Ringo StarrやCharlie Wattsや、その時代のジャズのプレイヤーって、フィルインだけ跳ねたりその中で早くなったり遅くなったりする。あのグルーヴの気持ちよさには、歴史の狭間に育ったっていう背景があるのだ。
 もうひとつなるほどって思ったのは、楽器って練習しないと猛烈に下手になるね...。もう我ながらほんとうに酷い演奏だった。びっくりした。

自分の処理能力を超える用事を抱えてあわあわしてる。明日はバンドでスタジオ、明後日はおじさん3人でカラオケ、月曜日はMy Bloody Valentineを観に行く。ぜんぶ遊びですけど!! それと並行して、楽器の練習したり曲作ったりテキスト書いたりサイトのリニューアルしたり。
 この段落の要点は、おじさん3人のカラオケに女子の参加を切望しています、優しいおじさまたちがおごりますってことだ。

そろそろ夜風が気持ちいいからって頑張って網戸いれたのに、今朝は寒くて起きた。網戸の季節、3日で終わった。久しぶりに抜けるような青空。
 徒歩圏内にファミマができた。コンビニエンスライフの予感。難点は「Tポイントカードご利用ですか」って聞かれることだ。おれたち精神的シューゲイザーにはハードル高いよね。「Tポイントカードありません」ってTシャツ作りたい。

ベテルギウスが大爆発して、もうすぐ地球を2つの太陽が照らす。かもよ。この話はいままでなんどもあがってて、爆発するのは明日かもしれないし100年後かも知れない。ノルウェーの上空に、時空の扉みたいな穴が開いた。カリフォルニア州がネット上の黒歴史を消去できるボタンを義務付けた。iOS7の粗が見えてきたと思ったら7.0.2リリース、大雑把に解決して快適な日々。でで、なんじゃこりゃだったFace Timeって実はすごい機能だった。
 BjorkとPJ Harveyの「 (I Can't Get No) Satisfaction」圧巻の演奏...背筋がぞっとした。

僕の女性観について、「女性に敬意を持って女性を愛してる、ゴルゴ13じゃなくてルパン3世的な女好き」と評された。25日の日記に書いたきれいごとより的を得てると思いました。クラリスを抱きしめない勇気、みたいなもの。