DIARY
2006年8月
8月3日 ブルーは涙、夜は黒
■
FUJI ROCKから帰ってきて3日もたつのにまだ心は苗場にいます。最終日、背中に聴こえるベースラインが遠ざかっていく切なさを忘れられない。いい加減ケリをつけて気分かえないと。けじめとして今年もライブレポート書いたよ。見たバンドはSakerock → Sandii → 加藤登紀子 → Trashcan Sinatras → OOIOO → 矢野顕子 → Harry Hosono Quintet → 上々颱風 → Madness → The King Tones → Ken Yokoyama → Sonic Youth → 電気グルーヴ → Double Famous → Fishmans → The Suzuki → Super Furry Animals → Happy Mondaysでした。
全然関係ないけど無性にジャイアントカプリコが食べたくなり、宿でむしゃむしゃ食べました。みなさんたまに食べると美味しいので食べるといいです。
8月6日 だから歌うよ、はすクリア
■
いまや誰も覚えてないrecomuni主催のライブに行ってきました。出演はいとうまさみさん、小川美潮さん。もう一組いたんだけどダメ過ぎたので名前は書きません。ファンに検索されても怖いしな。
いとうさんのライブはレムスイムのレコ発以来。今回はライブ音源をrecomuniで公開するとかで緊張してたみたいだけど、リズムキープがしっかりできて安心して聴ける演奏でした。彼女独特の無理のない変拍子、そして優雅なエキゾチシズム。歌の舞台はおそらく東京なのに、ココナッツの香りの流れるようなピアノと可愛いらしい歌声にうっとりした。僕の好きな「水玉」も「とり」もやってくれました。ミネラルウォーターのペットボトルかざして「これ中身、水道水なんですけど」なんてお茶目も相変わらず。「水道水、甘くて美味しいですよ」。
■
小川美潮さんはなんと最前列で見ることができた。Killing Timeのゲストでちょろっと出たのは見たことがあるけど、彼女のソロライブは初めて。圧倒された。ちょっと鼻にかかった前向きで暖かい声、崇高なファルセット、何よりもファンキーなリズム感。体の中から歌ってる感じがした。1曲目が福澤諸さんの「Hasu Kriya」ってのもびっくりした。2曲目と3曲目はベースを抱えて。ベースはよれよれだったけど「揺らぎってことで許して」許す!
こんなにも素晴らしいボーカリストが25年間も好事家のものとして埋もれているなんて、日本の音楽産業はどうかしてる。90年代にソニーから出た3枚のアルバムが今出てたら大ヒットになったかも知れない。
■
帰りにS.K.氏と飲み食い。高い店に入ってしまった。でも旨かった。ウドーフェス、集客的にもマナー的にも酷かったらしいねって話をした。どなたかが書かれたレポートあります。写真見るとほんと酷い。ロック黎明期を生きたおじさんたちにとって、ロックとマナーっていうのは相容れない概念なのかも知れない。ハイドパークフェスもマナー酷かったしね。ウドーに来年はあるのかな。recomuniの次のイベントはくじら、こなかりゆさんだって。楽しみ。
8月7日 →の方向
■
どっちだよ!
8月10日 ふがいないやいや
■
起きたら23時でどうもすみません。一度佐川急便に起こされて、その時にメールの返事を書いた形跡がある。けど全ては夢の中。ふがいないやいや。
FUJI ROCKから帰ってきて10日もたつのにまだ体の芯の疲れが抜けてない。無理して起き上がると目眩がします。クーラーの中でダラダラ。一番体に悪い。でも寒いくらいのクーラー好き。僕の夏休みはいつまで続くのかな。一年中FUJI ROCKだったら元気なのかな。こんな時は何か切り替えをしなくちゃいけない気がする。宣言しよう。明日僕はプールに行く。たぶん行くと思う。行くんじゃないかな。ふがいないやいや。
8月13日 EDN良明派
■
みなさんあちこちにお出かけのようで、海や山の写真が日記を彩っておりますが、僕は相変わらず家でゴロゴロしているよ。
きのうは「Eye Don't Noseに興味を持ったきっかけは白井良明だった4人 (もちろん今はタマちゃんのファン) 」でカラオケ大会。入れる曲はMoonridersだらけ。59曲も入ってる。パセラすごいよパセラ。歌っても歌ってもきりがない。さらには提供曲、プロデュース曲まで飛び出して、しかもコーラスが入って欲しいところで入ってくるというマニアックさ。あまりにもアレなんで、ぜひ次回もやりましょう。その後、宇田川町の魚やで刺身などつまんだ。僕は少し飲み過ぎた。なんとか家に帰り着いて、眠過ぎてそのままの格好で爆睡した。
8月15日 さくさくふわふわ
■
きのうはK.K.さんとT.Y.さんと、経堂にあるお好み焼き屋「ぼんち」に行ってきました。お父さんが焼いてくれるサクサクフワフワのお好み焼きがうまい! 焼き方で全然違ってくるんだな。いくらでも食べられる。ここのお父さんは釣りが趣味で、釣りに行った日には魚も食べさせてくれるんだって。で、水は山梨まで汲みに行くんだって (1回300リットルだって) 。
この隣の焼き鳥屋も旨い。その隣のカレー屋も旨いらしいよ。いいな経堂。うちの近所で入りたいと思う店って「めし処あいざわ」ぐらいしかないもんな。想い出深きジョナサンはもうない。ジョナさーん!
■
K.K.さんとT.Y.さんは含蓄のある大人トーク。僕は「おおー!」って言うだけ。「リードしてくれる男の人がいいっていうけどそれ逆だよね、女がリードした方が上手くいく。男は頭で考えるからそれ以上は自信がない。女は生理とか、自分ではどうしようもない自然の摂理を知ってるから強い」「おおー!」。「自分探しだとかなんだとか言ってるけどさ、突き詰めてみれば人ってみんなおんなじなんだよね」「おおー!」。
僕の書き方だと説得力ないけど、おふたりが言うとなるほどって思うんですよ。文脈もあるし。僕もたまには「おおー!」っていう日記を書こう。
■
今日の夕食は北海道特産トドカレーを頂きました。トド! トドって食べていいの? 実にワイルドな味がした。クマカレーよりはだいぶましだけど二度と食べることはないだろう。
8月17日 コロッケパンをほおばるたびに
■
きのうは秋山羊子さんのライブに行ってきました。延々続いたツアーの最終日。彼女としては梅津和時さんと田ノ岡三郎さんと組んだ前回のライブに手応えを感じてたようだけど (僕は未見) 、最後はピアノ1台で勝負してきた。
短いインプロヴィゼーションから1曲目はなんとKREVAのカバー「希望の炎」。静かな熱を秘めた雪の中のキャンドルみたいなピアノ、そしてエモーショナルなボーカルで歌われるそれは、KREVAのファンにどう届くんだろうか。そういう機会があったら面白いなあと思いました。聴き慣れたはずのオリジナル曲は、客の反応を楽しむかのように自在に変化していく。いつまでも続きそうなリフレインと突然の静寂。
■
新曲の「レール」よかったです。レールを外して紡いで行こうよと歌う。予期せぬアンコールに戸惑っていたけれど、「コロッケパン」。
対バンで面白かったのがariさん。武満徹の曲や谷川俊太郎の詩を歌う。スモーキーヴォイスが気持ちよかったです。ピアノフォルテのピアノとフォルテがちゃんとグルーヴをなしていた。ほかの出演者についてはコメントを差し控えさせて頂きたい。
終演後、秋山さんと皆さんと、閉店間際のさくら水産で大急ぎで打ち上げ。アジの叩きが旨かった。秋山さん、一息ついたからどこか旅行でも行こうかな、キューバに行ってみたいという。キューバは今カストロがあれだからな。突然アフロカリビアンになったらみんな驚くと思う。
8月18日 sun
■
きのうは久しぶりに大学時代の友人と飲んできました。バスを降りたら路面をバチバチ叩きつけるような大雨でびっくり。なんとか店に辿り着いて傘を閉じると雨があがった。雨男ならぬ雨傘。そのまんまか。そのまんまだ。
久しぶりに会う人もいたけどすぐにあの頃の感覚に戻り...と言いたいところだけどそうでもなくて、みんなそれぞれの年月を経てそれぞれのタイム感で喋る。口を挟もうとすると先を越される、でもどうぞお喋りくださいと言われると気の利いた言葉が浮かばない、ふかわりょうの気分を満喫しました。お喋りって難しいね。声をかけた僕がそんな感じで申し訳ない。なし崩し的に幹事のY.I.氏どうもありがとう。
■
ところで学生時代の僕は非常に不本意なあだ名で呼ばれており、実に久しぶりにそれを聞いたけどやっぱり不本意だった。あの頃の自分は (比較的) 好きなんだけどな。一番覇気があって夢と希望に満ち溢れていた。今より昔に近い僕で新しい友達と出会いたい。
写真はシーツの中から攻撃するメイ。クーラー効いた部屋の中でこうして猫たちとイチャイチャしてる時が一番楽しいわ、今。
8月21日 ロマンスの大往生際の往生
■
「ロマンスの大往生際祭」というイベントに行きたかったけど体調的に諦めました。巻上公一さんやMica Box、ヒネモス、Saturday Evening Post、トクマルシューゴさんなんかが出たはず。去年も行こうとして当日断念した。主催者のsaitocno人脈にお近づきになりたいと思いつつ、どうにもこうにも体力の衰え著しい。ってここ5年くらい書いてるけど、ほんとあと半年くらい放置したら寝たきり生活になると思う。プール行こう。
という訳で、車で行ける親戚の集まりに顔を出した。写真はトイピアノの前で得意げな姪っ子。あと十数年したらBobtailとかStar Pine's Cafeに売り込んだる。姪っ子は僕のことを「スキル」と呼びます。
■
今日は珍しく早起きしてしまった。また寝るんですが。テレビをつけたら朝のラジオ体操のピアノ演奏が改善されて、改めて聴くと名曲だと思った。なんであんな切ないコードが必要なのか。
8月22日 ほし→の
■
芸能界におけるほしのあきの存在意義がわからない。
8月24日 バカじゃないだろうか
■
坂東眞砂子さん「子猫殺し」コラム、掲載紙に抗議殺到 (読売新聞-08月24日 14:11) 。
■
うーーーーーーーーーーーーむ。
坂東氏という人物を全く知らないんだけど、このニュースを読む限りこの人はバカなんじゃないだろうか。要するに、人は飼い猫を避妊させる権利もない、生まれた子猫を殺す権利もない、ただ「自分の育ててきた猫の『生』の充実を選び、社会に対する責任として子殺しを選択」して、生まれた子猫をガケから投げ捨てているというのだ。
僕は自分の飼い猫3匹を去勢させている。それは猫が人と暮らす上でお互いの幸せのためだと思うからだ。無駄な喧嘩やスプレー行動を抑えたり、猫エイズといった病気から守るためにいいと思うからだ。もし去勢や避妊を否定するなら、人間はコンドームを使っちゃいけないのだろうか。そういう考え方や宗教があることは知っているけど、坂東氏はそういうわけでもなさそうだ。
■
一番わからないことは、例え人に飼い猫を避妊させる権利がないとしても、坂東氏には猫を飼わないという権利がある。避妊や去勢が人の都合だってことは猫の飼い主ならみんなわかってる。なんで猫飼ってんの。
8月25日 どってん
■
冥王星が惑星じゃなくなっちゃったね。といっても宇宙の藻屑ですからね。中学の頃、歴史の授業の1回目が「地球の成り立ち」で、そのとき衝撃を受けたんです。太陽を1メートルの球体とすると、地球は100メートル先の直径9ミリの球体に過ぎない。近所の公園に落ちてるパチンコ玉だよ。月はその55センチ周りを回っている。冥王星は太陽から4キロ先。うちからだと渋谷より遠くにある3ミリの球体だ。ウメ仁丹だ。よく見つけたな。
太陽系と言えばなんとなく宇宙戦艦ヤマト的な縮尺で、もっとファミリー的な印象を抱きがちだ。松本零士は今回の冥王星の格下げに不満そうだった。宇宙のロマンが失われたとかなんだとか。渋谷より遠くに落ちてるウメ仁丹がどうだろうが僕の人生に関係ない。むしろこうして宇宙のロマンに想いを馳せているわけだ。
■
惑星の覚え方と言えば「水金地火木土天海冥」。子供ながらにこの「どってん」のところが宇宙のロマンと相容れない印象を持っていた。これからは「水金地火木土天海」になるのか。関西芸人の突っ込みみたい (どってんかい!) 。もう少し21世紀っぽい覚え方を、松本零士には考案して頂きたいです。
8月27日 桜吹雪のサライの空へ
■
24時間テレビでしたね。殆ど見てないけど。アンガールズは例によって絶妙な時間調整の末、「サライ」のサビのところで武道館に到着したのでしょうか。サライって何?
夜中にたまたまつけたら潜水記録のコーナー (テレビ朝日「Qさま」のパクリ) だったり、ボキャブラ (フジテレビ) 芸人の同窓会だったり、熱湯風呂 (いちおう日テレ企画だけどなにを今さら...ダチョウ倶楽部の熱湯芸は相変わらずで笑った) だったり、どんどん酷くなるなあ。今年は音声のミスでインパルスの私語 (アンガールズへの悪口) が電波に乗っちゃったらしいですね。なにやってんだか。日テレなんだからSwinging Boppersのオールナイトライブとかやればいいのに。
■
それにしても見たいライブがないとほんと外出しない。Kraftwerkみたいに協議で趣味を決めないと (Kraftwerkは話し合いの末、一番テクノっぽいスポーツだからということでサイクリングを共通の趣味にすることに決めました) 。きのうはmayulucaさんのライブを非常に見たかったんだけど体調的にいかんんともしがたく、mayulucaさんにおかれましては「金髪の人がいないと思ったら」と言われてしまった。彼女の音楽、その穏やかさは空気公団が好きな方に非常にお薦めしたいんだけど、その奥には強烈なオリジナリティと自由さを持っていると思う。見たかった。残念。
見たいライブが3つも重なる時もあれば、1週間もない時もある。9月3日のレムスイムまで予定がない。どなたかお薦めのライブを教えてください。
8月29日 眠ってる君が一番好きだから
■
寝たきり老人です。ここは何処だろう、足が4センチ浮いて、2倍の早さですべる。病院の先生は言った。「鮮烈な夢を見る睡眠は浅すぎる、本来必要のない睡眠なんですよ」。そうかも知れない。だって眠いんだもん。眠っている間は色んな辛いことを忘れられる。整体の先生は言った。「横になってゆっくり腹式呼吸してごらん、おへその下で吸う気持ちで」。整体の先生の宿題はやらないと必ずバレるのでやろうと思う。
■
どうやら布団にダニがいるダニ。でも寝ます。眠いから。
8月30日 今日のタモさん
■
今日のタモさん。どんな振舞いも許されちゃう。それはタモさんだから。確立してるから。迷いがないから。わきまえてるから。あんな風に生きたいものです。
TITLeっていう雑誌の最新号に、タモさんと岸田繁さんの鉄道オタ対談が載ってるらしい。編集者GJ! 立ち読みしたいけど近所の本屋やコンビニに置いてなかった。渋谷まで出るかな。めんどくさいな。
8月31日 夏のおわりのどろどろアイスクリーム
■
皆さんの日記のタイトルを並べて見ると、おおよその晩夏ソングは既に引用されていて、違うところ違うところを攻めていったらこうなりました。今年はFUJI ROCKでソフトクリーム食べなかったなあ。天気がよかったんで混んでたんです。夏の心残りはそこか。あと入道雲を殆ど見なかったような気がする。中にラピュタがいそうなやつを見たい。
ところでカツオ、宿題はもう済ませとるんだろうなぁ? も、もちろんだよ (助けてよマスオ兄さん!) ええー? サザエー! こらーカツオー! バカモン! というやり取りを今年もあの一家は繰り広げているのだろうか。僕、夏休みの宿題を全くやらなかった年があります。中3の時。「もう提出しました」って嘘をついたら生活指導室という部屋に呼び出された。窓に鉄格子がはまってて、これはやばいと思った。
|