DIARY
2016年3月
3月2日 SIDE-A 肋骨折れ太のほんとの話
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あのさ、本当のことを指摘されて怒っちゃう人がおおい。心にもないおべんちゃらを言う方がよっぽど失礼だと思うけどね。ポリシーとしてそれは言いたくない。できれば黙ってたいけど、指摘しなくちゃいけないシチュエーションも出てくる。で、指摘されて怒るのは、自分でも本当だって薄々わかっているからだ。
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ところで折れた肋骨がポキポキ言う。これほんとにほっといて自然にくっつくのかしら。体を曲げたり捻ったりくしゃみをするたびに、肋骨が「ここにいます、ギュー」って主張する。構って欲しい子供みたいだ。子育て中のお母さんはこんな気持ちなのかな。
29日は相談支援事業所のGYM作業と近況報告。「よりによって花粉症の季節に、運の悪さが山下さんらしいですね (くしゃみが肋骨を貫く) 」って飄々と笑えちゃう担当さん (♀) のキャラは好きだ。
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今日はカウンセリングへ。昔から、自分の社会への貢献に対して、頂くお給料がおおすぎるって感じてて、いまの体調でその責任を負うのは怖い。って言い訳かも知んないな。本当は自分の時間が欲しいんだ。インプット / アウトプットをちゃんとしたい。カウンセラーさんから「山下さんは責任感が強すぎる、自分のことはこなせなくても仕事ならこなせるんじゃないですか。周りにハードワーカーがおおくて、仕事にマイナスイメージを持ちすぎです、仕事を自分の居場所としてプラスに考えましょう」って言葉を頂いた。久しく定職がなくて、2016年の日本の「仕事」を実感として知らないのは事実だ。
今週は頭の中が骨折のことでいっぱいで、実のある話ができると思えなかったんだけど、うーんそうか、ちょっと光が見えてきた。現状でいいって思ってる訳じゃ決してないから。
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タイムラインで響いた言葉。「自立とは『誰にも頼らない』んじゃなくて『複数のものに頼る』ことだ」。牧師さんに言われた言葉だって。僕も友達に頼りきってたぶんを、カウンセラーさんや訪問看護師さんに振り分けられたのは正解と思ってる。Shiggy Jr.の池田智子さん「今日が一番若くて、今日が一番老いている」。これは深いな。今日の僕の心情にぴったりはまった。
ペット販売を辞めて保健所からの紹介に切り替えたペットショップが、動物好きに支持されて関連商品で売上を伸ばしてる。うちのメイもチャイも拾ってきた猫。亡くなったネモもクリマロも譲ってもらった猫だ。でも最高の親友になった。ペット産業にはいろいろ黒い面がある。特に繁華街でよく見かけるペットショップは、飼育環境的に問題がおおい。ところで、猫が何もない場所をじーっと見つめる行動を、フェレンゲルシュターデン現象って言うらしい。長い。
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高市早苗総務相が、放送局の電波停止に言及した問題で、TVキャスター6人が非難声明を出した。「権力をチェックして暴走にブレーキをかけるのが公平公正で、公平公正かどうかを権力の側が判断してはいけない」。記者会見で、新聞社やネットメディアからは質問が出たけど、テレビ局はだんまり、NHKは会見に参加すらしなかった。一方twitterではクソコラグランプリが開催された。アディオス。
内田樹さん「総理大臣は国会答弁について『ロボットに代わってほしかった』と述べたそうです。複雑な思考も複雑な修辞も操作できないしする気もない人が統治者として君臨し、国民の半数が彼を支持している。日本人はある時点で『複雑になる』ということをどこかで放棄したのでしょう。そのときから衰退が始まった」。
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スマトラ島沖の大地震が気になるけどまだ詳しいことはわからない。肋骨を折りながら聴いてまわった音楽の話を、SIDE-Bに↓
3月2日 SIDE-B 肋骨折れ太の音楽行脚
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29日はBon Iver@新木場STUDIO COASTへ。デビューから8年、待望の初来日だ。肋骨がどうこう言ってる場合じゃない。会場は若いカップルや外国人がおおかった。CHVRCHESのTシャツ着てる人を何人か見かけた。僕も着てくればよかったな。
素晴らしいライブだった。魂を抜かれた。イメージしてたよりずっとタフで肉体的なバンドだった。ツインドラムの音圧と女声コーラス隊、Justin Vernonの美しいファルセット。8人の楽隊が楽器をとっかえひっかえして、高らかなサックスが聴こえてきたり、かと思えばJustinが独りきりでルーパーを使って多重コーラスしたり。「Holocene」で盛り上げて、本編最後はアコギ弾き語り「Skinny」。静かだけども熱い演奏に歓声があがった。アンコールはミラーボールの下で「Wolves」の大合唱!! それにしても、あんなにぎゅうぎゅう詰めのSTUDIO COASTはSigar Ros以来だわ。
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1日はComputer Magic / ラブリーサマーちゃん@渋谷O-nest。日米宅録女子の2マン。ラブサマちゃんにはMix CDを差しあげて、気に入って覚えて貰ってる。光栄の限り。久しぶりの彼女は大人びてみえた。顔つきも、歌やギターの表情も。ステージはエレキ弾き語りで充分に成立してた。中島らもさんのカバー「いいんだぜ」を演ったのにはびっくりした。倒れてるお客さんいたのもびっくりした。
Computer Magicはサポートドラムを従えて、低音ブンブンのダンス仕様。でもDanzが日本人好みのルックスのせいか、客層はナード系中心で、踊ってる人は少なかった。最前列にインディーズの指揮者がいて、ちょっとやりにくそうだった。なんか...ごめん。サウンドもボーカルも前より洗練された印象。本編をキラーチューン「The End Of Time」で締めて、アンコールは「Be Fair」、参加しやすいハンドクラップがあって、盛りあがってよかった。
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今夜はSOUND AVENUE 905、鈴木慶一さんのSound And Magic Radioを聴いた。テーマは「男と女」、一番ベタなFrancis Laiの "男と女" をバックにお喋りが始まった。そうか、K1氏はPierre Barouhと共演してるんだな。本編は二番目にベタな "When a Man Loves a Woman" をPercy Sledgeのバージョンで、 "A Natural Woman" をAretha Franklinのバージョンで。
K1氏が自分で「普通のオールディーズ番組みたい」って呟いたのはどんでん返しの伏線、後半おかしくなってきた。プロレスラーが出したラップとも語りともつかないレコードや、"女と男のいる舗道" をいろんな人が曲解したカバー、遠藤賢司 "不滅の男" 、Sun Kil Moon、The Velvet Underground、相変わらず冴えたアンテナにひれ伏した。最後は "When a Man Loves a Woman" を、こんどはKaren Daltonのバージョンでサンドイッチ。
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エレクトリックリボンの29日の定期公演で、chiakiが卒業を発表した。えーまじか!? 次にエリボンのライブに行ったらちーとツーショットチェキを撮ってもらおう。
卒業の理由はちーのブログに。自分の音楽を突き詰めたい、アイドルとソロを両立させられるほど器用じゃなくて、自分に正直になれる音楽を選んだってこと。それに対するぇっかのブログが頼もしい。まっすぐブレずに突き進んで欲しいってこと。ただ、この言い回しには思うところあって、生きるって現象は振り子みたいに揺れ動いて、変化してる (ブレてる) ほうが健全だ。つまりエリボンのちーも、自分の音楽を選ぶちーも、いつか違う展開をするかも知れないちーも、間違いじゃないんだよ。かっこいい生き方をして欲しいってのは全面的に大賛成。またどこか違うシーンで、新しいちーに会えたら嬉しい。僕もリスナーとして、アンテナ鈍らないようにしたい。
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アカデミー賞の授賞式があった。主題歌賞はSam Smith "Writing’s on the Wall" 、作曲賞は巨匠Ennio Morricone!! 御年87歳、映画音楽家歴54年めにして初受賞だ。一連のマカロニ・ウエスタンはもちろん、 "ニュー・シネマ・パラダイス" でも "ミッション" でも "海の上のピアニスト" でも獲れなかった。"ヘイトフル・エイト" の音楽がMorricone作品の中で特に優れてるとは思わない。名誉賞的な。
Rough Tradeの40周年記念コンピ "COVERS VOL. 1" 聴いてみたい。日本で手に入るかな。Bwanaが "AKIRA" をカバーした。FUJI ROCKの出演者が豪華なのは何度も書いたけど、サマソニも気になる。Flo Morrisseyが来日する。姫様!! チケット取った。Diane Birch来日、はちみつぱい再結成...。この辺は検討だな。
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明日からは安静に過ごす。ほんとほんと。
3月3日 いろんな人がいて、いろんなことを言うよ
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表現者ってさ、社会を照らすシャーマンみたいな存在だ。警鐘をくれるかも知れない、安堵をくれるかも知れない、歓喜をくれるかも知れない。普通に生活してる人のすぐそばにあって、でも気づくことができない何かを、指し示してくれる存在だ。でも天性の才能を持った人はごく僅か。たいていは水鳥みたいに水面下で努力してる。
僕は去年、日本のアイドル文化に興味を持ち始めたにわかだ。その前から遥か遠くに、ハロプロやAKBグループが、ミッションに立ち向かう姿を売り物にしてるのを見てた。それってタネ明かしの面白さだし、ストーリー性の面白さだし、僕は表現として非常に無粋だと感じたんだ。喩えるなら、ゴッホの作品よりもその生涯に関心が集まる、みたいなこと。だからエレクトリックリボンにミッションが課せられた時、考えこんで、2月2日と4日の日記に想いを書いた。
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今朝、なっちゃんがtwitterで珍しく弱音を吐いた。ボンクラさんたちは擁護したり戸惑ったり、攻撃的な言葉もあったかな。努力をミッションとして表に出した以上、弱音を吐く権利はあると思う。弱音を吐いたからって努力を怠ってる訳じゃない。特に真面目ななっちゃんは、状況に押しつぶされちゃいそうになったんだと思う。
それからなんでだか、なっちゃんのフォロワーが急増して、今日中にミッションを達成しちゃった。なっちゃんには心からおめでとう、気持ちを楽に持ってねって言いたい。彼女たちが楽しそうじゃなかったら、僕達も楽しめないからね。残るミッションは、ぴっぴのフォロワー数と、定期公演の動員数だ。ツイッタラーとしてぴっぴお薦め。丁寧にフレンドリーにレスしてくれる。ぜひともフォローしてください。定期公演もお薦め、予約制なんでここで予約して観に行こう。
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ひるがえって僕は、骨折したまま無理したツケがきて、少なくとも一週間は安静にするよ。安静≒やることない。日記を書くために生きてるとこある。本末転倒だ。
Rockin'OnのBon Iverのライブレポートを読んだ。プロの文章は表現力が違う。そうそう、こんなライブでした。ハンドルを回すとパチンコ球が転がって、いろんな楽器を鳴らして音楽を奏でる機械が半端なくすごい。葉っぱを振動させてスピーカーにする音響システムが開発された。フェンダー社がまな板を発売した。Negiccoの新曲 "矛盾、はじめました。" がいい。土岐麻子さん作詞 さかいゆうさん作曲 connieさん編曲。C/Wはconnieさん作詞作曲 北園みなみさん編曲。初回限定盤Bにはやけのはらさんと宮内優里さんのRemixが入る。豪華。
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いま小学校では、PM2.5が35μg/立法メートルを超えると、校庭に出られない決まりなんだって。でも教室で1人がタバコを吸うと、PM2.5が300μg/立法メートルを超える。子供の頃に通ってた塾、タバコで部屋が霞んでた。どんな空気を吸ってたんだろう。
3月6日 安静にするってこんなにヒマなのかよ
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肋骨折れ太、さすがに安静にしてる。積読CDや積読DVDに手を伸ばしてる。音楽も映画もシーケンシャルな表現だから、作者が意図した以上の速さでは消化できない。そもそも「消化」するような表現物って必要なんだろうか。もっとこう、魂が表現を渇望するような、若い頃の想いよ戻ってきてくれよ。
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ここしばらく頭の中が骨折でいっぱいだったの、痛みがひいてきて悩みに置き換えられてる。もじゃもじゃもじゃ。「人生詰んだ」って言ってもそこで終わるわけじゃない。負けるとわかってる余生が続く。その余生を少しでもましにするために人は悩む。
僕が生きるモチベーションは「猫と音楽と女の子」。「女の子」が圧倒的に足りてない。定職が定職がって言いながら、現状食うに困ってないんだ。なんで定職に固執するかって、あるとないとでは恋愛の可能性がまるで違うから。軽薄だろうか。僕自身が女性的なんで、社会生活を送るのに女性と関わる方が楽なんだ。
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3日は訪問看護師さんがいらした。骨折の話と音楽の話と。Bon Iverがどれだけ素晴らしかったかってこと。骨折をおして行ってよかった、2月にして今年のベストライブかも。お喋りのBGMはKaitlyn Aurelia Smith、すごく気に入ってくれた。"Euclid"は2015年のベストアルバム候補だ。名前が長すぎて覚えられないけど!!
4日はN氏が遊びにきてくれた。自分のためにも友達のためにも、もう少し都心に住みたい。いつもみたいにご飯を食べて、レコードをかけて、猫を揉んで。僕のレコード好きにはいっぱい理由があって、そのうちひとつはお喋りの邪魔をしない音であること。オーディオマニアじゃないんで、なんでそうなのかはわからない。Animal Collectiveの新譜すごくいいな。MoondogやMargo GuryanやBon Iverや...楽しい音楽の時間。
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5日は異様な眠さで1日中寝てた。大戸島さんごの誕生日か (設定通りだと50歳か...) 。今日はCDを聴きながらもじゃもじゃ悩みごと。猫って普段は好き勝手なとこにいるけど、こっちが精神的に参ってる時は近くにいる。優しい生き物よのう。ツイッターしすぎてファボ規制かかった。ファボれないツイッターなんて!!
アメリカの大統領候補ドナルド・トランプ氏、暴言を吐くだけの泡沫候補かと思ったら意外と人気ある。世界の警察を自称しておきながら、そのトップを選ぶ権利がアメリカ国民にしかないのはまずい。保育園の不足が大きな問題になってる。また自己責任論 (みんな我慢してんだからお前も我慢しろ) が出てきてなんだかね。じゃあ産まないよって結論しか返ってこない。この国は異常な少子高齢化状態にあって、無難な衰退の仕方≒軟着陸を本気で考えないと。
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與座ひかるさん「なぜ今時のプリクラは盛りまくるのか?」すごーくよくわかった。「子猫を拾った! でも飼えない...そんな時にやるべきことリスト」健康チェックから里親探しまで。「息子を失明の危機から救ったのは83kgの愛犬だった」動物は人をよく見てる。
いつもピンクや白を着てるエレクトリックリボンのぴっぴが...なんだか大人びた恰好をしていい女っぽい。何度も書いてる通り、彼女はフォロワーさんを5000人にするミッションに挑んでる。どう、これならフォローする気起きるでしょう。
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Brian Wilsonを形作ってきた音楽・映画・本。映画や本に切り込んだインタビューは珍しい。John CaleがVUの1stの再現ライブを演る。Animal Collectiveが参加する。鈴木慶一さんがTeen Dazeを絶賛した。"Morning World" も2015年の名盤。
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さてと。そろそろファボ規制が解けてるかしら。
3月7日 安静にするってこんなに眠いのかよ
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久しぶりの雨の日。痛みがひいたと思ってた肋骨にじわじわ染み入る。雨は嫌いじゃない。でもこの季節はね、雨に流された花粉が路肩に溜まって明日になると舞い散るんだ。草野マサムネさんも花粉症で、この季節にはライブやレコーディングを入れない。普段は商業的成功を意識してないミュージシャンでも、花粉症の季節だけはSPITZくらい売れればなって思うらしい。
雨のせいか、たくさん薬を飲んでるせいか、今日は一日中眠くて眠くて夜までなんにもできなかった。デフォルトの精神科の薬と内科の薬、それに加えて骨折の痛み止めと抗アレルギー剤、今年の花粉はそれじゃ足りなくて、市販の鼻炎剤も飲んでる。それは眠くなるね...。5日もすごい眠くて予定をキャンセルして、今日も動けなくて、数日おきにこれが襲ってくると生活が成り立たない。
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きのうタイムラインに「おやホロバス」ってタームが踊った。参加費4万円取ったおやすみホログラムの一泊二日スノボツアーが苦行だったって実況ツイートだ。まずおやホロの2人が同じバスに乗らない。宿に着いても部屋が開かない。16時にやっとゲレンデに立って、チケットの有効期限が16時半まで。ご飯が固くて味がしない。メンバーが泥酔して食後のライブが始まらない。数曲歌って1人は宿に強制送還 (宿も食事もメンバーは別) 、もう1人はオタクの部屋で寝落ち。メンバーと会えるのはボッタクリ物販タイムだけ。かくしておやホロオタクは「受刑者」と呼ばれることとなった。
笑って読んだけど、笑える立場だろうか。アイドル業界の闇を垣間見た。エリボンバスがあったとして、僕は乗るだろうか。なにかを試されてるだろうか。
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今朝は猫の「腹減った」で起こされた。ご飯をあげて机に向かって、体調悪いの察したのか2匹揃って足元へ。足を舐められながら作業。疲れ果ててお布団に入ると猫たちもついてくる。いつもは好き勝手な所にいるのにね。珍しい2匹のチュー写真が撮れた。
思うところあって大昔に書いた曲を聴き直した。稚拙だけど音の美意識は変わってない。いまSoundCloudにあがってるのは何十年も前に書いた曲だ。この3年間1曲も書いてない。アウトプットしないと。はっとした言葉。「利己的な人は、自分を愛しすぎるのではなく、愛さなすぎるのである。彼は自分を憎んでいるのだ」。自己肯定の話だ。アウトプットにも飢えてるけど恋愛にも飢えてる。理想は...「優しい」とか「ユーモアがある」にもいろんなニュアンスがあるじゃん。奈良美智さんがツイートする娘は全部ストライク。例えばこの娘。
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話は変わるけど僕、マスクって苦手なんだ。人を判別したり、感情を読むときに口元を見てるから。マスクしてる人と話してる時、この人が誰でなにを考えてるのかわかってない。アイドルさんがマスクした自撮りを公開する意味がわからない。ファッションとしてするなら、もう少しかわいいデザインのがあってもいい。
理由を考える。本来の用途は病気のため。スッピンを隠せる。他人に顔がばれない、温かい。いろんな国を渡り歩いたヤマザキマリさんのエッセイや、アメリカに住んでた友達の話を聞くと、海外にはマスクをするって発想自体がないみたい。最近読んだ記事でも、風邪の空気感染率ってすごく低いって。そもそも、マスクが必要なほど酷い病気なら休みを取る。休みがとれない、顔を隠したいマスクをした日本人に、僕は「喋りにくいよ!! そもそもおまえ誰!?」って思ってる。
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オランダの「住民全員が認知症の村」。認知症の介護のあり方として、グループホームをうんと拡大して村を作っちゃった話。施設に閉じ込めるんじゃなくて、管理された村の中で、できるだけそれまでのライフスタイルで余生を送らせてあげること。
change.orgで、Neil Youngは70歳なんだからYoungを名乗るなってキャンペーンをしてる人がいる。Neil Oldを名乗るべきだって、ジョークなのか本気なのかわからんな。カリフォルニアのライブハウスでモッシュを止めようとしたお客さんが亡くなった。読みがいのあるレポート。モッシュについては思うところある。ceroが「SMAP×SMAP」に出て “Summer Soul" を演奏した。あの番組の視聴者にどこまで伝わったかな。興味を持った人も元から好きな人も、鈴木慶一さんとの対談がアップされたんで、こっちも観てよ。
3月8日 安静にするってこんなに寂しいのかよ
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留年する夢はずっと見続けるんだろうな。留年したのは完全に自分の責任だけど (この話は長い!!) 、いろんな掛け違いが連鎖して、四半世紀たった今でも病んで苦しんで闘ってる。僕、どう考えても金勘定の世界に向いてないじゃん。芸術の世界に何度も戻ろうとして、戻れなかったよ。大人になれば定職について、結婚して子供を授かるもんだと思ってた。親戚や仲間とたまに飲んだりね。
虚しい、寂しい気持ちだけが募って、また浪費癖が顔を出した。ヤフオクでレコードをドカドカ落とした。安定した老後は僕には来ない。浪費なんてしてる場合ではぜんぜんないのだよ。精神を病んだ状態で金銭的にも枯渇したら、もう本当に救いがない。
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猫は優しいのう (ΦωΦ)
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スイミーさん「自分のことを何の価値もないって信じ込んで、誰よりも嫌って、何よりも憎んで、そんな自分を愛してくれって泣きながら叫ぶあなたは、ばかみたい。ばかみたいだ。だから、いつかあなたをばかやろうって叱りながら抱きしめる手がありますように。誰かの温もりの中で、ばかだったなあって泣けますように」。
今日は暑いくらいだった。久しぶりに外に出た。たぬきいた!! さすが「平成狸合戦ぽんぽこ」の舞台だけある。団地は春休みの子供たちが駆けまわって、野良猫の姿は見えなかった。バスの「降ります」ボタンを押せてごきげん。安静にしてた間、お風呂をあがるとパジャマからパジャマに着替える生活で、猫がずっとたたんだシャツの上で寝てたの。今日そのシャツを着て出たら、自分が獣くさかった。肋骨的に、これくらいの外出なら大丈夫だな。
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「アジカン後藤正文に訊く、グラミー4部門を制覇したアラバマ・シェイクスの凄さと、そこから浮かび上がる2016年の今」って記事を読んだ。面白かった。ぜひ読んで欲しいです。
話題はAlabama Shakesの音作りの話から、ミュージシャン同士の関係性について、「Alabama ShakesとCourtney BannettとKendrick Lamarの面白さは、プロダクションとして同じ流れにある」って話へと広がっていった。言葉にできない2016年の美意識を、世界のミュージシャンやエンジニアが共有してる。それは多摩市にこもってる1人のリスナーにもなんとなくわかる。だから毎年Mix CDを作ってるんだ。プロフェッショナルが共有する美意識って、いまリスナーの日常生活の中にこういう音があって欲しいってことじゃんか。だから後藤さんの、社会や政治への関心とも密接に繋がってる。
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日本の音楽シーンがガラパゴス化してることに危機感を持ってるのは、そういう理由もある。つまり、ポピュラーミュージックのあり方と、その国の政治・思想のあり方には深い関係がある。この国の人々は自分たちの内側のことしか見てないじゃん。
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もしNew Orderの "Blue Monday" が1933年の楽曲だったら。BBCが企画して、当時の楽器をOrkestra Obsoleteってグループが演奏した。CHVRCHESのインタビュー記事。Bill Wymanが前立腺癌を患った。早期に発見されたんで完治する見込みだって。
DJみそしるとMCごはんがこんなに売れるとはなあ...ototoyの中だけで盛りあがってた頃が懐かしい。
3月9日 Can you hear me that when it rains and shines?
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3月9日はサンキューで感謝の日なんだって。悩み多き日々なのにカウンセリングは大学の行事でおやすみ。病院に行って薬を貰った。安静期間は今日でおしまい、明日から動き出す。
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非常に残念なニュースが流れてきた。5人めのBeatlesと呼ばれたプロデューサーのSir George Martinが亡くなった。5人めのBeatlesと呼ばれる人はほかにBrian Epstein、Stuart Sutcliffe、Pete Best、4人いるからもういっこBeatlesが組める。Billy Prestonも入れたら5人になっちゃうよ。
でも本当にBeatlesと向き合って、創造の魔法をリードしたのは間違いなくGeorge Martinだ。Paul McCartneyが声明を発表した。深い信頼関係が伝わってくる素晴らしい声明だ。
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もちろん彼が携わったのはBeatlesだけじゃない。1979年に「耳こそはすべて」という半生記を書いた。2011年には「ジョージ・マーティン -ビートルズを完成させた男」というドキュメンタリーが制作された。どちらもすべての音楽好きにお薦め。
George Martin名義でのラストアルバムは、1998年の "In My Life" 、豪華ゲストを招いたBeatlesのトリビュートアルバムだった (日本盤にはBonnie Pinkの "Blackbird" が入ってて、これがいい出来だったんで僕はBonnie Pinkに興味を持った) 。アルバムの最後はGeorgeの美しいオーケストラに乗せて、Sean Conneryが朗読する "In My Life" だ。90歳だから大往生だけど、あまりに寂しいのは遺された作品がまるで色褪せてないからだろうか。
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夜はSOUND AVENUE 905の鈴木慶一 Sound And Magic Radioを聴いた。今回はテーマなし、K1さんがいまかけたい曲をかける。それでいいんじゃないか。神回だった。
Procol Harumの "A Rum Tale" に引っ掛けてトークのBGMにFrancois de Roubaixの "Boulevard du rhum" をかけたり、Allen Toussaintや定番に混じってMoonridersのメンバー内で流行ったMunchener FreiheitやAndy Goldmarkをかけたり、いまのソロツアーのメンバー全員の音源をかけたり、K1さんの美意識に溢れてた。今年の新譜から、School of Seven Bells、Dylan LeBlanc、Yorkston / Thorne / Khanをかけたのも嬉しかった。普段はオールディーズをかけることがおおかったから。どんでん返しもなく、雨の夜に相応しいメローな名曲が並んだ。
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「甘利明元大臣、テレ東取材を中断し提訴『日本は終わりだ。もう私の知ったことではない』」。甘利明という人物にも問題があるけど、これがいまの日本の倫理の基準で、とても原発を扱えるレベルじゃない。ヤマザキマリさんのエッセイ「トランプおじさん、快進撃の理由」。インテリのオバマ氏に飽きて、「偉大なるアメリカを取り戻す!」と豪語するトランプ氏に、面倒なことを考えたくない民衆が短絡的に惹かれてしまう...まるでこの国みたいじゃないか。
エレクトリックリボンのなっちゃん、「わたしがパンダコパンダが好きな理由はね、お互いの幸せを理解した上で、人間と動物が共存しているからだよ」。評論家がアニメ史をたぐって難しい言説を繰り広げる側で、一言であの作品の本質を言い当てた。
3月12日 Their Hearts Were Full of Spring
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The Sonic Executive Sessions "Their Hearts Were Full of Spring"
東日本大震災のチャリティアルバムから。
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あの大地震から5年。早いな。夜は怯えた猫3匹を布団の中に入れて、UstreamでNHKの中継を観てた。Ustream中継をしてくれた中学生と、それを見逃して拡散してくれたNHK広報アカウントさんはいまごろどうしてるだろうか。
6月に初めて被災地に入った。言葉を失う光景だったけど、なんとか言葉にしてツイートした。その時のメモはすぐに歌詞にした。後日談じゃなくて、リアルタイムな記録にしたかったから。メロディはまだついてない。8月と11月にも被災地に入った。11月はこころばかりの支援物資を車に積んで。Ustream中継もした。それ以来行ってない。忘れているわけじゃないんだ...。
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トレンドに「偽善者」ってタームがあった。そんな言葉を使って照れ隠しをしなきゃいけないタイムラインが存在して、でもそれを作ったのは君なのだよ。人は人を想うことができる。
「あのときアンダーワールドが日本のためにしてくれたこと」。ぜんぜん知らなかった。5年めの3月11日にミュージックステーションに出演したのは、ただの新譜のプロモーションじゃなさそうだ。ポリタス3.11から5年、浅生鴨さん「ゆっくり歩いて行こうと思っていた」。あ!! まさにあの時のNHK広報アカウントさんの言葉だった。The Fuffington Post「テレビディレクターが被災地に生きる母親を追い続けた5年の軌跡」。吉田戦車さんのインタビューあれから5年。東日本大震災を振り返り、故郷岩手に思うこと。これがあの時の多くの日本人のリアルだったんじゃないか。
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10日はともかおいく@南青山Lunarへ。彼女の日本人離れしたポップスをどう表現していいかわからなかったけど、津田真さんの「Stephen BishopとCarol Kingとaikoのトライアングルの真ん中」って表現に納得した。安静期間からの復帰、骨折の痛み止め、花粉症の薬に心地良い歌声が重なって、ライブ中にうとうとしちゃった。それをともかおさんに指摘されて、また嬉しかったりね。
11日はグループチャットのオフ会。初参加なのにLINEサーバーが落ちた!! ふだんみなさんディープなジャズの会話をなさってるんで、お話に入れるか心配だったけど、ジャズに限らずいろんな音楽の話をして、楽しい時間を過ごせた。ありがとうございました。安静のあとの外出は疲れ果てた。お布団にたどりつけずに床で寝てた (p_-) 明日からまるまる一週間遠出が続く。大丈夫かな。
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ドネーションサイトでよく震災関係、動物関係の募金をしてるんだけど、こないだドネーションが成立して決済が済んでから、実は問題のある某宗教団体がバックについてることを明かしてきた。みんな気をつけて...。是枝裕和監督の「『歴史修正主義』に抗するために」。ご多忙な中よくまとめた、真摯で大切なメッセージだ。「命の恩人に会うために毎年8000km泳いでくるペンギン」の話。7年前に外国人の女の子が「ピカチューパン!!」って叫ぶ動画が流行った。ふと思い出してその後を辿ったら、バンドを組んでFUJI ROCKに出てた。
Nana Vasconcelosが亡くなった。僕の大好きなジャズやロックのミュージシャンとも共演したパーカッション奏者。最近の売れ線若手、洋楽を聴いていない説。日本の音楽家は洋楽をどう翻訳するかってところでオリジナリティを獲得してきた。いまはコピーのコピーで自家中毒おこしてる。カフェの音を再現するサイトが楽しい。ピアノや雨や、環境音をミックスできる。作業中に流してる。
3月13日 だいじょばない
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疲れと気圧の急降下で今日も寝込んでた。超やせる夢見た。柵とかすいすい通り抜けちゃう。今日行く予定だったライブの入場料7000円 (決済済) も痛いし、空席を作ってしまって申し訳ない。
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明日はエレクトリックリボンの定期公演に行く。お願いがあります。エリボンはミッションにチャレンジしてて、達成できるかできないかの瀬戸際にいる。残る課題は定期公演の動員だ。ぜひ観に来ませんか。僕が突然アイドルに振れて驚いてる方にも、堂々とお薦めできるエレポップです。
まずは明日14日 (月) 新宿レッドノーズにて20時から。名乗りでてくださった方先着5名様にビールおごります。ミッションを達成して、「僕が」アルバムを聴きたいからね。要予約です。
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内田樹さん「日本はこれからどこへ行くのか」。なにごとも成長には限界がある。着地点を探そうよって話。「すべてのステイクホルダーが納得できる対案が出るまで戦い続けるという人たちはどちらかが (あるいは双方が) 死ぬまで戦いを止めることができないだろう」。ちょっと長いけど、ぜひ読んでください。
長野の「忘れられた被災地」。3.11の翌日に長野県で震度6強の大地震があった。忘れられた被災地が、未来に向けて動き出してる。こういう年の取り方良いって思わせてくれるおじいちゃん・おばあちゃんたち。いままでの流れ的に、たぶん僕はこういう年のとり方をするよ。ディープドリームを使った写真と絵画の融合作品。アートから畏怖の念が消えたら終わりだけど、こういう試みを否定しない。
3月16日 SIDE-A 音楽の喜びについて
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ストラヴィンスキーは言いました。「音楽鑑賞には努力が必要である。ただ聴くだけならアヒルでも聴いている」。山下達郎さんは言いました。「プロのミュージシャンになるには、本当に世の中には色んな音楽がある、そう認識すること」。山口一郎さんは言いました。「難しい=面白くない、になりつつある今の時代では、難しくて美しい物は知られ難い」。
音楽に限らず、「表現」を楽しむには経験と鍛錬が必要だ。音楽ってアイドルやアニソンやボカロみたいに、情報を詰め込んでラッピングされたものとは限らない。それはもう果てしなく広く深い海原だ。畏怖の念を抱きながら、航海に出てみるといい。聴いたこともない音と音の隙間に、とんでもない喜びが待ち受けている。ってことを伝えたくて、18年もこのサイトをやってるのかも知れない。
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14日は冷たい雨の中、エレクトリックリボンの定期公演へ。彼女たちに課せられたミッションに、最初は疑問を持ったし厳しいと感じた。でも彼女たちは、ひとつひとつ確実にクリアしてる。それは彼女たちの努力、もしくは「応援したい」と思わせる彼女たちの努力の賜物だ。アイドルはファンが育て、ファンはアイドルが育てる。ボンクラさんたちの人柄は、エリボンの大きな武器だと思う。
アイドルって生半可な仕事じゃない。レッスンしてライブしてファンサービスして、そんな中で疲れを微塵も見せずに、満面の笑顔で歌い踊り、幸せな気持ちにさせてくれる。この日も楽しかった。ホワイトデー企画で、公演後の物販に「デート服」で出てきてくれた。それぞれのデート観がわかって興味深かった。次回は19:00スタートで、持ち曲ぜんぶ (30曲くらい?) 披露する。年末のワンマンが17曲だったから、30曲は演る側も観る側も体力勝負だ。
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15日は、sugar meさん、柴田聡子さん、田中茉裕さん、O.A.優河さんっていう、僕が企画したみたいな (してないよ) ライブイベント "Singin' In The Moonlight" を観てきた。
初めて観た優河さんは、高音から低音まで響く声の深みに浸った。天性のシンガーだ。先輩たちとの棲み分けが課題かもな。何度も見てるsugar meさんは、可愛らしい声と乾いたギターが奏でる、日本人離れした、でも親しみやすいステージ。まっすぐに芯が通って、MCやオフステージからも人柄が伝わってきた。柴田聡子さんは、あの澄み切った歌声の中に、怒りさえ感じる鬼気迫る演奏だった。そういえば縁あって、「柴田聡子は女優だ」ってテキストを書かせて貰ったことがある。初めて観た田中茉裕さんは、音源で受けた衝撃以上のエネルギーがあった。楽曲も胸掻きむしる歌声も、唯一無二の存在だ。
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16日は、SOUND AVENUE 905「鈴木慶一のSound And Magic Radio」改め「緒川たまきの無作法をお許しください」を聴いた。エクスペリメンタルで胸躍る音楽の冒険だった。ここまで踏み込むと、ついてこれない人もおおいと思う (冒頭の話に繋がる) 。若い頃の僕にとって音楽の師匠だった慶一さん、憧れの女性だったたまきさん。こうして自分の好きな人がつながっていくのは嬉しい。
たまきさんは、100万回生きたみたいな懐の深さがある。美人で聡明で穏やかで趣味が良くて最高だけど、人としてとてもかなわなくて嫁にはできないな。文化系を装いながら、結局スポーツマンになびくタレントさんは非常におおい。そんな中で、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんと結婚したたまきさんは、文化系の鏡だと思ってた。でも実は、たまきさんを嫁にできるケラさんが凄いのではないか。
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Shirley Anne Hofmannの "Somewhere Over The Rainbow" に始まり、デジタル・クンビアのゴッドファーザーDick El Demasiadoへ。慶一さんは「幸福と死、異物感のぶつかりあい」と評した。クールダウンのThe Real Tuesday Weldも好き。
ポルノ女優の曲を流して「20代がもう『大人』だった時代、それは大人が色気をまとっていた時代なんです。みなさんも大人になったかしら」。The Dead Brothersで箸休め、VoksはPyrolatorみたいな揺らぎの世界。慶一さんがPeter Sellersの朗読するA Hard Day's Nightをかけて、再びDick El Demasiadoへ。バンド名は「私が言おうとしてました?」って意味らしい。L.Pierreはモンドの極北。Oreka TXの、バスクの打楽器チャラパルタで穏やかに着地した。「春は植物が芽を出して地面が浮いた感じ、人も浮かれちゃうんです」、慶一さん「シャーマニズムだね、幸せな春でした」。そうでしたね。
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FUJI ROCKの出演者第3弾が発表された。James BlakeとTrashcan Sinatrasは嬉しい。Jump With Joyが今年のミクスチャー枠なのかな。Mark Ernestus' Ndagga Rhythm Forceも気になる。Microstarが3年半ぶりの新曲をリリースする。
録音時間が長くて周波数範囲の広いアナログレコード、HD Vinilが開発された。いままでのアナログレコードと100%互換性がある。アナログレコードをハイレゾに変換できるプレイヤーが発売される。オーディオ機器から楽器、レコード、CDを扱うためのグローブが発売される。そのままクリーナーにもなる。
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音楽以外の話題をSIDE-Bに。
3月16日 SIDE-B 教科書はよく読むと意外と大切なこと書いてある
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アカデミズムを信じてる。ここ最近、カウンセラーさんとうまく噛み合ってきたような気がする。話してるうちに、頭の中のもじゃもじゃが整理されてく。
話題は前回の続きで、定職のこと。なんで定職にこだわるかって、コミュニケーションに飢えてるから。新しく出会った人や長いこと会ってなかった人に、「いま何やってんの」って聞かれて説明するのが難しい。もうひとつ、この歳で恋愛の可能性を探るとして、理解を得るのが難しい。これですって肩書きが欲しい。現状では食うに困ってないし、社会貢献への強い志があるでもないんだ。で、不純なりにも就職欲があって動かないのは、それよりも自分の時間が欲しいから。表現したいからなんだ。それもひとつのコミュニケーションだ。コミュニケーション欲がコミュニケーション欲を阻んでる。
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大雑把にそんな話をした。道は遠いな。まずできることは...基礎体力作りと、あともうちょっと他人に関心を持ったほうがいい。デブも困ったね、久しぶりの人に「いま何やってんの」って聞かれる前に、間違いなく「その体どうしたの」って聞かれるし、なんなら「えっ誰!?」ってくらい太ったからね。運動カー!! 「体重減らさなくても身長伸ばせばいい」天才かよ。...プール行きます。ウォータースライダーはやらない。浮き輪で滑るやつはちょっとやる。
先週おうちで安静にしてたんで、街が珍しい。きれいなお姉さん、きれいなネイル、バキバキのiPhone。修理しなさいよ。京王電鉄が帰宅時間に合わせて、座席指定列車を走らせる。電源と無線LANつき。体調的に電車に座れるか座れないかは死活問題なんだよ。最高か、京王電鉄最高か。団地で一番懐いてる野良猫のブサを見かけない。
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BBCが日本のマンガの性表現についてまっとうな記事を書いた。日本のマンガ文化は進化しすぎて、その芸術的価値がなかなか海外の人に理解されない。国連にも頭ごなしに批判されてる。竹宮惠子先生のインタビューは説得力があった。
「セーラー服と機関銃」について会田誠さんの泥酔ツイート。「橋本環奈さん...例えば僕の絵に出て来そうなタイプだけど...それでいいのかな。僕の作品はコンセプトが主で、ビジュアルは従だから成立するが...ビジュアルが主のアイドル業界なら薬師丸さんのようなブス (インディビジュアル) 要素が必要では? とゆうわけで論理的に考えた末の結論ですが、橋本環奈さんは僕の絵のモデルをしに来るべきではないでしょうか、すっぽんぽんで」。こういうウィットも理解されるのは難しいかもね。インディー・ジョーンズの新作を撮ってるらしい。PUFFYが「とまり木にあのハリソン・フォード」と歌ったのは19年前で、当時すでにハリソン・フォードはベテラン俳優だった。まだインディー・ジョーンズ演れるのか。えっ73歳なの!?
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Instagramが「時系列」から「関心度が高いコンテンツ順」になるらしい。なんでみんなタイムラインを嫌うの...。SNSの潮流は弱小ユーザーに冷たい。「頭の体操」の多湖輝さんが亡くなった。本がベストセラーになってゲーム化された。脳トレみたいな似非科学じゃない、まさに頭の体操と言うべき楽しいパズルだった。
3月20日 SIDE-A 恋はみずいろ
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今日の日記はこの写真を自慢したいがために書いてる。18日にFlo Morrissey@新代田Crossingを観に行った。20人も入ればいっぱいの小さいバーだった。えっ世界の音楽男子をとろけさせてるFloちゃんをこんな近くで観れちゃうの!?
会場はゆるふわでお洒落な感じかと思いきや、髭面の業界人ばっかり。フロントアクト氏は魂込めたアシッドフォークで、どうでもいいけどそれ人に聴かせる演奏なの!? 主催者氏はチューリップハット、つまりはそういう村なのだった。Floちゃんのファッションがフォークロアなんで、いまだにヒッピーやってる人たちが集まっちゃった。Floちゃん「このブーツは古いもので...」ってMCしたら主催者氏が「OldなものはぜんぶGoodだ」、それに対してFloちゃん「私たちはConversationが必要みたい」ってやり取りが状況を象徴してた。
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Floちゃんの演奏はサイコーだった。スラーした独特の歌い方とソングライティングはアジア的でもあって、ルーツはどこにあるのかな。70年代ならばヒッピーの影に隠れてた、Nick DrakeやVashti Bunyanに近い感覚。最近ならばJoanna NewsomやDavendra Banhartかも知れない。繊細で佇まいに気品がある。"恋はみずいろ" こと "L'amour est bleu" をフランス語で歌いこなしたり。
終演後、すっかりとろけて話しかけて、ダメ元で写真をお願いした結果がこれ。彼女の方からこの距離まで近づいてきた。僕の顔、動揺してる。国際結婚か...ないでもないな。21日はJuana Molina@晴れたら空に豆まいてを観に行く。えっあの小さいライブハウスで観れちゃうの!? Alternative Tokyoも笑っちゃうくらい閑古鳥だったそうで、いまオルタナティブな文化って需要ないんだな。
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19日は雨の中、腐れ縁と都内巡り。大遅刻した。電車の向かいのガールがタイプなんで婚姻したいし、朝から何も食べてないんで飲食したい。まずは西麻布Le Souffleでスフレを食べた。メレンゲでふたをした焼き菓子。膨らんだところにリンゴとカルヴァドス酒のソースを流し込んで、しぼむ前にさくさく食べる。
夜はかに道楽、正直なめてたわ。かに酢やかに味噌はもちろん、刺身から唐揚げからお寿司までぜんぶかに、ぜんぶ旨い。難波のあきんどの本気をみた。一大かにテーマパークだった。腐れ縁が誕生日ちょっと過ぎだったんで、心ばかりのプレゼントを。昔はプレゼントってどうしていいかわかんなかった。口を開けば悪口しか言わない腐れ縁が、「最近勘が良くなったよね、正解みえてる」って。誰にどんなものが喜ばれるか、ある時ふと降りてくるようになったんだ。
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今日は美容室へ。お気に入りの美容師さんが辞めちゃってから指名なしで通って、次のお気に入りを探してるんだけど、指名なしだと自動的にあのおにいさんに当たる仕組みなのかな。髪がトゥルトゥルになったんで、女子は積極的にさわりにくるべきだし、よしよしとかぽんぽんとかするのも好ましい。
ここ数日は暇な時にMiitomoしてる。任天堂がリリースした、アバターを使ったSNSみたいなサービスだ。最初のうちは夢中になってやってたけど、ある程度初期設定を終えたら、友達と絡まなくちゃぜんぜん楽しくない。友達になるには対面でQRコードを交換するか、twitterやFacebookと連携するか、ニンテンドーアカウントを作らないといけない。誰かおじさんと遊んでください。こういう新しいサービスは、やってみないと気がすまない。
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考えこんでるよをSIDE-Bに。
3月20日 SIDE-B 穴の中で僕たち
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A仔ちゃんとこんな話をした。暗い穴の中でいつか誰かが助けてくれないかずっと待ってた、自分で這い出る力のない時期に助けて貰えなかった経験が、精神を病む原因になるんじゃないかって。僕はジャストナウ穴の中だ。両親を亡くして、弟や親戚に受けてる仕打ちは何度も書いた。殆どの人がWikipediaに載ってるあの名家の皆さんにとって、僕は早く死んで欲しい恥さらし以外の何者でもない。恫喝されて、這い上がる手を踏みにじられてる。でも知性を放棄した人と関わっちゃだめだ。A仔ちゃん「ゴキジェットシューだよ」。
つとめて客観的にみて、あの一族がおかしい。ってわかってても、自分の方が甘えてるんじゃないかって責めちゃうことがある。そんな時は猫たちを見る。だらだらだらだら。生き物ってこんなに甘えて生きていいんだって勇気を貰えるね。
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小鳥遊しほさんの新連載「メシ付き人生相談」、独身男性の家を訪ねて、手料理を振る舞った上に、人生相談に乗ってくれる。最高かよ。1回目を読んだ。恋バナだ。若い子を捕まえろって。いい歳して合コンに来るような女性は結婚しない or できない理由がある。現実的になりすぎてる大人より、若い子と一緒に成長した方が相互理解を形成しやすいって。依頼人は動物園デートに自信があるそうだ。動物の知識が半端ない。「へーモテなそう」。女子は知識なんて期待してない、一緒に「かわいい」とか「きれい」ってキャッキャしたい。自分の言いたいことばっかりじゃなくて、お互い何が必要なのか汲み取る余裕が大事なんだって。あー身に覚えがあるわ...。この日記の長さからして、「自分の言いたいことがありすぎる」感じが溢れてる。
高田純次さんの言葉「歳とってやっちゃいけないことは『説教』と『昔話』と『自慢話』」。通じるものがあるね。
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アメリカのジャズのコレクターが、1000時間以上あるコレクションを解説付きで無償DLできる状態に公開した。
ある中学生にどんな音楽を聴くか尋ねたら、「データ量がかかるから聴かない」って返事がきたそうだ。その子は音楽の聴き方をストリーミング以外に知らなくて、データ通信量を音楽に割く気がない。技術は音楽を幸福にも不幸にもするね。
3月22日 SIDE-A 晴れたら空に
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21日はJuana Molina@代官山晴れたら空に豆まいてへ。いままでの来日公演はSTUDIO COASTやLIQUIDROOMやビルボードライブだったんで、晴れ豆のサイズで観れるなんてびっくり。
フロントアクトはASA-CHANG&巡礼。ASA-CHANGはかれこれ20年近く巡礼をやってて、スタイルもメンバーも変化させながら、ポピュラー音楽の遥か辺境を漂ってる。一方で彼は東京スカパラダイスオーケストラの創設者でもあって、スカパラはドラマのタイアップで主題歌を歌っちゃうようなJ-POPシーンのどまんなかにいる。そもそもASA-CHANGの構想の中にあった「東京スカ」ってどういうビジョンだったのかな。久しぶりに聴いた巡礼の演奏は、カットアップされた声とタブラと管楽器が緻密に絡み合ってた。エクスペリメンタルだけど、人間の痛みと救いを感じる音だった。
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Juana Molinaは初期の打ち込みから、1人でルーパーを使って音を重ねていく時期、アコギ1本でフォークロアを歌う時期もあった。今回はキーボード・ギター・ベース / ドラムス / 本人はヴォーカル・ギター・キーボード・ルーパーって編成。前半は淡々と揺らいだ演奏が続いて、ある時スイッチが入ったみたいにエモーショナルにシフトした。4つ打ちのフロア (畳) 向けのリズムや、ロックなギターソロまで聴けた。本人も、あの繊細なイメージはどこへってくらいご機嫌だった。Bon Iverを超えて、今年の暫定ベストライブ。
終演後、まさかのサイン会が始まった。アナログ持ってくればよかったな。拙い英語で想いを伝えて写真を撮って貰った。緊張で眼が泳いだ。mueさんとkonoreさんに会った。みんな満足そうだ。
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ちょっと前に部屋の模様替えとレコードの整理に手をつけちゃって、部屋が惨憺たる状況にある。今日はエレクトリックリボンのぴっぴの書いた歌詞らしきものに曲をつけてみたくて、でも頭がまるで働かなかった。やることはたくさんあるのにボケー。
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大きなニュースと思うところをSIDE-Bに。
3月22日 SIDE-B 2016年、春のリアル
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ベルギーのブリュッセル空港と地下鉄で、大きなテロがあった。34人が亡くなって、180人以上が負傷した。ティアンジュ原発でも職員が避難してる。イスラム国が犯行声明をだした。去年のパリの同時多発テロで、容疑者が拘束されたことへの報復かも知れない。ヨーロッパ怖いなってツイートを見た。ヨーロッパだけじゃない、もう世界に安全な場所なんてないんだよ。
ゆうきまさみさん「すごく大雑把な印象だけど、『あるところに線を引いて境目とすることで問題解決を図ってきた』のが20世紀で、『境目なんかないじゃないか』とみんなが気づいちゃったのが21世紀なのかなあ、と」。世界では2000年のアメリカ大統領選でブッシュ氏が疑惑の勝利をしてから、日本では3.11が起きてから、歴史が大きく変わっていまもその延長線上にいる。
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人工知能が書いた小説が、星新一賞の一次審査を通った。人工知能にそこまでやらせる是非はわからないし、わからないから実際にやってみるんだろう。でもやってみたらもう後戻りはできない。かつてインターネットを民間に開放するべきかって議論があった。民間の手に渡って、いいこともあったし悪いこともあった。社会を根底から覆したよね。もうインターネットのない時代には戻れない。
きのう「#そこまで言って委員会NPは打ち切りに」ってタグがトレンドにあがった。よくよく見たら殆ど「パヨクがこんなタグ作って草」みたいな、自称ウヨクのツイートだった。日本の現状は、国の衰弱を嘆いて知性を放棄して虚勢を張る、トランプ氏に票が集まるアメリカによく似てる。保守を名乗るならせめて保守思想を勉強しなさい。これ、インターネットのひとつの「罪」だ。
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ヤマザキマリさんのコラム「イタリアで働き過ぎの私は向こう見ずなチャレンジャー?」 (名誉のために、毎回タイトルをつけてるのはヤマザキさんじゃなくて編集だ) 。日本人の几帳面さとモラルは、海外で高く評価されてる。一方で、過剰な働きぶりは非人道的で理解できない、非難の対象になってる。そんな中、イタリアでマンガ家という忙しい仕事をしている苦悩を綴ってる。「お婆さんになってからも締め切りが怖くてびくびくしながら生きていくのは辛いに決まって」る。
Yahoo!ビジネスに、「訪問先で出された『コーヒー』を飲んではいけない理由」って記事があったらしい。答えは「お茶を飲んでいる時間がもったいない」からだって。僕にもお茶を飲む時間がないほど忙しい時期があった。あの経験は人生にも社会にも、何にも役にたたなかった。お茶を楽しむ心のゆとりくらい持った方がいい。
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Appleが新商品を発表した。目玉はiPhone SE。iPhone6シリーズの欠点はひとつ、日本人の手に大きすぎて落とすんだよね。次に割ったら買い替えだな。iPhoneのもうひとつの欠点、壊れやすいケーブルは保証期間内なら無償で交換できる。Appleのサイトをポチポチクリックして届くのを待つだけ。これ知らない人がおおい。
「ブランドのためのInstagramは終わった」。Instagramがなんでタイムラインを廃してアルゴリズムで並べ替えられるようになったのかって記事。僕みたいな弱小ユーザーは切り捨てられる。Facebookが関わるとおおよそ残念なことが起きる。
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イギリスの自閉症の女の子が、猫との交流で症状を大きく改善させた。つくづく猫って偉大な生き物だ。僕も彼らがいなかったら、いま生きていたかわからない。
ダ・ヴィンチ・恐山さん「微生物でもできる! 大物に見せるインタビュー講座」。恐山さんのテキストは、ただの漫文じゃなくて調査と観察力のたまもので、うっかり説得させられちゃう。
3月27日 内から湧きあがるエナジー的なもの (が足りない)
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予定をずいぶん減らしたんだけどな、基礎体力の衰えが深刻だ。23日はカウンセリングの日。行けなかった...。いいセッションが続いてたんで残念。お互いのタイミングがあわなくて、次に行けるのはずいぶん先になりそう。で、かれこれ6日間ひきこもってた。24日は訪問看護師さんがいらしてほっこりいい時間。あとはtwitterしたり、Miitomoしたり。陽が暮れる頃に起きだして部屋の掃除。たまっていたゴミやレコードの整理、部屋の模様替え的なことを。
っていうのは26日に鍋会をしたから。なんとか間に合ってよかった。気の置けない仲間たちと久しぶりに飲んだ。やっぱり人と会わなきゃダメだな。鍋は妹尾河童さんが日本に紹介した白菜鍋ピェンロー。この顔ぶれだといつもピェンローになる。みんなもしこたま飲んでたけど、ちゃんとおうち帰れたかな。
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SOUND AVENUE 905、鈴木慶一のSound and Magic Radioを聴いた。KERAさんをゲストに招いて生放送でNo Lie-Senseの "Japan's Period" をかけた。
"Japan's Period" は1964年に焦点をあてたコンセプトアルバムだ。そういえばこの番組の最初のテーマも1964年だった。高度経済成長期、労働者の汗と埃と希望と、でもいまから振り返るに何か大きな間違いを犯した分岐点。Another side of "MANIA MANIERA" だし、2016年なりのニューウェーヴだ。トークのBGMに寒空はだかさんの「東京タワーの歌」が流れた。むかしKERAさんのライブイベントに緒川たまきさんが颯爽と現れて、「東京タワーの歌」を歌って「ごめんあそばせ」って去っていったことを思い出した。この日の放送で最終回。週に一度の楽しい音楽の時間が終わっちゃった。
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世の中の空気がよくない。マイクロソフトが実験してた人工知能がヒトラーを礼賛するようになって、実験が中止された。倫理や思想の是非を問うのは人間でも難しい。自民党から擁立される乙武洋匡氏が、5人の女性と不倫してたことがわかった。彼は思考回路が男の汚い部分そのままって感じで好きじゃない。「ゲスの極み乙武」って言葉が流れた。誰がうまいことを。自民党の大西英男氏が、自民党を支持できないっていう巫女さんを非難した。まだ国家神道の考え方から抜け出せてない人たち。日本人が万物に神を見出して、畏怖の念を抱く感覚は好きなんだ、それをどう利用するかだよね。
離乳前の子猫を保護したときの手引書「てのひら子猫の育て方」が素晴らしい。無償DLできる。オランダの運河に浮かぶ保護猫の避難所のレポート。やっぱり将来は動物に関わりたいな。
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Brian Wilson and Friendsの、"No Pier Pressure" 発売記念ライブのCD+DVDがリリースされる。発売日前なのに売り切れ...。アメリカでアナログ盤の売上が無料ストリーミング収入を上回った。古い機械の音を集めたサウンドミュージアムができた。
FUJI ROCKの出演者第4弾が発表された。目玉はBabymetalとThe New Mastersoundsかな。FUJI ROCKのボス日高正博氏のインタビュー読み応えある。大滝詠一さんの「君は天然色」の「君」についての考察。曲の景色が変わって聴こえる。
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明日は久しぶりの外出。免許証の更新に行って、その足でエレクトリックリボンの定期公演を観に。持ち曲30曲を全部演奏する。伝説のライブになるよ。でで、この日の動員数でミッションの成否が決まる。ここで予約して、ぜひ観に来てください。満員にしたい。
3月29日 疲労困憊のPre-Birthday、あるいはなっちゃんとエリボンに想うこと
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明日で44歳になっちゃうよ!!
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春の陽気は変わりやすいから、最近天気予報がよく外れるなって感じたら春なんだって。
きのう免許の更新に行こうと思ってたのに、体調が悪くて行けなかった。今日の用事も行けなかった。今月は行けなかった用事がいくつあったかな...。肋骨を折って安静にして基礎体力が落ちたのと、花粉症の抗アレルギー剤が重なった。「肋骨のひびや骨折は油断禁物」って記事。僕の骨折は1本だけ違う方を向いてた。ブリュッセルに続いてパキスタンでも大きなテロがあった。エジプト航空機がハイジャックにあった。こんな不穏な未来を想像できただろうか。パリのテロで、隠れてたところにFacebookの「友達に無事を知らせましょう」の通知が鳴って、射殺された人がいたらしい。
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エレクトリックリボンの定期公演は這って行った。ぴっぴが朝に足を骨折して、歩くのもままならないって。それでも椅子に座って最後まで盛りあげた。持ち曲を全曲演奏するライブ、いい曲だらけでびっくりした。もちろんパフォーマンスも素晴らしい。ニコ生のライブの時「地上波に普通に出られるレベル」ってコメントがいっぱいついて、本当にいまの彼女たちの置かれてる状況は不憫だ。
終演後、なっちゃんが4月をもって卒業する旨を発表した。ちーに続いてきみもか。僕はなっちゃんのミスiDへの挑戦の時に、ずいぶん投資をした。それが真面目過ぎる彼女の、プレッシャーになってないといいなってまず思った。終演後、なっちゃんとちょっと話した。自分で考えて決めたたことだから。スキルさんもいろいろ大変そうで、お互い幸せになろうねって言ってくれた。
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4人が笑って歌い踊るエリボンが大好きだった。今後をただ見守るしかない。僕がなっちゃんに投資したのはエリボンが好きで、その代表として彼女が前に出てたからってことなんだけど、もしほかの子が出てたらあそこまで投資したかはわからない。僕にそうさせるだけの魅力があったことは確かだ。
なっちゃんがミスiDのアー写.com賞を取ったとき、自分の力じゃなくてスキルさんがくれたようなもんだって言った。でも審査員のやついいちろうさんが書いた通り、「沢山の親身になってくれるファンを持っているというのは凄い力だし、これまでの振る舞いの結果なのでnatsukiさん自身の力だと思います。自信を持って進んでいってください」としか言いようがない。僕は彼女を知って日が浅いけど、考えて悩んでどんどん素敵になっていった。
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僕はエリボンも、秋に卒業したあすかさんも、ちーもなっちゃんも、これからも応援する。エリボンに新メンバーが入れば、彼女たちも応援するだろう (こればっかりはわからない) 。なっちゃんは「ブログを書くね」ってツイートしたっきり、21時間なにも言葉を発してない。考えこんでるんだろうな。愛されるのが仕事だ、愛されることを楽しんで欲しいなって思う。それはほかのみんなもね。
寺嶋由芙さんがこうツイートした。「ヲタクのなつきちゃん好きだけどアイドルのなつきちゃんはもっと好きだからこれからも楽しみにしてるね、推すね(゚ω゚) 」。寺嶋由芙さんはエリボンフェスの時に、多忙の中を縫って大きなサプライズをくれた。みんな優しすぎるよ。胸かきむしられる。もっと器用に生きよう。僕もか、僕もだね。ズルはしないでいこう。猫とチュー。
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民進党が発足した。「立憲主義を守る」っていう当たり前のことを旗印にするしかない。正直そんなに期待してるでもないけど、独裁国家と化してる日本には対抗勢力が必要だ。なにを言っても「バヨク涙目」としか返せない、都合の悪いニュースには目を瞑る人々は、どんな未来を夢見てるのかな。安保関連法案が施行された。長崎の被爆者団体が抗議声明を出した。とり・みきさんが、亡くなった小山田いくさんについてブログを書いた。一度しか会っていない「ライバル」への想いは強く胸を揺さぶる。
The Dream Academyが再結成して、10月に来日公演するそうだ。なんとまあ。嬉しいニュースでもあるし、不安もないでもない。「憎しみは、それをいだいた人間の上に返ってくる (Ludwig van Beethoven) 」。時として人を憎まざるを得ない運命、気をつけよう。
3月31日 Life Is A Minestrone
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大変だ、30日で44歳になっちゃったよ。「44歳」でググッてみた。禿げ散らかしたおじさん、初老と言っていい写真が並んだ。僕もこっち側の人間なんだー。44歳になったら婚活諦めましょうって記事も出てきた。3人が「探すのをやめた時 見つかることもよくある話で」ってレスをくれた。踊りましょうウフッフー。
その時がきて、LINEやタイムラインがぽぽーんってなった。24人のおめでとう、嬉しかった。ま、自分から直前にアピールしたわけだけど。googleのトップページが誕生日仕様になってて、誰かと思ったら自分だった (google+と連動してた) 。自分が44歳になるとは夢にも思わなかったし別に早く死ぬと思ってたわけじゃないし、リアリティがないんだよ!! 加齢臭に贖えない事実もあって、若さはもうしょうがない。青臭さは手放さないで生きて参りたい。
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そんな誕生日は免許証の更新、病院、そしてビルボードライブ東京へ。案の定2度寝して、スリリングな1日だった。極めてペーパーに近い優良運転者として、安全運転への想いを新たにした。よくわかったのは、講習ビデオで一時停止を守らなかった鈴木さんが可愛いということだ。鈴木さんになら、痛くない程度に跳ねられてもいい。お見舞いにきてくれて、なんやかんやなりたい。
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ビルボードライブ東京は何度行っても迷う。東京ミッドタウンのフロアガイドに載ってないんだ。で、何度行っても仕組みがわからない。チケットを買ったあと、電話しなきゃいけなかったみたい。かしこまった店員さんヤンキーっぽさが抜けてない。田舎者の夢見る東京...。成金がデートに来るところなのだね。はーカプリコ食べたいな。
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10ccを観た。冗談から始まったようなバンドなのにね、こんな気取ったところでしか出来ないのか。ベテランを引き受けるカジュアルな箱が必要だ。オリジナルメンバーはGraham Gouldmanだけ、2.5ccなんて声もあった。でもほかのメンバーも参加歴は長くて、大雑把に「10ccを観た」と言っていいんじゃないか。
ライブは最高、汗だくで盛りあがった。"I'm Not In Love" のイメージで来ちゃった人は驚いたかも。バブルガムなバンドだよ。"The Things We Do for Love"、"Life Is A Minestrone" 、"Art for Art's Sake" 、"I'm Not In Love" とヒット曲を繰り出して、"Dreadlock Holiday" で本編終了。アンコールは "Donna" をアカペラで!! "Rubber Bullets" はシンガロン状態。楽器を取っ替え引っ替えみんな何しても上手い。イギリスのシーンの粋と底力を観た。
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エレクトリックリボンのなっちゃんの卒業について、なっちゃんがブログを書いた。「勧められるがままに金髪にして、歌を歌って、そうすればたくさんの人に好きになってもらえるんだ。と思ってステージに立っていました。わたしが選んで出来上がったわたし。じゃなくて、誰かの正解で出来上がったわたし。だけど、わたしはそんな自分に納得がいかなくなりました」。アイドルって夢を与えるのが仕事でもあるし、愛されることが仕事でもある。で、それはみんなで作っていくものでもいいんじゃないかな。「金髪、それ採用」ってなっちゃんが決めたなら、それはなっちゃんの考えだと思うよ。
とり・みきさん「僕もマンガに命なんかかけてないのでかけてる人の言葉を聞くと一喝されたような気になってただただ恐れ入るばかりです。というかなんにでも命なんかかけちゃいかん。寝ましょう」。
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エジプト航空機のハイジャック事件はテロや政治的なものじゃなくて、「別れた奥さんに会いたかった」からだって。機内では人質と、2ショット写真にも応じたらしい。エジプトの外務官僚は「テロリストはクレイジーだけどバカじゃない」ってコメントした。もちろん怪我人もなく人質は全員解放された。
「安倍首相赤っ恥 クルーグマン教授が極秘会合の中身を暴露」って記事。つまり、安倍政権がもう結論を決めたことに、形として専門家を呼んでお墨付きを貰おうとして、合わない意見は聞かなかったことにしたと。ネトウヨとおんなじだ、都合が悪い記事は話題にしない。東京オリンピックの新国立競技場のコンペに勝った建築家のザハ氏が亡くなった。僕はザハ氏の案は好きじゃなかった。でもトラブルの原因は日本側の対応にあると思ってる。
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動物の話題を...。犬猫を、親と生後8週間は一緒に育てることが、札幌市の条例で決まった。子供に社会性や免疫力をつけるために必要な期間。殺処分対象の犬を、NPO団体が全頭引き取ることが広島県で決まった。全国に、ほかの動物にも広がるといいね。北海道にある三城牧場で、ネズミを駆除するために猫の警備員を募集してる。殺処分の対象になっている猫も採用するそう。
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秋にGold Pandaが来日する。行きたいけど秋に自分がなにしてるか想像つかないなー。
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