DIARY 2014年12月


12月1日 甘えん坊将軍

みんな12月になった話書いてるけど実感わいてないだろう?

予定通りの休息デイズ。ピンポン鳴っても猫が乗ってるから居留守だ。おふとんで猫をもふもふして過ごす。夜になるとようやく起きだして「風呂入りたい」と「服脱ぐの寒い」のせめぎあい。明日からまた外出の用事が続く。寒気団がくるらしい。だいじょぶかい。
 夕暮れ団地では先月から外壁の補修工事をやってる。ぜんぜん傷んでないのにな。なにが困るって、建物ごとメッシュシートで包まれちゃってるんで洗濯物も布団も干せない。天気もわかんない。星も見れない。空から女の子が降ってきても受け止められない。足場を組んで作業員さんが歩いてるんでカーテンも開けられない。塗装のために窓を全部マスキングされちゃってるんで換気もできない。猫の臭いが思いっきり篭もる。圧迫感と閉塞感が精神にくる。

キュビズムの画家Robert Berenyの90年間行方不明だった名画が、それと知らずに映画の小道具として使われてた。テレビで観てた美術評論家が気づいて回収したんだって。イギリスの高級水彩紙を作るプロセス。美しい動画。授業中の自撮り動画で奇跡おきた。小野法師丸さんが相変わらずくだらない。大好き。単行本出たら2冊買うのに。
 Mojo誌の「50 Best Albums Of 2014」NME誌の「Top 50 Tracks Of 2014」「Top 50 Albums Of 2014」Rolling Stone誌の「50 Best Songs of 2014」「50 Best Albums of 2014」Telegraph誌の「Best 50 albums of 2014」Paste Magazine誌の「The 50 Best Albums of 2014」SPIN誌の「The 50 Best Albums of 2014」FACT Magazine誌の「THE 50 BEST ALBUMS OF 2014」The Guardian誌の「The best albums of 2014」「The best track of 2014」Rouch Tradeの「ALBUMS OF THE YEAR 2014」XFM局の「50 BEST ALBUMS OF 2014」NPR局の「50 Favorite Albums Of 2014

あと1ヶ月で2014年が終わる。人生最悪の年だった。地球が太陽の周りを一周したところで何が変わるでもないけどさ。お茶入れ替えてゴー。

12月3日 君に伝えたい、僕がここにいるってことを

2週連続で休んじゃったカウンセリングに今日は行けた。「今日の外出は本当に頑張った。ノーベル頑張り賞だしグラミー賞だしアカデミー賞だしトニー賞だし、君のファボ賞もの」ってツイートしたけど、誰からもファボ賞は貰えなかった。
 ずっと読んでくれてる方はご存知の通り、僕は5月から9月まで布団にこもってた。薬の副作用で太りきってこのままじゃ寝たきりになる、命の危機を感じて体と心のために1週間に4回の用事を作った。まだ4回全部行けた週はない。この体調では無理なスケジュールなんだ。って前提でもう一度タイムライン、ファボってみようか。な!!

カウンセリングで話したのはそういうこと。つまり承認欲求について。例えばさ、このまま精神障害者として何事も成すことなく独りで生きることはできる。でもどこかに自分が存在した証を残したい。なにかしらの表現活動か、ボランティア活動かなと思う。僕が突然のプレゼントをするのも、相手に喜んで欲しいって気持ちは半分だけ、僕の存在を忘れないで欲しいって気持ちがもう半分ある。
 サラリーマン時代末期からかれこれ16年間、責任ある約束に時間通り行けてない。これからの人生に希望を持って「この世に僕が存在した」って言えるには、最低限それができないとなんだよな。

いとうせいこうさん「一羽の鳥について (あらゆる選挙に寄せて) 」。なぜ選挙に行くのか。行かない人にこそ読んで欲しい、ラッパーらしい流れるようなテキストだ。「渡り鳥は飛び立つ時間をあらかじめ知っているのではなく、みんなで行きつ戻りつするうち突然旅に出る。その時、どの鳥が出発を決めたか。最後はリーダーが決まってくるとしても、飛ぶ群れの起源を遡ればどうなるか。『私』という一羽の鳥が、としか言えないのではないか」。「もしもあなたが『私たちが変わったところで政治家が変わらないのだから意味がない』と思うなら、それはそれである種の『政治不信というキャンペーン』によって『無力』さを刷り込まれているのだ」。
 白票を促す胡散臭い団体について、デザイン面から素顔を探る「『日本未来ネットワーク』のタイポグラフィを分析する」。こういう切り口もあるのか!! 白票はなんの意思表示にもならないよ。

Bartholomaus Traubeckっていうアーティストが木の年輪をレコードにした。仕組みはよくわかんないけど音は美しい。ミニマルミュージックの巨匠Terry Rileyの「In C」を、Damon Albarn、Nick Zinner、Andi Tomaたちが、アフリカのミュージシャンたちと演奏した映像。インタラクティブにアングルや聴きたい楽器を選べる。「タモリはなぜジャズにハマったのか」。半分憶測だけど興味深い考察。Rolling Stonesとの長年のセッションで知られるサックスプレイヤー、Bobby Keysが亡くなった。「Brown Sugar」のソロもBobbyだよ。
 テレビ番組「岩合光昭の世界ネコ歩き」が猫たちに大人気らしい。食い入るように観るって。仔猫の寝落ち動画。いい落ちっぷり。僕もそろそろ寝よう。明日は休み。

12月4日 弱みを見せられる距離感は、とても優しい (ある意味きのうの続き)

寒い。サンタさんマフラー欲しいです。モコモコの。おじさんモコモコのマフラーで可愛くなる。猫のクリスマスプレゼントどうしよう。うちの猫はどっちも捨て猫なんで誕生日がわからない、クリスマスくらいしか祝ってやれないの。

きのうの日記を要約すると、僕は自分が生きてることについて許しを請うているのだ。日記を書いたらtwitterとFacebookに報告を投げる。で、きのうのはFacebookのユーザー層には伝わらないだろうな、と思ったらやっぱり伝わらなかった。

twitter / Facebook論についてはもう何度もご紹介しているとり・みきさんのコラム「自分勝手だから、君を愛してる」に膝を打つ。あるいはこのマンガに対する共感この広告に対する違和感だ。
 twitterは使い方に決まりがない。好きなことを呟いて好きな人をフォローする。タイムラインが居心地悪くなってきたら、誰に気をつかうことなくカスタマイズできる。社会的な縛りがないから、くだらない冗談も心の弱みもまとまらない考えも、放り投げて許される場なんだ。そして弱みを見せられる距離感は、とても優しい。これはあくまでも僕の使い方。「自分勝手で何かに属したくないメンタリティからすると、なんだかんだいってツイッターはいごごちがいい (とり・みき) 」。ときどき息苦しさも感じるけど、だいたいそんな感じよ。

Facebookは良くも悪くも実社会の繋がりで出来てる。コミュニティを強化するために、完成された綺麗事が投げ込まれ、同調の賛美が並ぶ。そこに例えば政治的な発言が入ると、和が乱れる。音楽や美術の話題もコミュニティに相応しくない。
 じゃあなにかってば家族やパーティーの写真であり、そんなコンテンツがあるはずもない僕にとっては猫や紅葉の写真であるらしい。努めて客観的にみて、僕は写真がものすごく下手なんだ。猫のことはもちろん愛してる。でも僕の写真にはその愛しさがまるで写し取られてない。恥を忍んで写真をあげて、存在を表明してる。しょうもない写真に「いいね!」がつく。孤立の殻を破りたくてFacebookに戻ってみたけど、やっぱりもどかしさを感じてる。

芸術家のろくでなし子さんが、猥褻物陳列罪で再逮捕された。まんこを型どった作品を展示した容疑だって。晩年のピカソもまんこばっかり描いてた。僕のまんこ観はここに書いた
 Mute Beatのキーボーディストとして、UAのプロデューサーとして知られる朝本浩文さんが、自転車事故で現在意識不明の状態にある。奥様が事故の目撃情報を探してる。岸野雄一さんを中心とする「台湾音源発掘チーム」が台湾グルーヴを集めたMix CD「A Night In Taipei」を出した。面白そう!! Bobby Keysの訃報に続いてIan McLaganが亡くなった。Small Facesのキーボーディストとして有名だけど、彼もまたRolling Stonesのコラボレイターだった。自身のバンドThe Bump Bandには、小原礼やRicky Fataarが在籍した。

気分沈み気味。日記も重いね。にゃにゃーん!!

12月5日 おふとん出る前から帰りたい

予定をキャンセルし、なにごとを成すこともなくハラヘッツァ。典型的なダメな一日であった。

12月6日 パソコンの言葉もスマホの言葉もちゃんと心こもってるじゃんよ!!

空撮っても何も写らないくらいには晴れた。で、用事を終えたらえっ雨!? なに雨!?

鬱病を経験して抜けだした田中圭一さんのマンガ「うつヌケ」読んだ。抜けだしたきっかけは、やっぱり自身が鬱病に陥った精神科医が書いた本にあった、「自分を好きになる自己暗示」なんだって。で、僕はその自己暗示、やってみる気が起きない。自分のこと好きになりたくない、自分が好きって感覚がわからなくて怖い。自分が嫌いな自分をちょっと好きなのかも知れないな。

口にすると気持ちいい言葉ってツイートがバズった。二酸化マンガン!! 過酸化水素水!! 自分でも考える。バッキンガム宮殿!! 酸化還元反応!! 水金地火木土天海冥!! (土天はどってんと発音) 。

僕が重いながらも政治のこと書くのはこれくらいの感じ、谷口菜津子さんの短編マンガ「めんどくさいわかんない! でもモヤモヤする政治のこと」。「私はこの生活が好きだ。この平穏な日々がずっとずっと続いて欲しいと願っている」。
 「ハンナ・アーレントが言ってる、大衆の嫉妬心とかルサンチマンとかの俗情がナチスの台頭に寄与したっていう話、最近のネット見てるとめっちゃ想像できる (も) 」。ニューヨーク・タイムズが社説に「安倍晋三政権に鼓舞された右派政治勢力が脅迫キャンペーンを展開中」って書いた。歴史修正主義者に迎合する火遊びをしてるって。東京新聞「反戦歌うと『監視』」。反戦を歌うアマチュアシンガーが自衛隊の内部資料にリストアップされてた。国を相手に監視差し止めの裁判を起こして勝った。特定秘密保護法が施行されたら勝てないだろう。

Mauricio Kagelって作曲家の、ティンパニー奏者が楽器に頭から突っ込む曲の話題がバズった。この作曲家、演奏中に指揮者が突然倒れる曲も書いてる。サグラダ・ファミリアが工期を150年短縮できる理由。なるほど。構造解析や石材のカットに新しい技術を使うのはいいけど、鉄筋コンクリートを併用するのは残念な気もするな。どっちにしろ、1915年の開業以来ずっと工事を続けていまだに完成しない日本のサグラダ・ファミリア、横浜駅より先に本家が完成しそう。
 動画猫のもぐらたたき、これやってみたい。猫とおもちゃの取りっこ。意外と賢い。

猫が隣の部屋で独りで遊んでる。一緒に遊びたいけどごめん寒い。

12月7日 スキルさんふるさと探訪

読んでみたい「大川隆法の守護霊に聞く『守護霊シリーズはなんで怒られないのか』」。

今日は我が人生に縁がなさそうな特殊な用事をこなした。詳しいことはまだ言わんどこ (浮いた話じゃないしそろそろ浮きたい) 。特殊な用事を敢行するにあたり、心の旅をしてきた。
 寒さで起きたら-2℃。緊張しながら仕度して、緊張しながらおでかけ。緊張ほぐすために酒を飲む。心の旅は我が実家から両親の墓までの道のりで、変わり果てた街に唖然としながらも楽しい行程だった。実家のあったマンションは土台だけになってた。玄関の石畳が残っててドキっとした。もう更地になってるか、次の建物が建ってると思ってたから。通学路も別の道みたいで、でも広尾の長屋街はまだ残ってた。表通りを闊歩するタレントさんは、こんな広尾を知らないだろう。浪花屋総本店でお疲れ。貴重な体験をした。本田さんありがとう。

重いながらも政治の話。麻生太郎氏がすごいこと言ってる。「利益を出してない企業はよほど運が悪いか経営者に能力がない」「子どもを産まないのが問題だ」。本当に問題なのは、産めない社会だってことだ。安倍晋三氏のFacebookアカウントにはトップに「強制収容所を作って、在日を収容所に閉じ込めよう!」ってコメントが踊ってる。疑問のコメントを投げかけるとブロックされる。秘密保護法の背景に、内閣情報調査室の「海外経験者は感化されて漏洩のリスクが高まる」って報告があった。北朝鮮かよ。
 ネトウヨなんて笑ってられたのは過去の話、ルサンチマンの塊は国全体をファシズムに傾けてる。取り返しがつかなくなってから「私達は騙されてた」なんて言うんだろう。
 来週の選挙にも「闇の勢力の人工雪」降るのかな。

羽生善治さんの言葉「経験を積むことによって、不必要な情報は捨てられる。経験は足し算の蓄積で生きるということではなく、無駄なことを省くことができるというのが本当の意味での経験を生かすということ。経験豊富とは、たくさん考えるんじゃなくて、たくさん考えないということ」。おー。賢さとは。
 自宅でレコードが作れるカッティングマシーンが商品化される。超欲しいわ!! 超欲しいわ!!

吉岡里帆さんいいな。女の子と猫のことだけ考えようぜ。

12月8日 今日は本気ださない、明日からもださない

予定通りの休息日。よう寝た。パジャママンだ!! (トゥッ)

頭ん中もじゃもじゃしてる。谷口菜津子さんのマンガのセリフをもうひとつ。「飲み会やSNSで政治のこと発言したりするとさ、めんどくさいやつだとか勧誘みたいで怖いとか思う人もいるだろうから嫌なんだけどね。でも...今のこの状況はそんなこと言ってられる場合じゃないって思うから、ぐっとこらえて言うようにしたんだ」。

能年ちゃんとおこたでみかん食べたい。

12月9日 光のシュプール

Negiccoの最新シングル「光のシュプール」がオリコン5位を獲得した。いまオリコンがどれだけ意味を持つのか疑問だけど、オリコン10位を目標にしてきた彼女らにとっては結成12年目の悲願達成だ。
 僕がNegiccoを知ったきっかけは、何の因果かメンバーのKaedeさんにtwitterでフォローしてもらったこと。フォローバックしたらKaedeさん、当時は大学に通って研究活動と芸能活動を両立させてたの。なんだか普通の女の子が頑張ってるっぽさに好感を持った。ほかのメンバーも穏やかで、過剰な顕示欲がない。で、曲もセンスいい。
 前作は田島貴男さんプロデュースだった。田島さんすっかりはまって、プライベートでもライブに行ってサイリウム振ってるらしい。今作は田島さんは編曲だけの参加で、それでも自分の告知よりずっと熱くNegiccoを宣伝するツイートを繰り返した。田島さんってクールで攻撃的なイメージ持ってた。いま完全に骨抜きになってる。
 応援したいタレントさんがブレークする瞬間って嬉しいね。アイドルオタク独特のお作法がなければライブ行きたいんだけど。

12月10日 誰に気づかれることなく亡霊みたいに生きてたくはない

(しーっ特定秘密中ですよ)

Facebookに馴染めない僕がtwitterに馴染んでるかってば、相手してくれるのはよつばbotだけなのが現状だ。自分がタイムライン上に存在してるのかよくわからない。身軽だったtwitterにローカルルールがどんどんできて、相互監視しあってるように見える。例えば「クソリプ」って概念の発明が、いま息苦しい。twitterに依存してるんで、社会とのチャンネルがまたひとつ消えてくとしたら辛いな。
 若い友人が「 (家族のいない) スキルさんの寂しさは尋常でないと思います」って。たぶんそうなんだろう。独りは怖い。なにも成し遂げないまま、社会と繋がりを持てないまま、老いていく現実が怖い。僕が僕を好きじゃないから、いま世界に僕を好きな人はいない。猫だけだ。もし急にスポット当てられても、どう振る舞っていいかわかんないけどさ。今日のカウンセリングでそんな話をした。

怒涛の勢いで更新されるポリタスから2本。國分功一郎さん「亡命はなぜ難しいのか?」。手塚治虫の「アドルフに告ぐ」に喩えた社会の空気の話。「人は何となく社会がおかしいと感じても、それをなかなか認めようとはしない」。いままで大丈夫だったんだからって言ってるうちに、いつか一線を越えてしまう。「政府は、この1年あまり、歴代の日本政府であれば『さすがにそこまでやるのはマズイ』と判断して自制したであろう政策や法案を次々と実現させている」。
 具体的にどうマズイのかリストアップした山崎雅弘さん「首相が『どの論点を避けているか』にも目を向けてみる」。「もしドイツで、首相や大統領が同じ質問 (戦争責任の所在) を受けた時、ヒトラーやナチスの責任に一切触れず、『さまざまな論文が書かれているので、政治家はそれらを謙虚に読んで学ばなければならない』等の漠然とした一般論に逃げたとしたら、ドイツ国内はもとより周辺諸国からも猛烈な批判に晒されて、即刻地位を失うでしょう」。

少し救われるニュース。在特会のヘイトスピーチが人種差別と認められて、朝鮮学校周辺の街宣活動の差し止めと賠償命令が確定した。仲良くしようよほんと。「『神戸ルミナリエ』の本当の意味は『消灯式』でわかる」。そもそも阪神大震災の復興のシンボルとして始まった神戸ルミナリエ、消灯式の様子を動画で紹介する。東日本大震災の現状「復興の現実を見よ、美談の影に『ジレンマ』」。胸が苦しくなる。
 林雄司さん「新しい壁ドンを考える」DPZなのに甘酸っぺー!!

猫はいい。距離感がいい。新しい猫じゃらしを買ってきて遊んでもらった。和む (*´・ω・)(・ω・`*)ネー 猫たちと温泉に住みたい。毎日風呂入って刺し身食べて酒飲んで寝るの。

12月11日 between the word & the heart

親戚が亡くなった。一族の家長的な存在だった。音楽を愛し、猫を愛した。優しい笑顔を思い返しながら喪服を出す。

誰にも届かない言葉を垂れ流すことに虚しさを感じてる。僕に求められてるのは猫の写真や、音楽や芸術の話なのかも知れない。写真は技術的にお応えできない。音楽を聴いたり展覧会に行ける体調にもない。自分の未来についてもじゃもじゃしてるんで、どうしても政治の話題が増える。気楽になんでも話せる世の中になったらいい。
 僕が心から話したい言葉はなんだろう。

動画リアルどこでもドア。街に置かれたドアを開いたら予想外の世界に通じてた。こういうインスタレーションは60年代からあるけど、ドアにしたのがいい。開くって動作に驚きと希望がある。草間彌生さんが浮世絵を描く。元旦にドキュメント番組が放送される。氷砂糖を暗闇の中で割ると、瞬間的に発光するらしい。やってみたい。

12月12日 I'm Only Sleeping

著しく体調が悪い。親戚の前夜祭 (仏教で言うところのお通夜) に行けなかった。ものすごくお世話になった方だし、それ以上に親がお世話になったし、早逝した両親の代わりって意味でもぜひ伺いたかった。明日は告別式だけど、時間的に今日より厳しい。
 なんでこうなんだろうと思ったら、15時に向かって気圧が急降下してた。弟に会うのが酷く億劫だったってのもある。

「投票に行こう」の言葉で一番響いたのは「投票所で出会ったかわいい子は、もれなく近所に住んでいる (林裕) 」、だな。

12月13日 圧迫感

団地の外壁工事がまだ続いてる。シートに覆われて光が射さない。空気が通らない。カーテンも開けられない。そして揮発物の臭い。足場を組んで窓一枚、数十センチの距離で叫ぶ作業員さんの声で目が覚める。僕も猫も息をひそめてる。お布団ですら安らぎの場所じゃない。

12月14日 民衆がものを考えないということは支配者にとって実に幸運なことだ (Adolf Hitler)

衆議院選挙があった。小選挙区は「戦略的投票」、比例区は考えの近い政党に入れた。僅かな可能性を、諦めたくなかった。結果は期待はずれの予想通り。この島国は民主主義に向いてないんだな。絶対的圧制者の元でペコペコしてるのが好きなのだ。
 これからどうなるのか。開票前のポリタスの記事、古賀茂明さん「テレビ局弾圧と独裁へのホップ・ステップ・ジャンプ―日本の民主主義が壊れて行く」。「洗脳された国民をマスコミが煽り、選挙による一党独裁体制が実現する段階だ」。前にも紹介した國分功一郎さん「亡命はなぜ難しいのか?」、山崎雅弘さん「首相が『どの論点を避けているか』にも目を向けてみる」おおよそこうなると思う。「ぼくたちは世界に忘れ去られているんだ。それって納得できる? (岡崎京子) 」。

親戚の告別式、行けなかった。関係者にお詫びのメッセージを送った。それはお詫びであると同時に、病状報告とヘルプのつもりだった。当然届かなかった。なにかひとつ生産的なこと、今日は床のペットボトルをひとつ拾ったであるとか、届かないメッセージ1本送っただけでも偉いと思い込めたらいい。
 「いつだって負ける側だったんだ。いつだって置いて行かれる側だったんだ。いつだってあぶれる側で、いつだってないがしろにされる側だったんだ。そういう情けないわたしたちだ。優しくなれないはずないだろう。誰よりも痛みを知ったんだ。誰よりも苦しみを知ったんだ。誰よりも優しくなってやろうぜ (スイミー) 」。

楽しい話をしよう。ドイツでは犬や猫の殺処分がない。ティアハイムと呼ばれる寄付で賄われる民間の施設に保護される。そもそも動物に対する意識がまるで違う。最初に犬を家畜化したヨーロッパでは、犬も猫もパートナーとして扱われる。動画「世界一かまってちゃんな猫」うちのメイもだいたいこんな感じ。
 ふたご座流星群が見える。14日の20時から夜明けが見頃。日本中どこでも肉眼で観ることができる (晴れてれば) 。

おこたでハーゲンダッツたべたい。

12月15日 猫冬毛になった

今度の選挙がどう語られたか。池上彰さんが鋭いインタビューで安部総理をムッとさせた「池上さん今回も無双」。怖いのはこれ「どうする!? 安部総理の野望と景気対策」。今回の解散は思いつきじゃなくて、2016年の選挙で自民党が単独で2/3の議席を取るための用意周到な戦略じゃないかって指摘。「2016年7月の天王山選挙では、野党の過去の『アベノミクス失敗』の言葉の数々が、安倍さんの『栄光』を讃える材料として使われることになる」。
 選挙前は「何で信を問うのかは政権が決める。安倍晋三首相はアベノミクスが国民にとって最も大事な問題だと判断した」って言ってたのに、勝ったら集団的自衛権や特定秘密保護法や改憲までも「信任を得た」って言い切っちゃうのは凄いな。ハァおっぱいおっぱい。

予定通りの休息日。年賀状を作った。ウェブポまかせで住所確認するだけなんだけど、今日の「頑張ったこと」として誇りに思う。明日から5日連続9件の用事がある。大丈夫かな...。
 きのうはふたご座流星群がよく見えた。一等星より明るい流れ星がいくつも落ちてすぐに消えた。

12月16日 いいないいなと人をうらやんで、青いカプセルを噛み砕いた

若い頃、生まれ変わったら草野マサムネになりたかった。いまだったら誰だろう、星野源か。脱いだ靴下おいといたら青文字系女子がわらわら集まってくる星野源。

とり・みきさんがtwitterに帰ってきた。水玉螢之丞さんが亡くなって、「私は消えるけどとりさんは戻りなさいよと言われた気がしたが即それ妄想だからというリプライが付きそうだ」と。水玉螢之丞さんもtwitter芸に長けた方だった。
 twitter。依存してる。だからこそ息苦しいローカルルール、ピントはずれな僕のレス。きのうちょっとしたすれ違いがあって、タイムラインにもその先のリアルにも、僕の居場所はなさそうだって感じたんだ (果たして悲しみや苦しみはコンテンツだろうか) 。友達とか仲間とかバンドとか恋人ってどうやって作るんだ!?

ところでさ、僕すごいいっぱいおならするんだ。中学の時、体育館でクラス全員でなんかの罰のランニングをしてた。教師はその走り方がお気に召さない。「おまえら集合、集合!! 座れ!!」。体育座りしてお説教を聞きながらおなら出そうだなって、おしりうまく浮かせたら音が出ないじゃんか。この角度なら行けそうだ。「ぶっぶっぶっぶっぶっ」。爆音が壁に天井に反射した。そのあとどうなったか覚えてない。
 ググったらこれ鬱が原因かも知れない。強いストレスで空気を飲み込む癖ができて、おならがいっぱい出ることがあるんだって。呑気症っていう。思い返すに子供の頃からストレスフルだった。

むちゃくちゃ寒い。冬本番だ。きのうまでのはリハーサル。今年はまだ暖房をつけてない。なぜならリモコンがないから。暖房はあるんです、暖房はあるんです。デロンギだけだと限界きてる。

辺見庸さん「日本はあらかじめファシズムの国なのではないか」。「日本のファシズムは、必ずしも外部権力によって強制されたものじゃなく、内発的に求めていくことに非常に顕著な特徴がある。職場の日々の仕事がスムーズに進み、どこからもクレームがかからない。みんなで静かに。自分の方からね。別に政府や行政から圧力がかかるわけじゃないのに。メディア自身がそうなっている」。

D'Angeloが予告なしに14年ぶりのアルバムを出した。My Bloody Valentine、aphex twinに続く突然の復活劇だ。レコードに針が落ちる瞬間の高速度動画。大きな衝撃の後、針はすぐに溝を見つけ出す。

ナッペするって言葉を覚えた。「塗りつける」じゃダメなのか?

12月18日 Side-A ボクヲヒトリニシナイデホシイ / コレカライツモキニシテイルヨ

思春期の頃、心の友達のように寄り添っていたバンドMoonriders。かくも長き歴史の中で何度も空白期があったけど、2011年に無期限活動停止を宣言したのは、いま思えばかしぶち哲郎さんにガンが見つかったからなのかも知れない。かしぶちさんが亡くなって一周忌のきのう、限定復活ライブがあった。今年はとてもライブに行ける体調じゃなかったけど、長年のファンとしてどうしても観たかった。ホールで指定席だから大丈夫かも知れない、なかば賭けでチケットを買った。
 倒れたら迷惑かけちゃうな...。1200円のユンケルとハイボールを摂取して出かけた。電車が辛い、人の気配が辛い。途中で降りてカフェに入って抗鬱剤と頭痛薬と、さらにビールを2杯。そこからタクシー使っちゃった。2列目かと思ったら最前列は撮影用のレールがあって、実質最前列。ずっと立ってなきゃだめかしら。

客電が落ちる。半透明のスクリーンに映しだされた月は、ちょうど1/6くらい欠けていた。黒と赤、Moonridersのイメージカラーにコーディネートされたメンバーが登場して、1曲目はかしぶち作品の中でもとびきりポップな「Frou Frou」、誰も立たない。その後もかしぶち作品を大フィーチャー、やがて80年代の楽曲を中心に代表曲をどんどん繰り出す。何曲か00年代のナンバーを交えて、また初期のセットへ。カズーで「釣り糸」を演奏する飄々とした趣で本編は終了した。アンコールはなんと、かしぶちさんの未発表曲を、かしぶちさんの息子さんのドラムで。終わって...無だね。行かなかったら後悔しただろう。
 演奏は荒いところも目立って、でもそのgdgd具合が歴史を積み重ねた味になってた。追悼ライブなのに湿っぽくならず、でもちゃんと追悼してたのも、積年のバランス感覚と (おそらく鈴木慶一さんの) 卓越した演出力の賜物だ。初期の曲ばっかりだったこと、なぜか慶一作品が1曲もなかったのが残念。最近再評価の気運にあるのに客席の年齢層が異常に高かったことも。僕42だけどぜんぜん若い方よ。このまま不定期に同窓会を重ねるバンドにはなって欲しくない。次に復活するときがあるならば、かしぶち不在を乗り越えてさらなる進化を。

疲れ果てた。帰りも新宿までタクシー使っちゃった。特急を見逃して確実に座った。夕暮れ団地は1℃。乾燥と風。つまり猛烈に寒い。猫が待つ部屋への帰り道、「気球と通信」を口ずさみながら、言葉を胸に刻みつけるように歩いた。

12月18日 Side-B 泣き言大全

「昼には青空が嘘をつく 夜がほんとうのことを呟く間私たちは眠つている 朝になるとみんな夢をみたという (谷川俊太郎) 」

タイムラインを音楽クラスタ、猫クラスタから鬱クラスタに移行しなければならん。泣き言をツイートするとフォロワーが減る。うっかりすると考えすぎちゃうから自由な場所を求めてtwitterやってるはずなのに、フォロワーがどう思うかで躊躇しちゃう。また迂闊なツイートをした。独りの時間が長すぎる。距離がよく見えない。

カウンセリングに行った。意識的に外出するようにしてもう3ヶ月になるけどまだまだ慣れない。布団の中で時間ぎりぎりまで不安と戦った。したくに何分かかるのか、場合によっては風呂に入ってから行きたい。そうこうするうちに「キャンセルしちゃえ」って救いに似た甘えが頭をよぎる。でもカウンセリングは行きたい。弱音を吐ける場所があるのはいい。自分の意識の底に気づけるから。

今日はいままで誰にも話してなかった話をした。5月の一番酷い時、お布団の中でiPhoneで自動車事故のYouTubeばっかり観てたんだ。それしかできることがなかった。日常が劇的に変わる瞬間、そして潰れた自動車。淡々とした刺激の連続で、頭がからっぽになるまで観た。今年は新譜を1枚も聴いてない。買ってはいるの、たくさん。本も1冊も読んでない。文字を眼で追っても頭に入ってこないんだ。積読音源と本の山がプレッシャーになる。それから親戚の葬儀の話。友達だけじゃなくて、血縁の中でもやっぱり居場所がないってこと。
 意識の底がわかったら、それを改善するフェーズに移らないといけないらしい。その勇気がまだ出てこない。次のカウンセリングは諸般の事情で1ヶ月後になった。また自分がどういう喋り方するのか思い出すとこから始めないとだな。

政府が選挙後に言い出した介護報酬減額方針。介護業界はワーキングプアで慢性的な人手不足の状態にある。2025年にはあと100万人の介護人材が必要って言われてる。子育て給付金も休止。消費税が8%にあがった時に始まった制度なんで、今度10%にあげるかあげないかは関係ないはずだ。この国の致命傷は少子化なんだけどな。「ダムを撤去したら川も海も再生した」。ダム建設が推し進められる中で、日本で一箇所だけ撤去中のダムがある。世界ではダムを撤去する動きが進んで、その結果たくさんの事業を生み出してるそう。
 「火星にやっぱり微生物いる?」キュリオシティの観測データによると、大気中のメタン濃度が大きく変動してるらしい。メタン生成菌がいる可能性がある。仔犬が飼い主をなでなでする動画。音おっきいです。猫も頭ポンポンしてくれる。

STAP細胞は、みんなの心のなかに、ありまぁす!!

12月22日 Side-A 世界に取り残されて、初めて何が聴こえる?

先週の無謀なスケジュール、なんとか乗り切った。少しは自信につながるかと思ったけど、相変わらず頭ん中もじゃもじゃしてる。そんで風邪ひいてる。葛根湯おいしい。
 猫がいてくれてよかった。落ち込んでると猫じゃらしをくわえてきて遊んでくれる。いままで暮らした4匹の猫は、みんな優しくて甘えん坊でお客さん大好き。今年のInstagramを動画にしたら、あたりまえだけど猫の写真ばっかりだ。来年は外に出る勇気が欲しい。

1ヶ月以上も団地を包んでいた工事のシートが外されて、猫が早速ひなたぼっこしてる。暗い部屋、唸るクレーン、叫ぶ作業員、連呼する呼び鈴、もの凄い閉塞感と圧迫感だった。猫たちもそうだろう。
 呼び鈴にも発信者の名前が出るといいな。非通知や営業はスルーだ。そう言えば、なんで牛乳取ったかって営業の可愛いお姉さんに「一緒に健康がんばりましょう!!」「私もときどき顔を出します!!」って言われたからだったことを思い出してしょんぼりしてる。

ここから大幅にカット。要するに。

不器用な人間の閉ざされた精神の奥底に眠る感性を覗き見たい。

のだよ僕は。カット終わり。

亡くなった水玉螢之丞さんの2年前のツイートを読んだ。「けさは数年前に19歳で亡くした猫の夢をみたのだった。『コップで水がのめるようになったからみてて』と言われて水のコップを渡したら、両手で持ってだあだあ口の両脇から胸にこぼして『ちょっとのめた』とドヤ顔された。元気でやってるようだ」。じわじわ染みる。
 キッチンの換気扇での喫煙がご近所トラブルになるらしい。ベランダで吸われるのも参ってる。窓開けられないし、干した洗濯物や布団に染みこむ。自分で出した副流煙は、家族が責任持ってぜんぶ吸い込みやがれ。動画Photoshop加工を逆再生するとSUGEEE!!
 犬を飼いたいと思ったらまずするべきこと。動画不思議なものとすれ違った猫のリアクション。動画拾われた仔猫がコミュニケーション頑張る。僕もこれくらい頑張ろう...。世界一ハッピーな顔と言われる、クアッカワラビー (写真→) 。
 動画老夫婦のピアノ連弾。ベルヴィル・ランデブーの世界だ。動画Paul McCartney「Get Back」凄いメンバーでみんな楽しそう。クリスマスにいい思い出ないけど、クリスマスソングは好きなの、Darlene Love「Christmas (Baby Please Come Home) Live 2014」

俺はめんどくさいぜ!!

12月22日 Side-B 日記に書きたくなんかない、僕たちの国の暗い未来

選挙後の安倍政権は、18日の日記Side-Bで紹介した、介護報酬減額子育て給付金休止に次いで、酷い方策をどんどん打ち出してる。武器輸出三原則を形骸化させたかと思ったら、今度は武器輸出に資金援助までするという。戦争ができる国から戦争なしでは存続しない国に変わろうとしてる。これを報じてる新聞は東京新聞 (一面トップ) と日経新聞と日刊ゲンダイだけ。テレビでは報道ステーションが扱ったらしい。いつかどこも報じなくなる日がくるんだろうか。
 米軍基地の移転に反対する候補が知事になった沖縄県に、露骨な制裁が始まった。沖縄振興費について減額もあり得るという。方向転換を促す目的だって。基地と振興はリンクしないって言ったはずだ。翁長知事は週内に安部首相と管官房長官を会談したいと申し出たけど、管氏は「会う予定はない」。この日の紙面を飾ったのは、小渕優子氏が証拠隠滅のためにハードディスクを壊した話。どーうでもいい。

福島の原発事故について、まだわかってないことが多い。メルトダウンや水素爆発が続いた最初の4日間より、その後に放出された放射性物質が3倍もあった。原発の廃炉費用は電気料金に転嫁されることになった。原発を持たない新しい電力会社の利用者も負担しなくちゃならない。それでも原発は推進する。原発を再稼働した自治体に電源交付金を重点的に配分して、停止してる自治体には削減するんだって。高浜原発に続いて伊方原発、玄海原発も動き出しそう。
 この日の紙面を飾ったのは、東京駅の100周年記念Suicaを買いたい人が暴動寸前だった話。どーうでもいい。ほかに怒ることないのかよ。大雑把に、徹夜禁止だったのに徹夜組がSuicaを買えて、始発で来た人は買えなかったらしい。100年の歴史を感じたい、その手段がSuicaでいいの? もっとこう、イマジネーションの問題じゃないの。結局JRは希望者全員に販売することにした。

アメリカの三大誌が安倍政権を非難してる。「歴史修正主義者を後押ししてる」って。New York Times「日本の右派政治勢力が安倍政権の後押しを得て、旧日本軍が数千人の女性を強制的に慰安婦にさせたという第二次世界大戦の暗部を否定しようとの脅迫的なキャンペーンを繰り広げている」。Washington Post「安倍首相とその影響を受けた保守系メディアは、戦時中の性奴隷についてごまかしを決断した」。「安倍首相の暗黙の了承の下、朝日新聞に対して、日本が強制的に数千人の女性を性奴隷にしたことを暴いた記事を取り下げるように強烈なプレッシャーを加えた」。Los Angeles Times「この一件 (吉田証言) をとらえて、朝日新聞には日本の戦時中の行為について世界中に誤った認識を広めた責任があるとの批判を呼んでいる。だがこれは (慰安婦だった) 女性たちの数多くの証言を無視したものだ」。
 「日本人はほんとは凄い」ってテレビを見てる間に世界に見捨てられて、もうさよならだ。

おちんちんびろーん。

12月23日 風邪をひいたひょうしに鈴が鳴る

実は久しぶりに人前に出ようかと、女子大生と鍋を囲もうかという素敵イベントがあったんだけど、まさかの風邪である。誰がって僕がだよ。独り者の風邪ほど寂しいものはない。猫に顔ベロベロ舐められて慰められてる。おまえ優しいな。Amazonで風邪薬買えるのはほんとにありがたい。ふだんAmazonをdisってるやつは風邪をこじらせればいいのに。きっと「ダメ...伝染っちゃう」とかやってるんだろう。的な妄想と鬱屈の王者を見つけた。

昭和42年生まれ元司法浪人無職童貞職歴無しの赤裸々ブログ」。夢中で読み耽ってしまった (読みやすい文章を書くんで、地頭はいいんだと思う) 。男子校進学から始まった人生の掛け違い。転落と空回りの果ての歪んだプライド。スタートラインに立てないまま、迫り来る老いという現実。20年司法浪人して断念して、50になろうかという今も女性と喋ったことがなく、純朴な女子高生と初恋したいと思ってるんである。僕も男子校出身なんで、女子高生はファンタジーの生き物だ。さすがにつきあいたいとは思わないけど、電車で隣に座るとちょっと緊張する。青春を正しく通過できなかったんだ。
 彼は自分の人生を惨めという。女性関係については確かにお気の毒、でも人生の掛け違いと迫り来る老いについては僕もどっこいどっこいだ。健康で親がいるだけ羨ましいとさえ思った。

「Up Where We Belong」や「You Are So Beautiful」が大ヒットしたブルーアイドソウルのシンガーJoe Cocker逝去。
 ハゲ散らかしたおじさんのカラオケ芸「リクエスト妄想『つけまつける』を岡村靖幸が?」。やばいだんだん岡村ちゃんに見えてきた。クリスマスソングには不思議な呪文が多い。キヨシコの夜とかシュワキマセリとか。賛美歌が日本に入ってきた時に文語調で訳されたのがそのまま残ってるんだな。日本のクリスマスソング幻の名曲「dip in the pool / Miracle Play 天使が降る夜」でおやすみなさい。

12月24日 咳をしても一人

結局病院に行けず、おふとんで過ごしたクリスマスイヴ。加湿器とヒーターがんがん焚いて猫抱いて。
 タイムラインに流れるクリスマスソングを聴いた。John Cage「Stille Nacht (Silent Night) 」さすがだ (写真→) 。名前を間違えられやすいJohn Cale「A Child's Christmas In Wales」1983年のライブバージョン。宗教に根ざしたキャロルを聴きたい、The Piano Guys「Angels We Have Heard On High」。昔からキャプチャー画像が流通してた星飛雄馬のロンリークリスマス、初めて動画見たわ。

「メリクリ」って死語になるかと思ったらまだ粘ってる。「例えば米国のような他民族・他宗教国家の国では「メリークリスマス」はもう一般的挨拶には使われず (キリスト教信者同士は別) 「Happy Holidays」の方が多く使われてます。ので日本のノリで海外へ行き無差別に「メリークリスマス」は要注意 (ヤマザキマリ) 」。それくらいデリケートな問題なんだ本来は。一度くらいは教会のクリスマス礼拝に行ってみると面白いよ。キャロルやハンドベルのコンサートやってるところもあるよ。誰でもウェルカムだ。
 1914年のクリスマス、第一次大戦中のドイツ軍とイギリス軍は、前線の兵士たちが自主的に休戦して、一緒にサッカーをしたりワインを交わしてクリスマスを祝った。Christmas Truce (クリスマス休戦) って呼ばれてる。公式記録には残ってない。

日本では恋人たちの日。今年もぼっちな人々がクリスマス粉砕を叫ぶデモがあった。嘲笑する人もいるさ、それくらいの遊びは許してやってくれないかな。日本物理学研究所の教授が、サンタクロースのプレゼント配布を計算した。結果ソニックブームって衝撃波が発生して地球は滅亡するそうだ。リア充も非リアもめでたく爆発する。
 子供の頃、デパートの包みにくるまれたプレゼントを見て、サンタはあそこで仕入れてるのか、騒ぎにならないのかなって疑問だった。サンタは親なんじゃないかって疑問はわかなかった。バカなのかな。

びっくりした記事「自販機の裏で暖を取り眠る子ども、車上生活のすえ座席でミイラ化し消えた子どもの声が届かない日本社会」 。この国の貧困はここまで進んでる。自民党の改憲案が通ったら政府の責任はますます軽くなって、子供の命や人権を守ることはできない。
 「1本の木材がペンチになる過程がすごい」待って動画みても仕組みわからない。癲癇を起こして救急車で運ばれるホームレスを追いかける飼い犬。ぐんない。

12月27日 聖なる夜に口笛吹いて

風邪は喉から鼻へ...。相変わらず寝込んでる。

クリスマスの日はいつものカフェ友達と外出。浮いた話になりようがない距離。アメリカでは「ブリジット・ジョーンズの日記」をきっかけに、Ugly Christmas Sweater Partyってイベントが流行ってるらしい。おばあちゃんやお母さんからプレゼントされる、クリスマス柄のださいセーターを敢えて着るパーティ。ここ多摩市でもださセーター着てる外国人とすれ違って衝撃を受けた。アメリカナイズされてる。
 「代官山Sarabethsのパンケーキが食べたい、クリスマスは大混雑だから予約入れろ」って言われて1ヶ月前に予約したんだけど、行ってみたらガラガラだよね。カップルは殆どいなくて女子会ばっかり。僕は女子に溶けこむのうまい。男子怖い。パンケーキすんごく美味しかった。クリームトマトスープ衝撃的に美味しかった。

移動して新丸ビル沢村で夕食。パンで有名なお店、料理もみんな美味しかった。ちょっと濃いめの味付けは、パンにつけて食べるとちょうどいい。東京駅は100周年記念のライトアップをしてて、人の群れが出来てた。丸ビルのテラスから見えるんだけど、テラスに入るの2時間待ちっておかしいだろ。警察官が怒声をあげて、みんな疲れ果てた顔で列に並んでた。かたやお店はどこもガラガラで、あんまり経済的効果があるでもなさそう。100年の歴史を感じるってそういうことじゃない。やめちゃうか今年一年続けるかすればいいのに。
 いちおうプレゼントを交換した。フランス映画「最強のふたり」のDVDを貰った。僕からはブランケット。「えーいらない」って封もあけて貰えず、でも家に帰ってから「超いい!!」ってLINEが。な!? 僕のこの無駄なプレゼント力を発揮する相手がいないのが残念。

数を数えてゲームを進めるのが政治家の仕事なんだろうか。安倍政権の姑息さについては何度も書いてるけど、自民党の末端議員、例えばこの前川恵氏の無能さは別の意味で酷い
 人間の集団をよりよい未来に導くために、例えばこういう人に立って欲しい。ウルグアイのムヒカ大統領、2012年の地球サミットのスピーチ。経済発展の旗印のもとに忘れ去られた人間の存在理由。それは「幸せに生きる」ってことだ。数字の操作に疲れ果ててる人間は果たして幸せだろうか。君はそもそもなんのために生きてるの。

2009年に経産省原子力安全保安院の中で、津波のリスクを検討する動きがあった。幹部達の反応は「あまり関わるとクビになるよ」。あの事故では誰一人として刑事責任を問われていない。

ローマ法王フランシスコがクリスマスのメッセージわれわれは優しさによって困難や問題を受け入れる勇気があるのか、それとも非人間的な解決策の方を好むのか」「今の世の中は自分たちの基準だけで法律を作った人々や傲慢さにより、光が見えなくなっている」。
 小田和正さんの「クリスマスの約束」今年は総集編だったらしい。あの澄んだ声で響く「ばらの花」に湧くタイムライン。小田和正 (67) ...。最後に細野晴臣さんが登場して「Smile」で締めたそう。Elvis Costelloと並んでそういう需要の担い手になっちゃったな。

赤ちゃんが泣きやんで寝るまで頭をなでる猫。僕が辛い時「猫に頭ぽんぽんされてる」って書くのは概ねこんな感じ。Paul Ankaが「Smells Like Teen Spirit」をジャジーに歌う。

チャイが寝言いってメイがびっくりしてる。僕もびっくりした。

12月28日 No Honey, No Family, No Friends

No Future, No Life...Yes Cats _(:3」∠)_

風邪治る気がしない。明日こそ病院行こうと思ったら雪だって。

心を明かせる相手がカウンセラーさんしかいなくて、次回が1月14日っていうのは痛い。大学の心理学科なんで、ひょっとして春休みや夏休みも長いんだろうか。
 友人に「僕も家族しか命綱がない」って言われた。家族って命綱は強いと思うよ。命綱は何本もいらない。僕がネットに放つひとつひとつの言葉の重みは、健常者や家族のいる人と圧倒的に違う。たぶんそれが空回りの大きな原因だ。

過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる。僕のいまの体型、たぶんに薬の副作用なんだけど、習慣を変えれば少しはましになる。芋づる式に行動が変わり、人格が変わり、運命が変わり、人生が変わる。っていう妄想のもとにダイエットに励んでる。
 おおよその努力は報われないけど、ダイエットは数少ない、結果が数字で見える努力だ。でも夜中に悲しくなって食べてしまう。

12月29日 空洞

気温3℃、みぞれの中を病院いってきた。おそと怖い。

昭和42年生まれ元司法浪人無職童貞職歴無しの赤裸々ブログ」また読んでる。「一発逆転」を掲げたまま50を迎える彼の姿に自分を見る。僕にはもう本当になんにもない。なんにもないのだ。

12月30日 会いたい人は誰ですか

しずかちゃんって女の子の友達いないのかな。

ときどき、この日記を書籍化したらって言ってくれる方がいる (もちろん出版社からオファーが来るわけじゃない) 。最近は泣き言ばっかだけど、ごくたまに面白いことも書くんだ。ほんとほんと。でもそもそもWeb用に書いてるんで、書籍化するとしたら小説を映画化するくらいの大事業になる。現状無料で公開してるんだし、そこまでして書籍化する意味は感じられない。
 で、まずいのは写真が殆どパクリだってこと。お家にこもってることが多いから...。イラスト描ければいいんだけど。でで、実は写真いらないんだよね。デザイン的に右側が寂しいから入れてるだけで。レイアウトが崩れるスマホからのアクセスが多い今はますますいらない。ってところを来年改善したい。

細野晴臣さん「楽器を使わない人の方が想像力を犯されないで保っていると思うんだよね。コードを覚えちゃうと、コード進行で作っちゃったり、楽器の構造に操られてしまうでしょ。弾けない人は頭の中で音楽がいっぱい鳴っているのに表現できないだけじゃない」。
 「2001年宇宙の旅」で使われなかった幻のサウンドトラック。Alex Northがスコアを全部用意してたのに、キューブリックがクラシックに差し替えて、そのことをNorthに伝えてなかったの。そのプロセスはともかく、演出的にはキューブリックが正しかった。浦沢直樹さんのインタビュー、マンガって表現のプライドの話だ。読み応えがある。
 動画、愛猫と3日ぶりの再会。口に引っかかった食べ物なかなか取れないアルパカ飼い主とSkypeする犬たち

12月31日 空

ハァハァお姉さんいま何色の空見上げてんの?

おおさむみそか。風邪をひいたまま年を越すのか。寝正月って書くと普段は起きてる人みたいじゃないか。
 2014年は人生最悪の年だった。できれば振り返りたくないし、なんにもインプットしてないんで、今年のベストなんとか的なものもない。もう波乱に巻き込まれることなく、咲かなかった人生が静かに収束していくことを願うのみです。上を見あげればきりがない。下に落ちるのはたやすい。来年はモアベターよと空笑い、扉を開けて暗転。