DIARY 2007年4月


4月1日 そのうそホント

sunday mayuluca@下北沢Rinneに行ってきました。mayulucaさん (歌とギター) 、kiyokoflanneさん (お菓子と写真) というイベント。その場でお菓子を作る訳でもなく、写真が飾ってあるでもなく、「たっぷりごまのガレット」をぼりぼり食べてるとときどき後ろからシャッター音が聴こえてくる (もちろん前からは歌とギターが聴こえてくる) 。「たっぷりごまのガレット」極めて美味でした。ほくほくして香ばしい。
 mayulucaさんは初ワンマンになるのかな? 持ち歌をできた順に一通り歌うというすごいセット。CDにも収められている初期の曲からすでに、頭の中で共鳴するような丸い声と、どこへ飛んでいくかわからないギターとメロディが実に魅力的なのに、CDに収められてない最近の曲はますますイマジネイティブで、儚くも楽しげで、凄い人だと思いました。早く次のCD作ろうよ。ぱぱっと作った方が絶対いいよ。

今年のエイプリル・フールはうそをつき忘れた (うそ) 。

僕が死んだらBurt Bacharachの「The April Fools」をかけてほしい (ホント) 。

4月2日 ヤッホーFUJI ROCKのお誘いアゲイン

だーれーかー!FUJI ROCK行きませんカー! って2月にも書いたんですが、反応が殆どなくて。宿がもうやばいんだ、人数が少ないとますます取りにくくなる。ので例年のように5-6人のグループで行けると嬉しいなあと思います。いまの時点で発表されているラインナップはこの通り。でも誰が来ても来なくてもいいんです。太陽の下、あの祝祭の場に立ち会って、生きてるんだってこと、音楽を愛してるんだってことを実感するために僕らは行く。
 今年は7月の27, 28, 29の3日間。通し券で39800円。キャンプじゃなくて徒歩圏内の宿を確保します。興味がないでもない方、とりあえずメールください。確約じゃなくていいから、途中参加でもいいから、とりあえず、ね。Peace!

4月5日 いつのまにか晴れ

きのうの春雷がいっそ雪に変わり、辺り一面白く塗りつぶしていくところを夢想して眠りについたのに、いつのまにか穏やかに晴れ、僕の心も少しは落ち着いたかな。
 相変わらず猛烈に寝ています。寝てる間に人生やってる。きのうは病院に行ってきた。「1-2年前のどよんとした顔つきよりは、だいぶはっきりしてらっしゃいましたよ」といいながら、笑顔で薬増やされた。寝る以外の生き甲斐みたいなものを見つけなくちゃ。猫以外の愛情のやり場みたいなものを見つけなくちゃ。この焦りをいつのまにか、笑顔にかえなくちゃ。

4月7日 ながーい夜

いろいろあって、楽しく飲んで、限りない優しさに涙を流した。そしてそれぞれの日常へ。

4月9日 スクラップ&スクラップ

ふたを開けてみたらつまんない選挙でしたね。どうせ死に票になるんなら外山恒一氏にでも入れとけばよかった。「私が当選したら、奴らはビビる。私もビビる」。不思議なのは身近に自民党支持者、石原慎太郎支持者がいないことだ。なのに選挙になると地下からわらわら這い出してきて、すごいたくさん票を入れる。票入れ怪人だ。僕が投票してたあの瞬間にも、ひょっとして隣の奥さんや隣の隣のおじいさんが地下から這い出して、石原慎太郎って書いてたのかもしれないなあ。異文化交流のチャンスを逃してしまった。
 明日はCornelius / Little Creatures / Breakfastのライブに行ってきます。た・の・し・み・だ!

4月11日 SENSUOUS

きのうはCornelius / Little Creatures@恵比寿Liquid Room観てきました。会場に入ったら、あれ? 開演前からデッキチェアに寝そべってる男がいる。携帯みたり文庫を読んだり。そのまま1組目、Normalsの演奏がスタート。ギター氏がデッキチェアの男にケリを入れると、むくっと起き上がってボーカルを取った。それだけのためにずっと座ってたのか! 続いてBREAKfAST。ドガドガドガドガウギャーみたいなの。MCになると途端に物腰の柔らかい普通の青年に戻るのには笑った。
 Little Creatures登場。青柳拓次さんのサングラスが怖かった。栗原務さんはもともと怖い。鈴木正人さんはベースじゃなく、キーボードとシンベ。栗原さんのドラムがカツカツと正確で無機的なリズムを刻む。その上を鈴木さんのシンセが暖かい色を、青柳さんのアコギが金属的な色を添えて、手弾き音響派とでも言うべき確立したサウンドを奏でた。静寂に始まって次第に熱を帯びてクライマックス! そしてまた静寂。

大トリのCorneliusの頃には会場はぎゅうぎゅう。舞台手前に白いスクリーンが張られて、SENSUOUSの原色のイメージが投影された。オオー! 音に合わせてそれぞれのプレイヤーのシルエットが映し出されて、否応にも期待が膨らむんだけど、小山田さんは「第三の男」を弾いてそれをはぐらかした。それは小山田出演のエビスビールのCMにかけてか、それともこの場所が恵比寿だからか。
 やがて幕が一気に降ろされ、魔法のショーの始まり始まり。いきなり字幕の文字が「こんばんわ」、それをいうなら「こんばんは」だろう。映像と照明と完璧にシンクロした演奏にただただため息。じゃあPVを見ればいいじゃんってもんでもない。あくまで生き生きした演奏があって、それをスクリーンが押し広げているんだ。抽象的だった最近の曲も、すっかりハードなダンス仕様に。と思ったらブレイク、そしてまた音の洪水へ。全ては彼らの手のひらの上だ。

終演後、興奮覚めやらず、でも空腹にはかえられず、cafe HEAVEN'Sへ。沖縄豚のビール煮といういかにも太りそうなものを食べた。しかも夜のウォーキングさぼっちゃった。またしてもダイエット失敗ロードを爆進するのか? いや、これから奇跡を起こしてみせる。

4月12日 きみを知りたい

R.M.さんの日記で紹介されてた日経ナショナル・ジオグラフィック刊、カテリーナ・グロミス・ディ・トラナ著、「ネコの本」。素晴らしいです。よく銀行とかで、子猫がじゃれあってるだけのカレンダー貰うでしょう。あれ猫わかってないなって思う。子猫は造形的に人間の赤ちゃんに似てるんで、母性本能に訴える力はある。おおよその美的感覚を持った人ならかわいいと思うはず。でも一緒に暮らしてみるともっと色んな側面が見えてきて、同居者として実に魅力的なんだよ。
 この本はもちろんじゃれあう子猫も扱ってるけど、もう一歩踏み込んで猫を見つめています。猫という生き物を知りたい人にお薦め。735ページもある。これからじっくり眺めるつもり。フェレットいじめちゃいけません。

地方局の深夜ドラマが大変なことになってます。たまたまTVKつけてて第1回を観た、「ホレゆけ! スタア☆大作戦」、TVKらしからぬ金のかけ方だなあと思ったら生瀬勝久さんが、古田新太さんが、藤木直人さんが出てる! BGMがヤン富田さんだったり「カメラ=万年筆」だったりっていう微妙なサブカル感も心地いい。

4月13日 動物のお医者さん

今日は猫たちのワクチン注射。いつもは老猫の健康診断だけなんで2匹連れてくんだけど、3年に1度はメイも一緒なんですよ。メイって6.2キロもあるんですよ。合計15キロを背負ってシェルパのように坂を登った。非常にくたびれた。精神的にも肉体的にも。バッグの中の猫たちはもっとくたびれたろう。
 カルテを見たら老猫たち、おとといで14歳になってた。誕生日忘れててすまん。院長先生から、猫たちを長生きさせて仲良く暮らしてあんたは偉いっていう表彰状を頂いた。表彰状なんて新人サラリーマン時代以来10年ぶりですよ。うふふ嬉しいね。というわけで、図々しい人懐っこいメイに押されて光が当たらない老猫2匹、とそれを撮る僕 (表彰もの) 。そんな今日。

4月14日 ユーモアの美学

「日本美術が笑う」「笑い展」@森美術館、観てきました。美術展なんていつぶりだ? 1年以上? いちおうメディアアートで卒業したんでもっとマメに鑑賞したい。
 「日本美術が笑う」は埴輪から江戸時代の風刺画まで、意図的な笑いと無自覚な笑いが交叉する、見応えのある展覧会でした。埴輪かわいいよ埴輪。おなら大会の絵巻くだらなすぎる。円山應挙や木喰が観れたのは収穫。同行者は伊藤若冲がツボだった。「笑い展」は現代アートの中のアイロニーが主題なのかな。森美術館は現代アートの印象があるんで期待してたんだけど、コンセプチュアル過ぎて解説を読まないと理解できなかった or オチまで時間がかかるビデオインスタレーションがあって、観る側の気力と体力が試された。お腹いっぱい。会田誠さんが日本に潜伏するビン・ラディンに扮する作品が面白かったです。「テロとかもう疲れちゃった、探さないでください」。

ぐったり疲れてヒルズ内の健康料理屋に入った。五穀米の料理が中心なのかな。器がいちいち間違ってる気がしました。ほんとは違うお店に行きたかったんだけど、出がけにネットで調べたら、もう潰れてなかったの。同行者と展覧会の話は殆どせず、カラオケ大会を開催することを約束してバイバイ。よって我々は現在カラオケ仲間を鋭意募集中である。いつもの皆さん予定はいかがか。

4月15日 このままmiaow tonight!

村松邦男 with R-O-M-A@新中野LIVE CAFE BENTENに行ってきました。日本の至宝、ポップスの玉手箱、徳間時代のソロアルバムがボーナストラック満載で再発されるということで、ソロの曲をR-O-M-Aでやるのかと思ってたら、いきなりR-O-M-Aのやるせなソング「インカン押した」で昭和っぽくずっこけた。第1部はずっとR-O-M-Aの曲を。「Boo Doo Child」「耳のおそうじ」いい曲だ。村松さんのお茶目なキャラクターとファンキーさ、それを体現する存在として安部王子さんとのコンビがある。
 第2部は同じ編成ながら服も着替えてソロの曲を。「Sunrise Twist」や「Rainy Day」「柊」。村松さんの甘く切ないポップス職人っぷり全開、こっちの村松さんも大好きだ! ゲストは伊藤銀次さんに野口明彦さん、「うたたね」「日射病」「幸せにさよなら」「Down Town」やった。狡いよね。でも銀次さんや村松さんみたいな人が、こうして日本のポップスを作ってきたんだと実感。客電が点いてもアンコールの拍手が鳴り止まず、なぜか「EDのせい」やった。ああいつものR-O-M-Aに戻っちゃった。

4月17日 僕のコンポジション

クリマロがメイを舐める。メイが僕を舐める。僕がクリマロを舐め...ない。こりこり撫でる。ネモはアンプの上で眠ってる。

4月18日 探し物はなんですか

デジカメをなくしました。カバンの中も机の中も、探したけれど見つからないからまだまだ探すんだよ! 踊ってる暇なんてない。きのうの日記の写真は実は前に撮ったものでした。最後に確実に持ってたのは14日。それから行った店、乗った交通機関ぜんぶに電話したけど見つからない。ここんとこガバガバのポケットのジャケット着てたからな、どこかで落とした確率が4割、このうちのどこかにある確率が6割。
 そーうーとーうー探したよ。出てくるのはメイのおもちゃばかり。ちっちゃいカメラだからな、あんな風にメイのおもちゃにされて、棚の後ろあたりに落ちてるような気もする。確実なのは、いま現在どこかにあるということだ。デジカメに声がだせたらな。携帯はかけてみて呼び出し音で探せるじゃん。奮発して買ってまだ半年なのに。カーメーラー!

4月19日 探すのをやめた時

探すのをやめた時、見つかることもよくある話で。紛失したデジカメ、諦めて寝るかと枕元の引き出し開けたらありました。なんであんなところに。メイが落としたのかもしれない。いやたぶん自分でしまったんだろうな。ああもう、ゴミ箱の中から冷蔵庫の中まで探した! 誰も騒いでないと思うけど、お騒がせしました。

4月20日 ポロリもあるよ!

しずかちゃんならともかく、のび太のポロリは別に見たくない。

4月22日 こんな僕でもどこか行けるの?

きのうはmayuluca / Kitchen@Cafe MURIWUI見てきました。祖師谷大蔵までどうやって行ったもんか迷ったけど、ダイエットも兼ねて表参道駅まで歩いてみた。千代田線のホームの送風口からは、なぜか鰹出汁の香りがした。
 まずはKitchenのステージ。霜島由佳里さんの声は天使のようなウィスパーヴォイス、それに溝口こうじさんの大きな声が乗る。PAのバランスが悪いんじゃないかと思ったら、溝口さんのマイク、スイッチ切ってたんだって。つまり素ですごい大きな声なんです。後で聞いて笑った。日本的な情緒を諄くならない程度に抑えて、ユーモアでまとめあげる。人間の7割は水でできてる、心の7割は涙でできてるって歌詞にキュンときた。

mayulucaさんはいつになく緊張してる様子。歌詞が飛んだりギターをとちったり、ちょっと危なっかしい滑り出し。でもだんだんペースを取り戻して、透明感のある歌声と暖かい存在感に酔いしれた。伸びやかで不可思議な愛すべき歌たち。こんな僕でもどこか行けるの? たずねたら答えはなくって...。最後はkitchenと一緒に2曲。mayulucaさんと霜島さんの声は程よく似てて、ハーモニーが美しい。いいものを見た。
 終演後、なんとはなしに皆さんとお喋り。溝口さんのくだらなすぎるギャグの応酬に笑った。面白くてかっこよくてギター上手いなんてずるい。その才能のひとつでいいからわけて欲しい。そして目の前にいらしたのがtico moonの影山敏彦さんであることに、しばらく気づかなかった。

今日はこれから投票に行って整体です。選挙の結果にはまたがっかりさせられるんだろうな。

4月23日 Diet Go-Go

別にあんたを思ってダイエットしてるんじゃないんだからね! 健康のためにやってるんだからね! というわけでダイエットスーツを着て片足1.4kgのダイエットシューズを履いて、毎晩もそもそとウォーキングを続けてます。いまふくらはぎを触ったら、なんだか筋肉がついてます。びっくりした。嬉しい。こうして人はマッスルの道へ落ちていくんだろうか。気をつけたい。

4月25日 レムスイミン不足

「見てみたい、OZMAがDJしてるとこ」。歌丸でございます。違います。スキルです。きのうはレムスイム@下北沢lete行ってきました。全く月に何本ライブ行ってんだ。今月は5本目、あと3本行く予定。
 leteは僕が知ってる一番小っちゃいライブハウス。10人も入ったらぎっしぎしの、でもしっかり一軒家なのです。木造の建物の作りも流れてる音楽も気持ちいいお気に入りの空間。入ったらお客さんは僕ひとり。出演者はふたり。雨だしなーちょっと焦った。開演時間にはお客さん4人に増えてました。大久保由希さん最初は歌詞が飛んだりとちったりしてたけど、危なげな雰囲気はまるでなくて、もうそれも含めてレムスイムの音楽だった。暮らしてる時と歌ってる時の差がないんです。思えば「あースキルさん来た」の一言からライブは始まっていたのかも知れない。後半はokyonさんのパーカッションが入ってハモリも楽しげに。okyonさん終演後に「ダメ出しして!」っていや全然ダメじゃないですよ。

帰りに渋谷から歩く宣言をしたんだけど深夜バスの誘惑に負けてしまった。そのまま今日の17時までレム睡眠。雨が降るとこうなっちゃうね。

4月26日 政治的発見

石油高騰っていうけど、中東から汲んできた石油より丹沢から汲んできたミネラルウォーターの方が高いじゃんね。丹沢の水を飲みながら車を20キロ押して歩くのは大変そうだ。夏場だったら1リットルの汗が出るね。それを補給するためにもう1リットル水を飲まなきゃ。石油激安!

4月27日 ヅラずら

今日のテレフォンショッキングのゲストは小倉智昭さん。ヅラ疑惑の2人が並ぶ光景はなかなかレアであった。2人とも喋りのプロ、さすがに面白かったです。しかも来週月曜日のゲストは我らが杉崎美香さん。小倉さんGJ。ファンになった。美香さんの真骨頂は「美味しい!」の顔なので、いいともスタッフは大急ぎで美味しいものの準備を。

ネモが珍しくくしゃみした。明日もするようなら病院に連れてかなきゃだ。

4月28日 世界ねごと全集

猫のくしゃみは収束に向かっている様子。病院に電話したらものすごい混んでたんで、連れてくのはやめにしました。大丈夫だよね。その代わり来月の頭に徹底的な健康診断の予約を入れた。14歳だもんな。気をつけなければ。
 きのうは焼酎をたらふく飲んだ。渋谷から歩いて帰ったらいい運動になりました。もうね、痩せてモテることにした! 今日はサンダーがすごいね。こういう空を見て思い出す言葉「暗き天にマ女は怒る この日○終わり 悲しきかな」。

羽海野チカさんの新作「3月のライオン」がヤングアニマルで連載開始だって。立ち読みの日々だ。

4月29日 警察が見てる

神谷きよみ@自由が丘Mardi Gras行ってきました。沖縄ツアー帰りの神谷さん、沖縄の素晴らしさを伝えようとして空回りしてるのがおかしかった。って日記に書いたらまた怒られるかな。「てぃんさぐぬ花」歌ってました。僕の大好きな「太陽と海の子供」はいつになくジャジーな展開に。「マイリトルカブ」はみんなでコーラス。お洒落な歌なのに「けいさつがみてる」ってコーラスだけ取り出すと変だ。
 対バンはウエタマミコさん。トゥウィルラッパーなんてスキャットが可愛らしい中にどろりとしたブルースが1曲。幅の広さを感じました。ウエタさんも神谷さんもMCのときマイクに歯をぶつけた。2人には近いものを感じる。もう1組の対バンは大久保由希さんがドラムで参加してるインストバンド。ドラムを叩く大久保さんは男前でした。って言ったら嫌がられた。女性が嫌がることばっかしてるな。

4月30日 4月の海はネズミの海

ここに後でなにか書くかも知れず、書かないかも知れず。