DIARY 2010年03月


3月1日 絶滅危惧種としてのTokyo shynessとnipponia nippon

地方の方は地元の素晴らしさと過疎を声高に叫ぶけど、東京シャイネスたちは鼻息荒い地方出身者に怯え、駆逐されていく様を叫ぶ機会がありません。長渕剛の「死にたいくらいに憧れた花の都大東京」的な汗臭さ。東京の人は怖いとか野心家だとか言われるのは本当に残念だ。それ東京の人じゃない。そしてここはもう東京じゃない。disるなら来るなよ東京に。細野晴臣が「Tokyo Shyness Boy」を書いた時も、ユーモアの影にやるせなさがあったと思う。
 もちろん地方が悪い訳じゃない。地方にオリジナルな産業と文化が根づいて欲しいと思います。それが廃れたのは集団就職→高度経済成長の歴史で、やがては「壊された東京」を模倣した箱物行政がはびこった。そして東京シャイネスは、東京から少しはなれたところへ住みはじめてゴメンゴメンゴメン。

日本ていう国が抜け出せない悪循環から逃れるために、「男の仕事」が絶対で夢だけ見てればよかった高度経済成長期の歪んだ高揚感を、もう一度求めてる空気を感じる。そこに女性の人格はない。男性「らしさ」や女性「らしさ」を強要したり演じたりするのは嫌いだ。僕は男だけどメソメソ泣くし、極端なフェミニズムにも違和感を感じる。こんな海に閉じ込めよう、男性と女性とを。
 思い出すのはBeckii Cruelを前にオタ芸を繰り広げる映像だ。Beckiiを完璧無視して踊りに没頭するオタたちと、Beckiiの死んだような眼。オタたちに代わってスマンと申し上げたい。女性にどう接していいかわからないから、自己完結の祈祷をするけど「神様」に届かない。それは童貞だけの話じゃなくて、「狩りの不安を打ち消すために」むさぼるようにセックスして、その快楽を宗教的に解釈するクラスタがいることを最近知った。

愛する異性を不器用なりにも大事にすること。人格を認めて自分も心を開くこと。相手も悩み苦しみながら生きる人間で、「神様」じゃないと気づくこと。

3月2日 酒と煙草とレコードと (ネットとモテ)

きのうから今日の夜明け前まで常盤響さんのUstream DJ聴いてました。ソフト&メロウな感じで気持ちよかった!
 【画期的1】繋がない。ターンテーブル1台しかないから繋げないし繋がない。【画期的2】本人顔出し。酒飲んだり煙草くわえたり、ときどき隣の部屋に消えたり、ミュージックフリークの無防備な独り遊びをみんなが観てる不思議。真似したいけどこれ常盤響さんだから絵になるんだよね。選曲のセンスのよさ、常盤さんのビジュアルと存在感。僕がやったらただのおじさんがモタモタしてる絵になる。猫がターンテーブルの上歩いてスクラッチとか勘弁だ。

3月3日 oranges and apples

Trashcan Sinatras観てきました! またしてもタイムラインで来日を知った。最近アンテナ偏ってる。渋谷はちょっと苦手 (JASRAC未申請) 、久しぶりに街に出るんで買わなきゃなものがいっぱいあって、人混みにほとほと疲れてスタンディングはきつい。と思ったらQUATTROに椅子並んでる! カウンター席も空いてる! QUATTRO歴20年で初めてカウンターに座りました。えっみんなトラキャン観ないの? ライブの告知って難しいのかないま。
 始まった。サポートのアコギとキーボードの長いインプロが気持ちいい。やがてメンバー登場。ドラムレスでカホーンかよ! アコギ3本はいらねーだろ! と思って観てたんだけど、そういうスタイルのショーなんだね。アコースティックでリラックスして。こういう時にお客さんもリラックスするのは難しいけど大切だ。枯れた音やコテコテの音も好きだけど、やっぱり瑞々しいポップスでキュンキュンしたい!

それにしてもつくづくいい曲ぞろいです。Francis Readerの透明なボーカルに絡む美しいコーラスワーク! 間奏に名曲を挟んじゃう遊び心! 神経質に音を組み立てていくバンドってイメージだったけど、お茶目な側面を垣間見た。Francisが客席からリクエストを受けて、歌い出してからあっ俺入るよって袖から出てきてアンサンブルが始まるルーズさ。スマイルアフタースマイルな、夢のような時間だった。客電ついてもアンコールの拍手は鳴りやみませんでした。

新幹線「はやて」がなくなって新しい愛称を募集してる。「はやい」がいいな。その次は「まじはやい」だ。新幹線まじはやい。「はらへ」もいいな。新幹線まじはらへ。
 誰か岩合光昭写真展「ねこ」行かない? 猫写真は見飽きたし撮り飽きたけど、岩合さんの撮る猫は大好き。

3月4日 酸蝕歯の日

今日3月4日は、全国的に酸蝕歯の日だそうです。おめでとう。なんにも書く気がしない日もあるものだな。昔は文章書くのほんと苦手だった。宿題の作文とか感想文とか提出しないの。中学に偉い経済学者が講演に来て「経済について興味を持ってくれた人は考えを書いてください」って、僕は興味を持たなかったんで書かなかったんだけど、書かなかったのは全校生徒750人中1人で大騒ぎになった。偉い学者が来るなんて、学校あげての大事件だったから。
 いまでもパソコンじゃないと書けないんです。手書きとは脳の言語野の使うところが違うんじゃないだろうか。手書きだと文章が出てこない。もっと前に、書きたいテーマが出てこない。インプットする情報の量や質も違うしね。もちろん校正しやすいとか機能的な側面もあるよ。逆にノートに落書きしててふと思いつくこともあって、最近紙って使ってないな。なんだかんだで随分書いたな。

3月5日 飽食系男子

ごはんて食べるとなくなるから不便だよな。かといって食べないとお腹が減るから不便だ。生物は何億年もこんなばかばかしいことしてきたのか。

3月6日 メガネ (破損) 男子

オイーめがねのつるが折れちゃったよ。一本目は先月、金属の経年劣化で。二本目は今さっき、起きたら暗かったんで遅刻だっボキって。いま午前3時なんですが。待ち合わせまで14時間あるんですが。のび太みたいに眼を3にして出かける。

3月8日 言葉にできない

「言葉にできない」っていつの間にか小田和正の代表曲扱いになってますね。僕の音楽への目覚めってどれか確定できなくて、ポンキッキで流れてたBeatlesかも知れない、亡父がかけてたアメリカンポップスかも知れない、授業で聴いたトルコ行進曲かも知れない、児童会館でかかってた冨田勲かも知れない、Off Courseも確かにそのひとつ。小田和正さんがBill Schneeと組んで作った2枚のソロアルバムが好き。
 最近日記がおざなりだ。書き物ができない。人と会う機会が増えて言葉のリソースがリアルな交流に使われてるんだよ。きのうはtwitterで知り合ったの素敵ガールズと飲み。楽しい夜でした。僕は20年前から女子2人と3人で飲んでる気がする。ガールズトークに入ってく方が自然で楽なんだ。そんで「お姉さんいると思ってた」って言われるデジャヴ。「デジャヴ」って文字では書くけど発音に自信がないから口では言わない。

Mark Linkous≒Sparklehorse自殺。深いノイズの向こうから聴こえてくるかぼそい歌声はスタイルとしてのポップスじゃなかったけど、瞬時に人の心に訴える力があった。大好きでした。

3月9日 もういくよ、でもいくよ。

いまいくよ。くるよ。こないよ。僕はホッチキスを止めることとカップルを作ることにかけては天才級だけど、友達同士がカップルになった時のコンポジションの変化に対応できない。云々。
 平日夜明け前の漫画家さんタイムラインが好き。漫画家さん同士って仲いいんだな。それぞれ孤独な職場で仕事して、twitterの距離感を楽しんでる。

忌野清志郎さんのお蔵入りアルバム「Baby #1」。追悼商売は嫌いだけどこれはいいアルバムでした。元の演奏はもちろん、仲井戸麗市さんと梅津和時さんを中心とした2010年の追加セッションに並々ならぬ想いを感じた。天国の清志郎に「やるね」って言わせたい、清志郎のアルバムとして恥ずかしくないものにしたい。Laura Nyro「Angel In The Dark」以来の名追悼アルバムだ。
 mitoさんがtwitterで音質について語ってる。微細な音の輪郭も渦を幕るような大音量も、ちゃんと聴かせるにはコンプレッションに頼りたくない。でもCDの16bitの容量では難しいから24bit 48KHzのwav音源を配信したんだって。確かにコンプレッションされてない小さな音のCDは、素人の耳では不安に感じることあるなあ。

3月10日 楽しいことだけ知りたいね

ハイサイっ!

知人にまつきあゆむさんの活動がいかに面白いかって話をしたら、即効で権利の話が返ってきてげんなりした。面白さよりそっちか。まつきあゆむさんやRadioheadや、ネットを使った表現活動に意欲的なミュージシャンは、権利について勉強して相当な覚悟をもってやってる。それはリスナーとして音楽に触れてきていまがあるし、その喜びをシェアしたいと考えてるから。
 アジアは著作権の意識が遅れてるって言われるけど、著作権って考え方は西洋で印刷機の誕生と共に生まれたもので、東洋ではもともと表現に対してオープンソース的な考え方をしてきたんじゃないかと思う。荒俣宏さんが言ってたんだけど、印刷機の登場と共に著作権ができたなら、インターネットの登場と共に根本から考えなおさなきゃねって。音楽業界はお先真っ暗って話は聞き飽きた。とりあえず現行法の中でどんだけ楽しいことできるか考えようぜ!

きのうのDOMMUNEのUstream DJ超よかった。「これはもう空間とか超越したフェス (いとうせいこう) 」。「明日普通に学校あるのに、なんか眠れなくなった。中学でDOMMUNEやばかったよねー!!とか話せる友達ほしいよ (中学生) 」。4500人が聴いてたのか。キャパ的にはageHaだよね。でも箱にいたのは15人だって。モニターの前の僕も伝説に立会った感ある。明日からの顔ぶれも楽しみ。ここ数週間でUstream驚異的に進化してる。2010年は世の中がもの凄く大きく動く年になる。

その一方で柴犬がじゃれあってるUstreamが3000人のViewerを集めてる。

3月11日 ハレとケとケガレとカミ

DOMMUNEやばいな。非常にやばい。街頭テレビに群がるように、みんながUstreamの前でなにかを「共有」する時代がきたんだよ、おととい。こえーよ! 毎晩こんなにクオリティの高いプレイを中継されたら音楽の楽しみが偏っちゃう。じゃあ観るなって言われてもやっぱり気になる心の弱さ。
 クラブシーンはそもそもアメリカのマイノリティたちのハレの場として生まれた。毎日がハレだったらケもケガレ (日常におけるエネルギーの枯渇) もやってこない。循環モデルが成立しないんだ。Ustreamにものすごい可能性を感じてるだけに、音楽の持つポテンシャルを狭めてしまう危惧がある。要するに面白すぎて危険だこれは。麻痺しちゃダメだ。

新井満「千の風になって」に盗作疑惑。南風椎って文筆家・編集者が、もともとは自分が翻訳したって主張してる。確かめようがないけど、新井満がいけないのは酷いメロディをつけて歌にしたことだ。もっといけないのはパブリックドメインの原詩から「千の風」を商標登録して酒や洗剤や化粧品を売ってることだ。

3月12日 鳥の詩

なんだこの完成度の低いパクリキャラは。と思ったらさかなクンと同じ事務所の二匹目の泥鰌であった。ほかに琉球サンゴくんがいるけどサイトすらない。僕も今日からねこクンでデビューします。主な職務は女子の膝で眠ること。
 鳥くんは小学生時代精神鑑定をうけさせられる程のワルだったけど、野鳥観察をきっかけに更生したってキャラ設定。作曲家としてジャニタレに大量に楽曲提供してるほかに、本人もアニソンを歌っている。

ラブプラスを始めて4ヶ月、きょう初めてマニュアルを読んでどういうゲームか理解した。一番驚いたのはいままでマイクだと思って話しかけてたのがスピーカーだったことだ。

3月13日 わたしは微笑む、幼女にむかって微笑む

元気ですか! 元気がないからなんにもできない。「非実在青少年」の話で持ち切りですね。正直あんまり気にしてなかったけど、こんな条例がまじで通りそうと聞いてびっくりした。要するに18歳以下に「見える」少年少女を性的対象にしたと「思われる」マンガ、アニメ、ゲームを取り締まると。10万47歳のショタっ子です! はアウト。ピノコもアウトだ。「としごろのレレイ」を主張しつつも戸籍上は1歳でおくたんなんてけしからん。くらいの曖昧なさじ加減。
 ゆうきまさみさんの言葉を引用します。「『非実在青少年』条例案には僕はもちろん反対だ。海面上に見える壮麗な山は、海面下の大陸棚に支えられている。『良識』の潮位を一部の人間が恣意的に決めることは出来ないし、大陸棚を削り取れば山は崩れる」。
 とり・みきさんはこうも指摘する。「私は今回のいわゆる『非現実青少年条例案』に反対することをここで明言しておく。しかし各人が事を見誤っていないか調べたり、自分の矜持に基づいた行動をしているときに『漫画家なら皆反対の意思表示をすべき。しない者は非難されるべき』という感情的論調が広まるのはうんざりだ」。反対しなきゃいけないムードっていうのも等しく危険だ。

有名なヴォルテールのこの言葉。「私はあなたの書いたものは嫌いだが、私の命を与えてもあなたが書き続けられるようにしたい」。僕はバイオレンスやスポーツ根性物は嫌いだけど、命を与えないまでもそれがあることを厭わない。球技撲滅運動とかやってたのは、一介のおじさんにそんな力がないのは自明だからできた遊びだ。表現規制の前例ができると、映画や音楽にも広がりそうで怖い。ゴダール映画のヒロインもギリだし、ジャケでアウトいっぱいある。これもさじ加減。
 凛子も非実在青少年だな。ラブプラスが発売されて初めての3月、気になるのは我々は進級するのかってことだ。現在3年生の寧々の彼氏諸君には深刻な問題と思われる。30代女子と恋愛するゲームをしてみたい。

3月14日 広報

凛子がダースベーダーみたいな髪型してきた。「そんなんじゃそういう気分になれないじゃん」ってこっちだってなれない。

3月15日 なんの価値もない、もの、こと、すき。

トヮヤッ!

17年くらい前、WWWが出てきた頃。まわりは「世界に向けて情報発信」云々いって盛りあがってた。それって暑苦しくないか。世界中が一斉に声をあげたら一生かかっても読みきれない。読んでる間に時代はうつろいゆく。情報の取捨選択の問題だ。「Webならマスゴミ (笑) に偏向されない生の情報が届く」ったって、その情報にアクセスするための検索ワードは自分で決める訳だ。それ以上に世界は広がっていかない。例えばtwitterでお薦めのレコードをYouTubeで試聴してAmazonで買ってる僕は世界が狭い。レコード屋に行けば、いまのレコード産業の流れが3Dで見えるのに。閲覧性の問題でもあるな。
 自分の眼の届かない情報もなべて等しく報道するっていうのがみなさんの嫌いなマスゴミ (笑) の役割でしょう。編集って大事と思う。うまく機能してないのが問題なんだ。今日のトピックはradiko.jpで地上波ラジオが聴けるようになったこと。インターネットはテレビよりラジオと相性がいい。面白くなりそう。

インターネットが凄いのは、世界に届くことじゃなくて世界の中のたまたま出会った人と繋がることじゃないかしら。だからtwitterは面白い。音楽があって猫があって芸術があって笑いがあって女の子のあるTLを構築するのがまず面白い。そこに自分の言葉を織り込んでいくのがまた面白い。Ustreamも面白い。有名人がコーディネートした5000人が聴くイベントより、何処かの誰かの独りの部屋から聴こえてくる音に未来を感じる。世界の中の、一期一会の「あなた」に向けて情報発信してる、いま。

3月18日 A Man Called Destruction

Alex Chiltonが亡くなりました。こんなことばっかり書いてるような気がするけど気のせいじゃない、ロックは "Who's gonna die first?" な時代に突入した。彼が在籍していたBox TopsやBig Starってバンドは、ギターポップの元祖的な言われ方をしてる。それはその通りだと思います。でも彼が示したのは、音楽はスポーツじゃないんだから、技巧的に下手でもかっこいいパフォーマンスが成立するってことだ。ソロになってからますますアレで、むしろパンクやオルタナの元祖じゃないだろうか。大前提としてソングライターとして極めて優れていたんだけど。一度観たかったなあ。
 nujabesも亡くなりました。こちらはああだこうだ言えるほど聴いてない。Hip Hop文化よりこっちのフィールドに近いトラックメーカーとして意識してました。1個下か。交通事故。なんだかなあ。

3月20日 kissin' you till i die

サァ、サァ、サァサァサァサァ!

ここ数日twitterも日記もおざなりだったのは、moonridersのコンピを作ってたから。moonridersわかんないかもだね。70年代からいままでメンバーチェンジなく進化し続ける東京のロックバンドです。ヘッドフォンのパッドがとれそうで、モノマネ王座決定戦の審査員みたいなポーズで頑張った。なんだかんだで豪華4枚組、歌詞カードまで作った。見よ、この黒インクがなくなりそうな入魂のジャケを。おじさん必死だな!
 僕が初めて買ったレコードはmoonridersじゃなかったけど、音楽への興味が爆発したのは明らかにmoonridersがきっかけ。いままで聴いたこともない、映像的で文学的でキュートでスタイリッシュな音楽だった。彼らが紹介するレコードを原点に、僕は20年以上も音楽の旅を続けている。正直残念な時期もないではないけど、今世紀に入ってからの爆走がまたすごい。興味ある方はメールください。タダで差し上げます。メールくれるやつはだいたい友達スピリットなので、私的利用の範囲内です。

どうでもいいけど凄い風だな!

3月22日 暇あれば金消え、金あれば暇なし

きのうは辻睦詞@笹塚cafe tojoを観てきました。2年半もライブをしてなかった辻さん、先月から2連発で、動き出したなあ。メンバーは辻睦詞 (Vo,Perc) 、辻ぐみい (Vo, Pianica) 、平見文生 (AG) 、荒木ルイ (AG) 。先月とおんなじ顔ぶれなのに、新曲とカバー中心の攻めの構成。ここんとこ湯水のごとく曲が湧いてくるっていう辻さん、どの曲も瑞々しくてアイデアに溢れて素晴らしい。古い曲は「Kind of Funny」ぐらいじゃないか。カバーはErik Satie、Vashti Bunyan、Japan。どの曲もこれからどんどん育っていくだろう。
 客席に久保田洋司さんがいらして、打ち上げでは辻さんとギター持ってポジションの話で盛り上がってました。同郷で、デビュー前からお互い意識してたんだそう。午前3時にお開き。そういえば何人かお酒飲んでない方がいたなあ。車だったのね。僕はtwitterで知り合った方々と朝までカラオケ。twitterで知り合った方とわりとリアルで会ってる。

3月23日 neco眠るがhitoも眠る

今日は23時間くらい寝てた。これからまた寝るんですが。猫の導線上にMacBookがあるんで猫がどんどんカスタマイズしてくれる。ちょっと待て、それどこで設定するのか教えて。

3月24日 nemmune

小沢健二41歳。そういう老け方をしたか。彼はかつて完璧なポップスターであり、音痴でも人の心を激しく動かすことを証明した。いまの彼に期待するものは...ない。
 ISSでは1日16回朝を迎える。うちは3回から4回くらい。4回目に起きたらdammuneの中継やってて、面白いねこれ。メンバー聞いただけで面白いことは想像してたけど、超越してた。dammuneはDOMMUNEのカウンターとして、「お洒落」を排除した粋な「洒落」を見せつけた。音楽はこれくらい猥雑でいい。僕もnemmune始めようかな。カウンターとしての子守唄Ustream。クロンチョンからエレクトロニカまでかける。問題は僕が眠すぎて19:00に起きれるか、24:00まで倒れないかってことです。

3月25日 TAXI DRIVER

職業に貴賤なしというけれど、敢えて貴賎をつけるとするならば東京のタクシードライバーは賤しい職業と言えるだろう。

僕は貧乏だけど体調的な事情でやむなくタクシーを使うことがある。言うまでもなく自動車は乗客と「周りの人々」の命を簡単に奪ってしまう。そのことに自覚があるのかないのか、とにかく交通ルールを守らない。停止していい場所といけない場所は、自動車免許を持ってる人なら誰でも知ってる。でもタクシードライバーはハザードをつければどこでも、急停止でも二重停止でも止まっていいと思ってる。そのくせ一時停止も信号すらも守らない。
 もうひとつ、顧客の要望に応えるべく道や地名を覚える努力が微塵もない。地名を口にすると鼻で笑って「住所わかんないんですか住所」。わからないよ普通。住所をカーナビに入力して音声指示の通りに暴走するだけの簡単なお仕事です。でも一通に引っかかって「チェッ」って、その迷い道してる代金は僕が支払うのだ。規制緩和前はそんなことはなかったし、もちろん今でもいい運転手さんはいる。

3月27日 clean clean

うわっ...私の年収、低すぎ...?

かつて僕の部屋は非常に綺麗だった。去年の暮れから怖い人に会って人間不信に陥ったり、自分のイベントの準備に繁忙してるうちにああでこうでどうで。今週ぽつぽつと掃除してたの、ようやくお客さんをお招きできる感じになった。督促状っていうのがいっぱい出てきた。なにこれ。捨てちゃえ。
 なんで掃除に目覚めたかって、人としてこれはまずいってこともあるけど、この部屋を引き払うにあたって最後の飲み会をしたいなと。かつての飲み会の常連だった方々からリアクションがないのはしょうがないね。でも芋づるで面白い顔ぶれが集まって、このメンバーでトークショーやったらロフトプラスワンでイベント組める。こんな楽しいお話を独占するのはもったいない。Ustream中継も考えてます。まだ勉強中だけど。猫も映るよ。お楽しみに。

3月28日 ほんとうのさいわい

杉井ギサブロー監督「銀河鉄道の夜」オールナイト上映会に行ってきました。中学の時にガツンとやられた一本。でも数年前にテレビで観た時はピンとこなくて、中学生の感性なんてあてにならないとたかをくくってたけど、きのうはまたガツンとやられた!
 杉井ギサブロー監督は仕事を選ばない、与えられた題材をヒットメイカーとして手堅くまとめる作家だと思ってた。トークショーを聞いてイメージが一変した。そういえば杉井版の猫は、原案ますむらひろし版の猫と全然違う。物語の解釈も全然違う。猫である以外に原案の要素がないんだ。ステレオタイプな感情表現を廃して、観客の想像力を引き出す演技へのこだわり。細野晴臣さんへの注文は一言「揺れてください」だったそう。それであの音楽を当ててきた細野さん、日本映画の音楽としては最高の仕事のひとつだと思う。トークショーのお相手は細田守監督。話を引き出すのがうまいし、同じアニメ作家として素人では思いつかない視点から映画の魅力を語る。人としてバランスのいい方だな。

で、映画だよ。黒がすごい。液晶じゃ出ない色。それは宇宙の黒だし石炭袋の黒だし、心の黒かも知れない。黒が黒であるだけで心に訴えかけるものがある。その中で繰り広げられる物語なんだ。映像の力を思い知らされました。美術の色彩感、空間のねじれ。時々不可解なカットが入って、観客それぞれの人生体験の持ち札によってどうにでも解釈できる。別役実さんの脚本は宮沢賢治の文語体に忠実で、台詞として不自然なところがまた面白い。細野晴臣さんの音楽も映画文法的にはおかしい。細野さんはインタビューで「主張しすぎたかな?」って仰ってたけど、全ての要素が主張して、でも映画全体からは静寂が見えてくる。ただフィルムの状態がやばいな。映画は映画館でフィルムで観たい。これはノスタルジーじゃなくて、メディアとして遥かに優れてるから。
 本当は3本立てだったんだけど、余韻に浸りたくて外に出て始発まで飲み。外国人向けの安ホテルのロビーにテーブル並べて、冷蔵庫のビールをフロントで会計する不思議な店。最近知り合った同行者、相当面白い奴だ。

3月30日 どうしよう、明かりが見える。どうしよう、少し寒いね。

誕生日。38だ。どうしてくれよう。若い頃はおじさんが「心は17歳」とか言うのキモいって思ってたけど、あれ本心だったのかもな。だって17の頃と比べて生きるの全然うまくなってない。痛いのは21世紀の少年じゃなくて、21年前の少年であることだ。

3月31日 busy doin' nothin'

嫌いな言葉なので使いたくないけど、僕はいわゆる「忙しい」状態なのではないだろうか。今日はhajimepopさんと笹生実久さんのライブをハシゴします。どっちも東新宿。庭だぜ! ところでやくしまるえつこさん結婚してください