DIARY 2009年8月


8月1日 猫と暮らす

先日受けたメイとクリマロの健康診断、メイの結果は良好でした。クリマロもまずまずなんだけど、腎臓がちょっと心配。メイは血液ドナーになった。僕もドナーカードを持ってるよ。脳死の段階で全部もってっちゃってください。うしろに座ってた人は猫のガン告知を受けてた。
 動物は死んじゃうから可哀想で飼えないって人がいます。ムツゴロウさんの言葉なんだけど、じゃあお前は「女は死んじゃうから可哀想で暮らせないのか」と。ただ「動物と暮らすにはお金がかかって大変」だとは言えます。昔はぽっくり死んじゃったからお金もかからなかっただろう。今は早めに病気が見つかって、治療に莫大なお金がかかる。ネモは皮下点滴と1日3回の投薬でストレスを受けるより、のんびり余生を送った方が幸せなんじゃないかな。延命について考える。人間の場合もね。「命は地球より重い」って言葉が嫌いです。お前は地球を持ったことがあるのかと。僕が持ったことがある一番重いものは冷蔵庫。命は冷蔵庫より重い、くらいでいいじゃんね。

8月3日 just a NEW fashioned love song

週が明けるたびにネットが花火の話題で溢れてる。浴衣のうなじに見とれたり、手がふれちゃったり、いっそ土手に登るついでにつないじゃったり! 何年いってないだろう。大学の頃、牧場の遥か向こうの横浜ドリームランドであげる花火を渡り廊下から1人で見てました。そんなマイライフ。モテぬけれどもいるんだよ、モテぬものでもいるんだよ。

音楽聴いてます。良かったのがJames Yuill。ポップトロニカってサウンドが良くても曲が弱い、メロディはサウンドの一部なんだから主張するなっていう意見も多いけど、「No Surprise」って曲は名曲。それからFleet Foxes。腹式呼吸の深いコーラスとトラッド楽器の組合せが面白い。Emi Meyer。ジャケ買いです。スモーキーでジャジー。Bob DoroughがCarole Kingをプロデュースしたらこんな感じかも。Prefuse 73のGuillermo Scott Herrenの別ユニットSavath & Savalas。アナログ音のエディット感覚がWechsel Garlandを思い出させた。ルーツ好きもエレクトロニカ好きも大好きか大嫌いでしょう。それから毎年ベスト盤が出るBeach Boys、今年はDennis Willson作の「Fallin' In Love」って未発表曲が入ってる。買うか! 買っちゃうんだこれが。Dennisソロ「Lady」の焼き直しで、ストリングスとリズムボックスの組合せが面白かった。
 ところで「人生に必要なものは3つある。愛と友情だ」「俺の音楽にロックを感じない奴は二度とロックの本質に触れられない」などのギャグでお馴染みの押尾学先生が解雇だそうで。

8月4日 ああ暗黒の芸能界

テレビは選挙や裁判員制度どころじゃなくなってます。押尾先生エクスタシーきめてセックスして女性を殺しちゃいけません。「知人からもらった固形物を飲んだが違法なものとは思わなかった」。なんでも口に入れちゃいけませんって幼児の頃に教わらなかったかな。違法なものとは思わなかったんなら「アメリカのフリスクってでかいな」って思って飲んだんでしょうか。それと矢田亜希子さんにおかれましては、一刻も早くりあむ君の改名をお願いします。その名前、いろんな意味でいじめられます。
 芸能人の男を見る目のなさには辟易します。酒井法子さんは自称サーファーと結婚ってちゃんと定職に就いた人がいいと思います。僕も定職についてませんが。夫が捕まって「マンモス悲ぴー」って言ったでしょうか。失踪して「マンモス寂ぴー」って言ってるでしょうか。

8月5日 告白

告白します。ここ数年のT Bone Burnettブームがわかりません。亀田誠治もわかりません。

またおじさんが胸キュンばなしを書きます。gooランキング「告白がなくてもつきあってると思うこと」。
1位 誕生日やクリスマスを一緒に過ごす
2位 キスをされた
3位 二人で旅行に行った
4位 「好き」と言われたことがある
5位 相手の家族に紹介された
6位 週の大半は相手の家で過ごしている
7位 将来の話をしている
8位 二人でいるときに手をつないだ
9位 会うたびに、次に会う約束をしている
10位 抱きしめられた

「好きと言われたことがある」は「告白があった」って言うんじゃないでしょうか。キスや抱きしめるは、心の弱い僕をなぐさめる手段としてよく用いられます。なのでそれをカウントに入れられちゃうと困る。相手の家族に紹介もしょっちゅうされます。可哀想な山下センパイって。「誕生日やクリスマスを一緒に過ごす」はきっと女性が大量に投票したに違いない。宇宙から見れば地球の太陽に対する相対的な位置など、愛情となんにも関係ありません。仏教徒のご家系なら「お盆を一緒に過ごす」って答えて欲しい。「二人で旅行に行った」は微妙ですね。「二人でいるときに手をつないだ」かわいいね。こういうのがしたいんだ男子校出身者は。
 「会うたびに、次に会う約束をしている」は違う。「約束をしなくてもまた二人で会うことがわかりあえてる状態」が、つきあってるってことだと思う。どうかな。

8月7日 ジブリ映画、という呼び方 (プレゼントつき)

皆さんジブリ映画とかジブリの名セリフとかおっしゃいますね。これどうも抵抗があって。ほかのアニメも制作会社の名前で呼ぶのかと。オタクの方々はガイナックス作品とか京アニ作品とか呼ぶみたいですけど。ジブリにもいろんな作家さんがいて、色んな作風があって、決して宮撫x=スタジオジブリじゃないってことを、ガンダムやヤマトブームの中、馬鹿にされながら宮撫xさんを追ってきた者として声を大にして言いたい! のです。
 「未来少年コナン」「カリオストロの城」「名探偵ホームズ」といった痛快な冒険活劇を観てください。難しいこと抜き、お・も・し・ろ・いです! 「ナウシカ」の難しい側面は、原作マンガをじっくり読んでください。呆然とするほど深い世界観の、映画はほんの断片なんだと思い知らされます。で、何が言いたいかというと、「未来少年コナン」のVHSビデオが余ってます。欲しい方に差し上げます。宮負f画は本当は面白いってことを知って欲しいんだ。

8月8日 僕の嫌いな僕になってく

音楽感想家ユニットThe Mogers解散しました。相方のMr.Moger McGuinn、音楽を心から愛して誠実で謙虚な人物だと思ってたんだけど...。今年に入って友達の95%を失った。オフネットでの話し相手が欲しいです。日本語が喋れるできれば文科系の方、よろしくお願いします。
 そんな訳でThe Mogersとして発表するつもりだった辛い恋をしている人のためのコンピ「ユロ伯父さんだって恋をしたいのだ本当は」のサンプルがあります。もし欲しいなんて酔狂な方がいらしたら差し上げます。

明日のWorld Happiness行かないことにしました。体調に不安があって。YMOには興味ないけど、Charaとpupaと砂原良徳と高野寛とmi-guと相対性理論は観たかった。

8月9日 草間彌生作品を手に入れた

我が家のリビングで。ドッツ・オブセッション、水玉で幸福いっぱい。さすがにこれはまずいと思って大掃除した。いつからしてなかったっけ。ほかにもいろいろ奇怪なものが出てきたんだけどそれはまた別のお話。
 8月9日はヤクの日ということで押尾先生の話題。のりぴー騒動にかき消されてますね。どうも意図的にかき消そうとしてるようだ。それくらい内実やばいらしい。押尾先生を可愛がってたパチンコ業界の人が政界や警察に通じてて、無難にまとめようとしてるとかしてないとか。あくまでネットの噂ですよ。でも押尾先生が薬やってて女性が亡くなったって話も最初にそのサイトで仕入れたから。

8月10日 good NEW music

雨ざー。

毎日ふってるね。積ん読マンガを読みながら積ん読CDを聴いてます。
 最近よかったの。V.A.「Moondust」。アポロ宇宙飛行士のドキュメント本の関連商品です。Byrds、CCR、David Bowie、Flaming Lips、Jeff Buckley、Grateful Dead、Brian Eno、Les Baxterなんかの曲が上手にエディットされて、映画を観てるみたい。The Field「YESTERDAY AND TODAY」。エレクトロニカじゃなくてニューゲイザーっていうのかな? ドリーミーでセンチメンタルな作品。テクノ好きじゃなくても気持ちいいと思います。Diane Birch「bible belt」。もしLaura Nyroが可愛かったら! 大きな瞳、たぷっとした唇。乾いたサウンドはSteve Greenberg / Michael Manganiコンビのプロデュース、Betty Wrightも参加してます。Crosby,Stills & Nash「dEMOS」。僕はデモテープを聴くのが好きで、なんでこのまま出せないんだろうかと思う。40年たって出た訳ですけど。Beirut「MARCH OF THE ZAPOTEC」。ホーンが切ないクレズマーです。でもアメリカ人なんだって。2枚組で2枚目がびっくり。クレズマーでエレクトロニカ! そんな夜さ今夜もあー。

8月11日 手に汗握る冒険でしょでしょ!

恥ずかしながら、6月28日以来44日ぶりに外出しました。コンビニにも行けなくてずっと差し入れのご飯たべてたの。行った先はジャジャスコジャスコ。

車の運転は通院で慣れてる。着いたら人だ。緊張。ベンチに座ってひと呼吸、朝食をとった。「クックォーターパンダー...」パンダじゃないよ笹食べないよ。久しぶりの肉うまい。さて買物だ。カルピス飲みたいな、濃いやつ。「すみませんカルピスの原液...」お客さんに質問しちゃった。ベンチに戻ってもうひと呼吸。カルピス見つけていざレジへ。「前のレジもご利用ください」。前のレジ綺麗なお姉さんだドキドキ。
 会計を済ませてメガネコーナーへ。「すみませんここで買ったんじゃないんですけど...」ペ・ヨンジュンの立て看板に質問。「はいなんでしょう」「レンズが外れちゃったんですけど」「かしこまりました」。ペの件はスルーかよ、突っ込んでくれた方が気が楽なのに。というわけで大冒険の末 帰ってきました。猫たちが玄関でお出迎え。その時僕はハリソン・フォードだった!

「DARK WAS THE NIGHT」っていうエイズ撲滅チャリティーアルバムがいいです。アメリカのインディーズバンドの見本市です。Yo La Tengo、Cat Power、Kronos Quatet、Iron & Wine、Beirut、そんな中に平然と参加してるDavid Byrneも凄い。これCD-Rに焼いてほっといたら数十年後の僕はボケて自分で編集したと思うだろう。

8月12日 少年はいつかスナフキンの心を忘れてしまう

最近ムーミン関係の本を集めてます。ちびっこの頃よくこんなわかりにくい本を読んでたな。気になった言葉を引用しますね。まずは音楽家であり旅人のスナフキン。
スナフキンは、最高の伴奏をしていました。だからみんな、スナフキンがハーモニカをふきおえてから、やっと、音楽がなっていたことに気づいたのでした。
これって今の北欧の音楽に通じるものがあると思いませんか? サティやイーノやケージが提唱するアンビエントとは違った北欧の美意識を感じます。
「おだやかな人生なんて、あるわけがないですよ」スナフキンが、ワクワクしながらいいました。
「ねえ...。義務ってなんのこと? 」「したくないことをすることさ」
「たいせつなのは、じぶんのしたいことを、じぶんで知ってるってことだよ」
このへんがスナフキンの根底にあるんでしょうね。
「ものは、自分のものにしたくなったとたんに、あらゆるめんどうが、ふりかかってくるものなのさ。運んだり番をしたり...。ぼくは、なんであろうと、見るだけにしている。立ち去る時には、全部、この頭にしまっていくんだ。そのほうが、かばんを、うんうんいいながら運ぶより、ずっと快適だからね」
これは有名なセリフですね。このバリエーションがあるの。
「ザクロ石のことは詩にしたよ。だから、ぼくのものだといえるかな。だけど、きみにやるよ。もうぼくには必要ないからね」
かっこいい。

ロマンチックなセリフを集めてみました。
「なぎさにぶつかって死んでしまう波のひとつひとつが、1個の巻き貝のために、ちっちゃな歌にうまれかわるんだよ。だけどきみは、あのクルクル道に入っていってはダメだよ。もどってこられなくなってしまうかもしれないからね」 (ムーミントロール)
「どうしてなんだ...? どうして小説のヒロインって...みんな美人なんだろ...? 家で待ってるあの娘より...」 (ムーミントロール)
「初恋と最後の恋のちがいを、ご存知? 初恋は、これが最後の恋だと思うし、最後の恋は、これこそ初恋だと思うもの...なのよ。」 (サーカスのプリマドンナの馬)

最後にただ美しいと思った描写を。名訳です。熾 (おき) なんて難しい漢字を使いながら、ひらがなにするべきところはひらがなで。リズムがあるよね。原文がわかったらどんなに素敵だろう。
旅立ちは、飛びたつよう。ふいにやってきます! 一瞬、なにかがパチンとはじけたように、すべてがかわってしまうんです。そうなったが最後、一分もむだにはできません。テントのくいをひっこぬき、焚き火の熾をすばやく消して、ひきとめたり見物したりの邪魔者たちがあらわれないうちに、リュックサックを背負いざま、一歩をふみだします。そしてほらもう、道にでました。静かな足どりで、葉っぱ一枚もゆらさず移動する木のように、落ちつきはらって歩いていきます。テントの場所には、白っぽい黄緑の、くっきり四角いあとが残るだけ。おなじ朝、しばらくたって目覚めた友だちが、こういうのです。「ああ、彼が旅立った...秋がくるんだ」。

8月14日 テレ朝社員 タクシー踏み倒す

身長何メートルだよ。

Les Paul氏が亡くなったそうです。彼の演奏は聴いたことがないけど、彼が開発に参加したエレキギター、ギブソン・レスポールは、Eric ClaptonやJeff Beck、Jimmy Page、Keith Richards、Pete Townshend、John Lennon、Mick Taylor、Slash、奥田民生が愛用した。
 リビングのエアコンがご臨終。お金がかかる時は本当にかかるものです。もっともリビングを使うのは週に1度程度なんですが。

8月13日 右向いて左向いてどっちも右だった

自民党がmixiに宣伝ばんばん打ってますね。経団連に山吹色のお饅頭でも配ってればいいのに。実際mixiニュースにつくコメントは殆どが自民党マンセー、民主党 売国奴で、mixi内の世論は完全に右です。売国奴なんて言葉なかなか聞かない。民主党も殆どの「新党」も自民党を離反した人たちだ。保守二大政党なんておもしろくない。自民が解散してみんな揃って自民OB党っての立ち上げたらどうですかね。
 一度は自民党が負けるところを見てみたいんで、時流に乗っかるふりして民主党に投票すると思いますが、ほんとはほんとの野党に頑張って欲しい。昔は社会党に入れてました。共産党に入れたこともある。なにかの流れで議席をすごく伸ばした選挙でした。開票の翌日に街宣車が走って、「共産党です、ありがとうございました!」って挨拶してた。自分たちが一番びっくりしてた。

カルピス旨い!

8月15日 ちきちきおやじ

ちきちきおやじー! ちきちきおやじー! ちきちきおやじー! ちきちきおやじー! おやじー! おやじー! おやじー! おやじー! くさいよー! くさいよー! くさいよー! くさいよー! ジーっていう蝉が鳴く時期になりました。
 きのうは「エアコン壊れたんだって?」ってT.A.さんとY.N.さんとN氏がやってきた。リビング暑いんだってば! 僕を見捨てなかった貴重な友達です。大切にしたい。美人が大好きな僕はT.A.さんの隣でちょっとはしゃいで飲み過ぎた。僕以上に美人が大好きなメイは椅子の後ろにびったりくっついてました。皆さん寝たり起きたりで今日の昼過ぎまでいた。エアコン マンションの維持費で直りました。室外機のガスが少なくなってたんだって。ぼろいから錆の部分からもれてるかもって。この夏くらいは乗り切ってほしい。

8月16日 カツオが読んでるマンガのタイトルは「マンガ」

メタなタイトルです。すごいアヴァンギャルドかも。でもそろそろ夏休みの宿題を始めないと。波平とマスオは毎年8月31日に有給取ってそうです。ハーイ! (毎年毎年とんだ茶番にうんざりだぜ) チャーン! (タラオ足音うざい) バブゥ! (オレを早く幼稚園に入れろ) 。
 辛い恋コンピ「ユロ伯父さんだって恋をしたいのだ本当は」選曲おわりました。初めての全編邦楽コンピです。今週中に発送する予定です。お楽しみに!ってほど楽しくないですが。欲しい方、まだまだ受けつけてます。

8月17日 魔法使いの弟子

新しい薬は非常に眠くなる。前に「睡眠導入剤飲んでもドラマみたいに『盛ったな...がくっ』なんてことにはならないよ」って言いましたけど、新しい薬は睡眠薬じゃないのにがくってなる。変な夢を見ました。魔法使いになって魔法を見せるの。渋谷の駅前でタクトを振って、街のみんなで「ハレルヤ」を大合唱した。レナード・コーエンのじゃないよ、ヘンデルのだよ。気持ちよかった。紆余曲折あって最後は風に飛ばされた夏休みの宿題を拾い歩いた。魔法で集めればいいのに。
 で、起きたら15時でした。だから何って言われても困る。

8月18日 ここではあなたのお国より、もうちょっと人生が複雑なの

マックの新キャラクター、日本大好きMr.ジェームスだそうです。ステレオタイプなアメリカの白人中産階級。自民党大好きでアメリカの犬で、ブッシュが勝てば「戦争行くダス」オバマが勝てば「Yes, we can!」、ムードに流されないっていうムードに流されてるネット論客には大受けかも知れません。愛国心というものが今ひとつよくわからない。たまたまこの国に生まれただけで、よその国の実情も知らずに無条件でこの国が世界一素晴らしいと言い切れるのかな。そういう盲目さが世界中で戦争や紛争を起こしてる。
 ところでちょっと行ってきます。北限の海女、大向美咲さんを嫁に貰ってくる。19歳で海女を志す決意も立派だけど、純朴な緩さと軽い訛りがたまりません。擦れないで欲しいです。遠距離になっちゃうな。海女さんって休漁期はなにしてるんでしょう。

8月19日 わたしはウニになりたい

かわいすぎる海女として人気の大向美咲さん、女性受けが悪いみたいですね。スッピンで野暮ったいって。大概の女性はマイケル・ジャクソンみたいに整形して、八代亜紀みたいに厚化粧したモデルに憧れるみたい。でも大概の男性は今はなき日本の普通の女の子を見かけると、いいなって思う。顔の造形が気にならないと言えば嘘になるけど、よく言うように、ある程度歳を重ねたら自分の顔は自分の責任だ。心の内面が表情やファッションに出てくる。男はそこを観ている。叶姉妹とかシアラとかアンドロイドにはときめかないのです。
 ところで大向美咲さんが所属している北限の海女センターには、実は今年もう1人19歳の新人海女がいる。全く話題にならないのは...な事情で、そのシチュエーションにときめくのもまたありです。

8月20日 苛立ちと友情

前回の診察で、ある種の躁鬱病の気があるかも知れないって言われた。躁っていってもひゃっほーい! ってなるんじゃなくて、買物に走ったりイライラしたりするものらしい。確かに貧乏といいつつAmazonから荷物が届くし、人に当たり散らしたり日記に当たり散らしたりですっかり独りになってしまった。昔は温和な青年だったんです、ほんとに。

河合隼雄さんの「大人の友情」って本を読みました。いい本です。友情と宗教観、倫理観、文化観から始まって、男女の友情はあるか、友人の出世を喜べるか、友人の死を受け入れられるかみたいな、色んな友情の形を臨床心理学者の立場から綴っています。気になったところを引用します。
グッゲンビュールは面白いことを言っている。彼は友情に大切なこととして、エマーソンを引用して、「真実」と「やさしさ」をあげた後に、これらは、友情の行く末を照らす、二つの星だと述べている。つまり友情について考え、方向を示すために必要なものではあるが、人間はそこに「到達する」ことなどないのである。これは示唆するところの大きい言葉である。友情を支えるものについて、あるいは真の友情について、などを考えることは必要である。しかし、そこに生じてくる理想が「行く末を照らす星」であることを忘れ、到達目標や目的地と考えると、自分の友情について、あるいは友人について、怒ったり嘆いたりすることばかり増えるのではなかろうか。
 20代の頃は穏やかな友情を育んできただけに、理想の友情を追い求めてがっかりしたり、反発したりってことが僕にはよくあります。それが喧嘩や絶縁っていう極端な形になってしまう。
どんなに立派な人、人格高潔な人も心のどこかには影がある。ただ、それとどのような形で生きていくか、というところに難しい問題がある。影があるのは残念だし、悪は許容し難い。しかし、それによって人を全面拒否するのはおかしい。
 ここの鍛錬をしないと、僕はまた人を傷つけてまわるだろう。潔癖性なんです、悪い意味で。もうあれやこれを失いたくない。

8月21日 紙切れ持って東へ西へ

今日珍しい人から足あとがついてた。東大を主席で卒業して、同世代のエリートを集めて会社を興して、金融に関する仕事をしてるんだって。で、いかに俺たちは儲かってるかって話を延々と書いてるの。自己紹介欄に。会社に忠誠を近い、ともに歩みますって。
 幼稚だと思われることを承知で書きますが、数字を右から左へのカラクリでお金儲けする人が好きじゃない。株式は事業を興したくても資金がない人と、それを応援したい投資家を結びつける仕組みです。右へ左へやってお金儲けするための紙切れではありません。いまみんなが苦しんでるのは行き過ぎた市場原理主義のせい。日本では小泉純一郎と竹中平蔵です。うちは貧乏だけど周りが高級住宅地になっちゃったんで、そういう飛び込み営業や勧誘の電話がすごく多い。固定電話を解約しました。みんなもっと、愛とか芸術とか猫とか入浴剤とかカルピスとか惰眠とか楽しいこと考えようよ。

8月22日 音楽の宇宙

ブラウザーをFirefoxに替えました。快適快適。自分のサイトの見え方がずいぶん違うんで、フォントをsans-serifにしてみた。よしよし。
 「rockin'on BEST 500 DISC 1963-2007」っていう本を読みました。「社会に向けてファックユーをつきたてたのである」とか「○○の喉を切り裂くようなボーカルはわき上がる魂の叫びなのである」みたいなノリでした。その割にはManu Chaoみたいにリアルタイムで社会と戦ってるバンドがなかったり、ブラジルがごっそり抜けてたりする。あらゆるポピュラーミュージックを扱うって言ってる割には間口が狭くて残念でした。でもたまにこういう入門書を読みたくなります。自分好みの音楽がまだまだどこかに眠っている、その糸口を掴むために基本を押さえて音楽体験を体系化したいんです。待ってろよー僕好みの音楽。

8月23日 全ての音楽好きを悩ませるアレ

輸入盤のシール。すごい粘着力でなかなかはがれないくせに、シール自体はやわですぐにちぎれちゃう。そんで跡が残る。CDが出てもう25年だよ。何億枚のシールのかすがケースにこびりついてるのかと思う。

8月24日 地球の自転とわたくしの壮大なストーリー

らいうー!

生活リズムが乱れがちなので、睡眠日記というのをつけています。起きた時に眠った時間を鉛筆で塗りつぶす。これが結構たのしい。正しく睡眠が取れていれば、グラフの真ん中らへんにきれいなストライプができる。例えば毎日24時に寝て7時に起きた場合、赤いゾーンが塗りつぶされることになる。僕のはカンディンスキーの抽象画みたいになってます。地球に暮らす生き物として欠陥がある。
 相変わらずCDいっぱい聴いてます。よかったの。mum。いい意味で安定してきた。新機軸を打ち出しても外れがない。Lily Allen。アイドルだと思ってたけど、アイデアに溢れた超ポップス。Discovery。今年はニューゲイザーの傑作が多いけどその中でも光ってる。Bibio。郷愁フォーク+ヒップホップ。Blue Roses。Joanna Newsomを思わせる良質のフォークアルバム。寝ます。陽は高いけど。

8月25日 ネオナチ化するネット世論

ネットって言っても2ちゃんねるとか見ないんで主にmixiの話なんですけど、自民党支持率ものすごく高いですね。自民党に不利なニュースが流れると「でましたマスゴミの超偏向報道」、民主党に不利なニュースが流れると「やっぱりそうか売国奴め」。マスコミに対する自分のスタンスがぶれてることに気づいてないんだろうか。そういう方の主張を読んでみます。で、プロフィールを見る。自己紹介欄に軍歌や教育勅語を書いてます。戦争は終わったよ横井さん! なんでこんなことになってるんでしょう。特に彼らが反応するのが外国人参政権のことで、やっぱり民族主義なんだろうか。
 今日の自民党に不利なニュースは、首相が学生に少子化問題について聞かれて「そりゃ金がねえなら結婚しない方がいい」って言ったこと。そうして結婚できなくなっちゃったからなんとかしなきゃなんだよ。

8月26日 ゆっくリセット、あるいは音楽の起源のこと

転院して、僕の病名が鬱病から躁鬱病にかわって、治療方針もかわってからいい感じです。初夏からの酷く攻撃的で自傷的な僕は臨界点だった。スッポン抜けた! ってほどリセットじゃないけど、ゆっくりとリセット中。

CD聴いてます。1日10枚以上。人のブログ読んで「これ聴く!」ってAmazonにコピペするんだけど、いざ聴こうとすると気力が持たない日々が9年くらい続いてた。未聴CD山脈はヒマラヤみたいにうずたかくなって何度も崩れた。聴いてみたらいいCDばっかりで、ばっかりってのは嘘ついた、だいたい好みでほっとしました。音楽が好きでよかった。
 音楽って不思議なことに、世界中にあるよね。絵なら起源が想像つくんだけど、音楽が存在する意味を考える。それからある日サイトごと消滅したnitoという名のプロジェクト、復帰に向けて動き中。今はCDを聴いて、音楽の気持ちよさに浸るフェーズです。それを人に紹介したいんだ僕は。いずれは作曲や演奏も再開したい。

8月28日 上を向いて歩こう。

久しぶりの外出。まずは病院へ。今の主治医は話を聞き出すのが上手で非常に心地いい。7年も不本意な治療を受けてる場合じゃなかった。
 夜は所用ため新宿へ。2ヶ月ぶりに街に出た。感想は「うるさい日本の私」って本を読んでください。威圧的にうるさいです。眼鏡の和真は素晴らしい。保証書をなくしたのに丁寧に直してくれた。それにしても街にはかわいい女の子がたくさんいるのに、なんで僕には彼女がいないんだろうとつくづく思いました。電車に乗っては一目惚れ。信号待ちで一目惚れ。ひとりくらいは「ミュージックフリークのおじさんが好き」って子がいてもいいじゃないですか。N氏、Y.N.さんと合流してお気に入りの居酒屋「あいうえお」で飲んだ。ほっけホクホク。記憶すっとんだ。新宿駅で「上を向いて歩こう」を絶唱してた気がする。で、今日だ。頭痛が痛い。

8月29日 サーロインにはどんな誘惑もかなわない

留年する夢っていうのは定番だけど、37歳にして小学校を卒業できない夢を見ました。バイトしようにも「小学生はちょっと...」。逼迫する経済状態。どんどん年下になる先生たち。教育の義務と勤労の義務の間で悶えた。
 家庭の事情でピザと言えばピザーラ食べてたんだけど、売り上げに貢献する義理もなくなり、最近はドミノピザにはまってます。ピザーラはアサヒスーパードライみたいに耳に残るCMだけで売れてる。ドミノはちゃんと味で勝負してる。生地も具も断然旨い! せっかくなんで期限間近のネットクーポンを利用して、話題の「サーロインステーキピザ」を食べてみました。あふれる肉汁。うまうま。世の中にはピザでダイエットした人もいるらしいよ。

8月30日 ベトナム戦争とアポロの時代

久しぶりにニュースを見たらLarry Knechtelが亡くなったそうで。Wrecking Crewのキーボーディストとして、あるいはS&Gのピアニストとして報道されてるけど、Beach Boysが一番芸術的だったときのレコーディングメンバーでもあるし、PresleyからRay CharlesからDoorsからCostelloまで色んなミュージシャンをサポートしてきた人です。で、Ellie Greenwichも亡くなったそうで。ソングライターとして「Be My Baby」「Da Doo Ron Ron」「I Can Hear Music」なんかを書いた。彼女自身の歌うレコードも出てます。Brian Wilson悲しんでるだろうな。
 先週までどのサイトもMichael Jackson一辺倒だったのに今週はBeatles。今は何世紀だよ! ロバート・ゼメキスがリメークした「Yellow Submarine」なんて観たくないよ! でもNHKの特番は観たい。リマスター音源で「赤盤」「青盤」に入ってない曲を集めた「黄盤」を作ろうかな。

8月31日 LIVE → LOVE

きのうはシーナアキコさんのライブに行ってきました。ライブに行くって行為が2ヶ月ぶりで緊張した。関係者の方々とお話ししなきゃだし。でも復帰ライブがシーナさんでよかったです。

最初に登場したのはサイトウタクヤさん。1曲目から卒倒。爽やかなカッティングギターによく似合うハイトーンヴォイス、ソウルを消化した洗練されたソフトロックです。Marvin Gayeや初期のKenny Rankinとか好きな人はきっと好き。簡単な言葉で誰も気づかない普遍を歌う。「田舎の女の子、田舎の初恋」なんてサビあった? 「天然コケッコー」を思い出した。東京人には憧れの世界です。レゲエやボサノヴァを交えて1時間ほどのステージ。
 続いてシーナアキコさん。聴いてて楽しくさせる演奏は人柄ですね。人柄があって確かな技術と豊かなアイデア、全身を使って表現する生きた音楽。ミュージカル「Annie」の「Tomorrow」のカバーがぐっときました。ミュージカル女優の大仰な歌い方と違って、明日の幸せを噛み締めるように歌う。こんな歌だったんだな。

悪夢を観た。夏休みの宿題で計算機を作らされるの。重りや歯車を組み合わせた機械式で、起動時にからくり人形が出てきてコントをやる。そんなの作れないよ。