DIARY 2010年09月


9月5日 灼熱のコンクリートジャングルをわけいるオレってかっこいい

10日ぶりくらいにパカっと目が覚めた。体調がいい。なんか変なもん食べたかな。と思ったらT.K.さんからSkype。で、会うことになった。ガールと出掛けるなんていつぶりかな。
 ブラジルフェスティバル初めて覗いてみた。カポエラ美しいな。中原仁さんのDJがもっと長かったらゆっくりしてったんだけど。そんでマフラー巻いたら確実に焼死するウキウキ通りを行ったり来たり。

そうかあの帽子はいけてないのか。

明日はまたどんよりしてる気がする。

9月6日 楽しい酒を飲んだり猫と昼寝したり素敵女子と素敵夜を過ごしたいけど頑張りたくないんだ

バカボンのパパはイメージ湧くのにバカボンがどんな顔だったか全然覚えてない。波平はサザエのパパとは言わせない。ヒロシはまる子のパパというべきだけど友蔵は友蔵だ。
 バカボンのパパの息子の息子、って言葉が降りてきたけどあんまりなので書かない。

東浩紀さんがからかわれるのは「だーかーらー」とか言っちゃう典型的な象牙の塔の住人だからだろうか。世間の果てしない理不尽とか一応知っといた方がいい。

9月8日 胃腸薬と間違えてコンドームの袋を開けちゃったけど当面使う予定がない

Keith EmersonとGreg Lakeが日本公演のドラマーを募集してるらしい。エマーソン・レイク&天然パーマーとして応募しようか。
 音楽ちょっといい話。出発時間が1時間遅れて険悪ムードの飛行機に乗り合わせたオーケストラが、突然生演奏を始めて拍手喝采だって。こういうニュースをさ、もっと報道するべき。

六本木ヒルズになった町超なつかしい。白黒だけど大昔じゃないよ。高校時代、学校終わってWAVEで一通り試聴したあとここらへんを散歩してた。ここらへんも徒歩3分圏内。東京って巨大な田舎なんだよ。

きのうは友達カップルが来た。引越しの事務作業まだやってるの手伝ってもらった。ありがとう。ひと仕事終えて飲み。半年ぶりくらいにはしゃいだ。2年ぶりくらいに記憶飛ばした。二日酔いなう。ネル。アデュー。

9月10日 魚肉ソーセージ考えた人おいしさの研究しすぎて開けやすさの研究忘れてる

数年に一度来るギョニソブーム。

音楽だ! いままたコンピ作ってます。Beatlesの個人的 赤盤, 青盤と、なかなかないBlossom Dearieのオールタイムベスト。Paul Simon。Colin Moulding目線のXTC。
 これ10代なかばに聴いてた音楽なんだよね。僕がなんでコンピ作ってるかっていうと、最初は特定の聴き手をイメージしてたんだけど、作ることで自分の音楽趣味を再発見できることに気づいたの。で、せっかくできたから配っちゃおうと。いらないのに送られてくる皆さんごめんなさい。人に迷惑をかける趣味を道楽という。

曲も作る。久しく作ってないんで、いま何が出てくるか興味ある。で、照れながらも誉めてもらう想定でちょこちょこ流します。これは期待されてない。
 僕の唯一の有効なコンテンツはレビューなんだって。でもなんだか気がのらない。音楽そのものの放つ力に到底かなわないから。という訳でずっと言ってたUstream。Ustreamで音楽を流すための法律ってないんだよね。JASRACにも規定がない。見せしめに逮捕された一般人さんの罪状はなんだったのか、向谷実は何を根拠にレコ部に噛みついたのか。

何度も書いてるけど、音楽はかつて生活の根源にあった。衣・食・住・神・性・音、くらいの感じで。時代がくだって形が変わって、ラジオやテレビと同じくらい近所のおにいさんやレコード屋さんがメディアだった。渋谷HMVの閉店は不況のせいでもネットのせいでもない。手書きPOPと試聴機でいい音楽をみんなに教えたい、そのバイヤーさんの熱意が、プレスキットをコピペした本部からの気持ちのないディスプレイに変わったからだ。テレビもそう。
 音楽楽しいっていう「気づき」を、下の世代に伝えていかないと人類史的にやばい。

9月12日 Swing Cats

谷啓さん。「Swing Girls」でトロンボーン吹いていた。ガチョーンの動きはトロンボーンからきてるという自説を流してきたけど、麻雀の動きがルーツなんだって。ハナ肇さんの名前を呼ぶのが恥ずかしくて一度も呼んだことがないってエピソードが好きでした。R.I.P.
 きのうはUstreamやりました。観てくれた人どうもありがとう。酔っ払って同じ曲紹介2度したり、最後は記憶があやふやなんだけど大丈夫か。またやります。近いうちにね。音楽は聴かれなくちゃ意味がない。逮捕されたら「ムシャクシャしてやった」って答えようか。「もうだめポ」を超える伝説になる。もちろん規定が整備されたらちゃんと従うよ。

9月14日 もしも世界が100人の村だったので物置きに乗ってみたけど、イナバじゃなくても意外といけた

イナバの物置きは屋根の上に物を置いて使う。空洞です。

きのうは笹生実久さんのライブに行ってきた。寄り道Bar330っていうライブイベントを頻繁にやってて、行く行く言ってたの体調的な問題でなかなか行けなかった。きのうは拡大版ってことで行きました。
 寄り道Bar330では毎回実久さんお薦めの缶詰が出る。一手間加えれば旨いもんだな。久しぶりに拝見したライブは、ヒリヒリ感は薄れたものの、缶詰食べながら気持よく聴けた。実久さんは喜び以上に苦悩を歌うけど、あの周辺のSSWシーンと決定的に違うのは、洋楽的に乾いてるってことだ。きのうはベースの板谷直樹さんとの相性がばっちりでした。板谷さんはプレイヤーとしても凄いけど、実久さんの曲を理解しつくしてると思った。

ところで僕もたいがいなおじさんだけど客席おじさんだらけだった。実久さんは美人すぎて気さくすぎるところが壁と思う。「ミクちゃん!」「あいよ!」みたいな。それがうれしくておじさんが集まる。若い子に届いて欲しいです、彼女の音楽。
 もうひとつ、みんなライブの最中にUstream観てたの。ツイート追ってる。いまそこで起きてることを、自分の眼と耳と皮膚で感じた方がいい。ライブの面白さと例えば中学生が自宅DJをUstreamする面白さは質がぜんぜん違う。

終演後、実久さんのサプライズ誕生日パーティがあって、ほんとにびっくりする実久さんがやっぱりかわいくてニヤニヤ。「どうしよう、歌おうか」って歌った「君とコーヒーを」すごい良かった。あんな思い入れがあったんだね。

9月15日 朝の夕立ち

管さんなのか。日本の世論なんていくらでも振り回せる。もちろんいい方向にもね。「あいつも嫌い、こいつも嫌い」じゃ話がはじまらない。例えばアメリカって国や国民性やその政治には脅威を感じているけど、国民が国家の元首を父親の次に尊敬することで、初めて動き始めることもある。
 きのうはtwitterで知り合ったBさんと飲んできた。僕が一時期多用してた「30代女子」って言葉を作った方。女子についても文化・社会についてもクールな視点なんで、もっととんがった方かと思ったら、気さくなおにいさんだった。アイコンの女子が「実は私がBなの」って来ることを期待してなかったと言えば嘘になる。楽しい飲みでした。

Ustreamの権利関係わかったことメモ。
● 暗黙の了解 : 権利継承者 (親の権利で食ってる) がうるさい場合は怖い。AVEXものも怖い。ジャニーズ死ぬほど怖い。ライブ音源でDVDが出てるものは法解釈の問題で避けたほうがいい。
● UstreamとJASRAC : 7月6日に包括契約してます。なので楽曲は使えるけど、CDを再生するのは著作者隣接権が絡んでくるのでグレーゾーン。
● セットリストの報告 : レコ部はたぶん日本レコード協会にセットリストを報告してる。Ustreamのサイトにもセットリストを報告するページができた。でもこれで完璧クリアになるでもなさそう。

9月16日 僕らの世代、余命5-10年と踏んでる

いまの平均余命は戦争を通過した世代があげてる。僕らもっとヤワ。

田代まさしがコカインですか。やつれるにもほどがある。クレヨンしんちゃんの組長先生か、あるいは喜びが足りない喜多郎か。15年前の人々にいまの写真を見せても誰も信じないだろう。
 田代まさしはミュージシャン出身タレントの匂いがした。もしRats & Starがコミックバンドに移行したら、あるいは田代ソロでも、植木等や加藤茶になれたかも知れない。志村けんが田代を多用したのもそこだと思う。ブラックミュージックフリーク同志なんだよね。犯罪を擁護する気はないけど、その心の弱さは否定出来ない。

急に寒くなったな。ふかふかした生き物たちがしがみついてきて起きる気力がわかない (ΦωΦ)

9月17日 近鉄 (ちかてつ) と思ってた。ちびっこの頃

今日は公団の人が来るんでびびってた。怖くなかった。木村哲哉さんって名前だった。キムテツ! 「えー本日はキムテツ兵庫線ご利用頂きましてありがとうございます、次はーたこ焼きーたこ焼きー」。近鉄乗ったことないの。大阪怖い、みんな声が大きい。高校時代に旅行して、マック (マクド) のバイトのお姉さんにびびってなんにも買えなかった。でもたこ焼きと明石焼きは美味しかった。

スプツニ子さんがいいこと言った。「勉強する事はいいこと。行き詰まったら本を読む。ぶっ飛んでる物はただ単に無知から生まれない。常識のボーダーラインを疑って崩せるような知識から生まれるんだよ」。
 芸術ってなんだか考える。いま言えることは、普通に生活してる人に、こんな新しい視座を発見したよってわかりやすく示してあげるのが芸術かなと。芸術って単語が嫌いだったらほかの単語でもいいよ。ある「気づき」に人は興奮して、感動する。それが昔は宗教に繋がったかも知れないし、いまは科学のヒントになるかも知れない。

ある女の子に、僕 創造意欲かなりあるって話をしたら、「物を作る人って悲痛さにどれだけ向かい合えるか的な印象がある。山下さんは悲痛さをユーモアにする能力があるから。ユーモアに出来ない人が絵を描く」って言われた。どうかね。ユーモアも表現だ。人は楽しいことばかりでも苦しいことばかりでも生きていけないし、表現の材料にしちゃいけないわけじゃない。
 その子は「山下さんが表現者に対する憧れを話すとき、キラキラしてるのが伝わってくる」って続けた。嬉しい、嬉しいけど、僕は表現と評論と鑑賞の壁をなくしたい。自分の手を動かしたい。

こないだのUstreamを見て、いろんな人に「孤独じゃないって思った」って言われたんだ。そこかよ! びっくりした。励ますでもなく寄り添うでもない「ひとり」の時間を作れたらいい。僕はなにかにつけ自分の弱さを出す。神様や運命や自分を信じきれてない。誰でも自分の中に悪魔を持ってるけど、それを出すか出さないか選ぶ権利も持ってるのだ。で、僕はまだこのもがき苦しむ状態から何かを生み出したい気もするのだ。

9月20日 未来と呼ぶ

孫正義 : 止まっている方が危険です。高速道路の真ん中で止まっている車が危険なように、速度の速い今の世の中で止まっていることは、リスクがある。種ともこ : ワタシは速度の速い世の中に住んでません。忙しい人もぐうたらな人も、セレブも悪人も、一日に公平に24時間しか所有できない。そのスピード感は自分しかわかんない。走っても牛歩でもいーの。
 種ともこさん。90年頃を中心に活躍した天才ミュージシャン。今もコンスタントにいいアルバム作ってる。音楽的な芯の強さと冒険心、それを支える柔らかな感性。よき40代女子です。

きのうはOld Friendsがいっぱいやってきた。初恋のあのこも娘を連れて。昔は遊びにくると「山下先輩のうちキレイ! 彼女いるでしょ!」っていないし君を彼女にしたいですって思ってた。きのうは「汚い!」って怒られて2時間も掃除してた。子供は面白いけどずっと相手にする精神力はないな。皆さんの幸せ家族オーラに参った。僕自身が残念な家族に育ったし、もう家族を持つ可能性がないだけにね。
 夜はミュージシャンのHさんと写真家のYさんが来て、穏やかな時間を過ごした。部屋の構造的にも精神的にも、いまは大勢で騒ぐタイミングじゃない。古い友達と新しい友達、昔に戻ることと今を生きること。それぞれの昔が生きる今を擦り合わせること。

9月22日 Don't Cry Baby...It's Only a Movie

17年間カリカリを食べさせてた猫が缶詰の味を覚えた。缶を開けるとBeatlesのコンサートみたいになる。ギャー!! とか言う。そんで一気食いして胸焼けして吐く。失敗だった...。

きのうは第2回のUstream放送をしました。前回の放送で、曲のバックグラウンドを知りたい、いろいろ教えて欲しいって声があったんだよ。で、いろいろ喋った。難しい! リスナー層がバラバラで、オリコンチャートしか聴いてない人から毎週レコード掘ってる人までいるから。前回の放送を観て「孤独じゃないって思った」って言ってくれた人の一人が「きのうは孤独だった」って。伝承とリラクシンタイムの間を狙いたいんだけどな。いずれ落とし所が見つかるだろう。
 日に日にUstreamの著作権処理が明文化されつつある。著作権っていう発想の是非を議論したい気持ちはあるけど、まずは皆さんが納得する形で放送したい。中身もだんだん練ってくのでまた観てね!

9月23日 メガネ踏み健康法

メガネユーザーなら当然の話だけど、メガネは踏むためにある \メガネ踏みでキレイになる/

これといって書くこともないんだけど、ページを開くたびにおっぱいが出て動揺する僕のために書きます。おっぱいガールはRobert (ロベルト) という。彼女はもともとコンテンポラリーダンスや身体表現全般をフィールドにしてるんで、おっぱいを出すことに抵抗がない。
 今の関心がUstream放送に偏ってるんでまたその話です。リアクションぽつぽつ頂いて、ミュージックフリークの方々には冷静に解説するおとといのスタイルがよかったみたい。でもあなたたち自分で掘れるでしょ。理想としてはね、音楽に触れる取っ掛かりが見つからない人にヒントをあげられればなあって。でもお勉強会じゃなくて楽しい音楽を流す。難しいです。

今日はつむぎね×坪内敦 のチケットを予約してたんだけど体調が悪くて行けなかった。どんどん大きくなるつむぎね、貴重なチケットだったね。ごめんなさい。寒すぎる秋。重すぎる猫。

9月26日 いい知らせと悪い知らせ

「いい知らせと悪い知らせがある、どっちを先に聞く?」「いい知らせ...かな」「初恋の人をtwitterで発見した」「悪い知らせは...?」「新興宗教やってるぽい」

2日連続でライブに行ってきました。24日はmueさん。いそうでいない丸い声と強い意志を感じさせる楽曲のバランスがいい。ますます面白かったのはゲストのチャーリー高橋 (高橋裕) さん。リズムとコードの実験をユーモアでくるんでポップに仕上げる。2人で歌った八丈島の民謡が素晴らしかった。片言のミクロネシア語と日本語が混じった、エキゾ音楽の盲点です。

25日はさとこさん。シンプルで芯の通った音楽。前に「どんな音楽に影響受けたんですか」ってミュージックフリーク目線で尋ねたら「母がいつも歌ってたんです」って答えが返ってきて、伝承としての音楽の在り様にはかなわないと思った。おばあちゃんになっても歌いたいという彼女のために、Blossom DiarieのCDを差し上げた。
 対バンのあさじ拓海さん。普段はソロで歌ってる2人のユニットだそう。ギターやコーラスの絡みが面白くて、とてもそうは思えなかった。あったかくてキラキラしてキュンキュンした。主催者のかいやすともさん。アコギのインスト。いろんな奏法を駆使してどんどん展開していく楽曲、でもギターのいい音色を軸にして、聴きやすくて心地いい演奏だった。そう、この日はみんな素晴らしかった。なかなかないよこういうの。

UAの本名が長谷川歌織さんであることに驚愕した。

9月27日 ぱっぱっぱっぱっ働くの? 辞めちゃうの?

そろそろiPhoneを検討するタイミングだろうか。孫正義にひざまずくのではない、スティーブ・ジョブズにひざまずくのだ。うんと古いやつを買う。

おー風呂あがりの夜空に輝くジンライムのような雨、雨。窓あけて雨の音聴きながらピノ食ってる。猫はいびきかいてる。

Ustreamやりたいな。明日くらい。

9月29日 ひとりのほうが好きなのとか、もう言えなくなるね

おとといレコ部を聴いた影響で、きのうはUstream放送「おふとんの中からお送りするbelieve the music again」を突然やりました。
 朝起きたら雨で、雨の歌をかけたいなーと思いながらお昼寝。起きたら寝坊ダ!! しかも雨あがってるし!! という訳でコンセプトがよくわからない番組になってしまったことをお詫びします。
 録画チェックしたけど焦りが画面に出てる。この次はマッチモアベターよ。

9月30日 9月の海と10月の朝

君のことなにも知らないよ 君のことすべて感じてる
君のこといつも見つめてて 君のことなにも見ていない
僕のことなにも話さずに 僕のこと全部伝えたい
あまりにも君が気になって そのくせにいつも傷つける

ガラスみたいに透明で フィルムみたいに泳いでる
ガラスみたいにつきさして フィルムみたいに忘れない
子供みたいに愛しても 大人みたいに許したい

from "9月の海はクラゲの海" 作詞:佐伯健三 作曲:岡田徹

サイトの色味をちょっとカエターノ。ヴェローゾ。38歳おじさんのサイトとは思えないホイホイになったぞ。
 秋の気配もなく寒い。冬用のズボンが1本もないし買いに出かけるズボンもない。9月はいろいろあったな。毎月いろいろあるけどさ。出会いと別れの繰り返し、そのサイクルがちょっと早いだけ。10月もよろしくお願いします。

Paul Simonが村上春樹に似てるのは定説だけど、Art Garfunkelが糸井重里にそっくりな件はあんまり語られない。