DIARY 2012年4月


4月1日 カレーにバナナ入れると旨い

IT業界の皆さんはなんでこんなにエイプリルフールが好きなのか。今年一番話題を呼んだのはGoogle Maps 8-bit。拡大して細かさにびっくり、ストリートビューにしてまたびっくり。これのために中の人がどれだけ徹夜したかと思うと胸が痛む。日本では年度末と重なるしな。同時に発表されたプロモーションムービーは、そのクオリティより出演者の骨格の歪みが気になる残念な結果となった (僕的に) 。モールス信号タイプの入力デバイスほんとに欲しい (ほんとに作ったらしい) 。
 嘘じゃないですよアピールのために普段よりツイートしにくい空気だけど、カレーにバナナを入れるとほんとに旨いし、加山雄三の「海、その愛」聴いてるってツイートした時ほんとに「海、その愛」聴いてました。加山雄三のボックスセット素晴らしい。俳優一家に生まれてイケメンで才能の宝庫すぎて嫉妬の気持ちさえ起こらない。

今日はずっと寝てた。花粉酷すぎる。そして寒い。猫も布団の中。

4月3日 物語の始まりには丁度いい季節になったろ

新社会人的な。むしろ新会社人的な。入社式の一番の思い出といえば、社長が来る前に起立と着席の練習をさせられたことだ。この会社ダメだなーと思ったけど、3年ちょっと勤めた僕は偉い。
 きのうは以前にもお会いしたtwitter女子と飲み。新宿の非常に庶民的なお店。周りはスーツだらけで、でも新歓にはまだ早い感じ。誕生日祝いに素敵なコップを頂いた。ありがとーヽ(゚〇゚*)/ 僕はtwitterで知り合った方と直接会う機会が人より多いと思う。殆どの方がイメージ通り。心を見せてから「初めまして」だもんね。夜はTLに流れてきた、可愛い女の子が寝落ちしてるUstreamを眺めた。テレビに突っ込みを入れる番組をやってたらしい。寝顔ってよっぽど気を許した人にしか見せないもの。どうやって起きるか尽きない興味の側で背徳のスリルもある、まさにライブであった。

今日は「台風なら超大型」の低気圧で荒れる窓の外を、水槽の中の魚みたいに眺めて過ごした。台風並みなら台風にしてあげればいいじゃん。夕暮れ団地でも風速35メートルを記録したらしい。街ではスカートが風に舞って、ドキドキの一日だったはず。春に踊るロマン。いまはピカピカの夜空、月が真っ白に輝いてる。猫が毛繕いしてる。「肉球うまうま」だって。
 「学校で植え付けられる幻想の一番危険なものは、素晴らしいことを為すには自分に厳しくなければならないというものだ (Paul Graham) 」。二番目に勤めた会社の社長は苦労伝説を笑ってた。「厳しく生きる価値観」全盛期の方なのにね。近くで働いてて、彼には自覚的な苦労はなかったと思う。突然変異の生き物だ。人を巻き込むのが上手い。夢を見つけてスタッフにプレゼンして、結果を出させてあげる才能があった。で、また彼に巻き込まれようとしてるなう。

4月4日 (ρд-);;

眠い。40代になってからどうも眠い。春の陽射し、花粉と鼻炎カプセル、ぬるいお風呂に入ってるときの感じ。

My Bloody Valentineのリマスター盤が出るらしい。これこないだ注文して発売中止になったやつだよねえ。はいはい一応ぽちるぽちる。
 日本では行政から迫害を受けてるクラブシーン。ベルリン市では100万ユーロかけて保護するらしい。ヨーロッパ中から人が集まる文化として、あるいは産業として。でも地価の高騰で閉鎖されるところが多い。市の予算は、閉鎖するクラブの移転の援助や、資金集めのイベントに使われる。クラブカルチャーがどんだけ根付いてるかわかるね。
 Perfume脱臼何度も見てケラケラ笑ってる。

4月5日 もいもいは別れの言葉じゃなくて、再び会うまでの遠い約束

あの娘がやってきた。ようこそこの街へ。

不二子ちゃん年上のイメージだけど僕40だよ。

4月6日 涼しくて少し暑くて飛行機で過ごしてる時の感じ

ハルい!! ハルい!! そんな昨今。

20年を共にした老猫たちが相次いで亡くなって2ヶ月。そろそろ成仏したような気がする。夢には普通に出てくるけど。大昔に亡くした両親も普通に出てくるけど。

偉大なるNTT様の関連会社がやってきて、「いままで100Mbpsの光回線を16戸で分けて使ってました、こんど増設したから早くなります、フレッツ光と契約してください」と言った。30分粘ったら帰っていった。「契約しないと早くならないんですか」「なります」。あの営業、BIGLOBEもsakuraも呼び捨てにしてたのにNTTは「NTTさん」って言ってたな。縦社会!! 縦社会!! 一番上は親会社!! 一番下はクライアント!!
 とまあそんな会社であり、過去NTTの上層部が動いた事例は、社内ストーキングされてた女性の父親がマスコミの有力者だったケースしか知らない。そんな今日、偉大なるNTT様の関連会社が競合するショッピングサイトを閲覧できないようにしてたとのニュース。僕の人生のテーマの一つにNTTグループからの脱却、がある。新垣結衣さん、おじさんと一緒に逃げよう。

今日はほかになんもなかった。スキル先生と結衣さんのおぼろげな未来にご期待ください。いやっほい!!

4月7日 かーまーえーよー!!

明日のUstreamの準備してる。かなりモテ路線になる予定。素敵女子がスキーって言う。昔の僕はオフネットのDJとして割と需用があった。ここ数年お呼ばれしてない。誰かー!!

我が母校の創設者は、「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」と言った。じゃあなんで人に上下があるかっていうと、学問をした人はエライのだよと。これちょっと違うよね。もちろん学問は基礎的な教養や考えるノウハウを与えてくれる。でも実際この人いいなあって思うのは、視野が広くて常に価値観のアップデートをしてる人だ。そういう人は自然と謙虚になる。
 元東電社員の原発についての証言。「津波を想定に盛り込むのはタブーだった」「世界の地質学の定説にフィットさせると日本の国土に原子力発電所は造れない」。その言葉の重みと同時に、この方いい顔してんなあと思う。彼は東電や原発に疑問を持って、仕事を辞めて自給自足の生活をしてる。これが価値観のアップデートだ。動画の最後、古舘伊知郎の顔と比べてみる。もう1本、燃料プールが崩壊すれば日本終了のお知らせ。コメンテイターの無駄な演技は置いといて、小出裕章氏の説明はわかりやすい。

My Bloody Valentineのリマスター再発でさえ誰も信じてないのに、Kevin Shieldsが「ニューアルバムを作っててあと数ヶ月で終わる!!」と言ってる。どうしましょう。95年頃に作ったと言われるドラムンベースのアルバムも聴いてみたい。

Instagram見てると、ジャパンにはお花見という習慣があるのだなと思う。僕一度もしたことない。そもそも桜に関心がない。飲み屋か誰かのうちでレコード見ながら飲むのが好き。

4月9日 一番目の息子は部屋に鍵をかけて 鏡の前でピンクに髪を染める

1991年、40代になったMoonridersは崩壊する日本の家族をこう歌った。2012年、自分が40代になって自分の髪をピンクを染めてみた。重いもんじゃないです。気が向いただけ。

きのうは音楽Ustream「おふとんの中からお送りするbelieve the music again」やりました。日本のヒット曲から「さくら」って歌ってるところを切り貼りしたオープニング、春らしいエレクトロニカやユーモラスな映画音楽をたくさんかけた。きのうのセットリストは気に入ってる。
 ちょっと前から気づいていたけど、裏に強力な番組が出てきた。常連さんがどんどんそっちに流れてる。金のためじゃないだけに、たくさんの方と時間を共有したい気持ちがあります。そのためにひとりでもそもそ準備してる。やっぱりある種のえぐみがないとダメなのかな。僕の愛のほうが素敵なのに!!

安岡力也逝去。安岡力也と言えばGSの人で、でもThe Spiders以外のGSはちゃんと聴いたことない。GSの人たちシングルは職業作家の歌謡曲で、ライブではそれをやらないで洋楽のカバーしてたって話は聞いたことがある。GSじゃないけど、The Peanutsが「Epitaph」歌うライブ音源持ってる。

猫ふんじゃった、猫ふんじゃった、猫ふんじゃったけどキニシナーイ ミ・д・彡 気にしろよ。踏まれたまま寝てるなよ。猫ぎゅうぎゅう体を押しつけてくる。こんなに甘えてても生き物は生きていける。おじさんも甘えて生きる。

なんとか王子が中学の同級生と結婚。俺も20歳の幼馴染ほしい。

4月10日 昔の会社員は電話だけのデスクで何してたんだろう

北朝鮮の衛星に観察されたい。朝顔のように。手を振ってマンセーするよ。

夢クリエイターとしての才能溢れこぼれ落ちんばかりの僕だけど、文句なしの最高傑作を観た。いや世界の映像芸術史上の傑作と言っていいだろう。問題はこれ映画化できないことだ。マンガのコマ割りから線形ゾートロープまで、メディアをまたいだ作品だから。ストーリーがどうこうじゃなくて、形を変えて繰り返される反復の美学に泣いた。見れない君は残念だな!!
 今日は歯医者さん。新しい主治医は美しい女医さんで、ちょっと緊張したけど毎日でも通いたい。次回は40歳にして歯磨きの練習をする。先生、いけません先生そんな。

Sonic YouthがFacebookに「13歳のファン」からのメールを公開してる。「お前らは最低のバンドだ、ベースはワンコード弾いてるだけ、ギターは調子っぱずれでコードすら弾いてない、ボーカルは音痴、ドラムは普通」。ドラムは普通...。これに対してバンドやファンは「かわいい」「癒された」ってほのぼのムードで対応してるらしい。日本だったら炎上だよね。調子っぱずれでもかっこいいのが創造の魔法。それに気づく前の今の気持ち、忘れないで!!
 大好きなThe Lightning Seedsの「Pure」を女の子がカバーしてる。これいろんな意味で反則だよな。Pure and simple everytimeに生きてまいりたい。「パンテラ」の文字を空目するのは致し方ない。それはそういうピュアなんだよ。

大飯原発を動かすために2日で作った新安全基準にさえ完璧フィットじゃなくて「おおむね適合」なのか。で、計画停電で脅しをかける。そろそろ科学の話しようぜ。

4月12日 自販機でいいからハグしたい

シンガポールのイベントで、抱きしめるとタダでコーラが出てくる自販機が人気らしい。ハグすると脳内麻薬が出て精神衛生上たいへんよろしい。猫にハグしてみる。ちょっと幸せ。すごいあほっぽいこと書くけど、猫がかわいくてかわいくて仕方ない。

あだち充先生の新作は「タッチ」から26年後の明青学園が舞台、まじで!? 浅倉南44歳、不倫相手に「南を有馬温泉に連れってて」とか言ってそう。夫は原田正平、不倫相手は柏葉英二郎。上杉達也はよくわからない理由で「きれいな顔」してる。

最近邦楽をよく聴いてる。心境の変化があったでもなく、積ん読CD消化のバランスの都合です。テニスコーツが良すぎて嬉しいような悲しいような、とにかくグッときてる。「高浪慶太郎となんがさきふぁいぶ」名義の一連のアルバムも素晴らしい。江戸時代から西洋と交流のあった港町の音楽事情。センスがいいってこういうことなんだけど、ピチカートマニアの皆さんには伝わらないだろうなあ...。

4月13日 ミサイルは落ちるが猫は寝てる

北朝鮮ミサイル発射!! 81秒で空中分解...たーまやー。鳥人間コンテストにすればもうちょっと飛んだのにな。日本は発射を確認するのに1時間かかった。J-ALERTはたぶん17時に夕焼け小焼けと一緒に流れる。責任者の首が飛んで我が国の領空を侵犯した模様。やぁ!! それが愛だぜ やぁ!! それが恋だぜ。

小沢健二の「東京の街が奏でる」、きのうのゲストはスチャアニだったらしい。どうしよう、最終日シンコぽつんと登場だったら。チャットモンチーの日を当てた僕は勝ち組と言えよう。えっちゃんのイタズラぽっい「オザケンさん素敵」ラップに驚いて照れるオザケン。甘酢っぺぇ。
 あの日言葉に出来なかった興奮を整理してみる。そもそも「LIFE」が出てきた時、古くからのファンにはあんまり歓迎されなかった。Flipper's Guitarから「犬は吠えるがキャラバンは進む」で驚いて、「LIFE」でまた驚いた。シニカルな視点をばっさり切って人生を謳歌するような作風は、レコード会社の意向とも言われた。
 それからも「球体を奏でる音楽」「Eclectic」「毎日の環境学」っていう進化があって、でも「ひふみよ」は歴史と折り合いをつけないまま「LIFE」に戻っていった。「東京の街が奏でる」の弦楽四重奏は、そこから別の進化の可能性を見せてくれた。今の時代にうまく着地して、4'33"の沈黙を経た小沢健二の未来が見えたんだ。

真面目系クズという概念を知った。一見真面目で人当たりがいい。でもそれは行動力のなさからくるリスク回避なんだって。やんなきゃいけないことはわかってるけどやんないで後悔する。「やれば出来る」の覚めない夢を見続けて眠っていたい。楽な方を選んでるうちにだんだん人が離れて、動き出すきっかけをいつまでも待ち続けてる。つまり「明日から本気だす」を繰り返した末路だ。
 頼んでないのに的確なご紹介頂きありがとうございました (´-`) .。oO

Open Reel Ensembleっていう日本のグループが面白い。オープンリールテープにリアルタイムに音を録音しながら、スクラッチしたりビートを刻んだり。もうすぐ出るファーストアルバムにはやくしまるえつこさんが参加するそうだけど、これはライブで観なくちゃだね。

4月15日 We are traveling band

遠距離モンドバンドmai-mao mai-maoの、北海道から移住してきたメンバー、南の島に移住するメンバー歓送迎会。北海道からやってきたのは初々しい素敵な娘、鍵盤柄のバッグを差し上げた。南の島に移住するA.K.くんにはみんなで合宿に行く約束、パンディロを差し上げた。
 行き掛けのエスカレーターの鏡に映るデブは誰だ。Fカップ820グラム、僕がこの1ヶ月半で落とした体重4キロ、体のどこかからFカップ5個分の肉が落ちたはずなのに全然わかんない。ダンディなおじさま演出したい。相変わらず仕切りらしい仕切りもできなくて、気づいたら終電逃して合宿。お邪魔しました、楽しかった。そもそも僕がバンマスなのが悪い冗談だ。帰ったら予期せぬ留守番を強いられた猫が激甘え。びったりくっついてくるんでちょっと隠れたら探しにきた。

大飯原発動かす方向。要するに原発よりレバ刺しのほうが危険だと。原発への対応は菅政権のほうが遥かに誠実だったな。なっちゃいけない人がなっちゃいけない時に総理になった。新しい政権ができるたびに、仕事が形になるまでじっくり見守る派だったけど、野田政権はいろんな意味でフォローのしようがない。野田佳彦にしろ2000円札にしろ、糸井重里が推す政策はことごとく失敗する。
 防波堤もできてない、免震重要棟もない、電源車の置き場もない、ベンドのフィルターもない、避難計画もできてないけど「安全」な大飯原発を動かすのは、この夏の関西地方の電力が足りなくなりそうだから。でも試算の根拠が示されてない。関電がよそから購入する電力の価格を思い切り甘くみてるらしい。普通に計算したら足りるって意見もある。

福岡のクラブで石野卓球さんのDJ中に警察が乗り込んで、そのままイベント中止になった。前にも書いたけど、ベルリンではクラブを重要な文化とみなして市が予算つけてる。日本の風営法では夜中に踊るのは罪になる。「dance is not a crime. (石野卓球) 」。クラブの深夜営業はマイノリティや夜のお仕事の方々に、あるいは新人DJを育てる舞台として、シーンを支える上で大切だ。
 自民党と公明党がいまの国会に「青少年健全育成基本法」を提出する。表現の自由を検閲する前例ができちゃまずい。健全ってなんだろう。制限することだろうか。丁寧に教育することじゃないだろうか。

この国は急激に全体主義に傾きつつある。いろいろやばい。日本語通じる国がもういっこあったら民族大移動だな。まて、民族が大移動したらそこはもう日本語通じるんじゃないか。

4月17日 運がいいとか悪いとか人はときどき口にするけど、そういうことって確かにあると私を見ててそう思う

きのうは旧友親子とお茶。お互いのタイミングがことごとく合わず、当日になってもことごとく合わず、ホームでぽつんと1時間マツ。噛み合わない日は何もかも噛み合わない、こればっかりはほんとしょうがないね。テンションあげられなくて、久しぶりにペシミスティックな自分が顔を出した。バンドとかUstreamとかやってるけど、前に出る側の人間ではないんです本当は (´-`) .。oO
 なんて帰り道、「バンドを脱退したい」ってメール受け取ったのもまたタイミング。我がバンド、女性の定着率が低い。老若男女問わずみんなで奏でるのがコンセプトなんで、主に女性メンバーまだまだ募集してます。経験不問、年齢不問、美醜不問、ただ報告・連絡・相談ができる方、それだけなんだよ。

卑屈のトリガーが気まぐれなように、人生を肯定したくなるトリガーも気まぐれにやってくる。「僕は思う、この瞬間が続くと、いつまでも」って言える人の存在を否定しちゃいけないなと思う。笑う門にはうんぬん、ってのは拡大解釈すればときどき真実だ。

4月18日 雷かっこいい。ファボりたい

この人面白いのにファボられないなって人けっこういるし僕もファボられない。幼稚園の卒園アルバムに「やましたくんはユニークなユーモアセンスのもちぬし」って書かれたのはそういうことか。

「教育評論家でカトリック信者」が蒼井そらさんのアカウントの公式認定を取り消すように大騒ぎした。っていう話の入口からそうとう面白かったけど、実は蒼井そらさん含む著名人に相互フォローをしつこく持ちかけて断られてたこと、教育評論家を自称してまだ2週間しか経ってなかったこと、カトリックの洗礼を受けた訳でもないことがどんどんわかった。教育的な視点や宗教的な視点から意見したんじゃない、自分の性的嗜好が晒されるだけの結果に逆切れしたんだ。
 そういや僕も大昔#followmeとかハッシュタグつけてすみませんでした (´-`) .。oO

カトリックが性に厳しいのは確かだけど、職業に貴賎はないとも説いている。「あなたたちの中でAVにお世話になったことの無い者が、まず、このAV女優に石を投げなさい -ヨハネの福音書 8章7節」(ハヤシケイ) 。
 教育的な視点で言ったならもっとたちが悪い。「子供のために」「社会のために」性産業を排除しろって責任を押しつけた言い方するな。自分で判断する価値基準を育てるのが教育だ。その基準に併せて「自分が気に入らないから」見たくないって言え。っていう教育を受けてこなかったのだ彼は。久しぶりに興味深い物件であった。

twitterのCEO、Dick Costoloが来日してる。これからは、フォローしてないアカウントからも必要な情報が流れてきたり、権威のある人の情報が流れてきたりするらしい。Jack Dorseyが最初に暖めた構想からどんどん離れてる。「権威ある人の情報」ってなんだろう。そういうの、読む人が自分で決められるのがtwitterの素敵なとこなのにね。

三陸地方のアイスクリームメーカーが復興支援のために、ワカメや鮭を練りこんだ新作を作ったらしい。そんなの食べたくないよ...。復興とか街おこしに「新作」いらないと思うんだ。福島の普通の食堂めっちゃ旨かったし。明治政府が日本文化を封じて鹿鳴館建てたようなもんで、ほんとの需用はそこじゃない。それとおんなじで、東京の新名所もいらないよ。

1974年に、見てきたかのようにネットとパソコンの話をするArthur Charles Clarke。コンピューターが小型化してネットで繋がるって発想がまず凄いし、インターネットが普及し始めた頃にいまの社会を想像できた人も少ない。SFには疎いけど、知ってる限りではだいたい予想外れてる。その時の価値観のまま進化することしか想像できないから。マザーコンピューター出てきて支配されちゃう。Arthur Charles Clarkeの日記って遺言で何十年か封印されてんだよね。きっとみんなの知りたい未来書いてあるよ!!

4月20日 Boys In The Band

恥ずかしい昔語りをする。

The BandのLevon Helmが亡くなった。奥さんと娘さんの連名で「音楽で部屋を満たし、バックビートでみんなを踊らせることを何よりも愛してきた彼に愛と祈りを送ってください」ってメッセージが回ってきたのがつい2日前のこと。本当に残念です。この曲でドラムとリードボーカルをとっているのがLevon Helm。なんでこの曲を紹介したかっていうと、本人がリズムパターンを説明してる動画を見たから。
 The Bandを初めて聴いたときはピンとこなかった。大きなグルーヴよりも緻密に作りこまれたサウンドが好きだったし、そもそも大昔の音楽を聴く意味がわからなかった。僕が初めてのめりこんだ海外のバンドはXTCだった。日本で有名なのはこの曲この曲かな。XTCの次に夢中になったのがBlurってバンド。この曲を聴いてクアトロに観に行った。次の年には武道館バンドになってた。こういう世界が好きで、それを感じさせてくれる日本のバンドはMoonridersやFlipper's Guitarだった。

XTCとBlurには繋がりがある。XTCのAndy PartridgeがBlurのセカンドアルバムをプロデュースするはずだったんだけど、4曲録ったところで頓挫しちゃったんだ (そして同じ頃、MoonridersのアルバムにAndy Partridgeがゲスト参加してる) 。きのうBlurの21枚組ボックスセットというものが発表されて、幻のAndy Partridgeセッションが初めて陽の目を見る。21枚組て...値段による...って言いつつ買っちゃう雰囲気だよね。おじさんホイホイなノスタルジー商売に、我が青春も贖えないということだ。
 XTCの次に買った海外のアルバムはPaul Simonの「Graceland」だった。これも来月にはボックスセットになる。リードシングルのこの曲は、Flipper's Guitarを解散して最初のソロライブを、The Bandの解散ライブ「The Last Waltz」になぞらえて「The First Waltz」と名付けた小沢健二が引用してる。ってところでお話がぜんぶ繋がっておしまいおしまい。
 The Bandを僕に教えてくれて、若い日の音楽体験を共有した旧友が遊びにくるんで掃除してる、ここ数日の出来事。

追記 : The Bandのもう一人の中心人物、Robbie RobertsonとLevonは不仲で知られていた。たぶん何十年単位で会ってなかったと思う。Robbie RobertsonのFacebookへの書き込みによると、先週の日曜日にお見舞いに行って、2人でいい時間を過ごしたそう。よかった。それ気がかりだった。

4月21日 おまわりさん私です

明日旧友 (おじさん3人) が来るんで、年末よりも、ガールが来るときよりも大掃除した。同窓会までに痩せたいっていうのはこういう心理だろうか。その後の黒歴史をしらっと塗り替えたい的な。そういえばここに越してからガール来たことない。ようじょはある。おまわりさん私です。

明日来る1人はクラシック中年になってるという。僕はクラシックが好きじゃない。どこにピント合わせて聴いていいかわかんないんだ。もうひとつ、クラシックはパトロン至上主義、譜面至上主義、指揮者至上主義という封建制に即した極めて特殊な構造を持ってる。音楽5万年の歴史の中で、激しく浮いてる。で、非常に閉じた価値観の中で、大衆音楽を見下す。
 僕の音楽観を形作る上で、父がアメリカンポップスマニアだったこと、早逝してレコードとオーディオが僕のものになったこと、鈴木慶一「火の玉ボーイとコモンマン」と細野晴臣「Endless Talking」を繰り返し読んだことはものすごく大きい。もうひとつ、中学の音楽教師、野田先生の存在がある。

野田先生は最初の授業で教科書を朗読した。「音楽の三要素はメロディ・リズム・ハーモニー...これ嘘です」。そう言ってケチャのビデオを見せた。ワールドミュージックブームより遥か前のこと。かっこよかった。ケチャもかっこよかったし野田先生もかっこよかった。メロディもハーモニーもない、リズムと声質だけの音楽。その美学と恍惚と快感はテクノに直結する。野田先生はことあるごとに、西洋楽理で捉えられない世界の色んな音楽を聴かせてくれた。どういう経歴の持ち主だったんだろうか。クラシック偏重の音楽教育界で、戦ってたのかも知れないね。
 ヒップホップダンスが義務教育に取り入れられる。ダンスだけじゃなくて文化も込みで、見せて聴かせなきゃだ。西アフリカからニューヨーク、東西抗争、南部への波及、どんな人がいて何を思って何が起こったのか。「ワールドリズムダンス技能協会」が認定する「ヒップホップダンス基本技能指導士」は、野田先生になれるかな?

4月23日 ( ゚∀゚)o彡゜おじさん! おじさん!

きのうはおじさん4人で飲み会@我が家。22年ぶりの人もいたりして、人生報告会からすぐにブランクを感じさせないお喋りへ。1.8キロの肉塊があったはずなのにいまはない。おじさん舐めんな。食って飲んでさんざん酔っ払って、二日酔ってないのは我が家ならではだな。飲んだあと歩くから回るんだ。はー楽しかった。
 もともとFacebookで再会して音楽の話で盛りあがったんで、きのうの話も音楽が中心。Levon Helmへの想い、フォークロアからテクノへの歴史、クラシックの位置づけ、ネットと著作権、いろんな話をしたけど4人の共通の音楽体験ってさだまさしなんだよね。ええ、さだまさし好きです。ミュージックフリーク永遠の仮想敵、さだまさしです。

彼の不幸は最初のヒット曲が「精霊流し」だったことだ。次が売れなかったら契約解消って時に「やりますか」でヒットさせたのがあの曲。当時ミュージシャンとして食ってくにはやむを得ない選択だったと思う。で、そういうのを好む層にアピールし続ける技能があったのが次の不幸だ。Grapeは、クラシックを学んだ彼がジャズにのめり込んで、Stephane Grappelliを気取って組んだジャズロックユニットだった。でも貧乏臭い歌しか売れなかった。
 さだの作曲のルーツはPaul Simonだろう。Paul Simonも時代の要請に沿ってロックからフォークに転向した人物。いまは果てしないリズムの冒険をしてる。もうひとつのルーツはDavid Gatesじゃないかと思う。ソフトロックなんです、さだまさしは。という観点から啓蒙活動して参りたい。叩かれるの覚悟ですよ。

4月24日 サボタージュ

歯医者さんさぼっちゃった (´-`) .。oO
 だるい。アルパカ中継UST見てた。たいてい僕1人しか見てない。最近不思議なんだけどUST終わった後おつかれさまでしたっていうのはどこからきた文化なんだろうか。そんなに疲れてないだろ。

男子ってこえーな。生まれて一度も馴染んだことないんで空気の読み方すらわかんない。女子ノリが苦手っていう女子は苦手だけど、自分が男子ノリ苦手なおじさんだった。なに考えてるかわかんないし、アニマルだなーって遠くから思う。You should be keeping pure and simple everytime...。

「子供が初めて歌った」ってtweetが流れてきた。体を左右に揺らしながら「ちょうちょー」って変な節で繰り返してて、あっ歌ってんのかこれって気づいたそう。歌うって概念を身につけて初めて歌うってどんな感じだろう。この歳になって、自分で歌っててふと概念のゲシュタルト崩壊がおきる。インストやスキャットならともかく、言葉をメロディに乗せて高い音や低い音で伝えるって変じゃない!?

4月26日 The Soundtrack Of Falling In Love

僕の愛するThe Beach Boysが、20年ぶりのアルバムを作ってる。Brian Wilsonがプロデュースする新作としては35年ぶり。同窓会的なアレかと思ってたら先行シングルがイイ!! ヽ(゚〇゚*)/ ラジオ賛歌でもありロック賛歌でもある。やばい、やつら本気だ!!

穂口雄右さん「作曲家は著作権のために音楽を作っているわけではない。著作権収入は表現すべきものを表現した結果に過ぎない。放送局や個人までもが著作権に脅えている世の中は間違っている。音楽はみんなのものです」。ベテラン作曲家がこういう考えを持ってるのに驚いた。音楽は聴かれるためにあるって再発見したのは、もっと若い世代だと思ってたから。
 音楽をタダで配信して叩かれてるGroovesharkが、ビジネスベースで面白いこと言ってる。Justin Bieberの「Boyfriend」が売れて、レーベルの取り分39万ドル、iTunesの取り分20万ドル、本人たった8万3000ドル、作詞家作曲家たった2000ドルだったんだって。で、ツアーの売上は5200万ドルあった。レーベルがレコードとライブとマネージメント全部手がければ、ツアーで稼いでそのぶんレコードタダにできる。Groovesharkは無名バンドと契約して、PVを3週間で50万Viewに育てた。その中の数%がライブ観たいと思ったら、彼らの目論見どおりになる。

ものすごく話はかわるけど、世界中の人が携帯だけでメールしてると思ってる人がわりといる。そういう人はたいてい携帯アドレス以外の受信を拒否してるか、デフォルトでそうなってることに気づいてない。で、受信拒否の知らせがこっちに届かないからこっちはわかんない。返事が貰えないって怒りだす人もいる。携帯屋の問題でもあるけど本人のリテラシーの問題だ。パソコンのアドレスを人に教えて、パソコンは見てないって後から言う人もいる。見ないアドレス教えんなよ。
 僕の生活はメールに依存してる。高校まで他人とコミュニケーション取れなくて、大学でメールを覚えて自分の頭の回転速度で言葉を発信できるようになったから。高校まで黙ってた理由はいっぱいあるけど、会話のタイミングに自分の発語が追いつかなかった。携帯メールだと今度は頭の発語のスピードに入力が追いつかないんだ。アイデアは新鮮なうちに言葉にしたい。キーボード偏重は老害かもと怯えつつ、大事な話は安定したメディアで送受信したいの。

iOSのインターフェースデザインについて面白い記事があった。Apple製品はこういうスペック表に載らないところでものすごい工夫をしてる。ユーザーは30年前からうっすら気づいてたんだけど、どこがどう違うか具体的に説明できなかったから、「信者」呼ばわりされて辛酸を舐めてきたんです!!

金環日食用のグラスを2つ買いました。大事なことなのでもう一度いいます、金環日食用のグラスを2つ買いました。素敵ガールはうちに来たらいいと思う。朝早い? なら前乗りでどう?

4月27日 だんぜんBeforeを支持

わからないなりにLINEはじめました。Skypeより気軽でいいかもね。猫系のスタンプがない。作ったらバカ売れと思う。

毎日CD聴いてウクレレ弾いて歌うたってる。きのう紹介したGroovesharkのビジネスモデル、ライブをやらないミュージシャンにはどう対応するのかね。録音芸術に徹するのもありだと思うんだ。それとやっぱり物理的に形が欲しくて、原価は出すからプレスして欲しい。明日AmazonからものすごいたくさんCDが届く。この人なにって顔される。最近のAmazon、お届け予定日がじわじわ後ろにずれたり入荷未定になったりキャンセルされたりする。CDの入荷ロットを減らしたんだろうか。マーケットプレイスだったら「悪い出品者」だな。
 ウクレレ上達しない。コードのレパートリーは増えたけど右手がお話にならない。歌はたのしい。トランス状態になる。昔は発声の仕方が全然わかんなくて、むりやり大声だしてた。で、自分の歌を録音して愕然とした。いまは低音を胸で、中音を鼻で、高音を頭で響かせる練習をしてる。これをやってると地声と裏声の境がスムーズになる。しかしこんなに歌にのめり込むとは思わなかった。どこに向かってるんだろうか僕は。

3月13日の日記に「無職なのに希望に溢れてるいま!! 大切ななにかに気づいたでもなく、ただ罪悪感もつのめんどくさくなったんだ」って書いた。19日の日記に「言葉にすることで、希望もたなきゃの自己暗示かかった」って書いた。誕生日きて40になって、希望も絶望もなくなった。変わり続ける社会構造の中で、流れのままにいまを楽しく生きるモードに落ち着いたんだ。ロックスターの経年劣化まとめ見た。いまのほうがいい顔してる人もたまにはいるよね。
 The Lightning Seedsの「Pure」は僕のあまたあるテーマソングのひとつだ。『闇の中 微笑んで横になる、君の心の周りに流れ星、君の頭に夢が飛び込んでくる、いつでもピュアにシンプルに。いま君は泣きながら眠ってる、君が涙を覚えないように、夢を売らないで、いつでもピュアにシンプルに。星のような眼で僕をみつめて、僕を星空に連れてって、僕の頭に星屑がある、いつでもピュアにシンプルに。新しい海みたいにいきいきと深い、君の姿を見て身震いしてる、僕は穏やかな歌を歌うよ、君を越えてピュアにシンプルに、君のためにピュアにシンプルに、そう君のことだよ』。

地上最大の手塚治虫展いきたい。誰か一緒に行きませんかって意味ですよ!!

片手に箸持ってイヤホンつけようとしたら箸耳に差した。

4月28日 うたうべきうた

渋谷出身なのに生まれて初めて世田谷線に乗って、PANDA 1/2のトークショーに行ってきた。笑ったあとで涙がこみあげる素晴らしいイベントだった。あの誠実さとトーク力と音楽性があれば、もうすぐ世界が受け入れる。でも客層がコントに出てきそうなオタクでびっくり。ポストポスト渋谷系バンドだと思ってたから。藤岡みなみさんが可愛すぎるのがネックになるかも知れん。
 中身はこういうこと。スリジャヤワルダナプラコッテをもじった新曲のPVを撮りにスリランカに行ったんだけど、ノープランで行きあたりばったりの旅のお土産話だ。行く前に観光案内をググったら、大使館のサイトに国交60周年のキャンペーンがあったんで企画を出したら通った。それだけが唯一のアポらしいアポ。ところが大使館の人がテレビ局を紹介してくれたおかげで予定が入りまくり、ついには紅白レベルの大イベントで歌うことになった。駄洒落で始まった企画が結んだ縁について話す、彼らの感謝の気持ちが詰まってた。スリランカの人々の穏やかでシャイでお茶目な人柄が伝わってきた。行ってみたいな。お土産のプレゼントに当たった。ジャムでした。ありがとう。これも縁だぜ嫁に来い!!

前にも話だけ紹介した気がする、手話ができるゴリラが、可愛がってた猫の死を聞いて悲しむ映像。死の概念について、ゴリラはこう話したという。
 研究者「このゴリラは生きているの、それとも死んでいる?」ゴリラ「死んでいる さようなら」研究者「ゴリラは死ぬとき、どう感じるかしら? しあわせ、かなしい、それとも怖い?」ゴリラ「眠る」研究者「ゴリラは死ぬと、どこにいくの?」ゴリラ「苦労のない 穴に さようなら」研究者「いつゴリラは死ぬの?」ゴリラ「年とり 病気で」。
 苦労のない穴にさようなら。Comfortable hole bye. 呆然として唸る。

そんな訳で久しぶりの外出、帰宅したら猫がびったりくっついて「うまいうまい」言いながら飯食った。そのあと風呂を覗かれた。猫も死の概念を理解してると思う。

「アリとキリギリス」の本当の結末知ってるかい? キリギリスがアリに「歌うべき歌は、歌いつくした。ぼくの亡骸を食べて、生きのびればいい」って言うんだってさ。苦労すれば報われる、苦労しないやつはダメになるっていう単純な根性論にしたい誰かが、この美しいセリフを消しちゃった。ああ歌、また歌。

4月29日 東京もんガチで東京案内の顛末

初めて東京案内というものをした。風街の残像を見届けた者としては余裕のはずだった。渋谷ヒカリエやスカイツリーに連れてく人はいっぱいいる。谷中から神田へ、猫のたむろする下町を歩きながら江戸の歴史と地理を交えたお喋りをしようと思った。
 谷中を選んだのは、20年ほど前に懇意にしてた芸大ガールとよく歩いたから。20年の時を経て、果たして谷中→根津→千駄木は「谷根千」と呼ばれ、観光地化されていた。道も店もすっかり忘れてぐだぐだの案内であった。羽二重団子と神田藪蕎麦が旨かったのがせめてもの救いか。僕が神田藪蕎麦に行くのは決まって交通博物館の帰りで、ということは父が生きていた頃なのだよ。30年ぶりか。注文を読み上げる和服のご老人の節回しが懐かしかった。そう、どこのお店も店員さんが粋なご老人で、その佇まいにうっとりしながらも、後継者不足といつか来る相続税の問題を思った。同行者は羽二重団子をいたく気に入った様子。こっちをクライマックスにもってくればよかった (´-`) .。oO
 楽しんでもらえたならいいけどな。おじさんは楽しかった。

しかし暑かった。死ぬほど歩いたので (人はいつか) 死ぬ。今夜足釣って悶絶しそうな予感がする。

4月30日 「優しさだ」なんだかんだの化かしあい

日本人って暗いね!! 性格が暗いね!! みんなコソコソ腹の探りあい。なんだか悲しくなってきた。Pure & Simpleの世界で猫と暮らす。...そんな気持ちです。tweetも日記もUstreamも更新が途絶えるかも知れません。

きっかけはいくつかあるんだけど、ひとつはバンドの状態がよくない。詳述は避ける。僕のリーダーシップと読心術のなさについて指摘を受けた。その通り、そんなものないです。言葉にしてくれないとわからない。わかりたいけどその過程で「勘ぐり」や「打算」を使いたくないし使えない。
 ってタイミングで気になるtweetが流れてきた。tweet主の友達の子供が、自分の手のつけないジュースを「もらっていいですか」って言ってきたという。tweet主は「こっちが断れないのを知っててやってる」「可愛いと思われるとわかっててやってる」と感じた。みんなそうなの!? 自分が子供の頃、周りの子供に黒い部分があるのはうっすら気づいていたけど、単純にジュース飲まないなら欲しいなって思ってた。それが打算と受け取られるかも知れないなんて発想もなかった。
 多くの日本人は子供の時、友達の作り方や空気の読み方をしれっと身につける。僕も大人になってようやく身につけたつもりでいたけど、僕の人間関係はすぐに崩壊する。みんなもっと狡猾に要領よく構築してる。非常に大雑把に言って、子供の時に勝者だった人が一生勝者なのだ。そうじゃない人は、勝ち負けと違う価値基準を持って生きるしかない。いま社会構造や価値観が変わろうとしてることに、一縷の望みを持ってる。

前にも紹介した、東京造形大学卒業式での諏訪敦彦学長の式辞から。
「これまでのシステムでは対応できない時代」
「人間を中心とした新しい社会を作り出す最初の世代」
「ささやかな、人間としての営みによって継続され、
 システムからはこぼれ落ちてしまう、
 か弱い人々と人間的な感情とともにあること」
本当にそういう時代にしたい。客観的にも、システムからこぼれ落ちてしまった当事者としても。