DIARY 2015年3月


3月1日 目覚めの三月 (MARCH)

( >д<)、;'. ディキシーチキン。カフンカフン。3月になっちゃった。こうしている間にも地球は太陽を周り、今年も1/6が過ぎ去り、君は死に近づき、やがてはビッグ・クランチへ。

Contrary Paradeのワンマンライブを観てきた。26日のバンド編成のライブがすごくよくて、たなかまゆさんの音楽は日本のポップスのひとつの理想型だなって。胸が熱くなって数日後のワンマンに行く約束をしたんだ。渋谷guestのコバカツさんに久しぶりにお会いしたいってこともあった。「ひとりにしないで」ってタイトルも狡い。
 病床にいた1年弱を思うと、遊びの用事で週に2回も出かけるなんて我ながらびっくり。まさに「目覚めの三月」だ (もうちょっと音質がいい映像は落ちてないのか) 。

26日は久しぶりに本格的な雨だったけど、今日も雨だ。寒い。多摩市、5℃のたましい。お店に着いたらメガネが曇ったわ。メガネ率の高い客席、「みんなのメガネが曇るところを撮ってDVDにしたかった (いろハモニカさん) 」。
 26日のContrary Paradeが、みんなで音を出す歓びの放出だとすると、今夜は1曲1曲噛み締めるような、曲の良さがひしひしと伝わってくる演奏だった。前半の「アンドロイド」「虹色」「トリルトレモロ」の畳み掛けにやられた。切ない言葉が軽やかな歌声と雄弁なキーボードに乗って、胸に突き刺さった。新曲もよかった。魔女三部作を作りたいんだけど3曲目がまだない、ってことで、「魔女になりたい」「魔女見習い」に続いてスピッツの「魔女旅に出る」をカバーして第一部は幕。見習いから旅に出る合間、「魔女なう」が欲しい。

後半は1曲ごとにゲストが登場した。[lifter]のnone*さんとオガワマユさんを贅沢にコーラスに招いた1曲目が白眉。続いてのゲストはモニパラのいろハモニカさん。「みなさん濡れてますか」から流れるように繰り出される下ネタ。少し鼻にかかった力強い歌声は、たなかまゆさんの柔らかい声とよく馴染んで、少し濡れた。続いてのゲストはex.Contrary Paradeの中嶋奈津美さん。ギターを弾くのも久しぶりという。
 最後のゲストはたなかまゆさん自身。なんとギターを抱えて、英語で歌ってた若気の至りの頃の曲を披露。あの頃のギターポップっぽくていい曲だった。最後はやっぱり初期の「ビバムジカ」で、アンコールなしの潔い締め。堪能した。穏やかな関西ノリのキャラクターが、Contrary Paradeの音楽のポップさの真髄かもしれない。

電車に揺られて思うことは...あの店タバコ煙すぎだよね(´-`).。oO 帰宅してファブリーズと思い切りシャンプー、洗眼。猫が猫じゃらしくわえてきた。しょうがないな、しょうがない。11歳の猫がはしゃいでるのを、5歳の猫が上から見てるってどうなの。
 明日はゴミの日で外に出たら、雨あがりの夜空に輝くジンライムみたいな月。息を飲んだ。

自分の生まれた日に全米No.1だった曲を教えてくれるplayback.fmってサイトを試してみた。Americaの「A Horse with No Name」だった。じじくさい!! Oh Wonderの新曲「Technicolour Beat」をSound Cloudで聴いた。静けさが気持ちいい。Alice Bomanの「Reason to Believe」弾き語りライブ映像は圧倒的な集中力だな。Steely Danの74年のライブアルバム「Southland」が出る。聴いてみたいけど高いな!! Adrian BelewがVenturesのパロディ「Ventureland」を公開した。それっぽいんだけどどうしてもAdrian Belewの音で笑った。久しぶりに痛快な歌ものアルバムを出して欲しい。Roger NicholsのCMワークを集めたコンピが出るらしい。たぶんあんまり聴かないけど買っちゃいそう。
 野良猫が拾われて先住犬と仲良くなる映像とその続編、歯の手術を受けて「俺頑張った」って甘えに行く映像。なごむねー (*´∇`*) 大量のセントバーナードが森のなかをワホワホワホ

秋田の過疎の村がSHARE VILLAGEってクラウドファンディングを始めた。「年貢」を納めて村民になると、「里帰」で田舎体験したり東京で「寄合」に参加できるらしい。楽しそう。サイトもお洒落

平川哲生さん「自分の抱えている怒り・不安・嫉妬などが、これからするオシッコのなかに含まれてすべて流れ出てしまうのだ、と強く思い込んで、頭の上から黒い霧のようなものが下腹部に集まって尿に含まれるイメージを思い浮かべながら用を足す自己暗示をよくやってるんですが、恐ろしいほどに効果があります」。なるほど。
 死にたいってツイートしてるとtwitter社から「相談に乗るよ」ってメッセージが来るらしい。でも相談は英語!!

3月2日 ぐっすり (Good Sleep)

訪問看護師さんがいらして心やすらぐ日。ほかになにもない。
 血の繋がっていない2匹の猫の寝相が完全に一致した。脚を思いっきり広げて、手を幽霊みたいに垂らして。今日はそれだけお披露目できればそれでいい。

無意識の時、脳はいつもの20倍働いてるらしい。例えば寝ている間、空想してる間、シャワーを浴びてる間、落描きしてる間、音楽を聴いてる間。脳内にネットワークが生まれて、「自己認識」「記憶」「情報の統合」といったことが行われてる。デフォルトモード・ネットワークという。貯まってた断片情報が整理されて、「ひとつの意味」にまとまっていくわけだ。
 情報の整理中は既成概念が外れてアイデアが生まれやすい。こういう時間をもつことが、「閃き」に繋がるんだって。

石野卓球さん「以前作ったPuffyの『トモダチのわお!』がyoutubeで子供達がその曲でお発表会とかお祭りで踊ってる映像が全部、著作権者うんぬんで音声が無音になってる! ビジネスは分かるがかわいそうなことすんなよな。お目こぼしってないのかな」。電子音楽家Yuki MatsumuraのPV「solo scum」が新しい。この発想はなかった。
 アライグマを呼んだら予想外の格好でやってきた。ドーベルマンとジャーマンシェパードに可愛がられてる仔猫。その3ヶ月後。で、4ヶ月後、そろそろ調子に乗らないほうがいいんじゃないか。

3月3日 夕暮れ団地の春

きのうきょうの花粉は尋常じゃない ( >д<)、;'.・。何度も書いてるけどこれ林業政策の失敗で、立派な人災、公害病です。

今週は家で音楽を聴いたり映画を観たり。写真は夕焼けの中、散歩を楽しむ顔なじみの猫。多摩市内に友達は彼 (彼女) しかいない。遊びに行くなら新宿か渋谷か、中央線沿線か。近所に気軽に誘える知人を作るのがもっかの課題だな。
 3月3日は世界野生生物の日。「フリー・ウィリー」っていう映画がある。母親に捨てられた少年と、母親に引き離されたシャチの交流を描いてる。映画はシャチが水族館から解放されて大団円。で、このシャチを演じたケイコは劣悪な飼育環境にいて、映画と同じように開放してあげようって運動が起きて、故郷の海に放された。でも群れに入れなくて、人間の姿を見つけると追いかけてきて芸をして、孤独に死んでいった。拾われてきたうちの猫たちを見るに、幸せってなんだろうって考えこんでしまう。

ヤマザキマリさんのエッセイ「私がテレビコメンテーターを務める理由」。破天荒な人生を送るヤマザキさんの視点は面白い。「日本では人間の生き方の種類が少ないうえ、そこに属せない人は『場を読む』とか、『世間体』といった見えない抑圧に向かい合って生きていかなければなりません。日本で既存の数少ないパターンの生き方と違う顛末の人生になってしまった人たちが、悩みや不安を打ち明けることもできずに生きているのが、何やらもどかしくてなりません」。
 僕も日本既存の生き方とはだいぶ違うことで、息苦しさを感じてる。かつて「山下の生き方が気に入らない、みんなもそう言ってる」と言っ放った女性は、果たして高校生までアメリカで生活をしていたのだった。日本の怖いとこって、右傾化よりも報道の不自由よりも、多様性を認めないことだよなって、今日の国会中継に対する反知性派たちのツイートを見てつくづく思った。「暗黙の了解」でみずから危ない方を選んじゃうんだ。

渋谷公会堂が建て替えられるらしい。僕の人生初のライブ体験は渋公の「8時だョ!全員集合」だった。人生初デートも渋公だった。耐震性の問題で今年の10月に取り壊されて、2018年に新しい建物になる。Chris Collingwood、Dave Gregory、John Cowsill、Darian Sahanaja、Iain Matthews...が出演して「White Album」を演奏するベネフィットコンサートの映像がある。海外のニュースサイトを見てると、よくオーディエンス撮影の動画が載ってるだけど、これっていいのかしら。「Late Night Tales」シリーズに、Jon Hopkins版が出る。Jonsi、Four Tet、Bibioなんかが収録されるみたい。買っとこ。
 多摩動物公園でネコ展やってるの知らなかった。もともとチーターやユキヒョウがいて、特にネコ科の動物が増えるでもなさそうだけど、誰か一緒に行かない?

3月4日 リア充は爆発しない、爆発するのは蔑まれてきた方だ

タイムラインに「結婚って本当にメリットがないの!?」っていうくだらないマリッジハラスメントの記事が流れてきた。気になったのはやまもといちろうという男の発言。
 「結局は売れ残る男性も女性もお互いさまなんですよね。たぶん来るんじゃないかと思いますよ、独身税。子育てしてない人はそれだけエネルギーを仕事に費やせるからその分だけ稼げるっていう考え方もできますからね。その分だけ多く税金を取っても良いじゃんっていう」。独身税...冗談だと、冗談であって欲しいと思ってる。その冗談は、あまりにも想像力が足りないし、思慮が足りないし、ユーモアが足りない。政策として本気で考えてるなら頭おかしい。

2月25日の日記にも書いたけど、僕は人間の群れに勤労って形で貢献してるでもないし、生物としてDNAの連鎖ができるでもない。空気を吸って、ほかの生き物の命を頂戴するだけだ。人間として、群れを作る生物として、責務を果たしてないことについて自分を責めている。
 寂しいかってば猛烈に寂しいよ。鬱の指導書を読むと必ず「家族」や「パートナー」って項目がある。天涯孤独で病気が治るわけがない。救急車を呼ぶたびに、朦朧とした頭で身寄りがまったくないことを説明する気持ちは、やまもといちろうには死んでもわからないだろう。自分には「金もあって運がよかった」なら、よかった税をガッポガッポ納めなよ。生涯独身者と既婚者で平均寿命10歳違うんだよ、どっちが辛いと思ってんの。

自分はこのまま布団の中で孤独死すると思ってる。病院にかかってから15年、予兆は子供の頃からあったんで、治る自分がイメージできない。治そうって気力があったのはせいぜい10年までで、いまはもう精神障害者として生きてく姿しか思い浮かばない。
 ネットは体にわるいんで、2月からほんとうに自分にとって大切じゃない情報や人とは関わらないようにしてた。やっぱり全部辞めたほうがいいのかな…。僕は子供の頃から誰にも気づかれずに隅っこに生きてきた。25年前にまだ悪意のない、ワクワクするメディアだったインターネットと出会って、自分の居場所を作れるかも知れないって夢を持っていた。まだ未練もあるし、同時に恐怖もある。

楽しい音楽の話をしよう。

Brian Enoの古いインタビュー記事が面白い。「Classical music is music without Africa. クラシックは『アフリカ』を欠いた音楽だ」「A nerd is a human being without Africa in him or her. オタクとは『アフリカ』を欠いた人間のことだ」。彼は自由で有機的でカオスなことをアフリカと呼ぶ。全文はここにある
 Franz FerdinandとSparksのコラボレーションのオフィシャルサイトができた。Brian Wilsonトリビュートのベネフィットライブがある。出演はBrian自身、Al Jardine、Wilson Phillips、Norah Jones、Wayne Coyne、M.Ward、Boz Scaggs、Brandon Flowers...。
 Lucy Roseのニューアルバムから「Our Eyes」。「Buena Vista Social Club」のアナログが出る。Ben WattのMixtapeが気持ちいい。DJみそしるとMCごはんがメジャー1st「ジャスタジスイ」リリース。オガワマユさんが2nd「day break day」リリース。弦楽器、打楽器、鍵盤楽器を1台でこなす「Artiphon INSTRUMENT 1」って楽器。

去年の積ん読CDをどんどん聴いてる。気持よく聴けてるうちは、先月までの悪夢の日々よりだいぶいい (と思いたい) 。

次のインターネッツどこ...(´-`).。oO

3月5日 ダウト

きのうの日記に書いた、くだらないマリッジ・ハラスメントの記事についてもじゃもじゃ考えこんだ。ネットを手繰るに、この記事は既婚者たちからの評価が高いみたいだ。「結婚は素晴らしい、感動した、独身者は人間のクズだ」って。結婚したくても「結婚できない」男は、死ぬまで独身税を払い続けるのがいいみたい。生涯独身者は統計的に早く死ぬんで、期待通りの増収にはならないと思うよ。
 僕の反応で二次災害、三次災害が起こって、ますますもじゃもじゃ考え込んだ。今回に限らず、発言するたびにトラブルしか招かないことに疲れ果てた。僕は「違うな」って思ったら、すぐダウト!!って言ってしまう。該当記事の問い合わせフォームから、「僕はマリッジ・ハラスメントだと思う、著者と編集者のご意見を伺いたい」って聞いてみた。返事は期待してない。

1月の終わりに、精神衛生のためにネットから離れてリアルに生きたい、本当に大切な人たちと深く関わりたいって随分整理をしたんだ。居心地のいい環境を作ったつもりだったんだけど、やっぱり心をかき乱される情報が流れてくる、となると今度は本当に大切な人たちって誰だ? って人間不信に陥ってしまった。
 子供の頃から自分はこの世にいらない人間で、生きていてすみませんと思ってた。インターネット、僕にも人と関われるかも知れないって夢を25年も見せてくれてありがとう。日記は続けるけど、twitterでは当面RT職人として自分の言葉を放たないようにしよう。43歳を前にして問うけど、それは違うなって思った時、どうすればいいの。出身はロックンロールキッズだからさ、永遠に青臭くありたい。永遠の若さは無理だ、Stay Young、じゃなくて青臭さを大切にしたい。

はい、この話おしまい。

今日は精神福祉支援士の方がいらして、いろんな話をした。主題は僕の今後の治療方針について。いま通ってる病院は、この街に引越してきてググって、たまたま電話が繋がったところだ。先生との相性もいいとは言えないし、なにより水・木・金しか診察してないんで、それ以外の日に体調を崩したり、薬が枯渇した時は本当に辛かった。ずっと疑問を持ったまま、でも転院するとなると役所的なGYM作業が億劫なんで、5年通い続けてた。近所にずっといい病院があるから転院した方がいいってお薦めされた。話を聞いてるだけで希望が湧いてきた。
 その系列の精神障害者作業所の話も、聞いてるだけで楽しそうだ。ライブバーやパーティーや、健常者が行くようなリアルな人づきあいをするのはまだ早い。入れすぎた予定を削って、ちょっとずつだな。

去年買ったまま積読してたCDをどんどん聴いてる。音楽がするする入ってくる。いま2014年の新譜の山を片っ端から聴いてる。話題になったあれやこれ、確かにいいね。凄いいまさらだけど「syro」には打ち震えた。露悪趣味になる前のAphex Twinが、2014年までテンションを維持したら、こう成長したかもしれないってアルバムだ。笑っちゃうほどロマンチック。もう作らないって言った年間ベストMix CD、また作りたくなってきた。それと平行して、もう聴かないだろうなっていう音源をどんどん整理してる。ごっそり売る。僕はコレクターじゃなくてリスナーでありたいんで、聴かないで棚の肥やしにするより、聴いてくれる人の元に届けたい。
 演奏活動も、健常者とバンド組むのは無理ってわかったんで、作業所のバンドに入れてもらうことにした。1年ぶりにベースに触ってみようかな。

中米でマヤ文明とは別の、名前もついてない古代文明が発見された。鼻濁音が絶滅の危機にあるらしい。僕は東京弁を話すんで、鼻濁音を使う。矢野顕子さん「最後の一人になっても使うもーん」。
 「美術手帖」の美術出版社が、民事再生法適用を申請した。

タイムラインで拾った音楽の話題ね。
 万難を排して観に行きたい台湾のバンド四枝筆のジャパンツアーのPV。ウィスコンシン大学の心理学者と作曲家が作った「猫の喜ぶ音楽」。うちの猫たちは反応しませんでした。
 西アフリカ、ニジェール共和国のTal Nationalってバンドがかっこいい。ニューアルバムから「Claire」。Sonny & The Sunsetsのニューアルバムから「Happy Carrot Health Food Store」敢えて言うならポストガレージロックだろうか。UKの3姉妹The Stavesのニューアルバムから「Make It Holy」のスタジオライブ。美しい。一度ライブを観たことがあるSugar Babe周辺の伝説のSSW小宮やすゆう「Tennessee Blues」。64歳にしてデビューアルバムが出る (これはカバー音源なんでアルバムには入ってない) 。Talking Headsのポスター展示販売 “SPEAKING IN TONGUES” POSTERS & RECORD EXHIBITIONが7日から始まる。行きたい。

明日は億劫な用事が重なる金曜日。ぐぎぎぎぎ。

3月6日 生まれて来なければよかった

幸せになる権利のない孤独、という域が存在する。

家族や親戚、殆どの知人や見ず知らずの人々にまで軽蔑され絶縁され、天涯孤独のまま15年間闘病したことはあるかい?

3月7日 例えば君は

子宮ガンで子宮摘出をした女性に対して、「ガンは自己責任だ、お前は子供を産めないから国に貢献していない、人間のクズだ」とでも言うのかい?

3月8日 想像力の欠如と、「自己責任論」という排外主義

家族に「いこい」を求めえた人は、不断に甘やかされ、そのことによって頭脳が単純化し、麻痺し、知らないうちに多くの非婚の人や家族関係に苦しんでいる人を傷つけることになる。しかも、このことにわずかの罪悪感ももたないほど鈍感である (中島義道) 。

マリッジ・ハラスメントと「独身税」に関する私の意見に、既婚者からの攻撃が絶えません。「気楽な独身者の暴論」「オクニに貢献してないくせに」「独身なのは『自己責任』」「逆恨みをするな」。
 すべては想像力の欠如であると思います。既婚者は人生に希望の持てない中年独身者の苦悩を理解できません。私は家族を持つ苦悩がわかりません。子育てをした経験もありません。水掛け論です。ネットで議論するのは人間にはまだ不可能だし、不毛であるなと感じています。

それでももう一言いうなれば。
 充分な収入があって遊びほうけて結婚はまだいいや、もっと遊びたいという人にはなにかしら言ってもいいと思います。「独身かつ年収◯◯万円以上」の人から「独身税」をとって、結婚支援金や支援サービスにまわす、という政策なら筋は通ります。
 大きな問題は、結婚したくてもお金がない、出会いがない、結婚がままならない人がいるということです。NHKが特集を組んだ時のレポートがあります。よく読んでください。余裕がない社会だからこそ、結婚したくてもできないのです。それは「気楽」でも「自己責任」でもありません。

独身税支持者からの「制裁」のメールを読んでいると、貧困者に対する非難や、ヘイトスピーチをする排外主義者たちによく似ていると感じます。まさに「自己責任」という言葉も頂きました。自己責任論についてこんな記事があります。
 「ヘイト集団やネトウヨたちは、何かと『弱者の特権』を許さないが、実際のところ、特権を手にして富にありついているのは、少数の支配層・富裕層だ。ネトウヨたちは結局、そうした特権階層の片棒担ぎをやらされているだけにすぎない」。子育てを出来ない弱者が、「気楽に見える」という幻想の特権は、同じ構図で許されません。

ここ数日は体調を崩して寝込んでいました。猫たちがずっと舐めてくれました。「自分が癒されるのは音楽と猫だけなの。本当にそう思ったよ (細野晴臣) 」。

タイムラインから音楽のニュースを紹介するね。
 Aphex Twinが3曲入りアナログを発売する。「Syro」の別バージョンみたい。The Wrecking Crewのドキュメンタリー映画のトレーラー映像と、Brian Wilsonが出演するクリップが公開された。Woody Guthrieの娘がひっそりリリースしたシングル曲「Emily's Illness」が素晴らしい。オーストラリアのポストロックバンドFaitのデビューEPから「Slow Glow」のPVが公開された。プロデュースはDarren Lawson。FUJI ROCKにBelle And Sebastianが出演する。

猫はなぜ喉をゴロゴロ鳴らすのか。小窓から順番に顔を出す犬たち。飼主が帰ってきたことに気づかない猫。そっと顔を出してセンパイに威嚇される猫。10日間離れ離れだった犬にハグする猫

この蛇口美しいね。幾何学模様の水が出て、15%節水できる。40億年前、火星に深さ1600mの海があったかも知れない。
 もうすぐ地震から4年目の3月11日。被災者のアンケートによると半数近くが「生きているのが辛い」という。

3月10日 Sida-A 寝込んでお腹減らないダイエット

食べてないけど動いてもいない。

きのうは週に一度の安らぎ、訪問看護師さんの日だった。いつもボサボサの髪なのに髪をアップにまとめてて、可愛らしさ300%。ドキドキした。毎週測ってる血圧、ちょっとあがった。30代後半女子の好ましさが、最近よくわかるようになってきた。マリッジハラスメントに落ち込んだ話をしたら、「私もしてないんで耳が痛いです...」。
 音楽を聴いてテキストを書いて、ときどきtwitterを開く。夜中に漫画家さんたちが仲良くしてるタイムラインが好きだ。昨晩はApple Watchの話題で持ちきりだった。349ドルからか...。

しばらく避けていた政治の話題を少し。ドイツのメルケル首相が来日して、講演を行った。「ドイツが欧州で和解を進められたのは、ドイツが過去ときちんと向き合ったからだ。隣国 (フランス) の寛容さもあった」。歴史修正主義者が70年前の「自虐」を改竄して、いまの信頼をみずから崩そうとしてる、この国への忠告だ。
 ドイツは2022年までに全ての原発を止める計画を進めてる。「私は長年、平和的な核利用を支援してきた立場だった。素晴らしい技術水準を持つ日本で事故が起き、本当に予期できないリスクがあることが分かった」。日本も同じ道を辿るべきだと話した。

日本では原発の再稼働が進んでる。覆面官僚作家の若杉冽さんが、お金が好きすぎる人たちの原発再稼働の茶番の告発してる。この国ではいま、18人の閣僚の違法献金がわかっている。それでも政権は支持される。安部総理は「批判をしている野党、あるいは評論家、決して対案を示すことはできない」と言った。憲法から逸脱しようとしている政府に示す「対案」なんてないよ...。
 パレスチナ自治区ガザでは、子供たちが毎年恒例の東日本大震災の犠牲者を追悼する凧揚げをした。釜石の学生とネットでエールの交換をしたそうだ。何度も書いてるけどさ、人と人、なんだよ。

タイムラインで見つけてきた話題をいくつか。20世紀になってから誕生した新種の植物がある。研究するチューリッヒ大学の清水健太郎さんへの取材が面白い。そんなに急に、新種って生まれるんだね。パンケーキをプリントできる3Dプリンターが開発された。生地を鉄板にプリントして絵を描く。焼き時間の調節で、濃淡の表現もできる。楽しそう!! 靴に小石が入ってる人の映像を垂れ流すYouTubeの無駄使い (褒め言葉) 。ヨーロッパ企画面白いな。舞台を観たい。沖縄の島に伝わる、幻の祭祀を記録したドキュメンタリー映画の裏話「イザイホウ -神の島・久高島の祭祀-」。加計呂麻島で感じた日本の原風景を思い出した。
 童話作家の松谷みよ子さんが亡くなった。子供の頃に味わったリズミカルな言葉の楽しさは今も胸に残ってる。

2年ぶりに実家に帰った飼主との再会に全身で喜ぶ犬ヨガの撮影を邪魔する猫

今週は思いっきり休みたいけど役所のGYM作業が...あの高台に昇る階段を思うだけでもめんどくさいな!!

3月10日 Sida-B 音と言葉

掟ポルシェさんが珍しく真面目なツイートをした。「思想は音楽を殺す。思想は音楽に付加する幻想を倍化させるがまた腐らせもする。精神や言葉を重んじる輩は音楽の力を不安視している。俺は音楽をとても信じている。常日頃思ってるんだ。皆音楽より言葉が好きだし、思想のないものは弱いと思っていると。皆もっと音楽好きになれ。言葉だけでいいなら相田みつをでいいじゃんと思うわけです未だに」。
 音楽の力が言葉によって強くなることは、みんな感じてると思う。でも意味にとらわれ過ぎてるなっていう危惧はずっとある。僕はいわゆる洋楽を聴くことがおおくて、それは母数が1億人の世界に閉じこもってるより、70億人の中から拾い集めた方が素敵な出会いがあるからなんだけど、もうひとつ、言葉の意味がわからなくて音の楽しさをダイレクトに感じ取れるってところもある。意味が強すぎると、音楽の持つ気配みたいなものがマスクされちゃうんだよ。それでもボーカルっていうのは魅力的な楽器で、サウンドが、メロディが、どんな発音を求めてるのか考える。

Jeff Buckleyのラジオ音源を集めたコンピ「It’s Not Too Late」が出る。Franz Ferdinand + Sparks=FFSの音源がついに解禁された。「The Domino Effect」。溢れる遊び心。カナダのデイドリームポップ (?) Living Hourのデビューアルバムが良さそう。テキサスのLeon BridgesっていうSSW、ざらついた質感がいい。日本での発売はないみたい。Weird Al Yankovicが、Kinks「Lola」のパロディ「Yoda」を自閉症の女の子と共演する映像が無駄に感動的。
 かしぶち哲郎+白井良明+鈴木博文=Art Portの音源が93年のライブと2枚組で再発される。Perfumeメジャーデビューから10週年かよ…。

「2014年の」新譜どんどん聴いてる。音楽を受け入れられる精神状態を嬉しく思う。いまさらだけどGrenier + Archie Pelagoすごくいいな!!

3月11日 桃始笑

七十二候「桃始笑 (ももはじめてさく) 」。昔は花が咲くことを笑うと表現した。

あの大きな地震から4年。「震災」はまだ終わっていない。原子力発電所は放射性物質をまき散らして、原発関連死は1232人避難生活を送っている方々が22万9千人いる。ただの数字じゃない、そのひとつひとつにはひとりひとりの人生があって、帰宅できれば一件落着でもない。いろんな人がいろんなことを思い、いろんなことに気づく日。
 4年前のこの日は、勇気ある中学生がNHKの画面をUstream中継してるのを、猫たちを抱きながら呆然と見ていた。彼はどうしてるかな。自分の責任で彼の行動を認めて拡散した、NHK広報局アカウントも大変な勇気だった。3回福島に行った。それ以来行ってない。最近はボランティアが足りてないという。忘れないようにしたい。もう一度行けるなら行きたいな。

新聞各紙が特集を組んだ。毎日新聞「私の決意」。被災者の治療に奔走して過労死した医師の娘さんが、その背中を追ってソーシャルワーカーを目指してる。おなじ毎日新聞「生かされた命かみしめて」。今日はいろんなところで祈りが捧げられた。朝日新聞「前へ 東日本大震災4年」。肉親の死や避難生活の中で、繊細な子供たちが引きこもっている。Google「あの日から4年 -東北の今、そして未来-」。
 河北新報社、福島民報社、岩手日報社が合同で広告を打った。「東北は元気です。ですが、じゃあもう大丈夫、というわけではないのです。東北の『いま』を日本中に伝えなければならないと思っています」。

宮藤官九郎さん「昨日、娘が学校で誰かに『3月11日はあんまり笑っちゃいけないんだよ』と言われたそうだ。子供の言うことだから仕方ないんだけど、それは違うよ、と言いました。笑わないことが追悼ではない。だったら365日笑っちゃいけないはずだ」。
 タレントのなすびさんが、いま舞台俳優をしながら、放射線の正しい知識を広める活動をしていることを初めて知った。

今日は誰にも気づかれないところで頑張った。頑張ったんだよ。山の上の市役所まで息を切らして登ってLife is a 事務 like GYM。そして郵便局へ、電車に乗ってカウンセリングへ、病院へ、薬局へ。ちょっと前まではお布団と台所、1日30歩くらいしか歩けなかった。いまでも外にでると緊張して、汗をかくし手が震える。それを思うと、我ながら偉いと言わざるを得ない。待っているのは猫たちの熱烈なキス。帰ってきて疲れ果てて寝込んだ。
 A仔ちゃんとっくに乗り越えてていいはずのハードル敷き詰められてる人生。ハードルの横でひたすら仰向けに寝転がって天井の木目見つめてたらいつの間にか歳取ってた感じだわ」。

カウンセラーさんに「目標をどこに置いてますか」って聞かれた。完治して社会復帰することだろうか。子供の頃から引っ込み思案で不安を抱えて、鬱が晴れるってどういうことなのかイメージできない。「もっと近いところに目標を置くといいですよ。音楽を楽しめるようになった、大きな一歩です。少しずつ楽になりましょう」。
 今日聴いて良かったのは、Arca、Michelle Shaprow。アナログで欲しいな。

タイムラインを流れてきた音楽のニュース。Sufer Bloodの新譜から「I Can't Explain」。Pixies meets Beach Boysだ。このバンド、過去に「Don't Worry Baby」のカバーもしたことがある。MEWの6年ぶりのアルバムから2曲の試聴が始まった。ますますドリーミー!! Cloud Castle Lake「Glacier」。ハイトーンボイスが揺れる幻想的なナンバー。Kero Kero Bonitoの新曲「Picture This」。相変わらず可愛い。ロンドンの杏窪彌だな。Shura「2 Shy」Computer Magicを大人っぽくした感じ。
 矢野顕子+TIN PANのトレーラー映像出た!! やばい。やっぱりBlu-ray付きを買うべきだろうか。tofubeats「SO WHAT!? feat. 仮谷せいら」がアナログ化される。そーわそわそー!! 細野晴臣さんと星野源さんの対談「地平線の階段」が単行本化される。ジャケは泰安洋行のセルフパロディだ。
 愛と慈悲の歌を2曲。Burt Bacharach「Alfie」。Brian Wilson「Love and Mercy」。

最近の研究で判明した猫の雑学。猫はいつもマタタビにゴロゴロするわけじゃない (メイはしない) 。猫は撫でられるのが好き (知ってる) 。猫の脳は犬より複雑 (これもわかる) 。猫が初めて飼われたのは中国 (へえ...定説では古代エジプトとされていた) 。とかとか。
 保護された4匹の仔猫のママ役を買って出たジャーマン・シェパード。どっちも幸せそう。種類の違う動物の友情は美しい。猫が隙間から出たり入ったり。猫はなにをすると人間が面白がるか、わかってやってるような気がする。チャイは笑いを取りにいく。仔猫が穴から出たり入ったり80kgもあるアメリカン・ピット・ブル・テリアがハーモニカにあわせて歌う。そして日々の暮らし。1日に肉2kg食べるらしい。逃げ出したリスが時々帰ってきて幼なじみの猫と遊ぶ

明日はゆっくりできる。映画を観よう。

3月12日 体中の水分が鼻から出る

きのう頑張った!! の疲れと花粉症、薬の副作用で今日は昼寝日和。猫を揉みながら音楽を聴いた。
 Very Truly Yoursのフロントマンのプロジェクト、Firefliesの「In Dream」ってアルバムがよかった。Belle and Sebastianをトイポップにしたみたいなセンシティブなポップス。明日はTalking Headsのポスター展“SPEAKING IN TONGUES” POSTERS & RECORD EXHIBITIONを観に行くつもり。もし欲しいポスターがあったら...どうしよう。うちの壁はフライヤーやポスターでいっぱいで、もう貼るところがない。で、いま多摩市氷点下(´-`).。oO

きのう3.11について「忘れないようにしたい」って書いた。きょうHuffington Postのこんな記事を読んだ。「人は簡単に『忘れてはいけない』という。でもね...」。
 被災した歴史家が語る震災のこと、メンタルケアのこと。客観的で示唆に富んだ、素晴らしい記事だった。一番心に残ったのは「人は悲惨なできごとを忘れないと明日へ向かって生きていけないんです」って言葉だ。その代わり、例えばまた原発を建てないように覚えておくのは「私の歴史家としての使命です」と。

ところで部屋にいて空気清浄機ガンガンかけても花粉が酷いよ。
 環境省によると、花粉症の患者は国民の1/3いるんだって。それでも毎年1600万本の杉が植えられてる。日本の天然林は広葉樹が殆ど、林業の世界も広葉樹が中心にあった。戦後の国策で、成長の早い杉に植え替えられた。でもいまは木材価格の低迷で、杉林は放置されたまま花粉を吐きだしてる。売れたら売れたでまた杉を植える。患者が都市に集中してるんで、現場では実感が湧かないってとこもあるんじゃないかな。これは立派な公害病だ。

宮崎県の永峯勝久さんという林業家が「林業は天職と思い、誇りを持って仕事をしていた。インターネットで、ある母親が『杉が憎い』と訴える声を聞いた。娘が重い花粉症で春は一歩も外に出られず、桜を一度見せてやりたいという願いだった。愕然とした」。愕然としたのだ。花粉症の実情を知らなかったのだ。
 永峯さんは「花粉症撲滅センター」を設立して寄付金を募った。杉を伐採して広葉樹を育てる。でも寄付金はぜんぜん集まらないで、ボランティアベースで細々と活動してる。正直なところ、1000円の寄付金で宮崎県の杉を62平方メートル伐採するより、まず滝のように流れる鼻水を止めるために、鼻炎カプセルと鼻セレブを買うよ。

杉を植える政策を立てた国が、責任を持って対処しないと話は進まない。お金が好きすぎて違法献金を貰ってる皆さん、原発を売ったり戦争したい皆さん、そんなことに使わないで、日本の森を広葉樹に戻しませんか。本来の「保守」ってそういうことじゃないの?

今日タイムラインを流れた音楽の話題。
 Bjorkの「Vulnicura」から、「lionsong」のPVが公開された。監督は長年Bjorkの作品を手掛けてるInez & Vinoodh。Zero 7とJose Gonzalezとコラボレーション「Last Light」が公開された。Zero 7はEPのリリースが続いてるけど、アルバム出るのかしら。女性ボーカルのテクノデュオYoung Wonder「Enchanted」が公開された。新しいのにダウナーでノスタルジック。アルバム出ないかな。ずっと気にしてるThe Wrecking Crewのドキュメント映画から本編の一部が公開された。
 水曜日のカンパネラが売れるんだから世の中わからない (悪い意味じゃなくて) 。

少年と猫の友情、デレデレだな。トイレットペーパーで遊ぶ猫、予想外のオチ。
 猫抱いて寝よっと。

3月14日 肉球の効用

海が見たいな。最後に見たのはいつだろう。

きのうの最低気温は-1℃でしあさっての最高気温が21℃ってどういうことだ。あいかわらず花粉が酷い。aikoさん「今日花粉がすごいね、ティッシュ二箱いきました」。人前で歌う仕事だから、声も化粧も死活問題だ。戦争に使うお金があったら花粉症に補償するべき (12日の日記参照) 。僕も花粉症の薬を替えてから1日15時間くらい寝てる。補償するべきなにかがあるでもないけどさ。
 きのうはルーチンの用事の行きがてらにTalking Headsのポスター展行ってきた。雑貨屋さんの一角の、6畳くらいの部屋だった。あれだけのために代々木八幡まで行ったらがっかり感半端なかったと思う。ポスターはかっこよくて、でもとても手の届く値段じゃなかった。今日もルーチンの用事で外出。夕暮れ団地の裏庭では小鳥がさえずっていた (動画) 。画一的にデザインされたニュータウンの中でも、古くからの森が残されたこの道は気持ちいい。

うつ病でも大丈夫。私たちは人間ですから」って記事を読んだ。バスケチームのキャプテンで成績優秀で社交的で自信に溢れたコメディアンの言葉。自分で「皆が思っているような完璧で人気者の...」なんて言っちゃう。でもこれは、客観的にも主観的にも誉めるところがひとつもない僕にも当てはまる。
 「本当の恐怖は、自分自身の内なる戦いではなく、他人の心にあるうつへの悪いイメージで、恥やうしろめたさ、友人の顔に現れる非難の表情、廊下であいつは弱いとささやかれ、頭がおかしいと言われることです。私たちは、身体の病気には非常に寛容ですが、精神となると違います。全くの無知です。知らないから受け入れないという世界を作ってしまっているのです。無知を克服しましょう。不寛容を止めて、不名誉も払拭しましょう。そして、うつ病に対する沈黙を打ち破りましょう。真実を見て話し合いを始めましょう」。

そう、内なる戦いも壮絶だけど、もっと怖いのは無知と不寛容だ。そんな時に猫の肉球を握る。猫には心を見透かされてる気がする。とても優しい生き物。
 「岩合光昭の世界ネコ歩き」観に行きたいな。岩合さんは猫の内面を写し取れる数少ない写真家だ。6畳の展示ってことはないと思う...。

内田樹さんの今日のツイート「安倍政権の『理想』国家像は北朝鮮とシンガポールを『足して二で割った』ような『先軍主義と経済成長が国是』というものだと思います。実際に相当数の日本人はそういう国のかたちを『今の日本よりはむしろ好ましいもの』だと思っている。誰に対しても『なんじゃ、われ。文句あんのか、こら』と凄んでみせて、しかるにその目的は『ひたすら金儲け』ということになるとかつての任侠映画の『悪いヤクザ』そのものですね」。
 すごくわかりやすい。相当数の日本人がそういう国の形を望んでるっていうのが曲者だ。これも無知と不寛容との戦いだ。たくさんの血が流れたあと、「ぜんぶ嘘だったんだぜ」なんて歌がYouTubeに流れるんだろう (僕の中での斉藤和義の評価は、あのパフォーマンスで地に落ちた。勉強しないで騙されて文句いってる場合じゃない) 。

宮撫x監督『かぐや姫の物語』を『あれで泣くのは素人』とこき下ろす」。見出しはそうなってるし、確かに宮賦ト督の言葉もそうなんだけど、この言葉は50年に渡る宮賦ト督と高畑監督の壮大なラブストーリーだ。「おれは高畑勲に自分の全青春を捧げた。何も返してもらっていない」。

土星の衛星エンケラドスの海底は、地球の地底熱水噴出孔とにた環境らしい。木星の衛星ガニメデにも地下に厚さ100kmの水があることがわかった。どっちにも生命が存在する可能性がある。
 たぶんタコの形はしてない、いても微生物だけどさ、昭和の子供は宇宙が大好きだ。

タイムラインを流れた音楽の話題。
 The Zombiesが来日する。復活したZombiesは、Colin Blunstoneの歌声がますます深みを増して心持ってかれる。観に行きたいな。of Montrealも来日する。Elephant 6界隈ももう20年になるのか。Blurが新作を演奏するシークレットライブをする。全世界に告知するシークレットって何なの!? ストリーミング配信もするんで日本でも観れる。日本時間3月26日午前4時から。午前4時...。AmazonにBrian WIlsonの新作の全曲分のサンプル音源出た。まだ聴かない!! Bombay Bicycle Clubのスタジオセッション音源がフリーダウンロードできる。
 Soft MachineのDaevid Allenが亡くなった。

能年ちゃんとベッキーがお食事デートしたらしい。ベッキーの「親友」はいったい何人いるのか。能年ちゃんも芸能界を牛耳る女の傘下に入ってしまうのか。
 果たしてこれは日記なんだろうか。

3月17日 Side-A 大衆音楽フォーエバー

日記が途切れてた数日間は調子が悪かった。布団にこもってたまに起きあがって、猫揉みながらプープーテレビ観てた。最高の瞑想は睡眠です。Sleep is the best meditation (Dalai Lama) .

去年からの著しい体調不良と孤立を気にして、たまに様子を見にきてくれたり、遊びに連れだしてくれるN氏のお誘いで、久しぶりにカラオケに行った。おじさん2人は寂しいねって声をかけたら、twitterで知り合った初めましてのI.M.さんが参加してくれることになった。
 今朝も出掛けられるか不安だったんだ。今日の最高気温21℃、なんで電車に暖房入ってるのか。電車に暖房いらないよ、絶対零度でもいらないよ。汗だくになりながらも乗った私は偉い。花粉予報図は全面に血が流れたみたいな赤で、もはや図示する意味もないレベル。でもリアルに人と会うのは楽しいね、顔をみてふっと心が軽くなった。

I.M.さんは動物好きでギターポップ好きで、タイムラインから面白いネタを見つけてRTしてくる。会う前は「対人恐怖症」って言ってたけど、ツイートのイメージと変わらないユーモアに溢れた素敵な女性だった。地元の生地を使ったメガネケースと、ゴディバのチョコレートを頂いてしまった。私からは、なんでかうちに2枚あった「Young Wise Men」のアナログ盤を。
 初めましてでいきなりカラオケボックスもアレなんで、カフェでお喋りしながらパンケーキmogmog。そして、おおよそ歌いたい曲が入ってるパセラへ。Contrary Parade「ジュブナイル」入ってた。入ってたら歌うよね。僕はミュージックフリークとして、とか、ましてや知り合いだから、とかじゃなくて、「スピッツ? 好きだよ」「YUKIちゃん? 聴く聴く」ってくらい日本の王道のポップスとして、Contrary Paradeが大好きなんである。「アイネ クライネ リヒトムジーク」100万枚売れたらいいのに。

I.M.さんはギターポップどまんなかを、N氏はいつもの唸るような歌声で、でもいつもよりポップに寄せてきた。僕は、帰ってから「あれ歌い忘れた」ってカラオケあるあるを避けるために、歌いたい曲をiPhoneにメモって臨んだ。人の歌聴かないでスマホいじってるみたいで感じ悪かったかも。次は紙に書いて行こう。「Liberty & Gravity」と「君が誰かの彼女になりくさっても」歌えて満足だ。ほんとは「Yellow Magus」も練習したんだけど、コケる気がしてやめた。
 そんでレキシ。世の中にはかっこいい歌はいっぱいある。面白い歌もいっぱいある。でもかっこよくて面白い歌ってなかなかない。例えば女性と一緒にカラオケ行って、「金太の大冒険」は歌えないじゃんか。レキシは日本人なら誰にでもわかる面白さで、曲も非常にかっこいい。カラオケ的需要があるみたいで、14曲も入ってた。少しずつマスターして参りたい。

洋楽はどうしていつまでたっても「ベストヒットUSA」的な曲しか入ってないのかと思う。リアルタイムにとんがってる曲や、慎ましいインディーズを歌いたい。バンドスコア売り場にもおんなじことを思ってる。なんでハードロックと懐メロしかないのか。Daft PunkやBeckやArcade FireやVampire Weekendのコピバンをやりたい人が、1割くらいいてもいいじゃんか。

ああカラオケは楽しいな。私に欠けていたのはカラオケではなかったか。いつも連れだしてくれるN氏に、そしておじさん2人のお誘いに乗ってくれたI.M.さんに心からありがとうだ。

3月17日 Side-B 猫ならなんでもファボると思ったら大間違いだ!! (ぽちぽち)

世界中の猫という存在をファボりたい。

タイムラインで気になった話題。メルケル首相の来日は、この国の政治と報道の歪みを痛快に指摘した。BLOGOSの記事より「今度のメルケル独首相の訪日は、単に日独二国間関係のために訪日したのではなく、G7の議長国として訪日したのである。世界の首脳の日本への危惧を代表して発言しているのだ」。つまり、脱原発と歴史認識について、この国は世界のお説教を受けなくちゃいけなかった。講演の全文はここにある。そしてこの訪日を南ドイツ新聞はどう報道したか
 岸田文雄外相は、「日本とドイツでは、先の大戦で何が起こったか、どういう状況下で戦後処理に取り組んだか、どの国が隣国なのかといった経緯が異なり、両国を単純に比較することは適当でない」と言い訳した。産経新聞の報道は「失礼」の域にある。見出しが「メルケル独首相、ナチスと日本混同か」だもの。

New York Times誌は2月19日の社説「War, Peace and the Law」で、「憲法を個人の意のまま変えようとする安倍首相を最高裁で裁け」と警鐘を鳴らした。
 村上春樹さんが、戦争の不安についてわかりやすく綴ってる。アメリカに住んでいた時いくつかの戦争に巻き込まれて、特にイラク戦争のとき、「いったん戦争に巻き込まれると、人はみんな多かれ少なかれ頭がおかしくなるんだ、ということでした。フランス政府はアメリカ軍の根拠不十分で一方的なイラク侵攻に疑義を呈したんだけど (ごく当然な疑義でした。実際に根拠はなかったのだから) 、そのときのアメリカに蔓延した反仏感情はほとんど理不尽なものでした。一流新聞までもが『我々は第二次大戦でフランスをドイツ軍から解放しなければよかったんだ』みたいな下品きわまりない記事を載せました」。いまの日本の三流新聞、産経や読売の下品さと変わらない。

原発については、ドイツのテレビ番組「原子力エネルギーのカムバック」を最初の5分だけでも観てください。話題の導入として、日本の原発政策のおかしさを紹介してるから。
 大塚愛さんが「薄れていく記憶とは反比例に募る放射能による子供への影響の不安。未だに食品には不安が多く...」ってツイートして、J-CASTに「トンデモツイート」とまで叩かれてる。危険が多く...って書いたならまだ議論の余地もあるけど、不安まで似非科学って書かなきゃなんないのかいまのメディアは。
 前倒しで建設してる北陸新幹線は、金沢や富山のためじゃなくて、福井に原発をたくさん建てたことへの見返りだ。だから終点が敦賀なわけだよ。ちょっと前に、世界的に貴重な中池見湿地への影響の話を書いたけど、湿地を避けるようにルート計画を変更するっぽい。

はい、つまらない話おしまい。

落ち込んだ時に見る猫の映像。寝相の悪い赤ちゃんに困った猫の結末。1匹だけ首が長くてもふもふしてるのが混じってる仔猫の面倒を見るハスキー犬
 篠原ともえさんの最近のインタビュー「職業を選ばないことを選んだ」。この娘はもともとクレバーだったけど、ほんとに素敵な女性になった。デイリーポータルZ「周期表を居酒屋メニュー風にしてみる」。リーベは水兵でありながら船主でもあるな。DPZの記事はお笑いでも関心事でも、悪意がないのがいい。画家の金子國義さんが亡くなった。思い出すのは加藤和彦さんのヨーロッパ三部作、それからやっぱり加藤和彦さんと組んだ初期のマルチメディアアート作品「Alice」。僕も大学でそういうこと目指してたんで、リアルタイムに興奮した。

ここ数日のタイムラインを流れた素敵な音楽。Brian Wilsonの新曲「Runaway Dancer feat. Sebu Simonian」のライブ音源。いままでにない作風だ。かっこいいな!! ニューアルバム楽しみ。Olafur Arnalds / Alice Sara Ottのショパン・トリビュート。オーストラリアのSSW、Courtney Barnettの「Depreston」。パーカッショングループMagic Drum Orchestraの「Crunked Up」。Morgan Fisherの名コンピ「miniatures」の続編に収録されたHermeto Pascoalの「Feira de Asakusa」バナナの叩き売りをジャズにしてる。これ知らなかった。相変わらず自宅でカバー演奏を続けてるRon Sexsmithの「Burning Down The House」 と「Thoughts Of Mary Jane」。引き込まれちゃうね。
 泉谷しげるさんが坂崎幸之助さんと、はっぴいえんどを聴いてはしゃぐ様子。可愛い。細野晴臣さん「実は人びとにいっぱいに聴かせるような音楽は好きじゃないんだ。大きな音で人に聴かせる音楽ね。大きな音で聴かせる音楽はオペラから始まったんじゃないかな。ローマ帝国のパワーだよ」。この人の慎ましさにはいつも共感するよ。

3月18日 陽の当たる大通り / 僕の中の真っ暗

現役女子高生ってなんだろう。僕だって退役男子高生だ。

僕は12歳の時に亡くなった父親と、猫たちにしか愛された記憶がない。母親も愛していたとは思う。でも複雑な家庭の中で、愛し方がわからなかった。母に「あんたが憎くて殴ってるんじゃない」って言われて心底驚いた。憎くて殴られてると思ってたんだ。父方の祖母、母方の祖父には愛されてなかったと思う。自分の存在価値がないって実感するのは、とても惨めで虚しくて苦痛だ。自分のことを、かわいそうだと思う。生まれて来なければよかったと思う。
 ちょっと前に、「よく『世界中を敵に回しても君を守る』的な歌詞があるけど、何をやらかしたら世界中が敵になるんだ」みたいなツイートが流れてきた。簡単なことだ。誰か声の大きな人の機嫌を損ねて、その人が「こいつは悪だ!!」って叫べば、同調圧力であっという間に「悪」の象徴になっちゃうし、「私だけは味方だから」って言ってくれた人でさえも簡単に流されて「敵」に回ちゃうんだよ。僕はそういう人の醜さをたくさん観てきたから、人を信じるのはほんとに難しくて、それでもまた誰かを信じてしまう。

去年の段階でヘルプを出さないと死んじゃうと思ったんで、カウンセリングを受けたり、行政に頼って訪問看護師さんやヘルパーさんをつけて貰った。ものすごく効果があった。でもプライベートでヘルプを出せるのは、いま多忙を極めてるくまさんと、あんまり相談してしまうと一緒に引きずられちゃうN氏だけで、ヘルプの行方をもっと分散させなきゃだめだわ。
 先週、親戚や頼りになりそうな知人に、近況報告の手紙を出した。返事はなかった。今週もう何人かに出してみた。たぶん返事はない。で、結局プロに頼ってる。

いま来て頂いてる訪問看護師さんは、よく話を聞いてくれる。看護師さんにも似たような経験があるという。親の関心が、真面目な自分より、問題児の兄弟に向いてしまうのはまったくその通りだと。得てして、いじめっこやいたずらっこの方が大成する。その結果として、僕に手紙の返事をくれる親戚はいない。
 看護師さんは転校がおおくて、最初は興味を持って貰えても、面白いことが言えないとすぐに飽きられるって経験もした。で、二十歳くらいの時に「自分で自分を愛してみよう」って決めた。人に愛されるのは無理なので、自分だけでも自分を愛してみようと。ありのままの自分を愛するのは難しかった。でも妄想のなりたい自分に近づけるように動いてみて、結局なりたい自分にはなれなかったけど、なろうって動いたっていう事実を愛して誉めたんだって。いまでもどっちかというと地味な印象だけど、自分の言葉でよく話してくれる。周りの眼も変わったような気がするし、うまくいったと思うと言う。

「山下さんは生きているべき人です、ほかの人はどうか知りませんけど、私は山下さんがいなくなったら悲しいです。くまさんとN氏と猫たちは大事にしてください。私にはそんな親友はいないです、家に帰ったら独りです」。素晴らしく優しい方だ (そして可愛らしい) 。

今日はカウンセリング。やっぱり仰っていたのは、ちっちゃな目標を立てて自分を誉めてあげること。最初に会った時、去年の暮れから1月にかけてまた落ち込んだ時とは、比べ物にならないくらい頑張ってますよって。それは、あったかくなって外出が億劫じゃなくなったってこともあるし、去年の夏に太りきった時に、意地でも痩せてやるって決めたんだ。太るのは屈辱的でもあるし、物理的に動けない。ネットと距離を置いて、リアルに重点を置いたのもよかった。なんだかんだでいま、ルーチンの用事は全部こなしてるんだわ。それはひとつひとつ丁寧に誉めた方がいいみたい。
 もっとリアルに踏み込みたいし動き出したいけど、自分の時間が足りてない。あるはずなのに、なにしてるんだろう。うまく使えてないもどかしさがある。絵を描きたいって先月のはじめにスケッチブックを買って、まだ開けない。時間の管理ができるようになったら、次の段階の誉めだ。

カウンセラーさんは僕の話をまとめて客観的な視点をくれる方、看護師さんは自分の体験と絡めて共感してくれる方。2人のプロと、猫たちと、僅かながらの親友に生かされてる。

深層心理では、治るのが怖いのかも知れないな、とも思ってる。最初に鬱病の診断を受けた時は、次の週にでも復職したかった。でもこの状態が10年15年続くと、もう治った自分像がイメージできない。振り返れば、物心ついた時から周囲に怯えて生きてきたし、たぶん中学ぐらいで発病してた。治っちゃうと...働かなきゃっていうのも脅威なんだ。仕事の責任を負う自信がない。サラリーマン時代から、自分が給料に見合うだけの仕事をしてるだろうかってことを、ずっと悩んできた。植木等さんの演じるサラリーマンみたいに気楽な稼業なんてない。
 孤独からは切実に脱したい。例えば、恋愛ってどんな風に始まるものなんだろうか (42歳男性) 。

3月20日 もうすぐ43だけどさよポニにキュンキュンしてる

甘酸っぱい「ぼくたちの卒業」なんて永遠に来ないわけですが!!

ルーチンの用事を粛々とこなして、インプットがtwitterだけだと、日記に書くこともあんまりない。なんて思ってると、おとといみたいに長編を3本もドロップすることになる (17日付けの2本も18日にまとめて書いたの) 。
 きのうも今日も、ルーチンの用事を粛々とこなしたと、それ以上でもそれ以下でもない。今朝はなんだか間違えて6時半に目が覚めた。これでお昼寝しなければ、まるでヒトみたいな生活リズムになれるのに、しちゃうんだよな。メイが尻尾を猫じゃらしにしてチャイをからかってる。地球には70億人のヒトがいるのになんで猫と寝てるんだ。大人になったら結婚とかするもんだと思ってた。

きのうの大きな話題は、福島第一原発の1号機の炉内燃料がほとんど抜け落ちてたこと。予想はついてたみたい。燃料がどこにいっちゃったのか、探すのにどれだけ時間がかかるかわからない。そう言えばあの事故のあと、自分は原発関係者だから反原発の記事をタイムラインに流されるのは気に入らない、収束したらまたフォローしますって宣言してリムっていった方、生きてるうちにリフォローしてくれるかしら。核廃棄物の保管に10万年見越すとして、10万年後にこの星を支配してる知的生命体に意図は通じるかしら。
 イタリアでは国民投票で95%が原発の再開に反対した。スイスでも原発の停止を決めた。台湾でも国民投票がある。

今日の大きな話題は、LUMINEのCMがジェンダー的にいかがなものかってこと。地味目の女性とチヤホヤされてる女性が、同じ女優さんとは気づかなかった。男に媚びるために会社に行ってるのか、仕事しに会社に行ってるのかって意味で、昭和の感覚としか思えないけど、いまも「会社」ってこんなもんなのかも知れないし、男はこんなもんだよと思われてることにも納得いかないし、どっちにしろ地味目の女性の方がお洒落だと思う。
 連続もののCMなんで、これからどう巻き返すのか巻き返さないのか、遠くから見守るようでいて実はそんなに関心ない。

関心があるのは日本版ストーンヘンジ「王位石」こんなの知らなかった。遥かな無人島で、往復5時間の登山しなきゃなのか...。それからLEDで富士山をライトアップする計画。無粋の極みだ。光害って知ってるか。フジヤマはホーリーマウンテンなのでホーリーな夜をお願い。
 桂米朝さん逝去。いよいよメカ米朝登場だ。いかりや長介さんの命日。佐藤伸治さん17回忌。もうそんなになっちゃうんだね。

タイムラインを流れた素敵な音楽。ライブイベントBrian Wilson & Friendsのトレーラー映像と、新曲「The Right Time feat. Al Jardine」のライブ映像。Brianの新譜からの曲、どれもびっくりするほど瑞々しい。アナログ盤Amazonで6229円なんで諦めてたら、diskunionで3240円+送料300円だった。NME誌がいろんなミュージシャンの声を集めて作ったBeatlesのベストソング100。「The Inner Light」が入ってないのが意外だった。カナダのエクスペリメンタルポップバンドBraidsの新譜がよさそう。3曲のスタジオライブ映像がある。Tracey Thornが映画に提供した「Follow Me Down」。E.P.なのにいまどきCDで買える。Penguin Cafe+Corneliusの「The Track Of The Dull Sun」。毎日自宅でもそもそカバーしてるRon Sexsmithの「Strawberry Fields Forever」。こう聴くと変な構成の曲だな。
 中川翔子×細野晴臣の新ユニット「しょこたん●はるおみ (しょこたんだいすきはるおみ) 」。渋い仕事が続いてた細野さん、森高千里さんとのコラボレーションみたいに弾けたやつを期待してる。PerfumeのSXSWでのライブ「STORY」もう圧巻。

動物の話題。水浴びにはしゃぎすぎの小象犬が湖の上を歩いてるみたいな写真。鏡を覗いてびっくりする仔猫。保護施設で必死にアピールする仔猫と引き取られた後の寛ぎっぷり。日本では年間10万匹の猫が殺処分されてるんだよ。この穏やかな寝顔を作り出すのは君かも知れないんだよ。
 猫がいる家でアロマを炊いちゃいけませんって記事。猫は人を「でかすぎる猫」だと思ってるって記事。そもそも彼らには種類って概念がないんじゃないか。という意味で同類に見られてる気がする。

3月21日 僕とQUIET LIFEのスタンス

僕はなにを書きたいのかな。音楽と猫と社会と心と。焦点がぼやけてるせいか、最近ちょっとずつアクセスが減ってる。
 これ全部ふくめて「ハートに音楽のある人々の暮らし」だと思ってて、Yahoo! Japanになんどか申し入れたんだけど「音楽レビューサイト」って表記を変えてくれない。音楽レビューを求めて来てもらっても、いまは期待に応えられない。昔はディスクレビュー、ライブレビューのコーナーがあった。でもレビューするために音楽を聴くのは本末顛倒で、音楽は日常の中にあって欲しいんだ。

今日はいつもより早く起きて体のメンテナンス。帰ってきてちょっとお昼寝のつもりが気づいたら夜中だ。どうしてくれよう。タブレットが発達して、人間の生活から土地の記憶や手の触感が失われた近未来のディストピア的な夢を見た。起きたらチャイがお腹をだして、「さわれ」って甘えてきた。メイは猫じゃらしを抱きしめて寝てた。
 写真は猫暮らしあるある : たまに落ちてるヒゲの太さにびびる。

きのうの日記の続きを。
 炎上したLUMINEのCMは削除されて謝罪文が出た。CMを観てあんまりだとは思ったけど、袋叩きにするネットの「空気」もあんまりだ。4本立てで企画されて、どう回収するつもりだったのか、製作者の意図は闇に消えてしまった。
 原発の見返りに建設された北陸新幹線は、開業からたった数日でもう閑古鳥が鳴いているそうだ。命と引き換えにこれが欲しかったの? 福島第一原発の2号機も、炉心溶融してることがわかった。
 東京新聞の記事「墜落のB29 米兵も人間、だから弔う」。「鬼畜」とされた米兵が苦しむ姿を見た方が、身元の調査をして弔いたいって活動をしている。

ネットに流れた音楽の話を。
 Paul McCartneyの武道館公演が4万円から10万円って価格設定で、ロックはもうキッズのものじゃなくなっちゃったんだな。25歳以下限定2100円 (Beatlesの時と同じ値段) の特別席が、アリーナ最前列でありますように。Paulが酒場でPharrell Williamsに乗って踊ってる様子が微笑ましい。音楽を楽しむってこういうことだよね、Paul。
 Brian Wilsonが新譜のプロモーションのために開いたライブから、Blondie ChaplinとRicky Fataarをフィーチャーした「Wild Honey」。この2人は思い返されることのないBeach Boysの正式メンバーで、2012年の再編にぜひとも参加して欲しかった。トムとジェリーの「The Cat Concerto (邦題 : ピアノコンサート) 」ってエピソードが洒落てる。The Left BankeのキーボーディストでソングライターだったMichael Brownが亡くなった。ソフトロックとパワーポップを繋ぐ大好きなバンドだ。前にも紹介したSUGAR BABE人脈のSSW、小宮やすゆうさんの64歳にしてのデビューアルバム「64」のトレーラー映像が出た。

すごいどうでもいい話だけど、小学校のクラスメートがコピーライターになって、SMAPのシングル曲を作詞してることに気づいた。同じクラスにZEEBRA氏もいた。後にオリコン1位を取る2人がいたクラス、僕には馴染めなかった。おおよそどこに馴染んだこともないけどさ。

明日も早い。寝よ。

3月22日 冬を待ちわびて

暑い...むしろ暑い...。早く冬が来ないかな(´-`).。oO

美容室へ。ずっと1000円床屋ユーザーだった僕が40過ぎて美容室デビューした話は何度もしたような気がするけどまたする。数年前か、駅ビルの1000円床屋の向かいに1200円美容室ができたんだ。入るよね。「おはロック」とか「ウルトラソウル」とかかかってる、良く言えば敷居の低い店だった。それが美容室デビューってばデビュー。しばらくそこに通ってたんだけど、ある日どうしても髪を切りたくて、でも1200円美容室が激混みで、その斜向かいのまっとうな美容室にドッキドキで入ったんだ。たとえるならこんな感じ
 そしたらついた美容師さんが原田郁子ちゃんみたいな素敵女子で、通ってるうちに話も弾んで、LINEのIDも交換した。のだが。郁子ちゃん大きな病気をして、いつ戻れるかわかんなくなっちゃった。今日指名なしで行ったら担当 : 男。話の弾まなみ。昔から男性と話すのが苦手で、女性の脊髄反射で転がっていく会話が楽なんだ。でもそれは、女性が転がしてくれてたのかも知れないな。郁子ちゃんおだいじに。退院するまで1000円床屋に戻るか...。

渋谷東急プラザが今日で閉店。渋谷っ子だった僕の渋谷は完全に終了した。ふと思い出したのは、僕が生まれて初めてレコード買ったの、東急プラザのコタニってレコード屋だったわ。「風の谷のナウシカ」のサントラを買った。中学の頃、塾に行く途中で東急プラザの紀伊國屋書店とコタニに寄ってた。地下の渋谷市場にお使いにも行った。柱の1本1本に思い出がある。もちろん東急文化会館もね。三省堂と4つの映画館、五島プラネタリウム。
 ヒカリエとマークシティーとQ-FRONTの渋谷を、僕は上手に歩けない。なにより東横線のダンジョンね...。2027年までにあと9軒、代わり映えのしないビルが建つ。

Apple Watchの機能を疑似体験できるWatch Appsうーん面白い。その前にiPhoneの電池がもたなくなって、FUJI ROCKまでに買い換えないとだな。微妙なタイミングだな!!

Shiggy Jr.のApple Store表参道のライブがすごかったみたいで、好きなバンドがブレークする瞬間を目撃するという珍しい体験をしてる (僕の好きなバンドはおおよそ売れない) 。

3月23日 音楽は素敵だ、時間が足りない

音楽は素敵だ。時間が足りない (安部王子さん) 。

Four Pens [四枝筆樂團] / Dylan Mondegreen / sugar me / DJ : 橋本徹さんという、僕のためにブッキングしたようなライブに行ってきた。表参道の駅を降りたら雨...? 月見ル君想フのお洒落な雰囲気にびびりながらも、橋本徹さんの心地いい選曲に揺れながら開演を待った。

最初に登場したのはsugar me。髪をばっさりショートにしててびっくりした。僕は彼女の音楽を、ユメオチっていう行達也さんのポップバンドで知った。癖のない真っ直ぐなボーカルが心地よかった。sugar me名義でのアルバムは、いわゆるJ-POPのマナーから外れて往年の楚々とした愛しいシンガーソングライターの佇まい。ギター1本で歌われた今日のライブはますます真っ白な印象だった。MCの途中でくしゃみしたの僕です。カフンカフン( >д<)、;'.・ お話の中にNick Drakeの名前があがったり、Judee Sillの「Lady-O」のカバーが何の違和感もなく溶けこんで、でも2015年の東京の音楽だと思った。どんどん追いかけたい。
 次に登場したDylan Mondegreenは、ノルウェーのネオアコ系シンガーソングライター。Trash Can Sinatrasが北欧に住んでたら...なんて美しいメロディーを奏でる。彼もアルバムではソフィスティケートされた音創りをしているけど、今日のライブではギター1本。アルペジオの響きに乗せて、声の柔らかさと暖かさが直に伝わってくる素晴らしいステージだった。終盤の2曲はFour Pensとのセッション。この組み合わせで日本を回っているそうで、息の合った雰囲気が微笑ましかった。

Four Pensは、台湾のインディーズシーンの素朴さの中に、北欧的なメロディーやポストロックを通過したポップバンド。ギター・ボーカルの男性と、リードボーカルの女性、そしてグロッケン・キーボードの女性のトリオ。アルバムは殆どこの3人での演奏で、でも今日のライブはベースとドラムスが入ったタフなステージだった。音楽をリードしてるのはギタリスト、そこに温かい女性ボーカルが乗る。丁寧に丁寧に歌うボーカリストだ。でもFour PensのFour Pensらしさは、グロッケン・キーボードの透明な、豊かなアイデアだと思った。終演後に声をかけた。拙い中国語が通じて嬉しかった。ちゃんとやっとけばよかった。
 実は体調がいまひとつで出かけるの億劫だったんだけど、荒んでいた気持ちがまっさらになる、素敵な夜だった。外に出たら雨もあがっていた。観たいライブは観ないとだわ。リアルに生きてるか!?

荒んでたのは...ネットでの言葉のチョイスが下手すぎるってこと。ちょっと前にも書いたけど、僕はおかしいと思ったらダウトって言っちゃう。日本的な本音と建前や、空気読めが致命的にできない。結果として傷つくことも多い。誤解されることもあるし、ネットには悪意がうようよいるからね。わかってるのに直せないのはどういうことだ。チュニジアの銃撃犯の1人は温和な性格で、でもネットに感化されて過激な思想に染まったんじゃないかって指摘がある。インターネットっていう壮大な実験は、人間を幸せにしてるだろうか。
 そして親戚からのメール。孤立してる中で、自分の現状を知って貰いたいって手紙を何通か書いた。やっと帰ってきた1通の返事が「厳しいことを言うぞ」、でも厳しいというより圧倒的に価値観がずれてる、噛み合わないのが来ちゃったな。どこにも馴染みようがない。
 篠原ともえさんがダライ・ラマの言葉を紹介してた。これは生きるひとつの指針になるな (篠原さんのブログじゃないよ) 。

タイムラインに流れた素敵な音楽たち。
 Sufjan Stevensの新譜「Carrie & Lowell」の全曲試聴が始まった。まだ聴かない!! なんだかんだでオリジナルアルバムは久しぶりじゃないかしら。Florence and the Machineの新曲「St Jude」アルバムよさげ。Squeezeが17年ぶりにオリジナルアルバムを出す。Animal CollectiveのAvey TareGeologistがソロ新曲を無料DL配信してる。毎日もそもそ宅録カバーしてるRon Sexsmith、今日は初期Genesisの「Counting Out Time」。本人の新譜も全曲試聴が始まったけど、これプライベートモードなのか。
 「驚くほど美しいコンサートポスター40選」。

「絶対に触らないで」って言ってるのに、わざとらしく触る猫。赤ちゃんにされるがままのシベリアンハスキー。猫画像botに流れてきた、これは有名な虐待だ。写ってる人夏の格好してるけど、さすがにもう辞めてると思いたい。22favついてるってことは、猫好きの間でも周知されてないのだよな。

いまの気温-1℃とかね...寝よっと。

3月25日 どうだいドラえもん

落ち込んでたらチャイが来てチューして、モニョモニョゴロゴロ言いながらいまも側で寝そべってる。スマホの中で2次元の猫を集めてる皆さん!!

ライブを観るのは楽しい。でもその後に反動がくる。フィジカルな疲れとメンタルな自戒と。社会に貢献してないことにコンプレックスを持ってて、遊びに出かけることに後ろめたさがある。
 今日はカウンセリングの日。億劫だったけど、カウンセラーさんが替わって最初の回なんで休むわけにいかない。頑張って出かけたので誉め讃えるべき。新しいカウンセラーさんとはうまくやっていけそうだ (前の方ともうまくやってたんだけどさ) 。気温はあっても風が冷たくて、帰り道を急いでたら白黒の猫5匹が団子になってた。ちょっとまて。近所に白黒の猫が3匹いるって認識でいたんだけど、どれか混同してたかもだし、まだいるのかも (写真撮りそこねた!!) 。

心をゆるせる数人の親友、猫たち、そしてプロフェッショナルな人たち。親戚に病状報告の手紙を書いた話は何度も書いた。でも1件だけ届いた返事がピントはずれで、昭和の根性論にがっかりした話も書いた。今日もう2件お返事があった。どちらも僕の言葉を丁寧に読み取ってくださった。なんだ、親戚の中にも居場所あるじゃん。
 我が一族はくっきり2タイプに分かれる。初代は実業家で美術愛好家で、その子孫たちは鼻息荒くビジネスに邁進する主流派と、音楽や美術を愛して隅っこで微笑んでる壁際派がいる。思えばおおよその家庭に両極端の兄弟がいて、うちもまたしかりだ。丁寧に読み取って貰ったからには丁寧にお返事を書こう。根性論さんには...こじれないようにやんわりと。だな。

火星にいるオポチュニティは、11年かけて42kmを探査した。僕はあと5日で43歳になっちゃうけどさ、こういう資質に生まれた以上はマラソン2時間台で走らなくても隅っこで微笑んでいよう。

きのうStudio LedaさんのYouTube LIVEで、mueさんがとんちピクルスの「どうだいドラえもん」をカバーした。ここにアーカイブがある。この歌は30年後ののび太の独白だ。営業に駆け回って別れた奥さんに養育費を催促されて、健康に漠然とした不安を抱えてこう歌う。
 どうだいドラえもん 僕は独りでも大丈夫
 どうだいドラえもん 君がいなくても大丈夫
 ドラえもん 今生きてる時代が最もいい時代だと言ってくれ
 心に悲しみが灰のように積もる

歌い手の想いによって、受け取り方が大きく変わる歌だろうな。mueさんの歌を聴いて...日本の普通のダメ少年のび太が、日本の普通のダメ中年になって、うまくはいかない平凡な人生を肯定したいんだって感じた。いまの普通のダメ中年がドラえもんに頼りたいことがあるとすれば、それはひみつ道具じゃなくて肯定感なのかも知れない。ポジティブに受け取った。

タイムラインを流れた音楽の話。
 clammbonのミトさんのインタビュー記事が話題になった。バンドって形態は危機的状況だし、楽曲の強度を上げないと戦えないってこと。ミトさんの視野にあるのはボカロやアニソン、DTMのシーンだ。「強度」っていうより「密度」の話なのかな。ニコ動を開いてる数分間、アニメのオープニングの数分間、視聴者を釘付けにしなくちゃいけないって意識が、曲の密度と強度を加速させてる。それは面白い現象だし、ミトさんはその舞台に立ちたいのだ。
 ただ僕は、アルバムやライブっていう形態も好きだし、アルバムを成立させるには例えば40分、ライブなら120分、密度の濃い曲と薄い曲を紡ぎ合わせて一遍の詩であれよと思う。海外ではバンドって形態は違う発展をしてるし、日本のチャートに洋楽が戻ってきてる。clammbonの新作を聴いたらミトさんの言葉がもっとわかるだろうか。

23日に観たFour Pensのライブから「Summer Tragedy」の映像が公開された。I'm from Barcelonaのニューアルバムから「Violins」。フィジカルで出ないかな。Jean-Michel Jarreのニューアルバムのトレーラー映像。先行シングルはM83とのコラボらしい。ポーランドのXXANAXXのデビューアルバムから「Garden」。
 Robert Glasper Experimentがフルオーケストラとライブする。8800円からって価格設定は、Paul McCartneyの武道館を思うと相当安い (金銭感覚狂ってる) 。Brian Wilsonが自分のキャリアから好きな10曲を選んだ。なるほど納得。

小顔ローラーでトロトロになる猫。普通に指でマッサージしてあげても喜ぶよ。おもちゃを引っ張ると自分がおもちゃみたいな動きになる猫。デイリーポータルZ「合意の上でウザくする」。小野法師丸さんの飄々としたスタンスはひとつの理想だな。

3月26日 にょろにょろ

今日はずっとおふとんの上で、猫たちとにょろにょろしてた。
 2000年に発症した鬱病。2013年から始まる下り坂、2014年の5月に底を見て、9月まで死ぬように生きて、何度か乱気流に巻き込まれながらも持ちあげて、3月はまずまずであるな、と思うために少し無理をしていたかも知れない。なんだか疲れがたまってる。花粉症と抗アレルギー剤と鼻炎カプセルのダメージもある。つまり、春は苦手だ。あと数日で43歳になっちゃうよ。

猫はいつもなんとなくそこにいる。「犬よりも猫の方が人間に優しい」って記事 (解釈に無理があるけど) 。一緒に暮らしてて犬とは違う優しさ、さりげなく気持ちに寄り添ってくる気配を感じる。このまま猫たちとにょろにょろ老いて逝くのだろうか。

スマホでウェブは終わるんじゃないか問題」。Apple WatchにはSafariがない。僕の人生の17年間はWeb上にアーカイブされていて、でもデザイン的にスマホに対応してない。ブラウザーがなくなったらアクセスする手立てもない。アナログレコードが残ってCDが消えつつあるみたいに、本が残ってWebが消える未来もあるんだな。
 「森ビルの都市模型で鳥の視点になる」。圧倒的な精度と規模のジオラマ。実家のあった辺りを見てみたい。「Crossroad 手塚るみ子×田中圭一」。田中圭一という漫画家が立体的に見えてきた。藤岡みなみ「途上国で知らない自分に出会った (PDF) 」。この人どんどん面白くなるな。深夜番組でキャーキャーしてた頃の動画を見ると、変貌ぶりに恐ろしくなる。ところでアルバムにはなんで「世界の名前」が入ってないんだろうか。あれもこれも入ってないけどさ。

タイムラインを流れた音楽の話題。
 Brian Wilsonの新曲「Guess You Had To Be There feat. Kacey Musgraves」。Brian Wilsonについては冷静に評価できないや。いてくれるだけでありがとう、アルバム作ってくれてもっとありがとう。SXSWのライブ映像がどんどん流れてくる。CHVRCHES「Recover」。Soleyのニューアルバムから「Aevintyr」。アイスランドらしい音。4月末に初来日するみたい。Ringo Starrのソロキャリアガイド20曲。Ringoのソロって意外といいんだよ。Talking Heads「STOP MAKING SENSE」のBlu-ray化に併せて爆音上映やる。行きたいな。

明日からまた用事が続く。にょろにょろ寝よっと。

3月27日 自分で決めた休日

今日もずっとおふとんの上で、猫たちとにょろにょろしてた。予定はキャンセルして貰った。疲れがたまってる。眠ってる人を思い出すんだ、眠ってる人はみんな好きだから。

何か悪いことがあったでもない。むしろ楽しい日々で、でも不安は拭えない。とんがってる人と関わるのはもういいや。穏やかな人と繋がりたい。って意味で、明日はW.S.さんを飲みに誘ってみた。遥かに若い彼に学びたいのだ、立ち振る舞い方を。僕は言葉の選び方が下手だから。ってことを訪問看護師さんにも指摘されて、わかってるんだけどどうしていいかわかんない。
 「全方位的に気を配ると、究極的には『世界を平和に』くらいしか書けなくなる (藤岡みなみ) 」。

僕はオフネットでもオンネットでも、自分のいま現在を90%表明してしまう。そうじゃなくて、なりたい自分をイメージして、そこに向かって言葉を投げる感じなのかなと思う。って書いてるけど、そう思ってるのはいま現在なんだよ。
 将来についても見えてこない。もう半分以上生きちゃったのにね。これだ見つけた!!って何度も思っては、形にできないまま過去にしてきた。そのことについて心の中で処理しきれてない。腑に落ちてない。棚からぼたもちを待ち続けたまま死ぬんだろうかー。

静かな音楽を流して猫をなでた。メイは社交的で快活なようでいて、昔一緒に住んでた人に「悲しみを隠してこじらせてる」って指摘された。僕にはそれは読みとれない。チャイは人に触られるのが大好きでゴロゴロ甘えて、でも独りの時間をちゃんと作れる子。

ジャーマンウイングス機がフランスで墜落した事件で、機長を操縦室から締め出した副操縦士が、鬱病で勤務不可の診断書を隠してた可能性が出てきた。未来が見えないことを憂いて、ますます鬱病をこじらせる。イメージできない人にはできないだろうなと思う。
 事故で入院している小田嶋隆さんが「病室の窓から眺める『現実』」と題して、「船に乗っていない人間にだけ見える景色がある」と表現してる。僕にも、社会から離れて病に伏せてる、僕にしか見えない景色が見えていると思ってる。

小田嶋さんに見えている景色は、「ほんの10年前だったら国会が1ヶ月ぐらい空転したに違いないレベルの右傾化発言」について指摘する人があまりにも少ない、「安倍首相個人や安倍政権への不信感は、見たところ、麻痺している。で、むしろ、安倍さんの言葉尻をとらえてあげつらう人々への忌避感が広がっている」ことだ。
 そう言えばこの日記からも政治の話題が減った。それは意図的に減らした部分もあって、「厭戦気分、あるいは、食傷感、胃部膨満感みたいな感じかもしれない」。

James Taylorがオリジナルアルバムとしては13年ぶりの新作を出す。Tha Wombatsの新曲「Give Me A Try」のスタジオライブ。Sondre LercheがBig Starの「Thirteen」をカバーした。今日のRon Sexsmithは「Both Side Now」。このシリーズ毎日楽しみにしてる。
 年寄りの犬が若い犬に遊びに誘われて、頭を使って煙に巻く

「パンテラ」安定のパンチラ感。そして何度でも目を疑う「ノーバン始球式」。今日は上弦の月。夜空やばい@東京。寝るか。

3月30日 Side-A 誕生日所感 -誰かにもらった時計の針は いくつも夜明けを巡っていた-

3月30日は僕の誕生日。43歳になりました。感慨らしい感慨もないです。ただ粛々と受け容れるのみ。42歳は人生で一番辛かった。4ヶ月の沈黙のあと無様にHELPを投げかけて、それでもThe Long And Winding Roadは続く。
 神よ、変えることのできないものは、
 それを受け容れるだけの心の落ち着きを与え給え。
 変えることのできるものについては、
 それを変えられるだけの勇気を与え給え。

変えることができないものは、誰にでも平等に訪れる死だ。裏を返せばは「生かされていること」には深い意味がある。病に伏せて15年の間、何度も生きる手掛かりを掴んでは手放してきた。いま微かな上昇気流に乗って、それがどこまで続いていくのか強い希望を持つことはできないけど、音楽と猫と女の子を愛しながら今日を生きてゆくしかない。
 そして40代に入って猫としかチューしてない問題。

病気が治った自分がイメージできなくて、深層心理では治るのが怖いのかも知れないって日記に書いた。これについて、鬱を脱したミュージシャンのHちゃんも「わかる」って。自分も治るの怖かったけど、治ったら人生ものすごく楽だって。いろいろ考えるならそれからでもぜんぜん遅くないって。治ってみようかな。Carpe diem. 明日は信用せず、その日の花を摘め。
 親戚から貰った手紙に、「健常者と呼ばれる人たちは、実は自分の弱いところ、不安定なところを隠しているに過ぎない。他人に攻撃的に出る人ほど、自分の弱さをむしろ糊塗として、身を守るために攻撃性を身にまとっているように思える」って言葉があった。僕の弟もそうだし、手紙の主の弟もそうだし、例えば震災の日に思いつく限りの汚い言葉で自殺教唆のメールを送ってきた匿名さんは、その典型だと思う。あのメールを読んで、あなたがとても可哀想になったよ。

治った先に責任のある仕事に就くのが怖いっていう感情もある。サラリーマン時代から、自分はこれだけの給料を頂くに値するほど社会に貢献しているだろうかって思い悩んできた。これについては森のくまさんから、お金にならなくても社会的な意義がある領域で活動すればいい、それには組織に所属する必要もなくて、自分の意思とペースで進めればいいって言ってもらえた。
 ラッキーなことに経済的に逼迫していないんで、精神的に誰かのために役に立つ、存在するに値する人間でありたいと思う。

3月30日 Side-B 春は嫌いさ

猫が暑い(´-`).。oO
 今週末には気温が30度にまであがろうかという。生命力に溢れたこの季節に、布団から出られない僕はどうしても斜に構えてしまう。花見をしたことがない。桜は華美すぎて圧倒されてしまう。道端のタンポポやナズナやイヌノフグリであるとか、もっと楚々とした花を好む。大勢で騒いだりするのもあんまり得意じゃない。

28日はtwitterの若く穏やかな才能、W.S.さんをお誘いして飲んだ。W.S.さんの愛される立ち振る舞い方を学びたいという気持ちもあった。結局は普通に飲んで、楽しく過ごした。もう尖った人はいいや、穏やかでも自分の立ち位置を確立している方と深く繋がりたい。
 W.S.さんは、LINEのクリエイターズスタンプでちょっとしたヒットをした。リリースするタイミングもあったみたいだね。最初に大ヒットした方は3600万稼いだって伝説がある。いまは審査待ちのスタンプが15万件あって、その中から見つけ出して貰うのは本当に難しい。W.S.さんがどれだけ売上げたのかはもちろん聞かなかったけど、彼の人柄のような絵とちょっとした毒、あるいはアニメーション作品や音楽作品の佇まいは、人に受け容れられる力を持ってると思う。

ほんの少し前まで、表現者が世に出るには「図々しさ」が必要な時代があって、でもインターネットがあればふとしたきっかけで拾いあげられることもある。「ネットは長らく『会話は苦手だけど文章を書くのは好き』という日陰者の安住の地だったので、facebook的な層の流入に対して『ニンゲン コノモリ ハイル ユルサナイ』という反応になるのは当然と言える (つかんぽ) 」。
 W.S.さん、面白い方だった。人生の先輩なのにちょっと飲み過ぎて、だいぶ喋りすぎた。

29日は小雨ポツリの中、ノラオンナさんが主催するイベント アサノラへ。この日の出演者はmayulucaさん。久しぶりに聴いたmayulucaさんは、その自由さでどんどん「個」に向かってる気がした。聴いてる僕も公の場にいながら、どんどん「個」の世界に入っていった。mayulucaさん「昔よりも中へ中へ降りて拾いあげてこれるようになった気がする」って。最後に歌ったのは「仰げば尊し」であった。
 終演後、ノラオンナさんの「アサノラ弁当」を頂いた。久しぶりに本当に美味しいものを食べた。木の建物の静けさの中に、音楽と食があるべくしてあった。レコードプレイヤーに乗るのは「Nilsson Sings Newman」だったり戦前のブルーズだったり。やがて笑いの輪が広がって、なぜかあった横浜銀蝿をかけてみたり、ふなっしーのセンサーライトが点滅したり (どうでもいいけどふなっしーにはマネージャーがいないらしい) 。和やかで楽しい時間だった。また伺います。

30日は訪問看護師さんがいらして最近の話。交わした書類に僕の誕生日が書いてあったんだけど、気付かずにニコニコ帰って行った。
 夜はN氏が現れて店屋物の中華を食べた。無理に話さなくても心地いい距離感。動画はテーブルクロスの下からチャイの登場、そして退場。彼には「面白い」って概念がある。自分がなにをしたら笑いを取れるかわかってる。この日はお酒は控えて、いい無駄話をした。

全てのメールがSPAMフォルダーに入る奇病にかかった。意味なし。電子メールというメディアはSPAMと共に完璧に廃れた。

お布団で猫たちと「寝た?」「まだ」。修学旅行か。

3月30日 Side-C 50000の言葉

たぶん今日中にtwitterに放った言葉が50000を越える。そしてfavは216000。もうtwitterとも6年のつきあいになるのか。タイムラインに流れた言葉と思うところをSide-Cに。

hosono maruomi botを見てると、細野さんのTokyo Shynessな感性は同郷者としてひとつひとつ胸に染み渡る (願わくば出典を添えてほしい) 。何度も引用した「自分が癒されるのは音楽と猫だけなの」はもちろん、あんまり共感されることのなさそうな野球嫌い話にも。
 スポーツが出来る人の傲慢さ、女子からのモテと教師からの贔屓、野球中継が延びて好きな音楽番組が流れちゃったり、みんなが同じ娯楽を持つことに全体主義的脅威を感じたり、そういう小さな鬱屈の積み重ねなんだ。あれだけ聡明でバランス感覚に溢れた細野さんでも、幼少時のトラウマからは抜けだせない。スポーツの中でも特に「日本の野球」というものが一世を風靡した、そのどまんなかでマイノリティとして生きた細野さんの痛みはどれほどかと思う。かたや生涯の同士だった大滝詠一さんが、大の野球フリークなのは面白い。

「実は方言と知って衝撃を受けた言葉」ってハッシュタグが流れた。東京弁と標準語って違うんだ。東京弁も下町と山の手でぜんぜん違うし、多摩弁は聴き取れないくらい違う。僕の生まれは山の手で、でも子供の頃には商店街のおじさんたちは立川談志みたいな話し方をしてた。一番わかりやすいのは「ひ」と「し」がごっちゃになっちゃう。だから「朝日新聞」や「潮干狩り」や「七」の発音が苦手。
 で、衝撃を受けたのは「落っこちる」「乗っける」「しちゃう」って言い回しは東京弁なのだな。僕はネイティブな東京弁スピーカーじゃなくて、標準語の影響も受けてるし、お笑い番組で関西弁の影響も受けてる。東京弁そのものが絶滅危惧種で、「じゃん」や「みたく」みたいな関東近辺の言葉がどんどん流入してる。

渋谷区の同性カップル条例が成立した。4月1日に施行される。大変な快挙だな。「弱者は死すべし」「異物は死すべし」、想像力の欠如したこの国が、もっと心の余裕を持てるといい。元プラネタリウム解説員が、エベレスト山頂で本格的な星空の撮影に挑む。高山では平地と星の見え方がまるで違うんだって。でも、荷物を軽くすること、夜間に出歩かないこと、立ち止まらないことが鉄則の登山では、シャッターチャンスがなかった。
 彼女を怒らせてもたちどころに笑顔にする方法つまみ食いがバレた猫の行動すべり台するパンダ。萌え死ぬ。

西城秀樹さんは1955年4月13日生まれ。今年の4月13日に言う言葉は...わかってるな?

3月30日 Side-D Listen To The Music

Shiggy Jr.の勢いが止まらない。オールナイトニッポンのレギュラー開始、iTunesの「NEW ARTIST スポットライト」第一弾に抜擢、そしてついにユニバーサルシグマからメジャーデビューするという。このバンドを知ったのは僕の激鬱期で、布団に沈んでたんでライブを観たことがない。結局ライブハウスでは観れずじまいだろうか。
 いまの音楽業界ではもう「バンド」がサクセスストーリーを歩むことはないと思ってた。ましてや自分の好きなバンドがね。

いまメジャーってどれくらいメリットがあるんだろう。tricotってバンドがいて (演奏動画あり、サイコー) 、既存のインディーズレーベルでもない、自分たちで立ちあげたレーベルで売れてるし、海外にも届いてる。売れると言われ続けてメジャーを転々として、その度に作風を変えさせられて結局売れなかったバンドをいくつも知ってる。

Shiggy Jr.の原田茂幸さんはこう書いてる。メジャーの話は前からあったけど、まずはインディーズで事務所にも所属しないで自分の手と脚で動いてみて、レコード会社ってなんなのか、事務所ってなんなのか、音楽に関わる作業を理解したいと思ったという。「自分達の知らない誰かが動いているから自分達の本当にやりたいことを一番近くの人にしっかり理解してもらう事が必要」って言葉は重い。
 いけもここと池田智子さんのtwitter見てると、大きな渦に巻き込まれてるみたいで痛々しい。芯のある人たちだし真摯だし、なんとか乗り越えて大ブレークしちゃえと思ってる。さっき紹介したtricotも好きだし、おじさんいままで誰にも言ったことがないけど、実はSHISHAMOが好きだよ。その一方で、ずうっと「私の動員力5人くらい」って言ってるmayulucaさんの、繁殖力のない音楽も好きなんだ。

The Lilac Timeが新譜を出す。新曲「She Writes A Symphony」。このバンドがこんなに長く続くとは思わなかったな。Toro Y Moiのニューアルバム「What For?」が全曲フル試聴できる。Neil Youngの1975年のライブ音源がリリースされる。ゲストはBob Dylan、Rick Danko、Levon Helm。元Belle And SebastianのStuart DavidのユニットLooperがニューアルバムを出す。新曲「Farfisa Song」。B&Sの新譜より好き。Ulrich Schnaussのライブ映像。演奏はもちろん、VJも素晴らしい。
 Brian WilsonがtwitterでQ&Aセッションをした。「HOW OLD? 25 CLASSIC ALBUMS BY YOUNG ARTISTS」。Pete Townshendは「Tommy」の時23だったとか、Stevie Wonderは「Innervisions」の時22だったとか、「War」の時Bonoが22でThe Edgeが20だったとか、要するに見ると落ち込むタイプの情報。今日のRon SexsmithはThe Smithの「Heaven Knows I'm Miserable Now」。Andy Warholがデザインしたレコジャケの画集が出る。

29日の岡崎京子展で小沢健二さんがサプライズライブをした。かたや小山田圭吾さんの息子さんはOasisのコピバンをやってる。
 さだまさしがU-30限定ライブをする。僕はさだまさしが好きだったし、そのことを黒歴史だとも思ってない。自称U-30も来ていいそうなんで、四半世紀ぶりにチケットを取った。「朝までさだまさし」や映画「風に立つライオン」やニコ動で、若い人にアプローチしてるさだまさしが、ライブハウスでなにを観せるのか、ほんとうに若い観客はくるのか、この眼で見届けたい。