DIARY 2012年6月


6月1日 いかんともしがたい惰眠

だるい。夜ぐっすり眠れなくて昼寝して、結局一日15時間くらい寝てる。

猫はいくつになっても甘え声しか出さない。神様がほかの生物の愛情の行方として作ったとしか思えない。例えば僕が猫を焼いて食ったり三味線にすることだってあり得るのだ。しかし彼らは違う生き物を全面的に信頼してる。彼らには愛される才能がある。こっちが100%愛してぶつかっても受け止めてくれる。もし地球が宇宙人に支配されて人類が滅亡しても、宇宙人のお布団の中でむにゃむにゃ言ってると思う。
 今日からペットショップの展示販売が8時から20時までに制限された。やっとだね、いずれはペットショップでの生体販売そのものを禁止してほしい。だって君、ボディショップでボディを売ってるかね。動物はブリーダーさんと獣医さんと相談して迎えて、ペットショップではご飯やお手入れ道具を買う。

尾崎紀世彦逝去。亡母が「私が死んだら『また逢う日まで』流して」って言ったことがあって、それは結局「讃美歌405番」のことだったんだが、確認しなければみんなで神妙な顔してピヨ彦聴くところだった。あぶなかった。
 Beach Boysの次の新曲の試聴が始まった。「From There to Back Again」またも叫びだしたいほどの名曲。このポテンシャルを数十年間どこに隠してたのか。
 いままでオフィシャルに歌詞を書いたことのない藤岡みなみさんが、100曲分、292KBもの歌詞をどさっと書いてきたそう。ウィットと知性に富んだ普段の言葉を鑑みるに、素晴らしい歌詞に決まってる。
 2日と3日はPortable Rockのライブ。僕は3日に行く。チケット売れてないみたい。楚々として普段着の野宮真貴、Cherry Redレーベルにでもいそうなキュートなバンドです。

初めて民間が開発した宇宙船、無事地球に帰還したそう。ドイツでは、太陽光発電量の世界記録を達成したそう。20機の原子力発電機と同じくらいの電力を作ったんだって。
 川上量生氏の「株価とか今期の利益とか、そんな甘いこと考えてていいんですか?」って発言は痛快だった。それは今のルールがいつまで続くかって話で、もっともっと先を見据えられないのはやばい。
 ところで陳光誠氏について紹介するとき、なんで必ず「盲目の人権活動家」って言うかね。例えばニュースのたびに「包茎の人権活動家」って言うかね。

6月2日 いま世界中でペリキン聴いてるのディズニーランドの客とオレだけ

今日は黙々とベースを弾いた。フルカワミキさんに憧れてベースを始めた福岡晃子さんがフルカワミキさんよりはるかに上手い事実から鑑みるに、僕が細野晴臣さんより上手くなるのは時間の問題...。2フィンガーより先に、ファンにピック投げる練習した方がいい。
 つまりは2フィンガーに躓いてるんである。ベースの偉い人、アドバイスくださいってツイートしたら、安部王子さんからDM頂いた。「そのうちベース弾くところを見せてください。弦に対する角度に問題があるのだと思います」。いや、いやいやいや、マリオで言うなら最初のキノコにやられてる状態なんで!! 安部王子さんと言えば、僕の生まれて初めてのデートで観に行ったライブでベースを弾いていた方で、スーパー偉い。Chapter 1-3で躓いてる僕にはあまりにも早い。弦に対する角度か...。座り方から直してみる。大事なことは教科書に載ってないって言ったの誰だよ、結構載ってるぞ。

My Bloody Valentineの新譜は、The Beach Boysの「SMiLE」に影響を受けてるらしい。いやまーじーで。リリースが中止されて44年後に日の目を見たりするんだろうか。

6月4日 Facebookに「津川雅彦と知り合いかも」って言われた

きのうはPortable Rock観てきた。80年代に水族館レーベルっていう水彩画のニューウェーブを奏でるレーベルがあって、その看板バンドだった。ボーカルの野宮真貴さんがPizzicato Fiveに加入した時はびっくりしたな、イメージ全然違ったから。結局彼女はその路線で成功して、Portable Rockは250人の小屋が埋まらない。
 ステージは二部構成。まずはボサノヴァ調の大人っぽい演奏。ゲストに鈴木さえ子さんが登場して、ソロ曲や最近のサントラ仕事を披露する。真貴さんもさえちゃんも大ベテランなのにかわいいのが凄い。後半はテクノ仕様のアッパーなステージ。鈴木智文さんも中原信雄さんもスタープレイヤーになって、とにかく上手い。金津宏さんの打ち込みはセンスが古いかなと思った。かつての彼らの魅力はアマチュアイズムだった。重ねた年齢と実力に合った次の奇跡を楽しみにしてる。

同行者はtwitterで知り合った初めましてさん。twitterでは表現活動に関するお話をすることが多かったんだけど、きのう話が合ったのはスポーツ絶滅しろってこと。スポーツマンの要領のよさと腹黒さが正義とされる時代は終わったとか、マッチョネスが引っ張る社会に限界を感じるとか、そういうネガティブな要素でシンパシーを感じました。「努力すれば報われる」的なシンプルな価値観を公正世界信念というそうで、社会心理学的にはこれを信じてる人ほど少数者や弱者に攻撃的になりやすい。
 みんな一緒が好きすぎる国民。正解がわからない時代だけに、命てんでんこで参りたい。マスコミが政治的に偏るのはおかしいけど、マスゴミとか言って全面的に否定する人々もオリジナリティがない、思考停止のひとつの形だと思う。震災前は「騙されてた」のに急に反原発運動にのめり込む人なんかもそう。多様性が大事なんだよ。

オウム真理教の菊地直子が逮捕された。同い年だっけ。ちょっと上じゃなかったっけ。っていうのはアイドルとかではたまにある現象だが、菊地直子にアイドル性を求めるのは難易度が高い。

6月6日 クルアイ・クルアイ

タイのスラング「クルアイ・クルアイ」っていいな。直訳するとバナナ・バナナ。意訳するとありふれたこと。

The Beach Boysの、Brian Wilsonプロデュース作としては35年ぶりの新作「That's Why God Made The Radio」が届いた。クレジット見て、Bruce JohnstonとAl Jardineの曲がないこと、Joe Thomasが全面的に参加してることに愕然とした。
 3回聴いた。これは紛れもなくBeach Boysのアルバムだ。瑞々しいボーカルはJeffrey Foskettの功績だけど、ソロと違って「リードボーカルとバックコーラス」って位置づけじゃなくて、コーラスグループであることを意識した作編曲がなされている。曲調は60年代の作品に近い。で、Joe Thomasはやっぱりいらなかったんじゃないか。でで、Darian Sahanajaがブレーンに入ってAl Schmittが録音してたら、「TODAY」に匹敵する傑作になってたんじゃないか。

AKBの選抜総選挙をやってたらしい。僕は秋元康アコギだな、と思う程度には普通におじさんだけど、夕暮れ団地にも会いに行けるアイドル、あわよくばつきあえるアイドルを作ってくれるなら評価する程度には普通におじさんだ。自分がアイドルファンだったらフィジカルなCDよりYouTubeでPV見てるほうが楽しいし、音源リリースしないでPVのDLに課金して投票券つける仕組みを作ったほうが、環境に優しくてビジネスとしても合理的なのではないか。
 僕の唯一よしとするメンバー光宗薫さんは圏外だった。我がバンドのセンターに抜擢したい。

屋久杉の炭素濃度を調べたら、西暦775年に莫大な宇宙線が降ったことがわかったそう。でで、767年の「新唐書」と「続日本紀」にスーパーフレアか低緯度オーロラと思われる記述があったそう。問題の775年にも「天候異物」が降ってきたそう。まだtwitterで答え合わせしてる段階だけど、こういう話すき。

来年2月のMy Bloody Valentineのチケット当たった。嬉しいといえばもちろん嬉しいけど、チケット発売が早すぎることと彼らがマイブラであることに一抹の不安がある。

6月7日 明日の私は今日より凄いので今日がんばるのは効率が悪い

マッサージ屋さんに「いままで施術してきた中で山下さんは一番耳がよく伸びる」って言われた。小学校の担任に「いままでの教師生活の中で山下は一番将来が心配だ」って言われて以来だ。相関関係を知りたい。

3億年ぶりに「〜に乾杯!!」で終わるテキストを読んだ。湯川れい子先生であった。凄い原稿料なのだろうな。

6月8日 早起きした自分に二度寝のご褒美

稼働はぜんぜん考えぬ / 年内稼働は考えぬ
当分稼働はあり得ない / 極力稼働は抑えたい
今のところ稼働は見送りたい / すぐに稼働を認めない
稼働があるとしても今ではない / なるべく稼働は避けたい
稼働せざるを得ないという声もあるが
稼働するかどうかは検討中である
稼働も避けれないかもしれないが / まだまだ時期が早すぎる
稼働の時期は考えたい / 稼働を認めたわけではない
すぐには稼働はしたくない / 稼働には消極的であるが
年内稼働もやむを得ぬ / 近く稼働もやむを得ぬ
稼働もやむを得ぬ / 稼働に踏み切ろう

1分で猫のことがだいたいわかるいい動画あった。うちもネモとクリマロがいた頃はこんなだった。Ronettsの「Walking In The Rain」かけたら、冒頭の雷の音にメイが飛び上がってリモコンの上に着地して電源落ちた。

MySpaceを開いたら、誰も気づかないところでちゃんとtweetを転送してていじらしかった。田中茉裕さんとeeyoさんが黙々とブログを更新してた。そこもう誰も見てないよって教えてあげたい。

Fleetwood MacのBob Welch逝去。R.I.P.

6月9日 6月なのにー!? \夜さむーい/

ロックの日。寝ても寝ても眠いので、なにごとも成し遂げないままネル。明日Ustreamやる気概はあるんだけど。磯野ー、言葉のキャッチボールしようぜ!!

相対性理論から真部脩一さんと西浦謙助さんが脱退だか相対だか。バランスのいいクリエイター集団だったしライブバンドだったんで、すごく残念。

バルカン民謡聴いてたらメロディがレーザービームそっくりなのあった。

6月10日 昔は片手に乗った猫が立派な枕に成長した

もうちょっと寝ててもいいですかね。

日々を無駄に過ごしてる。今日のUstreamは中止とさせて頂きました。っていうのは前にも書いたけど、準備に時間かけてんだよあれ。きのうの日記を書いた時点で「ないな」って思ってた。
 気圧の変化に弱い。雨は嫌いじゃないぜ。という訳でiCalにスケジュールを書き込んでみた。ベースの練習も含めて。なんだかすごく忙しい人になったけど、夏休みのスケジュールを作っただけで満足してるみたいなとこある。

高橋克也容疑者逃走のニュースで驚かされるのは、我々もこれくらいの確率で写真を撮られてるってことだ。痩せなければ。
 北朝鮮が軍事作戦にGoogle Mapを使用してることがわかった。いやGoogle Mapはすごいですよ。

6月14日 個人授業

片付け苦手じゃないけど近藤麻理恵さんに片づけ個人レッスンというやつをお願いしたい。でで、いろいろいけないものを隠して発見してもらいたい。
 22年前に村井純さんにコンピューターの電源の入切を教わった僕は、きのうは安部王子さんにベースのチューニングを教わった。twitterで「うまく弾けない」って泣き言かいたら「演奏見せてください」って返事頂いたの、リップサービスかと思ったら本当に定期的にレッスンをして頂けることになった。こわいねtwitterって。目の前で安部王子さんが見てるって弾けるかーい緊張するわ!! 人生初デートで観に行ったライブでベースを弾いていたのが安部王子さん。あの時とおんなじ冷や汗でた。2日の日記に、大切なことは意外と教科書に書いてあるって書いたけど取り消す。いろいろ目が覚めた。ベースやる。

あらゆることを二元論で捉えて、自分に都合のいい情報だけ鵜呑みにする人の多さを憂う。「わかんない」から「知りたい」を始めよう。猫みたいに心を開いてみよう。

あるプロポーズの風景。感動した。でもここまでやられたら断るに断れない。

6月15日 ベースと君とレディオスター

ベースやってる。安部さんに教わったひとつひとつの意味、繰り返し弾いてるとわかってくる。ベース超楽しいし猫超かわいい。これ以上の幸せがあるだろうか。

違法ダウンロードの刑罰化と、コピーコントロールしたCDやDVDからのリッピングを違法化する法案が衆議院で可決された。あなたが買ったDVDをあなたのiPodで観ることはできません。コピーコントロールCDやDRMのかかった音楽をスマートフォンで聴くことはできません。
 合法に入手すればいいじゃないか。ってほど単純な話じゃない理由は、日本弁護士連合会の会長声明がわかりやすい。

飯を食べないと人は死ぬけど、音楽を聴かなくても別に死なない。でも音楽があることで人の人生が豊かに彩られる。音楽の誕生は現生人類の進化と深い関係があると言われている。ホモ・サピエンスがホモ・サピエンスたるために、言語を持つのと同じくらい貢献したのが音楽なんだ。で、この音楽という現象は伝承文化として現在に至った。つまりコピーして改変しての繰り返しで成熟してきた。
 音楽が生活から剥ぎ取られて、産業になった歴史は非常に浅い。浅いなりにもそれで食ってる人がいるので、著作者の権利は守られなきゃいけない。それと同時に顧客がいないと産業として成り立たないので、顧客の権利も守られなきゃいけない。あまたある娯楽のひとつになった音楽、その一番のプロモーション手段を奪って、将来の顧客を根絶やしにするのがこの法案だ。音楽産業に敵があるならば、それは顧客じゃない、ほかの娯楽だ。音楽はコピーされて改変されないと死ぬ。この国の音楽はお金が好きすぎる人の手で5万年の輝きを失い、マニアックな趣味として少しずつ死んでいく。

1969年にソビエトで作られたくまのプーさんのアニメが可愛い。素敵。

6月17日 Tear Are In Your Eyes

きのうはバンドの練習でした。スタジオに入るの5ヶ月ぶりだよ。60年代のバンドなら5ヶ月あったらアルバム2枚作ってる。始めたばっかりのベース、ごまかしながらもなんとか演奏についていって、とりあえず殴られなくてよかった。楽器は凶器!!
 ドラムはしっかり手堅く、その上で極めてエフェクタブルなギターとキュートなグロッケンが乗って、バンドのカラーがある程度みえたんじゃないか。ありそうでなかった轟音トイポップバンドです。特にグロッケン嬢はメールで弱気なこと言ってたんで、ツボを押さえたアレンジセンスにびっくりした。ま、あとは僕のベースだよね (´-`) .。oO
 録音した演奏を聴いてみた。間違えちゃったとかノイズが出ちゃったとかは今の段階であんまり問題じゃない。いや問題なんだけど。とにかくリズムがよれると目立つし、バンドとしてかっこわるい。出だしに奇跡が起きたんで、最初の一小節だけループしたい。

そんなこんなでほかに話題もないのだよ。

6月18日 That's Why God Made The Radio

きのうは久しぶりにUstreamやった。著作権に関する不穏な法律が成立しようとしているけど、非暴力・不服従の精神でもうちょっと続けたい。マハトマ・ガンディーもマーサー・キングも当時の法律から逸脱して逮捕された。「私は法を無視するのではありません。人間の存在から響いてくる最も高い法、即ち良心の声に従っているだけです (ガンディー) 」。おおげさに言うならばきっとそういうことなんだろう。誇らしげに言うならばきっとそういう感じだろう。
 でだ、きのうはThe Beach Boysの20年ぶりのアルバムから6曲かけたよ。最近買った音源も9曲かけたよ。サーバーの調子が悪かったみたいで放送中に何度も落ちた。タダで生放送させて貰ってるんだから文句はない。

はー旅とかしたいな。どこか遠くに身をおきたい。具体的にどこに行きたいでもないけど、物理的な距離が欲しい。それだけでリセットされるとこある幻想。猫を連れていけるとこじゃないと無理だな。

6月20日 みんなついった好きだな。私も大好きだ ヽ(・ω・)ゝ☆

きのうは台風の中お出かけ。何年前になるか、twitterを始めた夜に最初に話しかけてきて、相互フォローしてくれた人と初めましてしてきた。僕twitterで知り合った人とわりと会ってる。バンドのメンバーもそうだし。出会い厨っていうのかいこういうの? 想像通り素敵な人だったよ。いままで会ってええ... (´Д` ) って人はひとりもいなかったよ。彼女とも長いおつきあいになればいいなと思ってる。楽しくて飲み過ぎた。
 帰りの電車、僕の降りるべき駅で強風のために運転見合わせになった。セーフ、セーフ!! もっとも運転見合わせにならなかったら僕寝過ごしてたけどな。

ダウンロードとリッピングに関する法案、津田大介さんが国会参考人発言をした。ここに書き起こしある。とってもわかりやすいのでぜひ読んでください。もうひとつ、壇俊光弁護士のインタビューも挙げておこうか。こういう声が少数派として抹殺されようとしている。法案の修正提案者、公明党の池坊保子衆議院議員がまさかの答弁拒否。それでも今日の委員会で採決される。音楽は誰の手にも届かないところで奏でられるべきで、人間の耳には認可が必要らしい。
 日本学術会議は、放射性廃棄物を10万年も保管するのは無理だって結論を出した。それでも原発は動いて、消費増税もされて、生活保護法は反故にされて、大連立が始まって、この国は死んでいく。

なんの因果かインドネシアの青年とチャットした。アンクルンっていう僕の好きな民族楽器の発祥の街出身だって。すごいなインターネット!! 韓国のエレポップユニット、TrampaulineがIRMAレーベルから新作を出す。アジアの中で日本は文化的に激しく出遅れてる。
 Four Freshmenの「Today Is Tomorrow」ってアルバムが面白い。68年当時のソフトロックの名曲を歌ってる。Ustreamでマイルス関係の音源かけた流れで、いろんな時代のマイルス聴いてる。Marcos Valleに合わせて編集されたゆるゆるのダンス観たりしてる。ベースもやる。最近音楽のことと猫のことばっかり考えてる。女の子のこととかめっきり考えなくなったな (チラッ チラッ) 。

夢クリエーターとしての才気溢れる僕だけど、また傑作を観た。評価されないまま年老いてリタイアしたコメディアンが、海辺の陽の当たる小さな村で余生を送る話。人情ものはあんまり好きじゃないけど、希望を感じさせるラストがよかった。
 ところで「若者の○○離れ」って大雑把に言ってほとんど「若者からの金離れ」だよな。

6月21日 猫は甘え

18時間ネタ。脳がとろけてなくなりそうだ。調子わるい。猫がtwitterばっかりやってないで俺と構えって抗議行動に出た。

このサイトのメインコンテンツ、日本一詳しくてわかりやすいBeach Boysガイドを数年ぶりに更新しました。いまでもたまにいる、「Beach Boysって昔いたアイドルバンド?」って人も「昔やってたドラマ?」って人も読んでくれると嬉しいなあ。ロックの光と影のこと、神様の声を聴いたバンドのこと。
 今回加筆したのは、David Marksのこと、2007年のベストアルバム「the warmth of the sun」のこと、2011年の「SMiLE sessions」のこと、Brian Wilsonのソロアルバム「IN THE KEY OF DISNEY」のこと、2012年のトリビュートアルバム「Pet Sounds Recisted」のこと、そしてもちろんニューアルバム「THAT'S WHY GOD MADE THE RADIO」のこととかとか。死語の修正とかとか。上の「BEACH BOYS」のボタンをクリックしてださい。

でで、Beach Boysを紹介する新しいコンピレーションCD作ってます。5枚組のセットと1枚でわかる入門編と2種類作る。欲しいよって方は連絡ください。

6月23日 紫陽花革命についての複雑な思い

4万5千人規模の反原発デモがあったという。個人の声はどんどん大きくなっている。主要メディアでこれを報じてるのは、翌朝5時現在で朝日新聞、毎日新聞、テレビ朝日のみ。NHKは、大飯原発の再稼働で夏の電力供給がどれだけ安定するかを繰り返し訴えている。旧共産圏の人々を「報道規制にあって可哀想」とか言ってる場合じゃない。

最近の反原発運動に関しては、少し危険だなという思いもある。つまり、「福島第一原発事故の前は原発は安全だと信じていたけど、わたしたちは騙されていた」っていう人たちが、やっぱりいまも自分の視座を確立できていないということだ。被害者の遺影を掲げたりすると、反原発運動って感情論で動いてる特殊な人々がやってる活動に見えてしまうということだ。
 きのうのデモはトラブルもなく無事に終わったそう。よかった。政治的な意思表示をする権利は憲法で守られてる。ただ何度も書いてるけど、原発の是非はイデオロギーじゃなくて、ましてや感情論でもなくて、科学の問題なので。「科学的にみて極めて危険だし未来につけを残すから動かしちゃいけない」ので。ってところを忘れて反原発運動が自己目的化しちゃうと、原発を動かすために嘘やごまかしをしている人たちと同じ土俵に立つことになる。自家中毒に陥ることで、原発の廃止がさらに遠ざかることのないように。

Facebookのアカウントにポーランドからのログイン履歴があった。怖い。いい加減やめどきかな。結局遊び方がわからなかったな。遊ぶもんじゃないのか、あれは「紳士録」なので。

 (「゚ω゚)」ハッ

6月24日 nannda kannda

(きのうの続き) なんだかんだ言って平和的な意思表明の手段って投票と署名とデモくらいしかないのだよね。投票と署名はいろいろしてるんで、デモにも参加したい気持ちはある。日本で一度も成し遂げられなかった「革命」を傍観者じゃなく当事者として迎えたい。このまま人数が増えて平和にことが進んで、「特別な活動家」じゃない人も一緒に歩けるのはいいと思う。

「The Lost Beach Boy」ことDavid Marksについて、勘違いしてた部分や足りない情報を少しづつ書き足してる。ソロアルバムを3枚も出してることすら知られてないのが現状だけど、これがいいんだよ。ひとりひとりのポテンシャルは高いのになかなかバンドとしての作品に反映されなかったってことだ。

6月25日 もしもドラッカーが岩崎夏海の「もしドラ」を読んだら

きのうは友達のライブに行ってきた。電池駆動式★女子部っていうDSを使った女子テクノ集団を結成して、主催者として頑張ってるみたい。古くから読んでくださってる方は覚えているかもしれない、昔一緒にウクレレユニットをやったり、DJイベントをやったりした1/2だめポロンです。
 これが想像の遥か上をゆく楽しいイベントだった。基本テクノなんだけどアイデアに溢れた演奏で、楽理の心得がある人、ストイックにテクノ美をつらぬく人、ガイガーカウンターを使ったパフォーマンスまであった。反応のいいガイガーカウンターに音声出力端子をつけて、放射性物質を近づけてノイズを出す、あれは真似したいな。旧友の活躍は刺激受けるな。僕も自分の音楽やるよ。
 ただお客さんは音楽より機材が好きすぎる印象。オタクの人ってなんで日常会話がセリフっぽいんだろうか。僕も声優っぽいイントネーションで話せばよかったのだろうか。余計なお世話だけど、同人シーンから脱皮してクラブシーンへの接近をお薦めしたい。

頭の悪いブログが音楽好きの間で話題になった。あらすじは「昔は女の子にモテたくてCDを買った。昔は女の子にモテたくてセリカに乗っていた」というもの。モテたくてカラオケで歌うヒット曲を覚えたり、セリカでかけるヒット曲を入手するためにCDを買ってたけど、いまはYouTubeでいいじゃんね、っていう思い出話だ。
 ブログ黎明期にはこういうバカたまにいたよね、懐かしいな、くらいに思ってたんだけど、これがプロによる音楽業界の「考察」なのだ。びっくりした。筆者は「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」で大ヒットした岩崎夏海。岩崎は「夕やけニャンニャン」で秋元康に心酔し、事務所に所属してAKBのブレーンを務めたけど、その秋元事務所からも解雇されたそう。「コミュニケーションツールとしてのCD」が売れないから握手や選挙っていうコミュニケーションをCDに付加したのだろうか。

で、もっとびっくりしたことは、音楽聴かない人にはこれ普通に読めるらしい。愛されないもんだなミュージック。っていう事実が、音楽業界の衰退の正体だ。つまりいま音楽をバカにしてるのはリスナーであり、その元凶はCDバブル時代の音楽産業のビジョンが近視すぎたことだ。
 「当時はこれが正論だったし、それでレコード会社が儲かったからノイズのレコードなんかもメジャーで出せた」っていう人がいた。ネットがないころはマニアックなミュージシャンが作品を発表する貴重な場だった、当時といまと比べるのはナンセンスだと。とんでもない、いまは当時の延長としてある。当時の音楽産業はノイズを愛していただろうか。単なる節税対策ではなかったか。当時の音楽産業が幅広い音楽を愛して、相応しいプロモーションをしたなら、いまのリスナーの耳はもっと肥えていたはずだ。将来への投資を怠ったから、いま著作権法を盾に悪あがきをして、ますます音楽は、人の耳から、人の心から遠ざかっていく。

6月26日 君の青いセリカで海へ行こう

(きのうの続き) 岩崎夏海の音楽産業に対する「考察」について、当時はあれが正論だったってしつこくリプライしてくるおじさんがいた。たぶんバブル期を知ってる音楽関係者だ。プロフィール見たら「老害」って書いてあった。自称老害ほんとに老害だ。わかっているのだ。
 自分もたいがいなおじさんなので、老害になってないか気をつける。気をつけてもなってしまうものはなってしまう。老いることは決して悪いことじゃない。いまが人生で一番楽しいよ。でもどんなものごとにもいろんな側面があるでしょう。自分の老い方に「害」の側面があるってわかってるなら、そこにあぐらかいてないで視座のアップデートをしなくちゃでしょう。今の音楽も昔の音楽も、好きなものは好きといいたい。その価値基準が、単なる思い出の美化じゃないほうがいい。

岩崎夏海や老害氏に欠けているのは、音楽は単なる趣味のひとつじゃなくて、人間の豊かな精神活動に欠かせない要素だった、という視座だ。音楽よ高尚であれって言ってるんじゃないよ、逆だよ。音楽は民衆の自発的な興味から生まれた大衆文化だった。でも大衆から剥がされて、一方は数の論理に振り回されて消費されて、一方はマニア向けの趣味として敷居が高くなった。
 音楽に関わってるなら、音楽に興味を持たせる工夫がもっとあっていい。僕のUstreamは素人の戯れだけど、それでもミュージックフリークじゃない人に聴いてほしいと思ってる。美術や音楽は食えるかどうか、モテるかどうかっていう価値基準で評価できるもんじゃない。その基準でしか評価できなかった時代、岩崎夏海や老害氏が懐かしむ「いい時代」に音楽は衰退した。そのつけを、行き過ぎた著作権法とかでいまのリスナーが払ってるわけじゃんか。

今日は黙々とベースを弾いて、夜は七尾旅人×チャットモンチー観に行きます。

猫のひげ落ちてた。心地いいほどにぶっとい ヽ(・ω・)ゝ☆

twitterにまたも奇才現る。ニッセンオンラインによくあるお問合せ

6月27日 行け、行け、あの人の隣まで、風、風、導いておくれよ

今夜はうしかい座流星群がよく見えるよ。

きのうはチャットモンチー × 七尾旅人観てきた。「今日は機嫌がいい」という旅人さん、いきいきして見えた。いつものアコギ × エフェクトに、フルートの太田朱美さんが即興で絡んでくるステージのスリルは、チャットのお客さんに届いただろうか。重たい歌が減ってラブソング中心のセットリスト、チャットの「風吹けば恋」のカバーまで披露してみせた。「2chで叩かれそう、むしろ俺がお前らのtwitterアカウントを炎上させる、ミュージシャン側から炎上させる」と笑った。
 ドラマーが抜けて2人で戦うことを選んだチャットは、Bob Log IIIみたいだった。左右の手で違う楽器弾いたり、足もとにパーカッション置いたり、ループサンプリング使ったり。かつて日本で最強のスリーピースバンドだったチャットが、慣れないスタイルでたどたどしい演奏を見せる姿は潔かった。オルタナだった。アンコールは旅人さん呼んで「Rollin' Rollin'」。「チャットモンチーは回り続ける、二人でも回り続ける」なんて歌う旅人さん、丸くなったな。
 客層は、えっちゃんみたいな女の子と、えっちゃんみたいな女の子がこんなにいるんだから一人くらい俺とつきあえばいいのにと思ってるおじさんに二極化して、決して交わらない道を歩んでた。あとみんな室内なのに首にタオル巻いてた。いわゆるJ-Popのライブの、人指し指を掲げて回す振りはなに由来なのかね。Hip Hopの人たちが人指し指を出すのは、手で母なるアフリカ大陸を表している。

今日はベースのレッスン。前回よりだいぶよくなったねって言って頂けたけど、前回の酷さったらない。バンドでTalking Headsやるって言ったら、Tina Weymouthのフレーズはプロでも難しいよって。ですよねー (´-`) .。oO でもTinaのベース好きだからさ、なんとなくそれっぽくしたい。ベースの話を書くと、そろそろ指に豆できた? って聞かれる。おかげさまでとぅるっとぅるです。練習するよ。

諄いようだけど僕は原発は「科学的にみて危険だから」廃止するべきだと思ってるよ。でも「WEB政党 -つくる会-」って人たちが、反原発のためにアノニマスにカジュアルに核テロ頼んでる。こういう果てしないバカがいるから反原発運動の趣旨が著しく狂う。アノニマスについては賛同する部分もある。
 もうひとつ、Facebookの反原発派の間で流行ってる、海水力発電ってやつがどうしてもわからない。水を排出するためのポンプをどんなに効率良くしようと、発電量よりエネルギーが必要だと思う。いわゆる「永久機関」のような気がする。俺バカでごめんな。

増税法案で民主党から「造反」57人。同じ政党の議員なら全部の法案に賛成だよな!! な!! って仕組みはおかしくないか。なんとなく意見が合うけど、ひとつひとつの問題に対しては考えが違うところもあるよねっていうのが健全じゃないか。もし57人が離党したら、野党と無所属議員の合計が与党を超える。となると内閣不信任案が通って、増税もTPP加盟も原発再稼働も反故にできる可能性があるらしい。そうなったら痛快だけど、なにか不思議な力が働いてならないんだろうな。

The Peanutsのエミ逝去。僕にとってThe Peanutsは力強くてかっこいいカバーユニット。布施明さんをゲストに招いたこの曲が最高。どうか安らかに。

6月28日 小沢氏のホルモンタンク

今日は黙々とベースを弾いた後、PANDA 1/2のライブに行くつもりだったんだけど、眠みに負けてキャンセルとした。3日連続外出は無謀だった。ごめんなみなみ。
 石原慎太郎がパンダの妊娠 (かも) について聞かれて、「双子が生まれたら『センセン』と『カクカク』にして中国にくれてやれ」と応えたそうだ。死ねばいいのに。尖閣諸島に知事公舎建てて一人で住めばいい。

Instagramにレバ刺しの写真が並んでる。みんなそんなにレバ刺し好きだったっけ。僕は好きも嫌いも食べたことないよ。チャットのえっちゃんが「駆け込みでみんな食べたらかえって危ないやんなあ」って言ってたの、当たってしまったなあ。このタイミングで食中毒でた。

井の頭公園で台風の時に逃げた30匹のリス、そのうちの38匹を発見 → 捕獲したらしい。ちょっと言ってる意味わかんないかもだけど。僕もよくわかんない。

今日ほど意味のない日記があっただろうか (わりとあった) 。ネルね。

6月29日 俺はこんなところで満足して終わる男なので

毎週金曜日に行われてる反原発デモ、どんどん規模が大きくなってる。マスコミも無視できなくなってる。僕は圧倒的に反原発の立場だけど、反原発運動が自家中毒に陥ってることにも不安を感じてる。今や反原発のシンボル的存在の山本太郎氏 (メロリンQ) 、お姉さんが「反原発運動に疲れて大麻に手を出した」って人として軸がぶれてないか。反反反原発とか、乙原発とか、違う言い方も出てきたね。原発には未来を感じないけど、反原発運動には距離を置きたい感じをなんとなく共有してる。
 國分功一郎さんのこのブログを読んで、もっと気楽に意思表明していいのかって安心した。「デモは、体制が維持している秩序の外部にほんの少しだけ触れてしまっている。デモの権利とは、体制の側が何とかしてデモなるものを秩序の中に組み込んでおこうと思って神経質になりながら認めている権利である。『デモの権利を認めてやるよ』と言っている体制の顔は少々引きつっていて、実は、脇に汗をかいている」。お祭り騒ぎでも少しづつ大きくなれば、それだけで何かを変える力になるのだ。

地井武男さん逝去。あの朗らかな笑顔には、沈んだ心を照らしだす優しさがあった。50、80喜んでって言ってたのに70で逝ったか。昔の僕はすぐにでも死にたかったけど、いまは長生きしたいな。小野ヤスシさんも逝去。NHKは「芸能人をドッキリさせるテレビ番組の司会」と表現した。ドリフターズがバンドだった頃のメンバー。坂本九さんもメンバーだった。
 タイムラインがちいちいで埋まってるけど、小野ヤスシのことも思い出してあげて!!

Flaming Lipsが、1日に8都市でライブしてギネスブックに載るらしい。彼らのやることなすことの無意味さが大好きだ。

6月30日 美術館で会った人だろ

我がバンドのギタリスト、A.K.くんが肖像画の展覧会で新人賞を受賞した。上野に観にいってきた。完璧なる寝落ち、果てしない遅刻をした。早く行ってたらマウリッツハイス美術館展も観れたよな。
 僕は基本的にコンテンポラリーアートが好きなんで、肖像画の展覧会は初めて。新人賞の二人が突出してて、あとの賞は年功序列なのかなと思った。A.K.くんの絵は光と影、モデルと画家の関係性が伝わってきた。もう一人の新人賞は、空気感や質感が素晴らしかった。ほかの絵は...肌の表現やパーツの描き方はもう様式になってるのだね。でも構図やパースを勉強してない印象。福笑いみたいで、いきいきした人の佇まいが感じられない。肖像画界は閉塞してる。A.K.くんや若い作家が可能性を広げるんだと思う。電車の中のおじいちゃんを描いたクロッキーがあって、それは好きだった。

A.K.くんの絵には切実な思いが込められてて、「あんな絵はもう当分描けないんじゃないか」という。確かにモチーフに対する愛情は大事だけど、表現活動にどれだけ感動してきたか、表現することがどれだけ好きかはもっと大事。
 宇多田ヒカルさんがtwitterで「パクチーの歌を作った」ってつぶやいた。いま業界を離れた宇多田さんがふと作ったパクチーの歌、名曲なんじゃないかと思うんだ。

tofubeats feat.オノマトペ大臣の「水星」がDLチャートで1位になったらしい。日本捨てたもんじゃない。