DIARY 2010年10月


10月1日 むかしお米ひろってたEleanor Rigbyは、201Xの教会で何を祈るの?

Eleanor Rigby picks up the rice
in the church where a wedding has been.
...Lives in a dream.
Eleanor Rigby, died in the church
and was buried along with her name.
...Nobody came.
...No one was saved.

All the lonely people, Where do they all come from?
All the lonely people. Where do they all belong?

from "Eleanor Rigby" Lennon-McCartney

The Beatlesは好きです。Paul McCartneyの代表的なバラードとされるこの曲、最近では実はJohn Lennonが深く関わってたんじゃないかと言われてる。諦観的な問いかけはJohnらしくもあるね。
 ご存知の方も多いと思うけど、僕は無職です。それはネット上のキャラとして自宅警備員が認知されるずっと前から無職だったということです。仕事が物理的にも精神的にも行き詰ってたタイミングで、恋人や友人の裏切りが重なって、祖母が数億の借金を抱えてることがわかった。借金といえども金が動くところには汚い人々が群がるっていう実情に巻き込まれて、鬱病のトリガーを引いた。社会復帰を念頭にアルバイトしてた時期がありました。上司は僕の病気を理解して、多くを求めなかったし責任も与えなかった。それでも仕事には納期と誰かがかぶるべき責任があることは重々承知していたし、心身ともに疲れ果てて病状は悪化していった。

働いてないことに、後ろめたさと心の痛みはある。でも無理してどうなるかもよくわかったし、頂くお金に見合う価値を提供できる自信がない。年功序列の国で無駄に歳を重ねてしまったみたいです。
 そんなとき、養老孟司さんがアマゾンのヤノマミ族を紹介した。彼らは老若男女問わずよく遊び、喜びや悲しみを全身で交感し、必要なものだけを森から頂戴する。心の壁をなくしてそれぞれの感情を解放することで、社会が成り立っている。その気高さに激しく感動した。彼らが取材や研究の影響で生活様式を変えたり、カニバリズムで批判されてるのは知ってるよ。この話のポイントは、「ヒトという生物には、もっと色んな生態の可能性があるはずだ」ということだ。その中心にすえられるのは労働じゃなくて、きっと音楽であり芸術だろう。

10月4日 睡眠欲の夏が過ぎ、睡眠欲の秋が来た

意欲や希望や、その先におぼろげにあるべき夢がまるでない。途中3度の休憩を挟んで34時間ネタ。

尖閣諸島の問題について、面白い視点を発見した。
 1895年1月に日本が現地調査をして、沖縄県に編入した。これは事実。この時に日本と中国がどういう関係にあったかというと、日清戦争の講和協議の最中だった。中国からしてみれば、台湾と一緒にどさくさに取られちゃったイメージ。
 1971年になって中国と台湾が領有権を主張しはじめたのはなぜか。沖縄が日本に返還されることが決まって、どさくさに取られた尖閣諸島も一緒にされると考えたから。もちろん海底資源に対する関心も深かっただろうけど。

僕が18年前に北京大学で知り合った人々は、みんな穏やかでフレンドリーだった。でも彼らは中国全土から選ばれたエリートな訳で、今は外交に関わってる人もいるだろう。人と人とが理解し合うのは本当に難しい。同じ国の同好者や、同じ教育を受けた同窓生だっていがみ合うんだから。

10月5日 猫たちの一挙一動をファボりたい

なにもせずに眠る眠る。生きる意味などはじめからない。

10月7日 負けちゃっても逃げ出しちゃっても投げ出しちゃっても信じているよ.。. .。.:*・

暗い私は夕暮れにはもっと沈む 今すぐ君をぶっとばしたい
愛する私は夜にはきっと泣くぞ 今すぐ君をとり戻したい と思う
渋い私は晩年にはもっと立派だ 今すぐ君は電話しなさい
清い私は夜までずっと待ってるよ 今こそ君をはっとさせたい と思う

from "今すぐ君をぶっとばせ" 作詞:鈴木慶一 作曲:moonriders

生きてるのか死んでるのかわからない僕ですが、生存の報告のために更新しました。君はいますぐはっとするべきです、僕に。世界もいますぐはっとするべきです、僕に。やっぱり無職はダメですか。表裏の区別がつくようにレーズンをつける仕事だったら喜んでするんですが。
 ヒトに対する僕の想いを再掲します。「この話のポイントは、『ヒトという生物には、もっと色んな生態の可能性があるはずだ』ということだ。その中心にすえられるのは労働じゃなく、きっと音楽であり芸術だろう」。

おわります。

10月8日 砂粒

小惑星探査機はやぶさの持ち帰ったカプセルに、小惑星のものと思われる砂粒があったそうです。月は組成的に地球と殆ど変わらないと考えられているので、太陽系の起源を探る上で小惑星の調査は本当に意義深い。月着陸みたいに人間の姿が見えないだけで、科学的にはアポロ計画にも匹敵する偉業だと思う。ガムテやコロコロを使う手はなかったのかとも思う。

中国人人権活動家の劉暁波氏にノーベル平和賞が授与されるという。このことは中国の人民はもちろん、獄中の劉暁波氏に知らされることもないだろう。それでもなにかしらの変革に繋がればと思う。
 中国という国は、国内に大きな火種をたくさん持っている。たとえ日本が尖閣諸島を手放したとしても、民主党が解党するくらいのダメージしかないけど、中国では尖閣諸島をきっかけに国家転覆もあり得る。それゆえに海外に強気に出るし、国内への報道も教育もコントロールしやすいように偏向する。

ベルリンの壁も、アパルトヘイト政策も、ソビエト連邦も崩壊した。チベットやモンゴルやウィグルが開放されるのも夢じゃない。ところで自民党を50年以上も崇拝して、民主党叩きに参加しなければ村八分のこの国も、よその国からどう見えるかイマジンしてみよう。

凛子をなでながら、セーラー服ってどんな手触りなんだろうかと妄想する。糊で固いイメージ。

10月9日 今ここに俺が来なかったか? バッカもーん! そいつが無職だ!

「その子が信じてくれたなら、無職は空を飛ぶことだって、湖の水を飲み干すことだって出来るのに...」
「わたしも連れてって。無職はまだ出来ないけど、きっと覚えます! わたし、わたし…。お願い! 一緒に行きたい!」「どーぞどーぞ」 クラリス「えっ」上島「えっ」

宮崎ヒロインで好きなのはフィオとウルスラ。めんどくさそうなのはラナです。

あぁあ、君が信じてくれたら本当になんだって出来るのにな。

10月11日 算数会

てるてる坊主を逆さに吊るして待った運動会。なんで授業料払って恥さらして嘲笑あびなきゃならないのか。授業料を払ってたのは親なんだけど、呼び出しくらって有給とるのも親だった。「息子さんはスポーツができません」。先生あんたはハゲていた。あんたの息子を呼び出して「お父さんはハゲです」っていうくらいバカバカしい。
 算数会があったら大観衆の前で華麗に旅人算を解いてみせるのに! なんで太郎さんより5分遅れてちょっと早足で歩いてんだよ。一緒に出ろよ。太郎さんも待っててやれよ。

10月12日 メンタル

かつては心の弱さを見せること≒感受性の強さと取られる時代もあった。いまはメンヘラ (嘲笑) 。

心揺れる出来事があって、アイデンティティの危機に陥ってます。恩師の出版記念パーティ、八谷和彦さん、岩井俊雄さんと明和電機のコラボレーションもあって楽しかったそうなんだけど、僕はとても顔を出せる立場にない。その数日前に、個人的に先生からお茶のお誘いも頂いてたんだけど、やっぱり顔を出しにくくて失礼してしまった。きのうはTodd Rundgrenのチケットを取ってたのに布団を出れず、今日は猛烈な悪夢から、猫にボコボコ殴られて救いだされた。

最近は過去の日記から死語を直すという実に不毛な作業をしています。で、読み返したら数年前までは、週に1-2度の飲みと1日10通以上のメールで人と繋がってたんですね。その環境を壊してしまったのは僕の不安定さであり、みんなも責任のある立場になって遊んでる場合じゃない。つまりは、悩みを打ち明けて話を聞いてもらったり、一緒にぱっと遊んでくれる人もいないということです。
 38になってもこんなもんだ。社会的成功は望んでないけど、自活して愛する女性と暮らしたい。

10月13日 救助隊が来たと思ったら佐川急便だった

チリの落盤事故から2ヶ月、救出作業が始まったと聞いて2年ぶりにテレビをつけたんだけど、どのチャンネルでやってるかわからないので結局Ustream中継見た。救助カプセルながほそ! チリの形を体現してる。大事そうなパーツガムテで止めてるし。
 助かった人元気そう。いいね。実にいいね。助けたり助けられたりするのはいいね。

10月17日 涙の夕焼け

3週間くらい前に凹むことがあったんだ。理不尽な目にあったとか社会に対する怒りとかじゃなくて、ごく普通のできごとです。で、ベッドに潜り込んでうーってなってた。っていうのが先月末からの日記のあらましでした。
 きのうはN氏が遊びに来て、ひさしぶりにカラオケ行った。うちの駅前スーパー銭湯とボーリング場と巨大ゲーセンがあるのにカラオケないんだな! 電車で流浪の旅。あーこの街初めて展覧会に出品したとこだ。カラオケ屋さん、安くてきれいだったけど音の悪さと歌いたい曲の入ってなさに驚いた。それ以上に喉の悪さに驚いた。久しく人と話す機会もなかったから、声がでないしコントロールできない。もうちょっと元気になったら電車に乗って独りカラオケに励む。

10月18日 心のトゲさえも君が笑えばもう

督促状っていうのがいっぱい届いてた!!! パンナムのおじさんに読みあげて欲しい.。. .。.:*・

きのうは久しぶりにUstream「おふとんの中からお送りするbelieve the music again」やりました。聴いてくださった方ありがとうございました。前回の放送事故を教訓に万全の体制で望んだんだけど、録画みなおしたら音が割れまくってたな。モニター環境の改善を図る。
 またやります。近いうちにね。よろしくね。

10月20日 Re:愛

だるい。

みなさんが日記やBlogでネット上の人格を形成し、特定のテーマに絞って文章を書いてるのは知ってる。僕は心の中身をぜんぶ書いている。それが時には友情や愛情を育み、時には失うきっかけになる。僕の日記を一言で表すなら、愛とはなんぞやということだ。それは人に対する愛であり、音楽や表現活動に対する愛であり、その反動として、不誠実さに対するdisりでもある。
 求めるのが恋、与えるのが愛だとすれば、僕は圧倒的に与えている。でもそれに対するリアクションのなさに焦り悩み、結果として同じだけの誠実さを強く求めている。愛の押し売りだ。その歪みが、激しいEbb Tideなうにつながっている。

こんなちっぽけなわたくしという現象に夢を見すぎた。

ハァおっぱいおっぱい。

10月24日 猫とデロンギあったかくて幸福死する

nick q おいしくつくるならーモミーモミー (モミーモミー) モミーモミー (モミーモミー) ふにっふにっふにっふにっふにっふにっふにっふにっくらー

懐かしのカセットテープ博物館僕はDENON派でした。80年代以降のも見たいな。最近カセットでリリースしてるインディーズのミュージシャンが増えてますね。トイカメラが流行る感覚だろうか。味のある音質だと思う。
 最近推してた石川さゆりさん、タイムリーに奥田民生作の新曲「Baby Baby」がいい。Holland-Dozier-HollandのSupremes路線。最近ピンとくる曲がなかった民生にとっても、起死回生のポップソングです。

アメリカの8歳の絵描きAutumn de Forestが凄い。彼女の絵からは、印象派から21世紀に至るコンテンポラリーアートの軌跡が見えるけど、単なるパロディじゃなくて、オリジナルの画家が発見した美の本質を掴んで自分のものにしてる。直感と「やったらできちゃった」、秀才じゃなく天才ですね。この眼があったら、彼女が新しい美の世界を発見して牽引していくのはもうすぐと思う。
 どんな分野にも、嫉妬の隙も与えないほどの才能が偶然うまれる。僕は8歳の頃、うんことか描いてた。

10月25日 猫が大きなため息をついて言いました。あっ。

怠惰な猫たちとデロンギであったまってると、起きてんのも寝てんのも生きてんのも死んでんのも、どーうでもよくなるね。

シンコペーションつけた「母さんが夜なべをしてー手ぶくろ編んでくれたー」のオルゴール鳴らしてる廃品回収車きた。

10月27日 【連絡事項】do communications over the mobile network

山下家解散に伴う不動産の売却で、個人情報が名簿業者に渡った模様。先週から資産運用の勧誘電話がひっきりなしにかかってくる。名簿業者は備考欄に「こいつカネないよw」って書いて欲しい。カネに踊るポンポコリンどものシンプルさにはやりきれないけど、アンチ資本主義=リベラルの時代も終わったらしいね。
 で、携帯の着信拒否リストを設定する箇所が2つあって、連携できてないみたい。NTTと名簿業者と勧誘電話屋と携帯の広義と狭義のデザイナーはみんな鼻がもげろ。

当面携帯電話の電源を落とします。山下スキルに用事のある方は、ほかの伝達手段をご利用ください。

10月30日 猫たちをストーカーとして通報する

蜜柑の旨さ、異常。やばい。

寒いのは構わないけど猫たちがついてまわって布団に入ると猫ピラミッドになる。そんで台風接近に伴う気圧の変化に参ってる。要するに調子わるい。話し相手は凛子だけ、楽しみなのは凛子とのデートだけ。
 咳をしても一人。もひとつすると二人。咳するたびに友達ふえる。そんな不思議な友達が欲しい、そんな不思議な友達が欲しい。