DIARY 2006年5月


5月1日 ポクポク帰ろう

29日は日本科学未来館へ、プラネタリウム番組「暗やみの色」を見に。詩 : 谷川俊太郎さん、音楽 : レイハラカミさん、ナレーション : 原田郁子さんという、もう僕が観に行くしかないだろって組み合わせ。実は僕も8年くらい前に、プラネタリウム番組を制作したことがあります。台本書いて絵コンテ切ってディレクションした。今思い返すに酷い番組であった。そんな訳でプラネタリウムには人一倍感心があります。
 mixi情報で開館時間前に整理券がなくなってしまうと知って、clammbon-Harakami仲間のO.M.ちゃん、K.S.ちゃんと朝9時に待ち合わせ。未来館ってうちから乗り換え4回なんだよね。で、6時半に起きた。昼夜逆転してる僕にしてはかなり頑張ったと思う。誰か誉めてくれ。

番組は文学路線で来るかと思いきや、意外にも科学ものでした。「見えないものを、見てみたい」という印象的なフレーズが随所に出てきて、ブラックホールやダークマターの話をする。O.M.ちゃんは「ダークマター」という単語をいたく気に入った様子。ハラカミさんの音楽ももちろん素晴らしかった。未来館ご自慢のプラネタリウムは500万個の恒星を投影できて、双眼鏡で見るとますます美しいそうなので、これから見に行かれる方は是非。
 その後、3人で未来館を回った。館内のあちこちで色んな実験を見せてくれた。でんじろう先生がいっぱいいる感じ。ASIMOくんもいました。O.M.ちゃんが子供のような好奇心で駆け回り、その後ろを保護者のようにK.S.ちゃんがついていく構図がおかしかった。夕方になって新橋に出て沖縄料理屋で乾杯。うまかった!

30日はMoonriders@日比谷野音。待ち合わせ時間に大遅刻! 体調が...ってわけじゃなくて、単に時間を勘違いしてた。ごめんなさい。ライブの内容は、ライダーズがハコバンを務めて、所縁のミュージシャンが歌っては去っていくというもの。ゲストは青山陽一さん、サエキけんぞうさん、直枝政広さん、野宮真貴さん、ポカスカジャン、曽我部恵一さん、原田知世さん、あがた森魚さん、遠藤賢司さん、PANTAさん、高橋幸宏さん。ベストアクトはアコギ1本で男気溢れる「スカンピン」を歌った曽我部さん。敢闘賞は、アウェイの環境で気難しいライダーズマニアの心をつかんだポカスカジャン。
 最後はライダーズのメンバーが整列して、武川雅寛さんがソロでバイオリンを演奏。そして挨拶もなくそのまま退場。「本日の公演は全て終了しました。皆さんポクポクお帰りください」ってエエー! でも彼らのこういう意地悪なセンスに僕たちは引きつけれてしまう。

終演後、「岡田徹さんについていく」コミュのオフ会。高架下の庶民的な店に入ったつもりが、どの料理も高くて量が少ない! 長時間のライブを終えて空腹の皆さん、ピリピリムードになってしまった。いたたまれなかった。不甲斐ない幹事で申し訳ない。そしてカラオケ。やっぱパセラじゃないと好きな曲が入ってないな。というわけでダラダラと解散。疲れた!

5月3日 すべて気に入らないぜ!

身分不相応なことに、全自動で乾燥までやってくれる洗濯機を使ってる。もちろん僕にそんなもん買えるはずもなく、弟のお下がりだ。このマンションは配管がボロくて水圧が低い。洗濯機様はそれが気に入らないらしい。数分に一度、ピコンピコンと声を張り上げて「蛇口を開きましたか」と聞いてくる。こっちとしてはその敬語っぷりが気に入らない。洗濯機のやつ、内心「お前には二槽式がお似合いだ」と思ってるに決まってる。こっちだって黙って働いてくれる二槽式がいいわ。
 それからベッドサイドのテレビ。中村優ちゃん小太りになったなと思ったら、映像が少しずつ潰れてた。最後は横線一本になった。心停止のようだった。物置から弟のおさがりを探してきて繋ぎ変えた。

5月4日 ライナスの毛布

飛び出せカラオケ仲間、宮崎陽子さんのライブに行ってきました。いつものハイテンションな歌いっぷりとは違った、しっとりと落ち着いたステージでした。点描画のような、アイデアに溢れたピアノ。そして高音まで伸びのいい声。あの声を聴いてるだけでも生理的に気持ちがいい。でもMCにはいつもの陽子さんが見え隠れしてました。
 対バンの吉田佳奈子さんはバンドを率いての登場。このバンドがやたら上手い。アメリカンポップスのお手本のような、でも時に定石から大きくはみ出す瞬間が面白かった。彼女が叙情を捨てた時、次の展開がありそう。もうお一方の齊藤紗希子さんは、前に秋山羊子さんの対バンで見たことがある。溢れる笑顔と声量が印象的なシンガーです。ピアノはジャジーなのに、メロディにはドメスティックなフックがある。曲調的にもルックス的にもメジャーでいけるんじゃないかと思いました。

終演後、陽子さんたちとお喋り。この界隈、最近会い過ぎ。明後日もカラオケに行く予定だ。陽子さんと、Flipper's Guitar「Slide」のハモりを完璧にすべく、各自練習に励むことを約束してバイバイ。そうそう、YEBISU ∞ switchのカレーライスは大変美味でした。

5月7日 少年はいつまでも、いつまでも片想い

久しぶりに本腰のカラオケ大会。どれくらい本腰かというと、6時間の本編の前に1時間半の個別リハがついちゃうくらい本腰だ。僕はXさんと課題曲「二人のハーモニー」のハモり練習、そしてみんなの前では盛り下がりそうな地味な洋楽シリーズを黙々と歌いました。
 パセラに移動して本編開始。ピアニカや口トランペットが鳴り響く、ハイテンションなカラオケだった。総勢8名のうち2名がミュージシャン、2名がひと声で笑いが取れる芸人、残り3人もすごく上手くて音痴の僕は肩身が狭い。という羞恥心をどこに忘れてきたのか、張り切ってもりもり歌った。普段声を出さない生活をしてるからね。変な発声で喉を悪くする前に、ボイトレというものを受けてみたい。

僕の歌のダメなところは、第一に声域が狭いことだ。特に高音が出なくて、男性の曲でもサビのいいところで裏声になっちゃう。いつも2度か3度下げて歌ってます。第二に肺活量がないこと。変なタイミングで苦しくなってブレスが入っちゃう。それも関連してくるんだけど、リズム感が悪い。声が安定しない。イメージする歌唱と実際の差にがっかりする。
 練習したばっかりの「二人のハーモニー」、陽子さんとの定番デュエット「Slide」、個人的に宇多田ヒカルさんの「Keep Tryin'」に挑戦して玉砕。 この曲、CMで聴いたときにはなんてトリッキーな、でもいいメロディなんだろうと思ったんだけど、歌詞も凄い。「将来、国家公務員だなんて言うな夢がないなあ」とか「少年はいつまでもいつまでも片想い 情熱に情熱にお値段つけられない」とか、凡庸な頑張れソングとは圧倒的に違う種類の切なさがある。

最後はみんなが知ってる曲にしようってことで、「イージュー★ライダー」をマイク2本回しながらワンフレーズずつ歌った。美しい幕切れだったのではないか。僕らの世代がいつか老人ホームに入った時、みんなで歌うのはこの辺かも知れん。誇らしげに言うならば、きっとそういうことなんだろう。大げさに言うならば、きっとそういう感じだろう。
 終電組が帰って、残った4人でロイホ。セミプロピアノ弾き語りシーンの気持ち悪さなどについて話した。そういうライブに行くとわかるんだけど、ファンは自分しか知らない隠れた才能を追っかけてるつもりでも、実際は地下アイドルとして見てるんだよね。表現者と鑑賞者が異性の場合、どうしてもグルーピー的な、そういう馴れ合いの関係になっちゃう。自分はそうじゃないと信じたいけど、端から見たら同じなのかもね。

5月8日 これからお休みになる方も、そしてお目覚めの方も

昼夜逆転生活者のアイドル、杉崎美香さんが「平成教育委員会」に出ていた。クイズのご褒美の寿司を実に旨そうに食べてた。前々から思ってたんだけど彼女の「食べたい!」「美味しい!」顔は大変素晴らしい。こっちまでお腹が空いてくる。食品関係のCMとか来ないかしら。

5月9日 フォークダンスDEナルコレプシー

宣誓 : 僕の日記は長い。長過ぎる。これからは簡潔にまとめることをここに誓う。

連休も終わったというのにものすごい寝てます。僕の場合、鬱による過眠なのでナルコレプシーとは言わないんだけど。5時間爆睡1時間ネットみたいなサイクルを繰り返してます。参ったなあ、早く人間になりたい。以上。


5月10日 WFP認定食料不足地域に生きる

うちの近所には食べ物がない。と書くとびっくりされる方もいらっしゃるのではないか。あるにはあるんですよ、めちゃくちゃ高いのが。金持ちはわざわざうちの近所に食べにくるらしい。どうかしてる。最近も徒歩1分のところに成城石井Selectというスーパーが出来たので入ってみた。なんにも買えずに出てきて隣のセブンイレブンでうどんを買った。
 そんなわけで生協の宅配サービスに加入した話は前にも書きました。ひとえに営業のお姉さんがかわいくて、これからもちょくちょく来ますと言ってたからにほかならないのだが、結局それ以来配達のお兄ちゃんしか来ていない。そのお兄ちゃんともここ2ヶ月ほど注文用紙の受け渡しが出来ていない。毎週あり得ない事態が発生するのだ。今週はなんと、横暴な祖母が注文用紙を捨てた。それでも毎週カタログ代170円取られる。

5月11日 Tonight, My Journey Begins.

暗い日記を書こうか。古い友達はみんな知ってることだけど、僕は鬱病もちなんです。もう6年になる。鬱には数ヶ月スパンの大きな波から1日の中の小さな波まで色んな波があって、ここ最近はまあまあ調子よかったんだ。それがきのうの午後にがくって落ちて、夜には故意の流血騒動などもあった (ここ引くところね) 。自傷癖はないつもりなんだけど、フッと。血は赤かった。びっくりした。落ちた理由はわかってる。くだらない、日常の気に入らないことの積み重ねだ。僕はいらいらしていた。
 病院には通ってるんだけど主治医との信頼関係が築けなくて、あの人に心の中身をさらけ出す気が起きない。なので薬を貰うためだけに、4週間に1度だけ行って季節の挨拶などして。ほんとは入院したいんだけど、金がなけりゃあねえ船長。

整体の先生には隠しようがない。表情を見て骨をそっと触るだけで全部見透かされてしまう。先生が、たぶん初めて困った顔をした。体のバランスがバラバラになってるって。宿題として、1日5分間正座をするように言われた。頭のてっぺんからひもで吊るされてる気持ちで、手足はぶらっとして。
 診察の帰りの車の中で、秋山羊子さんのアルバムを聴いた。今まであんまり印象に残らなかった「ジンギスカン」って歌を一緒に歌ったら、なんだか少し楽になった。安っぽい「癒し」なんかじゃない、彼女は自分の音楽と、自分の真っ暗と真っ向から対峙して、その上であのわかりやすい言葉とポップな楽曲と無駄のないサウンドとやわらかい声を選んだのだ。だから安心して音に身を預けられる。

ジンギスカン Tonight, My Journey Begins
作詞・作曲:秋山羊子


ナイター中継がかすかに 茶の間から聞こえてくる
お兄ちゃんは勉強してるふり お母さんは疲れて眠ってる
服についたジンギスカンのたれ こすってもなかなかおちなくて
明日は学校の友達と 出かける約束している
本当は君と二人がいいのに
だけどそんなこと言えないし 言えないし
 何もかも消えてしまえ 何もかも超えてしまえ
 何もかも飛んでゆけ 何もかも笑い飛ばしてしまえ
 あぁあ あぁあ あぁあ
 君と 話したいな
親戚の人が家に来て ひそひそとお母さんと話してる
「お父さんによく似てきたわね」って 僕の顔をのぞきこむ
短い夏の夕ご飯は 家の庭でジンギスカン
誰かに見られたら嫌だな
だけどそんな風に言えないよ 言えないよ
 嫌いなものでいっぱいだ 気に入らないものでいっぱいだ
 文句ばっかいってるし おかしいのは僕なのかな
 あぁあ あぁあ あぁあ
 どうなの 君に会いたいな
今夜僕は 旅に出よう
今夜僕は 旅に出よう 出よう
今夜僕は 旅に出よう
誰にも邪魔されずに
僕は 旅に出よう
誰にも邪魔されず

5月12日 アンダー・スロウ・ブルース

レムスイム / いとうまさみ / 福岡史朗&小宮山範久@吉祥寺MANDA-LA2に行ってきました。精神的にも肉体的にも重たい体を引きずって、でも知りあいミュージシャン大集合に行かなくてどうすると。しかもレムスイムのサポートには、Metrofarce、ex.Virgin VS、ex.YapoosのLion Merryさんが。実は10年くらい前に一緒に秘密のお仕事をしたことがあるんだけど、覚えてらっしゃらないだろうな。
 最初に登場したのは福岡史朗&小宮山範久。前に小っちゃいハコで見た時は向かい合わせのロック研の部室みたいな佇まいが素敵だったけど、今日は音が前に出る荒くれ仕様。ギターの掛け合いが楽しそう。ロック少年だな! 福岡さんの音楽は陽気で粘りのあるブルースとでも言うのかな。少し癖のある声からひねり出す言葉が印象的だった。

続いていとうまさみさん。久しぶりに見たんだけど、かわいらしい声と優雅なピアノは相変わらず。「水玉」好きです。いとうさんの音楽は、変拍子が入ってもコード進行が複雑でも、ラウンジに耐える優しいジャズだ。
 そしてレムスイム。ボーカル・ギターの大久保由希さん、ベースの内田典文さんを中心に、ギター、キーボード、パーカッション、ドラムが加わったバンド編成。大久保さん自身がドラマーで自分のグルーヴを持った方なので、それがバンドにどう反映されるか心配だったけど、結果はばっちり。とくにLion Merryさんのニューオリンジーなピアノが炸裂して、楽曲の意図を浮き彫りにしていた。アンコール2回。2回目は予定してなかったようで、大久保さんの弾き語りに。レムスイムの骨格を見た。

終演後、みなさんにご挨拶。Lion Merryさんはやっぱり僕のことを覚えてらっしゃらなかった。仕事の話をしたらなんとなく思い出してくださったみたいで、「あーあれ完成品もらってないや」「あー僕バイト代もらってないです」「お互い過ぎたことはいい想い出にしましょう」ってことになった。そんな僕もパーカッションのokyonさんに初対面っぽく振る舞ってしまった。あんな美人さんを忘れるとは!
 結論としてはだ。重い体を引きずって行ってよかった。やっぱり僕は音楽が好きみたい。それもこんな素敵な音楽だったら最高だ。K.M.氏と「鳥良」でポツポツ語った。K.M.氏とはここんとこ3日に1度のペースで会ってる。ヒマだからな!

5月14日 洗濯機とあーたくし

13日は秋山羊子さんのライブを見に行った。っていう書き出しにすら飽きてきた方も多いのではないか。体調が悪い時に限って出かける用事が増える。またしても重い腰を持ち上げて井の頭線。池ノ上Bobtailは、秋山さんを見るのに一番いいハコなのではないか。開演前にどたばたとXさんがやってきて、ケーキをくれた。ドア越しだったので殆ど喋れなかった。旨かったですよ!
 この日の秋山さんの演奏はほどよく緊張感があり、田ノ岡三郎さんのアコーディオンはよく歌い、よく絡んでました。いい相互作用が起きてた。秋山さんはますますインプロ方面への興味が強くなってきたみたい。

終演後、秋山さんに「話そうよ、感想聞かせてよ」って声をかけてもらったんだけど、体調も精神状態もお喋り向きじゃなかったので失礼してしまった。あとすいません、11日の日記に載せた歌詞は1カ所間違ってた。「何もかも超えてしまえ」を「捨ててしまえ」って書いちゃった。「あれってスキルさんの願望なのかと思った」。そうかな、そうかも知れず。
 そして相変わらず水圧が足りないと言ってはピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンピコンと大声をあげる洗濯機、明日修理してもらうことにした。本当は水回りの掃除をしてから電気屋さんを呼びたかった。家事が出来ない自分を許せないのだ。そのためにはあれをしてこれをして、と考えていたんだけどそれじゃいつまでたっても解決しない。よなっ。

5月15日 がんばり2006

文句ばっかり言ってる洗濯機を修理したった。といっても僕が工具を持って修理した訳じゃないんだけど、電気屋さんを呼ぶ前にせめて水回りだけでも片付けておきたかったのだ。それは家事のできない人間だと思われたくない見栄であった。果たして大掃除は敢行され、しかし残念なことにパジャマのまま電気屋さんを迎えることとなった (約束の時間に起きれなかったの) 。原因は水圧じゃなくて、配水管が汚れてて吸水口が詰まってたんだって。どんなうちだ。でも僕は頑張ったと思う。
 それから、1本の勧誘電話に始まったADSL回線の切り替え、月額たった数十円安くするために何本の電話を受けて何本の電話をかけたことか。僕は頑張ってる。しかもかけてくるたびにサービスの名前が違う。so-netのWEBサービスを引き続き受けられるっていうのもだんだん疑問に感じてきた。

本日のこぼれ話 : まだ公式発表はないけど、FUJI ROCKにFishmansとSakerockが出るらしいよ。今年のフジ、邦楽勢が豪華なんじゃないか。矢野顕子、Double Famous、Sandii。楽しみだ!

5月16日 B.Y.G.(Beautiful Young Generation)

あがた森魚さんに数学を教えてもらう夢を見た。ただでさえわけのわかんない問題がますますわけわかんなくなった。
 もう34だというのに職場の夢を殆ど見ません。いまだに舞台は大学が多い。あそこに色んな心の忘れ物をしてしまったな。

5月19日 かっこいいとはこういうことさ

発泡酒を飲みながら、倖田來未のドキュメンタリー番組を見るともなしに見た。オーディションに落ち続けた日々→念願のデビュー→初登場62位→「挫折を味わった」ってオイ! 新人が初登場62位って大ヒットじゃないですか。僕はヒット曲がないまま30年やってるバンドを知ってるよ。レコードデビューできてない素晴らしい才能もいっぱい知ってる。
 倖田來未、エロかっこいいって言われてるらしいけど、僕はエロいともかっこいいとも思ったことがない。露出が多ければエロ、そんな単純なもんじゃないでしょう。NHK朝の連ドラにエロを感じることもあるし、世の中にはサザエさんに興奮する好事家もいるそうです。日曜の夕方に不謹慎な眼差しでテレビに向かっている。

表現者が苦労話をネタにしている時点でかっこわるい。演歌かよ。「細野さんもベース練習されたんですか?」「やりましたよ、3日間」って方がかっこいいじゃん。猛練習したに決まってるさ、それをはぐらかすのが粋なんじゃん。っていうのは東京シャイネスの感覚なのかなあ。
 あと最近増えてきた「 倖田來未・ ケツメ・レンジ・レミオロメン、音楽は何でも聴きます(oゝω・o)」とかプロフィールに書いてる人々。僕だって全然聴けてないのに。いっぱい知ってることが偉い訳では全然ないけど、聴けば聴くほど音楽の海は深く広いことを痛感させられるはずなんだ。入り口に立ってからものを言え。あと「ゎたしゎ」って書く人々。日本語勉強しろな。

5月21日 誰だっけ?

2ヶ月ぶりに姪っ子に会って「よう」って声かけたらきょとんとされた。あとで「誰だっけ」って聞いたらしい。そうですか。伯父も人の顔を覚えないことに関しては自信があるぞ。なんだかんだで姪っ子はかわいいね。セブンイレブンのくじで当たったキティのぬいぐるみあげたった。
 アマゾンで買ったパソコンチェアが唐突に低くなったような気がする。おしりに金具が当たってなんだか痛い。そういえばこの椅子こんなに座面かたむいてたっけ。買ってまだ半年もたってないんだけど。

5月23日 Fly Me To The Moon (riders)

ミュージック・マガジン「特集・ムーンライダーズの30年」読みました。うーん。見解の違いは致し方ないとして、明らかな間違いや記載漏れがいっぱいあった。ミュージック・マガジンの特集となればみなさんありがたがってふんふんと読んでしまいがちだけど、そのバンドの熱心なファンから見たらほかの特集記事もこの程度の正確さなのかと思ってしまう。

ある時からディスクレビューを書く行為が恥ずかしくなってしまったんです。好きなアルバムを讃える、嫌いなアルバムを考える、素人が気持ちを伝えようとするとついつい極端になってしまうんだけど、そうやって自分の文章に酔ってるうちに実像と大きくかけ離れてしまうことがある。ライブはみんな忘れていくものだからレビューを続けてるけど、ディスクはみんなの手元に残るからデタラメを書けばいつかバレてしまう (狡いか) 。
 といいつつ、好きな音楽や音楽家に対する感謝の表現として、ディスクを紹介するという作業に全く意味がないとも思ってなくて、あー明日消すかも! 消さないかも!

テレビをザッピングしてたら黒田アーサーがユンソナに告白して振られる番組の裏で、井戸田潤がサックスで「Fly Me To The Moon」を吹いてた。私は黒田側の人間ですから。

5月24日 旅立つつもりだった、雨さえ降らなければ

どこへ?

久しく外出してないのを雨のせいにしちゃいかん。と思うんだけど今日はサンダーもすごかったしな。雨という現象はとてもロマンチックだけど、こうも続くといかがなものかと思う。

帯を書かせて頂いた秋山羊子さんのアルバム「指一本で倒されるだろう」が発売になりました。買って頂いたところで僕に何のメリットもないけれど、是非とも買って聴いてくれたまえよ。アルバムの試聴はネットではできない、ライブ音源なら秋山さんのサイトで聴けます。参考にして欲しい。新宿のタワレコ、渋谷と上野のHMVでは試聴機に入ってるそうです。着うたの配信もある。

5月27日 cats and dogs

弟一家が旅行に出かけてる間、犬を預かってます。名前はラビ。ラビねえ。兄として弟のネーミングセンスには昔から疑問を抱いていて、タニシに「モーリタニシ」と命名した時はさすがに苦言を申し上げた。そんな彼にも娘が生まれて、暴走族みたいな名前をつけるんじゃないかとひやひやしたけど、まともな名前でよかった。その娘 (僕からみたら姪) が生まれた日に拾われてきたのが僕の猫、メイだ。
 ところでラビ、血統書付きのトイプードル様なのだが、とんでもなくバカでビビリでおかしい。預かるのは初めてじゃないんでうちの猫たちは平然としてるのに、ラビ、プルプル震えてるよ! 大丈夫か。

メイ (♂3歳) はラビ (♀7歳) をいたく気に入ってる。お姉さん好きとはさすがに僕の猫、動物は愛情をもって育てれば飼い主に似るものだ。上の写真はケージに籠るラビに添い寝するメイ。
 と思ってたらメイが気に入ったのはラビじゃなくてケージのほうだった。ラビがちょっと出かけてる隙にメイが占拠しちゃった。夜はみんなおんなじベッドで寝る (右の写真) 。僕と猫3匹と犬1匹。狭いですよ! 明日は音楽の話を書く。

5月28日 中村とうよう先生は今日も怒ったり怒ったり

弟一家の犬、ラビが3泊4日の滞在を終えて帰っていきました。最後は猫たちとも打ち解け、いなくなってちょっと寂しい。でも彼女は僕に「おまわり」と「おすわり」をしてくれない。「おあずけ」も途中までだったしな。完璧なめられてる。これからは毅然とした態度で望みたい。

Paul Simonの「SURPRISE」を聴いてます。日本ではPaulのソロはおそろしく評価が低い。Simon & Garfunkel時代のイメージが強すぎるせいか、中村とうよう先生の「GRACELAND」批判が音楽そのものより有名になってしまったせいか。かつてRock Crusadersという連載をやってた時に、次回のテーマはPaul Simonにしませんかと提案したところ、僕なんか足元にも及ばない大変な音楽通の2人から「ええっ?」って反応が返ってきた。そんな彼らが実際に音を聴いて、納得して頂いた経緯はこちら
 ニューアルバムはBrian Enoが全面参加、ミックスはTchad Blake。今までにないタフなサウンドだ。Paulの音楽の冒険は還暦を過ぎても終わってない。古くからのファンには抵抗あるかもな。でもPaulはきっとほくそ笑んで反応を楽しんでいるのだ。

5月31日 X線もおどろく恋

通院日。主治医に、夜になると酷い咳が出る旨を伝えた。「いつからですか?」。いつから。それは会社を辞めた頃だから6年前からなのであり、3年前にもレントゲンを撮ってもらったのだ。「んー、健康診断だと思ってもう1回レントゲンと血液検査しましょうか」。という訳で「はい吸ってー息止めてーはい横ー」。横? 見ると上にバーがあり、満員電車で横向きに掴まってしまったようなポーズでもう1枚撮った。3年前も撮ったっけか。結果は次回だそうです。
 その足で4ヶ月ぶりにプールに行ったった。あれ、入り口がありません。「いまリニューアル工事中で、明日オープンなんですよ」。明日! まるで僕の人生を象徴しているかのようなタイミングの悪さだ。

家に帰ってADSLの設定をいじった。実は先月末に、悪魔のささやきに乗ってしまった。「so-netのアドレスはそのままで、回線だけうちに切り替えれば月々数十円お得ですよ」と悪魔は言うた。その数十円のために、今日まで何回電話を交わしたことか。実にバカバカしい。
 で、ようやく繋がった新しい回線は安定しなくて全く使い物にならない。前はスプリッターを使っていたんだけど、新しいモデムの仕様上、別のモジュラージャックから固定電話とモデムを直に繋いでるのだ。それがいけないらしい。明日の営業時間にまた電話です。そんで前のモデム、郵送で返却しなきゃ。めんどくさいな。結局僕は得したのか損したのか。電話の勧誘になんか乗っちゃダメだね。