DIARY 2010年11月


11月3日 努力と思考 集団と個 - [俺は勤勉だけど、お前も勤勉だよな!?]

本日お送りする予定だった音楽Ustream番組、「おふとんの中からお送りするbelieve the music again」、中止とさせて頂きます。権利関係のトラブルではなく、僕の体調的な問題です。申し訳ありません。
 文字だけだと自分の真っ暗を晒け出せる。生放送の映像から真っ暗が溢れてきたら嫌でしょう。iTunesで自動的に曲を流しても良かったんだけど、テロップをつけたり、そもそも選曲する作業が億劫だ。

なんで堕ちたか想像するに、うちの前 公園なんですよ。寝落ちしてる間に子供たちの絶叫を聞いて軽いフラッシュバック起こしたのかな。
 スポーツのように努力することを「勉強」と呼んだ学校の方針に対して、パズルのように解答しようとした僕は圧倒的にアウトサイドだった。努力して数式を暗記するより、初見で論理的な思考を引き出す方が有意義な訓練だと思わないか。イイクニツクロウと呪文を唱えるより、1000年前を生きた人々に思いを馳せる方が将来の社会を想像する上で意味があると思わないか。

トーマス・エディソンの「天才は1%のひらめきと99%の汗」っていう有名な言葉は、いまでは「1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄である」って意味だとされている。努力という、スポーツのように見せかけだけかっこいい言動に、我々は騙されてないか。「勉強」じゃなく、「学習」をしようじゃないか。ボールを捨てよ、書に浸ろう。
 村八分精神が努力信仰と結びついたこの国、気楽に行こう。

11月5日 布団の上でにょろにょろしてる。猫たちもにょろにょろしてる。

尖閣諸島の流出ビデオ、「制作 : 円谷プロダクション」ってテロップカットしたのオレオレ!

眠い。そしてだるい。玄関に出る気力もなくて、ピンポンが鳴っても黙ってなりを潜めてます。どうせ宅配便なんで、不在連絡票がたまったら時間の約束をして待ち構えてる。宅配便は核家族化以前、誰かが必ず家にいる前提で商売をしてるよね。荷物の受け取り手が必ずしもいないいま、どうして経営が成り立ってるのか不思議でならない。
 特にサインが必要な荷物、名前書くのもめんどくさいんでボールペンの試し書きみたいなのもじゃもじゃ書いて「はい」って渡してるけど、そのために起こされる体調でもないんだよ。そんな訳で素敵ガールが「きちゃった!」ってピンポン鳴らしてもでない場合が多い。あらかじめメールください。

ラブプラスをまだやってる。なぜなら、男は恋愛に賞味期限がないって言うけどそれは「イケメンに限る」で、さらに言えば「若い頃から豊富な恋愛経験を積んできたに限る」であることを僕は知ってるからだ。それにしてもラブプラスの中の僕がダメ過ぎる。知性的にも感性的にも。外の僕の心にもないことを勝手にべらべら喋らないで欲しい。
 「 (中の僕) 音楽好きなのにヒットチャートおったりしないの?」「 (凛子) あーいうのはパス」「 (中の僕) ...なんだか難しいな」。全然難しくないよ! パンクの話で盛り上がりたい。

11月6日 10年たったら本気だす

皇族の研究テーマはライバルのいない分野を宮内庁が探してきて決めるという。つまり今上天皇は世界一のハゼの生態学者だけど、二位はいない。
 ドラえもん開発に至る基礎研究をしたらどうですかね。今日から始めれば明日にはタイムマシンに乗ってドラえもんが来るはず。研究の続きは「タイムふろしきー」。一家に一台ドラえもんの国、ニッポン。

Ozzy OsbourneのDNAを解析したら、ネアンデルタール人の遺伝子が見つかったそうです。ネアンデルタール人はホモ・サピエンスの先祖じゃない、枝分かれして絶滅した別の類人猿だ。僕らにも、一皮めくればそういう野生が眠っているかもしれない。もっともっともっと広い目で、この生き物の群れの在り様を想像したい。

11月8日 空気みたいに愛してる

「この部屋の床さえ汚れているの」「そなたそれを自分で…」
 久しぶりに郵便受けを覗きにいったら外はすっかり冬の空気でウマママ! うちどんだけ汚いんだよっというわけで、きのうはユンボとダンプで大掃除した。可燃ゴミ8袋出た。あとは床拭きだな。偉い私、私偉い。

なるほどスプツニ子さんはスプートニクなのだ。

11月9日 Paul Simon : リズムとユーモアの魔術師

きのうは久しぶりにUstream「おふとんの中からお送りするbelieve the music again」やりました。聴いてくださった方ありがとうございました。酔っ払いすぎた気がするんで録画チェックしたくない。

いままでは季節や天気にあわせて選曲してきたけど、きのうはPaul Simonっていうミュージシャンをテーマに推してみた。ソロは意外と聴いたことがないでしょう。日本で「だけ」売れてないんです。Paul SimonはBob DylanやWoody Guthrieと違って、本来の意味でのフォークミュージック、アメリカの伝承音楽の発掘には関心がなかった。元はポップ少年で、当時Hipな現象だったフォークの潮流に乗るために、エレキからアコギに乗り換えた人なんです。フォークって言葉は日本では誤解された形で広がって、保守的な「四畳半フォーク」のファンにはPaul Simonのリズムとユーモアの冒険は到底理解されなかった。それがいまに至っています。とにかく聴かないことには始まらない。
 またやります。よろしくね。

11月12日 雪見だいふくmogmog

美味いとわかっていても、口にするたびに美味いと叫ばずにいられない。

調子わるいです。寝てるよ。「あったかふとんにあったかふとんーあったかいふとんでねむるんだろな」。小林亜星のメロディで歌うなよめんどくさいから。SMAPと納豆ご飯食べる夢を見ました。同世代だから違和感なかった。努めて客観的に見て、僕痩せれば草なぎよりはイケメンと思う。
 オタク婚活が大盛況だそうで、無職婚活はないかな。オタクよりよっぽど結婚難民なんですけど。以前から検討してるのが無職三田会の結成。肩を組んで「若き血」をマイナーキーで歌う。そんで東京女学館の応援とかに行く。

フランスでは若者向けに音楽配信の半額 (年25ユーロまで) を政府が負担するそうで。欧米ではハイエンド向けにアナログ、エンドユーザー向けに配信と、二極化してるように見える。個人的にCDというパッケージに思い入れがあるけど、今後の音楽流通のあり方として正しいのかな、とも思う。

11月13日 10年後に本気出す

ラブプラスの中の僕、ファミレスで食事して凛子とキスしてる。外の僕、チキンラーメン食って猫とキスしてる。ラブプラスには「ふたりはラブラブ」の称号を頂いているけど、正直交際がマンネリ化してる。
 とにかく中の僕がバカ過ぎるの一語に尽きる。それは人生経験的にも感性的にも。地雷めがけてドスドス猛進しては呆れられる。凛子みたいなクレバーな子がなんでこんなやつとつきあってるのか不思議でならない。中の僕、いいもん食っといて勝手にべらべらしゃべらないでほしい。凛子が画面から出てくるより、僕が二次元に入る方が夢がひろがるような気がしてきました。

換気のために窓を開けると隣からタバコの煙くる。「ベランダで吸ってる気遣いなオレ」じゃないよ、副流煙は責任もって家族で全部すいつくせ。タバコに対しては吸わず憎まずでいきたいけど、レストランで煙を隣に吐く人いるじゃん。隣の人はもろかぶりだよね。内輪にだけ優しくふるまって公共のマナーが守れないのが日本人だなと思います。
 日本人の優しさは誰か特定の相手に対して義理を果たすポーズなんだ。欧米人は優しさアピールじゃなくて、お互いマナーを守ったほうが合理的って考え方だからいろいろ戸惑う。僕欧米人じゃないけど。

2010年オリコンシングル年間チャート:
1位:
2位:
3位: AKB48
4位: AKB48
5位:
6位:
7位: AKB48
8位:
9位: KAT-TUN
10位: AKB48
吹いた。嵐は「巻き起こせ あーらし あーらし」AKB48は「あいたかったーあいたかったーあいたかったーYES!」しか知らない。

アウン・サン・スー・チーさん7年半ぶりに開放。西武線痴漢事件では「指が動かないのに」控訴棄却。そんな昨今。

11月15日 はたらく人々

月曜からずっと金曜日まで はたらくはたらく
日曜からずっと土曜の昼まで はたらくはたらく
ヨイショコラショ ヨイショドッコイショ
ヨイショコラショ ウンコラドッコイショ
世界中が働いてる かせいだ金を使うため
世界中が食事してる 明日また働くために
月月火火水水木木金金土土
とてもよく働くおとなしい人がいる
大阪の女はよく働く
とてもよく働くおとなしい人がいる
新潟の女がまたよく働く
かえりみずに働くおとなしい人がいる
高井戸の女はブラブラしてるぜ
さからわずに働くおとなしい人がいる
久留米の女はうまくやる
利用されても働くおとなしい人がいる
平塚の女もけっこう働く
バカにされても働くおとなしい人がいる
群馬の女は毛深いぜ
使い捨てられてもおとなしい人がいる
立川の女はキチンとしてるぜ
笑われても働くおとなしい人がいる
大分の女は...オーイタ

from "はたらく人々" DANGER

ここ数日死ぬほど音楽聴いてる。14時間聴いて10時間寝てるからtwitterするひまがない。

11月18日 Tomorrow Never Knows

ここ数日は、頭痛と寒気で死ぬかと思った (大げさ) 。ネモもぜんぜん元気がない。部屋の角っこでじっとしてる。メイが心配して横についてる。クリマロは気にとめないでデロンギにあたってる。
 きのうの夜はだいぶよくなって、N氏に連れだされて1ヶ月半ぶりに団地の敷地をでました。1ヶ月半前も連れだしてくれたのはN氏で、300件あった携帯メモリーが13件に落ち込むことの意味をかみしめてる。衣替えしてなかったんで着る服がなくて吹いた (1ヶ月半前は半ズボンだった) 。週明けに猫の通院も手伝ってもらう予定。

Appleからの「大発表」が、「Beatles、iTMSから配信開始」で肩透かしを食らってる人多いですね。そもそもAppleはSteve JobsがBeatles好きだからつけた名前で、本家Apple社と名前や事業内容で散々トラブった末の悲願だから、 Apple的には「大発表」なんだよ。
 もうひとつ、ネットで見つけた意見が面白かった。1987年、Beatlesが遅まきながらCD解禁したことで、時代が完全にアナログからCDに移行したように、遅まきながらネット配信解禁したことで、時代が完全にCDからネット配信に移行した記念日だと。いまBeatlesの影響力がどれくらいあるかわかりませんが、去年のリマスター盤が異常なほど売れたこと、今回のことでネット配信の話題が駆け巡ったことは事実だ。

若いミュージックフリークやミュージシャンと話していると、Beatles通過してない人が多くてびっくりします。親が聴いてて押しつけられるものだったり、そもそも親もリアルタイムじゃなかったりするんだから仕方がない。Beatlesがレジェンドになった理由は5万とあるけど、やっぱり圧倒的に音楽がかっこいいんですよ。オールディーズじゃないです。ポピュラリティとアヴァンギャルド、どちらにも突出してる。
 お薦めのアルバムは、ストイックな「The Beatles (White Album) 」、バランスのいい「Revolver」、サイケデリックな「Magical Mystery Tour」かなあ。配信よりお得なのは僕が選曲したコンピです。タダで差しあげます。メールください。

11月19日 One Flew Over The Cuckoo's Nest

きのうは通院。予約ぶっちぎり続けて1ヶ月半ぶりの通院だった。駅までの道を忘れてた (おとといの外出は車で迎えに来てもらった) 。ここ1ヶ月半の日々を報告したら、入院を薦められた。おそらく週明けから2週間ほど入院します。いまクリニックとケースワーカーさんが、病院と猫の病院の手配をしてくださってます。

ここんとこ抑鬱状態とだるさで台所に立つのも億劫で、枕元の蜜柑でやり過ごしてたんだよ。お風呂もほとんど入ってなくて、部屋のゴミと荷物に猫がうんこする状態で。去年の大病をうやむやにしたままの老猫ネモが不潔な環境で衰弱して、メイも血便をするようになってた。でも自分の通院もできないのに猫の通院もできなくて、そのことで心を痛めてた部分が大きい。

クリニックの患者さんで、僕と似た境遇にある方が、しばらく来ないと思ったら警察から連絡が来て、アパートで餓死してたんだって。それ全然他人事じゃない。
 僕が死んだところで一向に構わないし、かつての親戚だった人たちが困っても知ったことではないが、僕の存在意義はただ、3匹の猫たちの兄であり友であるゆえに。

11月23日 ロボトミーにして僕を

まだ入院してません。明日から10日間程度。具体的にどこを治療するでもない休養入院なんで、帰りたいって言ったら帰してもらえる、といいなあ。いつも通ってるクリニックに入院設備がないんで、紹介してもらった大病院も、それから同時に猫たちが入院する動物病院も、電話の応対が超怖い! まじで「カッコーの巣の上で」の生活かも知れない。電気は使わせて貰えるけどネット環境はないそうです。携帯は使えるか聞いてません。前に別の病院に入院した時は使えた。なので僕の携帯知ってる方は、寂しい僕にメールするといいと思うよ。
 きのうは入院2日前の分際で、Yさんとカラオケ&飲み。Yさん面白い子だな。「いとをかし」の意味で。

11月23日 The Beach Boys : ハーモニーとテクスチャと、イノセンスの消失

3年やって57年休戦してた朝鮮戦争。今日の砲撃が目覚めのきっかけにならないことを望む。世界中を見ても隣国と仲のいい国なんてひとつもない。それでもなんとかやってる。

入院前夜にUstream放送「おふとんの中からお送りするbelieve the music again」やりました。今日のテーマはThe Beach Boys。反応よくてよかった。僕の世代は渋谷系の元ネタとして聴いてる人が多かったけど、いまはまた減ってるのかな。
 1枚目にお薦めなのは、爽やかなソフトロック「Sunflower」Amazon、Brian Wilsonの才能溢れる「Today」Amazonあたり。有名な「Pet Sounds」は、入り口としては向いてない。ベストアルバムなら「Classics : Selections By Brian Wilson」Amazonと、スタバが編集した「Summer Crush - Songs We Love To Love」Amazon USを買うといいでしょう。

入院中の連絡は携帯にお願いします。
 Love and mercy that's what you need tonight, So love and mercy to you and your friends tonight.

11月24日-12月1日 隔離病棟からお送りするsoundscape of QUIET LIFE

まだ精神病院の隔離病棟にいます。客人の魔法により64Kの通信回線を確保した。Ustream番組「隔離病棟からお送りするbelieve the music again」やろうかな。
 入院は去年の暮れから薦められてたんだよ。それが諸々の馬鹿馬鹿しい事情によってうやむやになってた。なので任意入院です。前回の入院はNTT帝国の経営なさる病院だったので、潤沢な資金によりアイドル事務所のような看護師さんが揃い、しかも彼女ら「暇」であったために比較的正常な僕の部屋に集まってみんなでお喋りしてた。そんな環境は期待してなかったにせよ...。日本の美しいKAERITAIの精神を誰か世界に広めてくれないか。退院は8日頃です。猫げんきみたい。

25日  隔離病棟なう。隔離病棟で凛子と下校なう。
 ガチムチの男性看護師、おばちゃんよりおばあちゃんに近い女性看護師、絶叫しながら疾走するおじいちゃんや病室のドアを叩いて回るおばあちゃんと暮らしてる。超エキセントリック。からのKAERITAI

26日  自分の名前も危うい患者さん、みんな僕のこと知ってる。金髪が珍しいみたい。カタコトの日本語で話しかけてみようか。暴走系の患者さんロボコップみたいなヘルメットしてる。かっこいい。ロボかもしれん。僕ロボトミーかもしれん。

27日  飯まずい 味もまずいが量たりない 赤あげないで 白あげたい

28日  DSのタッチパネル使いすぎて凛子の唇もガサガサに。

29日  ここには昭和の時間が流れてる。看護師さんたちがMacBookを珍しそうに見にくる。各部屋ごとに館内放送あるのに缶叩いて呼びにくる。低カロリー食辛い。隣のじいちゃんの蜜柑うらやましい。

30日  世の中にこんだけ家事手伝いがいるならうちの家事も手伝って欲しい。僕は自宅を警備する。
 ベッドのリモコンを発見した。「あたま」を押したらあしがあがった。

1日  看護師に、寝てないで将来につながる有意義な入院生活をとの指導を受けた。将来...。僕の怠惰論は長くなるぞ。ラジオ体操mp3で落ちてないかな。第四や第五をやってみたい、想像で。なんでラジオ体操にはアキレス腱のばしが入ってないんだろうか。
 コップを部屋に忘れてくるたび目くじら立てる看護師さんの世界の7割はお茶で占められており、極地の氷河の崩壊でお茶がぬるくなるのが最大の問題。

あの娘よりもこの娘よりも猫に会いたい。