DIARY 2016年9月


9月3日 白秋

もし夏休みの初日に戻してくれたらちゃんとします。

鬱病を患って16年、ほんとダメな時期もそれなりに動ける時期もあったけど、今は精神的には安定してて、ただ圧倒的に体力がない。動ける時間が1日に数時間しかとれなくて、それで生活を回してかなきゃなんだわ。夜がくるたびに焦ってる。明らかに圧迫されてるのは、音楽 (録音物) を聴く時間。まだ今年の新譜を殆ど聴いてない。積読CDが眼に見える形で訴えかけてくる。僕はコレクターじゃなくてリスナーでいたいんだよ。聴くために買ってるんだ。
 ずっと寝込んでるからお腹もすかなくて18kg痩せた。って言ってたけど、薬を替えてから寝てるのにお腹が空くループに入った。リバウンドのフラグだ。非常にまずいぞ。

8月は5回しか日記を更新できなかった。僕はタレントでもなんでもないし、ただ自分の記録のためにこれを書いてる。巡り巡る頭に追いつかないのがもどかしい。これ書くのがいま生きてる証だからね。ムーミンパパと一緒だ。ムーミンパパは作家で、ずっと自伝を書いてる。どうやって生活してるのかと思う (人のこと言えない) 。
 最近よく引用してる志茂田景樹さんのツイート「『やる気』の正体は『快感への渇望』です。過去に味わった『出来た! という達成感』や『誰かから褒められた、喜ばれた嬉しさ』で出来ています」。もしそうならば、僕は過去になにかを成し遂げただろうか。優等生だったけど勉強しなくても成績は取れたし、得てして子供の頃の優等生が成長して人生に悩み、劣等生が上手に立ち振る舞う。「昔はワルだった」が一番要領いいパターンだ。ずるいな...。

志茂田景樹さんがキワモノタレントを演じてた時、彼にこんなに傾倒することになるとは思わなかった。ブログ「絶望という希望の出発点に勝手に捧げる言葉」はいまの僕に響いた。「絶望は生きる枠の中で望みが絶えたこと 自死するための目的にはなりえない 生きるのだから絶えたままにはできない 必ずまた望みを持つ / 絶望よ 絶望よ 絶望よ きみは死にはほど遠い」。
 ツイートから。「人生という道を歩いていくんだから行けば行くほど見えなかったものが見えてくる。ワクワクするだろ。年齢をいただくということはそういうことなんだよ」。「生きる意味はね、今を何のために生きているのか。それがわかっていればいいんだよ。10年後は別のことのために生きていても正解なんだから」。いま何のために生きてるかわかんないなあ...(日記はあくまで証、目的じゃない) 。

右腕を怪我したのは困った。朝起きて目覚ましを止めるのも右手、寝るためにスタンドを消すのも右手、その間の殆どの活動で右腕を使う。使ってない時でも全身が右腕をかばって、筋肉が硬直してる。10日も経つのに痛くてiPhone持てないっておかしいよね。木曜日の午後にしかない整形外科の受診時間に、再診受けられなかったんだ。
 以上言い訳でした。台風10号が迷走して、東北・北海道に大きな被害を出した。日米安保でデモ隊が国会を取り囲み、米露の関係が悪化し、東京オリンピックへの迷走が始まり、「ゴジラ」と「君の名は。」がヒットしてる現状は1950年代みたいだって誰かが言った。僕はアクションとミステリーと、ちょっとしたロマンスを交えた夢を見て眠ってた。ハラペコリーノ。ご飯のストックが尽きた。炊くか。

30日はたなま@高田馬場 四谷天窓へ。活動休止前最後のライブ、しかと見届けないと。活動休止の間、たなまちゃんが何をするのかは知らない。けど音楽の世界に戻ってきてくれると信じてる。ちょっと勢いつきすぎて、歌詞を飛ばしたり粗い部分もあった。でもね、ポップでソウルフルで、せつなくて意地悪で、たなまちゃんらしいいい幕引きだったと思う。エンターテイメントは完成度って尺度だけじゃ測れない。楽しかった。早く帰って来い。
 対バンでは、みきなつみさんがよかった。たなまちゃんを慕って、音楽の方向性も近いんだけど、もっとヒリヒリした焦燥感があって、オリジナルな才能だ。僕が気に入ったミュージシャンに配ってる、自己紹介代わりのMix CDを持っていくのを忘れた。また観に行って、渡す機会もあるだろう。

31日はエレクトリックリボン@渋谷CHELSEA HOTEL。エリボンサマーセールと銘打った、フリーのワンマンライブだ。1D¥500、3D¥1000、7D¥2000って言われたら普通7ドリンク頼むよね。「財閥」と呼ばれるボンクラさんが、140ドリンク頼んでチケット配りまくってたんで、結局10杯飲んだ。ごちそうさまでした。
 キャパは300人くらいだろうか、いまの体制で一番大きいステージ、満員だった。エリボンのステージはいつも愛に溢れてる。素晴らしい楽曲とパフォーマンスで引っ張るメンバー、それに応えて遊び心いっぱいの演出と声援を贈るボンクラさん。そんな関係性をニヤニヤ眺めてるのが幸せで、僕はエリボンのライブに行く。前回も歌ったあーたさん提供の "アイライン" 、初披露のつるうちはなさん提供の "Star Tear" がシングルリリースされるそうだ。

1日は訪問看護師さんがいらしてホクホク楽しい話と、右腕つらいよの話を。彼女が週1回来てくれることでどれだけ救われてることかよ。精神的に安定してるのは、明らかに訪問看護とカウンセリングのおかげ。2日3日は...寝込んでた。今日はほんとはJim O'rourke / はちみつぱいのライブに行きたかったな。夜はわたしのねがいごと。のツイキャスを観た。グダグダのお喋りがPVとイメージ違うって声もあったけど、あんな方々だと思ったよ。仲が良さそうで視聴者を置いてきぼりにする感覚が、昔よく遊んでくれた女の子たちみたいだった。
 明日4日は親戚と、一族が戦時中に過ごした川越の家に行く。同行してくれるのは、僕の現状を理解して親身になってくださってる方なんだけど、親戚というものに対して臆病になってるんでんー、そういうのもあって今日中に日記をまとめときたかった。

社会は相も変わらず嘘で溢れてる。首相は今日も自ら新聞社に赴いて、報道機関のトップたちと会食してる。こんなことは戦時中にもなかったという。泉田裕彦新潟県知事は、事実に反する報道を繰り返す新潟日報社に対して、「十分に訴えを県民の皆様にお届けすることは難しい」として次の知事選挙からの撤退を表明した。内田樹さんによると、東京電力が新潟日報社の大スポンサーなんだって。
 Biz Journalが「NHK特集に捏造があった」とした記事に捏造があった。謝罪記事に責任者の名前はない。「嘘をつく人たち、捏造する人たち、統計数値を操作する人たち、あったことを『ない』と言い、なかったことを『ある』と言う人たちは、彼らが今活用している当の媒体が『そこに書かれていることをやがて誰も信用しない媒体』になることをそんなにも望んでいるのでしょうか (内田樹さん) 」。

タイムラインで気になった話題を。麻疹がパンデミックの危機にある。厚生労働省のQ&Aページ。感染力も致死率も半端ない。大人でも過去に麻疹になった人でも、ワクチンを受けておいたほうがいいみたい。スイスの山で道に迷った男性が、ふと現れた猫に道案内されて無事に麓に辿り着いた話。fMRIを使った脳研究で、犬は飼い主の言葉を理解していることが判明した話。
 Andy Partridgeが「Complicated Game」なる本を書いた。XTCの話題や音楽論はもちろん、Gameって言うだけの仕掛けに満ちた本だそう。Hermeto Pascoalが2017年1月に来日する。ブラジリアン・ジャズ界のUMA、なにをするんだろう。12面アナログレコードを出したバンドがいる。穴を6つあけて、中心を移動させることで片面に6本の溝を掘った。1枚からオリジナルレコードを作れるサービスのクラウドファンディングが始まった。読み応えのあるシン・ゴジラ評「大ヒット映画『シン・ゴジラ』を見た人が語りたくなる理由」。

わーいまからお風呂入って明日は早起きだ!!

9月5日 系譜

何度か書いてるけど、父方の一族はサマーウォーズの陣内家みたいなんだよ。で、大雑把に芸術大好きでそれを仕事にしている一派と、お金大好きでそれを仕事にしている一派にわけられる。例えば僕は、燻ってるなりに芸術大好き、家長や弟はお金大好き。でで、お金大好き派にコテンパンに罵倒され、侮辱され、絶縁されてるわけだ。
 きのうは芸術派の親戚に、埼玉にある一族に縁のある美術館に誘われた。初代が丁稚奉公から財をなして、苦労をかけた母親のために日本中から腕利きの大工延べ8万人動員して、2年半かけて建てたっていう邸宅だ。初代はその邸宅に見合う美術品の収集をして、現在施設は美術館になり、その血が芸術派に繋がってると想像する。誘ってくれたのは、いまは美術史家をしているおじさん。だけどさ、僕はもう親戚ってだけで怖いのよ!! 前の夜は緊張して一睡も出来なかった。

おじさんは肩透かしなくらい飄々と現れて、車で現地まで連れて行ってくれた。僕を可愛がってくれた親戚が近年亡くなって、僕は体調が悪くてお葬式に伺えなかったのをずっと気にかけてた。敷地の中にある、お墓にお参りができてほっとした。
 きのうのおじさんの主題は、おじさんがキュレーションしてる展覧会を観ること。解説つきで鑑賞する贅沢。おじさんの視点も興味深い。でもそれより邸宅に圧倒された。豪農造りと書院造りと数寄屋造りとアールデコが融合してる。取り寄せられた建材は、いまでは手に入らないものや、どうやって運んだのか、どうやって作られたのかわからないものもおおい。特に巨大な窓ガラスは、当時の技術では作れるはずがないオーパーツだという。それだけ贅を尽くしてるのに、いやらしくならずに尊い気品に満ちていた。

亡父はあの家に生まれ育った。戦中生まれで疎開してたんだね。戦後もかなり長い間、あそこに住んでたって聞いたことがある。把握しきれないくらい大人数になった一族が、いまでも交流を続けてるのは、あの邸宅での共同生活があったからだと想像する。
 でだ。おじさんのもうひとつの意図は、「そろそろ鬱病ひきこもりニートを抜けだせよ」っていうメッセージが当然あったと思う。でも特にそういう話は出さないで、ただ作品と建築を楽しませてくれた。あの施設の警備員に雇って貰えないかな。まさに自宅警備員だ。プロの自宅警備員だ。実際、施設の規模が大きすぎて維持に困っている、いつまで続けられるかはわからないって聞いた。自分のルーツである以上に、文化財としてあの邸宅は残っていて欲しい。

今日は久しぶりのカウンセリング。話したいことがいっぱい、一気に話しきって、僕が病気の療養をしているこの16年間を「刑期」って表現したことに、カウンセラーさんが反応した。いまの僕には何かを成し遂げてる感覚がない、人に誇れる状況にない。別に偉人にならなくてもいいんだ、例えば子孫を残して家庭を守ったり、仕事を通じて社会に貢献できたらそれは何かを成し遂げたって言える。
 僕には夢があった。大きな賞を頂いたんで、それをきっかけに手に届きそうな構想があった。大学院には受かって学部で落第した。これは僕の落ち度だ。翌年の大学院入試は、圧迫面接で殆ど学生を取らない、その割に頭も素行も悪い井関利明っていう一族郎党死んだほうがいい面接官に当たった。夢やぶれて不景気の中、仕事を得たのは望んだ道じゃないけどラッキーだった。そこからも脱落して16年。

カウンセラーさんは、「病状的にはずいぶん改善したと思います」と言う。それはもう、カウンセリングと訪問看護を受け始めたおかげ。ただ前が見えない。もう一度仕事を持つにあたって、責任への恐怖があるってこと、履歴書に16年の空白があるってこと。上を向いてはいるけれど、現実の壁に阻まれてる。「次のセッションでは、何を目指したらいいかについて話しましょうか」ってことになった。
 スイミーさん「『普通』なんて簡単に言わないでおくれよ。どう頑張ったって『普通』の枠に入れない者がいる。『当たり前』なんて当然のように言わないでおくれよ。どう努力したって『当たり前』ができない者がいる。どうかあなたは、そんな言葉に個性を奪われないでくれ。そんな尺度に心を縛られないでおくれよ」。

上野動物園の前にある小さな遊園地が、上野公園の整備のために閉鎖される。その視線の先には東京オリンピックもあるだろう。東京を代表する動物園の前に、あの寂れた遊園地は相応しくないって。鹿鳴館外交の頃からなんにも変わってない。あの遊園地で、亡父と遊んでる写真が残ってるんだ。
 ぽんちゃの本名「本名恵」に衝撃を受けた。ほんとかよ!!

9月7日 友

歩きスマホですっ転んで右腕を怪我してからちょうど2週間。痛みがぜんぜんひかない。で、生活に大きな支障が出てる。ヒトは二足歩行を始めて腕を持ったからこそ文明を得たってよくわかったよ。歩きスマホが危ないのもよくわかった。もうしませんから。
 きのうはN氏がヘルプに来てくれた。Amazonの箱を開けられない、ちょっとした荷物がしまえない、ゴミ出しに行けない、買ったきりのレコードラックの組み立てから、市役所の書類の記入までお願いしてしまった。相談支援事務所のお姉さんに「...持つべきものは友ですねえ」って呆れられた。ほんとそうね。終わって新百合ヶ丘の生姜料理しょうが (わかりやすい) へ。なんでも美味しいしお姉さんがみんな可愛くて大好きな店だ。今年初サンマを食べた。秋だ。

そんなわけで今日は相談支援事務所のお姉さんの定期訪問。コロコロ笑う素敵女子で、いい匂いがする!! お願いしてるヘルパーさんの仕事っぷりは、やっぱりちょっとアレみたい。反りが合わない部分もあって、作業中に僕が部屋に篭ってるのもよくない。
 4日の疲れが残ってる。午後はぐったり。ツイッター疲労測定法なるツイートが回ってきた。自分から発言しないでRTばっかりしてるのは、すごく疲れてるとき。発信するゲージが残ってないから受信することで元気を貰ってるって。僕のツイッターの使い方は、最初からそうだった。人の言葉に同意して、それを再発信することで何かを得たような、今日に意味があったかのような錯覚に陥ってる。からっぽだ。愛されるより愛されるべきものになりたい、って言えるようになりたい (いまはひたすらヨシヨシされたい) 。

RT。日本財団の調査によると、日本人の4人に1人が「本気で自殺したい」って考えたことがあるんだって。まあそんなもんかと思う。志茂田景樹さん「死にたいって? いいじゃないか。人間ね、2度や3度は死にたくなって正常なんだよ。生きるのって辛いし矛盾だらけだし正常なら大体死にたくなる。仕方ないかって死ぬのを諦めてからなんだよ。人間が力を出して周りが凄いパワーだなんて驚くのは。もう1,2度死にたくなっていいから無理すんなよ」。スゲー。
 RT。「チケット高額転売反対」の共同声明が発表されたけど、「ファンへ多大なる経済的負担を掛け、ライブへの参加頻度の減少やグッズの購入機会の損出を招いている」のは高額手数料問題じゃないかって声。去年中日新聞が各プレイガイドに取材して、歯切れのいい結論が出なかったそうだ。特にローソン。お前にチケット販売の業務は荷が重い。いくつかある認めがたい企業のひとつ。
 RT。「『もやしを茹でてポン酢をかけて食べる』くらいの難易度のレシピを教えて下さい」。これは自分へのメモ。RT。イルカがクジラに乗っている写真が話題に。ほかにも違う生き物の背中に乗ってる動物が紹介されてる。遊んでるんだって。RT。舞台「魔銃ドナークロニクル」に中嶋春陽さんが出演する。活躍の場があるのは嬉しい。

5日のエレクトリックリボンのライブは、初めてasCaさんの曲がレパートリーから消えた。一部のファンほどほかの作曲者の曲に不満があるでもないけど、興味を持ったきっかけがasCaさんの楽曲だったから、やっぱりちょっと寂しいな。
 同日の小坂忠さんの50周年ライブは、Dr.KyOnさんと佐橋佳幸さんが音楽監督、出演は細野晴臣さん、矢野顕子さん、鈴木茂さん、林立夫さん、佐野元春さん、小原礼さん、尾崎亜美さん、吉田美奈子さん、金子マリさん、曽我部恵一さん、中納良恵さん、松たか子さん...だったらしい。前半はヒット曲を、後半は正装でスタンダードのカバーを。去年横浜で観たライブも似た構成で、素晴らしい演奏だった。先週末のLivingston Taylorも観たかった!!

ムッシュかまやつさんが肝臓癌を公表した。Spidersやゴロワーズの時代から、再評価までの間の低迷期のアルバムも持ってるくらい好きなミュージシャン。快癒を祈る。

9月10日 おや、胸が小さいですね。ゆっくり休んだほうがいいですよ。
Oh, you look flat-chested. I think you should have a good rest.

別に慎ましい胸の女性が好きでもないんだけど、僕の周りには慎ましい胸の女性がおおい。使う機会もありそうだ (使いません) 。
 8日はホクホクの訪問看護。相談員さんにしたように、N氏の功績の話をしたら、「ありがたいですね...私からもよろしく」と。N氏は間接的に2人の素敵女子にモテてる。僕も依存しすぎてる自覚はある。やっぱりそんな人じゃないと愛されないもんだね。で、整形外科へ。多摩市も畑がどんどんマンションになってく。うちの辺りも昔は谷戸地形で、田んぼだったんだろうな。でで、要するに腕の痛みは筋肉に炎症があって、痛みをかばって筋伝いに広がってるんだって。鎮痛剤が出た。これが酷く眠くなる。入江陽トリオ / 仮谷せいらに行きたかったけど諦めた。雨に濡れそぼった子猫のように帰宅して、せいらちゃんの告知動画を観て、行かなかったことを後悔した。

それからはひたすら寝込んでた。抗鬱剤を替えて、やっと過眠から脱したのにな。淫夢を観た。お相手は緒川たまき姫。なんと畏れ多い。ケラさんごめんなさい。山と化したCDの整理に追われる夢。それって夢じゃない。夢だけど!! 夢じゃなかった!!
 Apple Special Eventがあった。みんなiPhone 7の発表会って書いてるね。Appleがパソコンメーカーだったのは、トヨタが織機メーカーだったくらい昔の話なんだな。そのiPhone 7、防水仕様や光学ズーム、Apple Payは嬉しいけど、イヤホンジャックなー。防水のためには廃止もやむを得ないのか。あそこにギターインターフェイス挿して遊んでたんだ。Jobs自身が亡くなる前に、「Jobsが生きてたらどんな戦略を取ったかなんて考えるな」って言った。イベントのたびに想いだされるのはまるで法事だってツイートに笑った。

明日はぇっかちゃんの生誕祭、その翌日はYumi Zouma、土曜日はわたしのねがいごと。に行く。明日に向けてぴっぴなぎさが服を買いに行って、店員さんに「そんな服の選び方するお客様ははじめてです...」って笑われたらしい。楽しみだ。
 ぇっかちゃんの生誕祭は二度目の参加だけど、別にぇっか推しってわけでもない。なっちゃんやなぎさの挑戦にずいぶん投資したけど、やっぱり推しって感じじゃない。思い返せばいままで好きになったバンドやユニットに、推しメンっていない。みんな箱推しだ。みんなが楽しそうで、化学反応が起きるのを観るのが好きなんだわ。しいて言うならYMOは、圧倒的に細野晴臣さん推し。そもそも細野さんの音楽と人間性が好きで、細野ワークスの中でYMOは嫌いな部類だけど、いちおう聴いてる、くらいの愛情だから。

週末は腐れ縁と「君の名は。」を観に行く。行く約束をしてから調べた。1950年代に一世を風靡した「君の名は」のリメイクじゃないのだな。なんなら「LINE教えて」くらいのノリの「君の名は。」なのだな。高校生のラブストーリーに共感できるだろうか。何度も書いてるけど、僕の高校時代は男子校でもスクールカーストの底辺、黒歴史なんだ。高校生の夏の終わり秋の始まり、半年後に迫った卒業へのセンチメンタルな想いだとか、大人になることへの期待と焦りだとか、夕暮れの薄暗い教室の気配だとか、ぜんぜんわかんないの!!
 「君の名は。」を観たら厨菓子くろぎわらび餅とかき氷を食べる。むしろこっちが楽しみだ。間違いないだろ。こないだ千疋屋のジュースを飲んだら、もうジュースの概念を覆す美味さだったんだ。老舗の老舗たる所以に打ちのめされた。

雑談RT。不幸を感じてると、太ったり老化が促進されるらしい。こんな満たされない人生ならいっそ早く死にたいって脳が肉体に司令をだして、死に向かうホルモンを出す。亡母はそうだったんだろうなって思う。RT。「君の名は。」以上に楽しみなアニメは、こうの史代さん原作の「この世界の片隅に」。能年ちゃんことのんちゃんは久しぶりに仕事がきて、表情がぐっとよくなった。
 RT。「Lux super rich」でLとRの区別の練習ができるんだって。発音の練習はできるかもだけど、聴きわけるのは難しそう。聴覚野がもうそうなっちゃってるから。RT。しそ巻きの写真を見て久しぶりに食べたくなった。RT。にゃにゃーにゃ現象で今年の冬は久しぶりに寒いって。RT。黒髪と金髪のユニットNice Arrange、なっちゃんが黒く染めてQuinが色を抜いて、入れ替わっちゃった。

RT。kodomoe10月号の特集「子育て7つの新常識」がいい。「好きなものだけ食べて大きくなろう」「子供部屋はいらない」「清潔にしすぎない」「子供と遊ぶのは1日10分で大丈夫」「ほめすぎない」「ナデナデが人間関係を強くする」「男らしく、女らしく育てなくていい」。RT。「東京で出会いがないなんておかしいので、すれ違いから恋が始まった人に話を聞いてみた」。この方は大胆すぎるけど、出会いについて僕は疎かに行きてきたんじゃないか。
 RT。岸野雄一さんが甕 (かめ) の引き取り手を探してる。能舞台の下や、蹴鞠の庭の下に埋められて、音を響かせるエコールーム的な機能を持つらしい。和風建築のインテリアによさそう。RT。「かっこいい剣にはパースがついている」確かにかっこいい。RT。平川哲生さん「好奇心は眠気に打ち勝つが、つねに尿意に敗北する」。

真面目な話を。10万年前の日本列島の地図を見た。大陸と繋がってまるで違う形をしてる。これから10万年、たかだか地下70mに埋められた核廃棄物がそのままとは思えない。福島原発の賠償を新電力を含むすべての電力会社に負担させる。原発はバックエンドを入れても一番コストが安いって主張は嘘だったってことだ。
 内田樹さん。「安倍政権はなぜ続くのか」って議題に「強権的手法、立憲政治の否定、経済政策の失敗、雇用環境の劣化、TPPの迷走、五輪予算の水ぶくれなどの結果支持率アップ...日本人がわからなくなってきました」。小田嶋隆さん国籍問題について「蓮舫議員は別に好きじゃないが」、「心配なのは、バカな人たちが筋違いな言いがかりをつけているに過ぎないにもかかわらず、その愚かな彼らの陋劣な言いがかりが成功しつつあるように見えることだ」。

俳優の高畑裕太が強姦致傷罪で逮捕されて、数日後に不起訴処分で釈放された。担当弁護士のコメントは「合意があると思っていた」、なのになんで「示談で解決」なのかさっぱりわかんなかった。これについて、「事実が公になることで被害者に不利益が生じる恐れがある」って指摘があった。相手が有名人であることで、事件が連日報道されて、被害者が精神的に苦しめられる。なるほど。そういう弱みを握ってたら、有名人は強姦し放題だ。
 産経新聞の記者が大津市に録音記録を提供した。これ産経読んでるような頭の不自由な人には、業務上の守秘義務違反や、行政との癒着が問題なんですよってことをちゃんと指摘しないと、なにが悪いかわかんなそう。金正恩委員長が、北朝鮮の住民に「冗談禁止令」を出した。冗談みたいだけどほんとらしいよ。

海外バンドの来日が続く。圧倒的に楽しみなのは、Alabama ShakesGold Panda。もうチケット取った。Hermeto Pascoalもマスト。Elvis Costelloが来日してるの知らなかった。Ben Wattがもうすぐ来る。これも観たいけど来週は忙しい!! Jeff Millsが明日の「題名のない音楽会」で、テクノアンセムを東京フィルと共演する。10月にはThe Chemical BrothersLau NauTsemblaのコラボツアー。11月にはLucy Rose、これも観たい!! 来年にはTrashcan SinatrasThe Album Leaf。観たい!!
 猫のための音楽、David Teieの "Music for Cats" がリリースされる。うちの猫に試聴させてみた。興味あるみたい。買ってみるか。Aline ReisってブラジルのSSWがいい。日本では入手困難だって。オーストラリアの5ドル紙幣がかっこ良すぎる。

Freddie Mercuryが生きてた時、来日するたびに上半身裸で打掛を羽織って、オープンカーで二丁目の恋人の元に駆けつけたんだって。街中の店が窓から花を投げて彼を迎えたって。「あんなに煌めいた夜はもうないわね」。いい話。

9月13日 ハチミツとクローバーとあの頃の未来

今日で「ハチミツとクローバー」の最終巻が発売されてちょうど10年。羽海野チカ先生は、「あれから10年たったのか。そうか。なつかしい。不思議。思い出すと胸がちくっとなつかしい」って、ファンの「こんな事 (その頃30歳と少しのボクらはどんな大人になってるんだろう) を思った彼らはどんな大人になってるんでしょうね」ってツイートに「ああ...まさに『あの頃の未来に僕らは立っているのかなぁ』なのですね」って応えた。
 ハチクロ...セリフを覚えるくらい読んだ。10年経った僕は44歳だけど、いまだにティーンエイジコンプレックスの中にいる。それはまあ、悪いことだとは思ってないんだ。

11日はエレクトリックリボンぇっか生誕祭だった。生誕祭って文化を知ったのはもう1年前なんだな。田島貴男さん「Negiccoのファンである、わし。それと、アイドルのことを全く知らなかった自分を受け入れてくれたNegiccoファンのファンである、わし」。僕がエリボンやボンクラさんたちに持ってるのもそんな想い。
 会場に入るとDJ四捨五入 (a.k.a. erica) のセットは終わって、四捨五入をバックに大学時代からの旧友UKOさんが歌ってた。ソウルフルなボーカル、ぇっかとのハーモニーは友情も含めて美しかった。続いてフィロソフィーのダンス。フィロソフィーってキーワードから想像がつかない、肉感的で切れの良いステージ。誕生日を控えたメンバーに、エリボンからサプライズのケーキも登場した。

2組に共通して感じたのは、80年代。最近のチャートにも80年代を感じる。20年前に60年代のサウンドが流行ったことを思い出す。まだ生まれてない時代の音に感じるリアリティ。本当の60年代を知ってる世代が苦々しく見てたことも、おんなじように思い出した。
 エリボンはトリオ編成がすっかり様になった。なぎさが加入してまだ4ヶ月かよ。君のおかげでエリボンはますます楽しくなった。ぴっぴもすっかりリーダーらしくなって、3人のキャラがくっきり立った。サプライズゲストは、なんとぇっかの実のお父さん。誰が仕込んだのか、ぇっかにはほんとに知らされてなかったみたい。動揺しつつも「なんの不自由なく音楽活動出来てるのは紛れもなく父のおかげです。ありがとう! いつか父を超えるぞ」。お父さんがステージでペンライトを振りながらの "波音チューニング" で本編は終了。

アンコールでは "アイライン" の「君のことがスキナンダ」のセリフに合わせてぇっかのことが「スキナンダ」って切り文字が。バースデーケーキはもちろん、親友の音声メッセージ入り手縫いぬいぐるみや、似顔絵の大きなパネル、「オタク図鑑」なるアルバムがプレゼントされた。僕は「20代最後のお誕生日おめでとうございます 今年1年楽しんだら30代はもっと楽しいよ」って書きたかったんだけど...ペンが太すぎて書けなかった。ぇっかにはずっと輝き続けて欲しい。
 ぴっぴの「来年はぇっかちゃんをZEPPに連れてく」宣言で締め。ぴっぴ泣くなよ!! 外に出て恒例のケーキ投げ。一投目のなぎさのケーキは見事にはずした。「大事な時にやらかす」ってツイート通りだわ。斜めったビニールシートのうえをツルツル滑りながら、クリームまみれになった。みなさんお疲れ様でした!!

翌日は頑張ってカウンセリングへ。前回「病状がずいぶん改善してるけど現実の壁に阻まれてる、次はこれからなにを目指すかについて話しましょう」ってところでセッションを終えた。
 やりたいことはいくつかある。学生時代はメディアアーティストになりたくて、運が良ければ手の届くところにいたと思う。サラリーマンを経て病気をしてからは、動物にまつわる仕事を目指してた。結局 動物に厳しくあたれなくて挫折した。もうひとつ、音楽ってこんなに素晴らしいんだよって世界中に伝えたい気持ちがずーっとある。もう読んでる方々の殆どは知らないだろう、音楽ライターとしてお金を貰ってたこともあるんだよ。山下スキルって名前は、その頃に鈴木惣一朗さんにつけて頂いた。あ、イントネーションは「マサル」や「サトル」の感じです。英語のskillとは関係ない。

音楽ライターが軌道に乗らなかったのは、書くために音楽を聴くって逆転現象に耐えられなかったことと、そもそもライターとして自分を売り込まなかったことによる。
 それでも音楽の素晴らしさを伝えたい。Ustream番組は2年続いたのかな、だんだん重荷になってきて辞めちゃった。好きな楽曲をMix CDにして配るのはずっと続けてる。でも日本のヒット曲しか聴かない若いリスナーやミュージシャンには響かない。最近で大きなリアクションをくれたのは、ラブリーサマーちゃん遊佐春菜さんくらいだ。年間ベスト編をここ数年つくってない。もうね、未聴音楽山脈を見あげると強いられてるみたいで辛い。カウンセラーさんは「本来は好きなことが、重荷になってる。聴かなきゃって思い込んでるCDやレコードを、整理してみてはどうですか」って。

志茂田景樹さん「自分が嫌になってもいいよ。いつもいつも前を向いて頑張ってる自分がただ自分を鞭打ってる嫌なやつに見えたらちゃんと客観視できている。そんなときは自分のすべてをペースダウンさせる。無理してるところがよく見えて、転ばぬ先の杖的な修正ができる。時々そうして嫌になろうよ」。そういうことだ。
 小西康陽の数少ない名言に、「レコードは買う時が一番楽しい」ってのがある。聴く時よりも、ジャケット眺めて想像して選んでる時が実は一番楽しい。音楽を聴くことが重荷になってるって言いながら、PIED PIPER HOUSEに行きたい。きっとまた持ちきれないほどのレコーヨを買う。買い物中にお店の方が選んだ商品持ってついてきてくださったのは、長い人生でもPIED PIPER HOUSEだけだ。腕なおしてエサ箱サクサクできるようになったら行こう。

引きこもってたから...秋雨の時期に出かけると蒸すけどさ、外は刺激がいっぱいだ。電車に、みうらじゅんかおばさんかわからない人がいたり、高校生が女の子を泣かせてたり。男の子は謝って関係を続けたいみたいで、もう電車じゅうが耳をすましてたね。
 夜はYumi Zouma@渋谷WWWへ。お客さん外国人がおおいかなと思ったら、日本人のモデルさんっぽい女性がおおくて、会場がいい匂いした。フロントアクトの宮内優里さんは、ルーパーを使った'00sテイストのエレクトロニカを演奏した。ギター、ピアニカ、リズムマシン、パーカッション、おもちゃの楽器。エフェクトとグルーヴが気持よくて、地味な演奏なのに歓声があがった。うちのルーパー埃かぶってるな。ああいう音楽が演りたかった。たまには遊んであげよう。

Zumi Zoumaは新人らしい初々しい演奏。宮内優里さんによると、ロゴのスクリーンをニュージーランドから自分たちで持ってきたらしい。メンバーは1人抜けて3人編成。ボーカルの女性と、ギター・ベース・キーボード・モジュラーシンセ・リズムマシン・シーケンサー取っ替え引っ替えの男性2人。ボーカル嬢はイメージよりぽっちゃりして、ピッチやリズムが不安定なところもあったかな。前の日にぇっかのボーカルを聴いてるだけに余計そう感じた。男性2人はゲイなのかな。曲によってギターとベースを交代してた。楽器の好みや弾き方や、エフェクターの都合でもなさそう。
 楽曲のクオリティとキュートなキャラクターで、会場は次第に熱を帯びた。スピーカーによじ登り、アンコールでは観客をステージにあげてみんなで踊った。楽しいライブだった。

今日も行きたいライブがあったけど、全身ボロボロで寝込んでた。いまだにイナバのタイカレー食べるたびに、なんでこんなに美味いのかよってびっくりするよ。小さな地震があった。昔は猫たち地震に無頓着だったのに、3.11を経験してから敏感になった。
 もんじゅがついに廃炉になる。計画からの巨額の費用を思う。悪い意味で日本らしかった。内田樹さんの「失敗に対して寛容な文化圏でしかイノベーションは生まれない」って言葉が響く。三菱UFJ銀行が、印鑑なしで口座を作れるようにした。日本の意味のない印鑑文化がなくなるきっかけになればいい。キリンって1種類じゃなくて4種類だったって論文が発表された。絶滅の危機にある動物や、密漁にあってる動物や、肉食動物の研究者はおおいけど、キリンの研究をしてる人は少なくて、こんなこともわかってなかったらしい。

David Bowieの最後のレコーディングを含むコンピレーション "LAZARUS CAST ALBUM" がリリースされる。こういうのって考えちゃう。Bowie自身は "★" で終わる人生を想定してただろう。11月にBADBADNOTGOODが来日する。NME誌が90年代の名曲ベスト100を発表した。Jeff Mills「DJの仕事は音を操ることで、聴く人の時間の感覚をなくすこと」。
 細野晴臣さん「霊媒のようになって音楽が作れたらと思っているんだけど、人間がそこに行きつくまでにはいろいろな抵抗があるんだよね。それが芸術を生み出すみたい。それに、そこまで行っちゃったら、もう音楽をやらなくていいかもしれないし」。河内音頭は生演奏が当たり前。フェスだ!! 宮沢和史さんが琉球民謡245曲を採録した。

"ベリッシマ" のアナログ届かないと思ったら、ゆうパックの保管期限が切れて返品されてた...PIED PIPER HOUSEで手に入るかしら。

9月19日 月見ル君想フ...君誰想フ?

この風邪が凄い2016。お布団でiOS 10.0.1で遊んで、猫を揉みながらも日々は続いていく。そういえばFUJI ROCKのレポートを書いてない。気づけば3週間後に朝霧JAMが。
 16日は腐れ縁と、「君の名は。」を観に行った。男女が入れ替わる物語は、古今東西にたくさんある。そんな中でなんでこの映画がヒットしたのか、期待して席についた。始まった途端に釘付け、特に中盤から後半にかけて、加速度をつけためくるめく展開には興奮した。よく出来た映画だ。ただ心に深く残る感動や、呆然とかき乱される後味、みたいなものはなかった。なんでかな。僕の高校時代が真っ暗だった、ましてや女の子と話した経験なんて殆どなかったからときめきようがない。もうひとつ、僕は江戸っ子で東京に過剰な憧れがない。地方からの視点を借りて描いてるのが気になった。

世の中には大昔や戦の国や、空想の世界を舞台にした映画もある。それに比べれば、現代の日本を描いてるんだから共感できそうなもんだ。舞台設定がまるで違う作品は、違うレイヤーからいまの社会を俯瞰することで、観客に共感や思索の余地を与える。この映画にはそれが欠けてた。もうひとつ、「シン・ゴジラ」が牧教授以外の人間の深層を徹底的に排除して、災害に焦点を当てたのに対して、「君の名は。」は要素を詰め込みすぎた。日本語の歌詞に頼りすぎた。展開が都合よすぎた。細田守監督ならこのプロットどう撮ったか気になる。
 「『君の名は。』の二人のルックスレベルを下げたら」ってパロディマンガを読んだ。鏡を見つめる二人...コイツ会いたくねーなー「会いませんでした」。笑った。体が入れ替わっても人格は自分のままだからね。美男美女が観たらいいんじゃないか。

その足で東京大学の中にある、厨菓子くろぎへ。待ち時間に東京大学の中を歩いてみた。これがかの安田講堂か。その広場の向かいに、立派なブロンズ像があった。さぞ名のある方だろうと思ったら、知らない人だった。ごめんなさい。
 でだ。一推しの、賞味期限30分のわらび餅は美味しかった。原材料を厳選して、その食感や香りを楽しめるのが30分なんだって。濃厚な味わい、舌触り、口溶け。確かに美味い。もうひとつの推し、かき氷は...正直いまひとつだった。レポート記事に期待しすぎた感はある。さらにその足でもんじゃへ。月島のガチなやつじゃなくて、御徒町の雑居ビルに入ってるの。これがこの日一番のヒットだったんじゃないか。ジャンキーな味にビールが進んだ。腐れ縁とは長いこと高級店めぐりをしてきたけど、上野界隈を開拓するのもありだ。

17日はわたしのねがいごと。@下北沢440へ。会場前は熱気に包まれて、初ワンマンをソールドアウトさせちゃうバンドの勢いを感じた。前より女性の姿がずいぶん増えた。健全なことだ。
 ライブは代表曲だけじゃなくて、新曲を披露したり、質問コーナーがあったり、ボーカルろみさんの実のお兄さんをゲストに招いたり、終始和やかなムードだった。3人の歓迎の気持ちが隅々にまで行き届いて、気持ちのいい空間だった。"やさしさに包まれたなら" "見上げてごらん夜の星を" のカバーも披露。カバー曲を募集してたんで、僕はわたねが。の編成に映えそうな洋楽の小曲を何曲かリクエストしたんだけど、やっぱり日本のスタンダードがうけるのかな。ギターとキーボードって変わった編成のバンド、コードやリフやリズムがカラフルに練り込まれて、透明で真っ直ぐなボーカルに穏やかな色を添えた。

18日は北海道のシンガーソングライター松尾竜平@南青山月見ル君思フ。東京にいらっしゃるたびにお誘いを頂いてたんだけど、なかなかタイミングが合わなかった。
 この日の対バンは、日本在住のイギリス人、アメリカ人ミュージシャン。最初に登場した女性は、エレキギター1本かかえて飄々とソウルの香りを振りまいた。ルーパーを使った循環コードの曲が特に美しかった。トリの男性2人は、アコギとエレキでハーモニーの映えるインディフォークを奏でた。リラックスして楽しそうだった。二番手として登場した松尾さんは、朴訥とした風情から流れる楽曲の良さと、ハスキーなハイトーンボイスが優しく、もどかしく、力強く心象風景を描き出した。素晴らしい。凄腕のドラマーがぐいぐいステージを引っ張って、いつもよりノリの良い松尾さんの世界を楽しんだ。

3日連続で出歩いて疲れた。今日はぐったり。猫が耳を舐めて起こされた。髪切りたいしマッサージ行きたいし喉痛い。
 ヒラリー・クリントン氏が肺炎を患った。もし大統領選を撤退したら。僕はいまでも、疑惑の2000年の大統領選でゴア氏が勝利してたら、9.11やその後の悲しい出来事のいくつかは回避できたと思ってる。「人種差別を是正しない国に誇りは持てない」って国歌斉唱を拒否したフットボール選手に、軍人たちへの侮辱だって批判が集まったけど、当の軍人たちは「国歌のためじゃなくて、自由を守るために戦ってるんだ」ってフットボール選手を支持した。アメリカ政府の調査によると、原発が止まっても日本の炭素排出量は増加しなかった。千葉大学の研究で、喘息の発症の仕組みが解明した。ほかのアレルギー症状にも応用できるかもしれないね。

朝霧JAMの出演者が発表された。Todd Terja、Kurt Vile、Floating Point、The Skatalites、clammbon、cero...サイコーか!! Livingston Taylorが、日本人に聴かせたいお薦めアルバムをピックアップした。90年代の邦楽名盤ってリストみたけど、CARNATIONは圏外なのだな。当時は普通の人が洋楽を聴いてたことも併記してほしい。
 宇多田ヒカル "二時間だけのバカンス feat. 椎名林檎" 曲もサウンドも好み。柴山一幸 "That's the way feat. 井出ちよの" 柴山さんのポップセンスとコラボレーターのチョイスがいい。癌で闘病中のECDをサポートするベネフィットソングがリリースされた。左にマック、右にモスがあって、ぽんちゃの合図にあわせて踊るなおちゃん

いいオーディオでくだらない音楽聴くよりは、そこそこのオーディオでいい音楽聴きたい。どうなのか。

9月24日 クリスマスまであと3ヶ月もある

どうも、てるやまもみじです。

調子悪いよ。ずっと寝込んでた。気温の急変と湿度に参った。レコジャケが心配だ。いや、自分の心配しよう。気圧があがると頭痛がして、気圧が下がると気分が落ちる。今月の東京は雨が降らない日が2日しかなかった。体調崩すわけだ。お布団干したいな。腕の怪我と雨続きで、かれこれ1ヶ月干してない。
 寝落ちて、父もいない、母もいない、弟もいない、孤独の中に閉じ込められる夢を見た。でもこれは夢じゃなくて、まぎれもない現実だ。うなされる僕を舐めて起こして、腕の中に入ってきたのは猫たちだった。僕はこの年にして猫たちの愛を受け、育て直しをされてるんだと思う。猫がごろごろいう音は人間の健康に良いんだって。

今年台風がいくつ上陸したのか知らない。20日はN氏がきて、ここに台風が上陸したのかってくらい散らかってる台所を片付けてくれてる間に、鎮痛剤と抗鬱剤と風邪薬が回って寝落ちるという、かれこれ1時間以上寝てたんじゃないか、ほんとに僕は酷いなって日だった。最後にいいレコードを聴けたのはよかった。
 それからも寝込んでたけど、明日は頑張ってCharlotte Loversを観に行くつもり。FUJI ROCKの片付けが終わったばっかりなのに、朝霧JAMまであと2週間だ。去年から広げっぱなしだった寝袋をやっとしまって、再来週にまた開くバカバカしさ。それまでに頑張らなくても外出できるようになるといい。起きてる間はMacで遊んで猫を揉んでた。Sierraをマスターするには時間かかりそう。

台風で福島第一原発の汚染水が流出しそうになってポンプで汲み出した。これが「アンダーコントロール」だ。BBCの記者が1946年に書いた恐怖、見出しはだた一言「HIROSHIMA」。ほんの2ヶ月前まで暴言を吐いていた石原慎太郎、自分が都合が悪くなると「わしも84歳...年寄りをいじめんでくれ」って言い出した。果てしないヤバさを感じる。世界が終わっていくことを知らせる30枚の写真
 近鉄の若い車掌さんがクレーマーに対応しきれなくなって、制服を脱いで飛び降りた。日本では鉄道の職員は、感情もなく機械みたいに対応することが求められてる。近鉄のコメントは「車掌が不適切な行動を起こしたことは大変遺憾」。本来は会社が社員を守るべき案件じゃないの。ツイッターでもそういう動きがあった

ケラリーノ・サンドロヴィッチさん「自分を呪ってるぐらいの人間の方が断然表現者としては好ましいと思う。自己を肯定してる人の創るものは概してつまらない。自分大好きと言いながら力ある創作し続けてる人も多く知ってるが、そう言ってるだけで、みんな内部では屈折しまくってる」。うーんさすがだ。
 のんちゃんのLINE LIVEを観た。収録なのに放送事故級のパニックだった。ただものじゃない。のんちゃんのスタッフのアカウントが、のんちゃんに対して丁寧語じゃなくて尊敬語を使ってるのが気になる。関係者なら謙譲語だろうし、良好な関係ならタメ口でもいいはず。いろんな噂を疑ってしまうな。ファンなんで、自由にやらせてあげて欲しい。LINE LIVEも生放送で、本当の彼女が観たい。

椎名林檎さんの "丸の内サディステイック" に出てくる「ピザ屋の彼女になってみたい そしたらベンジーあたしをグレッチで殴って」のグレッチを、ピザカッターの類だと思ってる人が結構いるらしい。じゃあそもそもベンジーは、マーシャルは、リッケンは、ラットは、フルテンは、「ピザ屋の彼女」はなんだと思ってるんだろうか。ところでこの曲、いまだにボーカリスト志望の女の子がオーディションよく唄うんだって。聴いてる方はもう辟易してるって。
 エレクトリックリボンぇっかちゃんが「パイセンをバカにしないでぇえ!!」って叫びながら起きたってエピソードがじわじわきた。結婚しちゃえばいいのに。なぎこは扁桃腺炎。なのにお詫びのリプライを丁寧に送る娘。ゆっくり休んでなさい。

明日は早い。ろろって寝よっと。

9月28日 久しぶりにお布団ほした

ここ数日 精神を消耗して、後半はダークな日記になると思う。だから気分転換にお布団ほしたの!! 雨続きと腕の怪我でほんとひさしぶりだ。今夜はぐっすり寝たいな。

25日はCharlotte Loversさん主催のCharlotte Holiday tea party@渋谷Homeへ。Homeには何度も行ってるけどいつも泥酔状態で、昼間はあんなところなんだな。ジャニーズ事務所の近くにあって、地図の方向を見間違えて危うくジャニーズ入りしそうになった。
 今回がたぶんはじめてのTea Party、ライブと短編映画上映会、読書感想会、クッキーやホットドッグ? の出店もあって、音楽に美術に映画に文学に、表現文化を颯爽と渡り歩くCharlotte Loversさんらしい、ガーリーな空間だった。

最初にライブをしたのは、MCも務めるYuchel Berryさん。伸びやかな歌い声と愛嬌のあるキャラクターで楽しいステージだった。続いて川村清人監督の短編映画 "GREAT ROMANCE" 上映。人形と人間を手作業で繋いで、愛と人生を7分にまとめた作品。シュールで、エロティックで、ブラックで、ロマンティック。読書感想会は、参加者みんなが気に入った本を紹介するコーナー。僕の好きな "The Blue Day Book" も出てきて嬉しかった。
 Charlotte Loversさんは、キーボードとギターを招いた編成。"So Far Away" や "Englishman In Newyork" のカバーもあって、彼女の意外なルーツに触れた。演奏はもちろんばっちり!! 心地よくてお酒をガンガン飲んだ。昼間はセミが鳴いてたのに、帰り道には秋の虫の音が聴こえてきた。どこからか金木犀の香りが。

26日はカウンセリングへ。体力と気温差に参った。アルコールとドリンク剤に頼って家を出た。話題は体調管理のこと。どんどん太って卑屈になってる。イナバのタイカレーを買わないダイエットを発明した。あったら美味しくてもりもりたべちゃうからね。それから、本来は年齢相応に精神的にも成長しなきゃいけないのに、現状維持のまま44歳になっちゃったこと。僕の精神年齢は17歳くらいなんだ。経験値も生きる上手さも。若い頃、おじさんが「自分は17歳のつもり」なんて言ってるの、アホかって見てた。でもいざ自分がおじさんになってみると、なんにも変わってなくて焦る。このまま何もわからずに死んでいくんだろうか。フィンランドで灯台守になりたいな。
 帰ってGYM作業!! 大事な書類をいっぱいなくした。みんなよく社会生活おくってるなあ。

夜はメンタルに強いダメージが。腐れ縁。家族と仲が悪くて友達もいなくて、心の中身をぶちまける相手が僕しかいないんだよね。恋愛関係を終えて8年、その受け皿になってた僕はいい人だ。って言ったら、ある方からそれは「人がいいんだ」って。それだ。
 彼女の職場の愚痴というより、日本の地方都市と核家族が根本的に抱える問題を、何度も何度もぶつけられて消耗したし病弊した。相談に乗ってくれそうな行政の窓口を調べて紹介したりもした。それでも「人がいい」僕を舐めて甘えて執着する人の相手をするほど、馬鹿を演じ切れなかった。いままで起こしてきた人間関係のトラブルも、殆どそうだったと思う。「いい人そうなのに実は」。僕は「いい人」で「人がいい」。それを利用できなくなって、八つ当たりするのはやめてくれ。この国のあちこちがきしんで、弱い者から淘汰されていく。

NHKスペシャル『縮小ニッポン』の衝撃の内容に、絶望の声が相次ぐ」。なにを言ってるんだろう。現状は悲劇の没落の、ほんの序章にすぎないのに。「米軍基地だけではない。沖縄の人たちを追い詰めるバッシングと『無関心』」。沖縄を苦しめてるのは、僕らの無関心だ。カリフォルニア州で、アメリカからの分離の是非を問う住民投票があるかも知れない。実際1846年の1ヶ月弱、カリフォルニアは独立国だった。おもしろいんじゃないか。
 猫は歩く時、前足が踏んだところを正確に後ろ足が踏む。だから狭い塀の上も歩くことができる。つまり、猫の前足に踏まれたってことは、後ろ足でも踏まれるってことだ。BBCニュース、シリアで猫100匹と内線を生き延びた男性の話。ニュースの内容も素敵だけど、彼のTシャツが秀逸。欲しいな。

エレクトリックリボンの新曲 "アイライン" がリリースされた。曲もPVも素晴らしい。作詞作曲者のあーたさんのミニアルバムを買った。あ、いいわこれ。ライブにも伺いたい。
 ちょっと前から、西友のBGMがやばいってミュージックフリークの間で話題になってた。Peter Barakanさんを介して、InterFMのディレクターが選曲してるそうだ。Kamasi Washingtonが12月に来日する。今年の年末年始はいいバンドがどんどん来る。狙いを定めてチケット取らねば。Pitchforkが選んだBest Ambient Albums。人工知能が作曲したBeatles風のポップソング "Daddy's Car" .

宇多田ヒカル "花束を君に" 360°メイキング動画。素晴らしいなあ。彼女はデビュー当時から別格の天才だったけど、そこに安住しないで地平線の階段を着実に登っていった。

9月30日 庭から石油でて欲しいくらいに食べても太らない体が欲しい

カマンベールmogmogシャーベットmogmogの永久機関。肥満って体質の問題、生まれながらの疾患だと思うよ。

10月終わっちゃうとか。29日は訪問看護師さんがいらっしゃった。28日の日記に書いたメンタルの話と病気の話、映画やマンガの話で盛りあがった。ほんと救われてる。N氏がやってきてまた事務作業の手伝いして貰って、Paul Williams "Someday Man" なんか聴きながらゆっくりした。なくした書類やかき集めなきゃな資料があったんで、手伝って貰って非常に助かった。
 メンタルについては、過去のストレッサーを思い出しては考え込んでって無駄なサイクルを繰り返す癖があるな。忘れるべきものは忘れる。切るべき縁は切る。前に進もう。

夜は柴山一幸@下北沢440へ。対バンのYOUTH MOUSSE AVENUEが良かった。'60sブリティッシュ・ロックを日本のギターポップに昇華したサウンドはBOXを思わせた。Pete Townshendばりに腕を振り回すギタリストと、女性ベーシストのジャンプ!!
 柴山一幸さんサイコーか。矢部浩志さんを中心とするBD'sの演奏も最強。青い歌声を響かせ、叫び、アンプを突き倒し、客席に飛び込み、天井に手を伸ばす。魔法使いは真実のスターだった。100倍売れるべき。日本のギターポップ好きに自信を持ってお薦め。"That's the way" は井出ちよのさん参加なんで、そっちの好事家にもお薦め。"Fly Fly Fly" には "夜空ノムコウ" を感じた。あの頃の未来とは違う空になんとか飛びあがって幾星霜、着地点を探す歌だ。一幸さん、久しぶりの再会に喜んでくれた。矢部さんも僕を覚えててくれた。嬉しい。

今日はエレクトリックリボン "アイライン" のリリースイベントに行くつもりだった。これまでの人生でCD、レコーヨ、何万枚買ったかわからないけど、リリイベに参加するって初めて。結局いけなかったー。あと数日あるんで、時間をみつける。
 アイラインは、ファンの購入枚数やネットでの評判に対して、デイリーチャートで苦戦してる。ボンクラの皆さんがいままでのリリイベで確かに「積んだ」枚数より、オリコンの記録が少ないらしい。おかしな統計も、ウィークリーチャートで挽回できればいいね。歌謡曲クラスタ、テクノ歌謡クラスタの皆さんに自信を持ってお薦めできる。つるうちはなさん作詞作曲のカップリング "Star Tear" も名曲。こっちの方が通好みと思う (こんどライブ音源撮ってくるよ) 。

東京オリンピックの総費用が3兆円を超える可能性が出てきた。たかが運動会で国が没落した後の人のために書くと、2016年の時点ではまだやる気の人が結構いた。SoftBankの契約書をよく読まないでハイハイ言ってると、勝手に募金されちゃうらしい。万里の長城をコンクリートで塗り固めた "修復" が失笑ニュースとして周ってきたけど、あれは真っ当な修理だったみたい。廃墟化して数年のうちに消えてしまう場所を固めただけだって。人が歩くとレンガの位置が変わったり、崩落する可能性が高かった。もちろん設計者もベストな修理だとは思ってなくて、模索を続けるって。
 ジェットコースターで腎臓結石が排出できるんだってさ。ビッグサンダーマウンテンの場合、先頭車両で17%、後部車両で64%。荒療治なんで当然医者は薦めてない。

Spotifyがついに日本に上陸した。アメリカでは、音源収入の半分がストリーミングだ。もともとカーラジオで音楽を聴く国だから、そのまま日本にはあてはめられないけど、僕はパッケージにこだわりたい。そのSpotifyがSoundCloudを買収するみたい。
 宇多田ヒカルさんの "fantome" が全米iTunesチャートで3位、フランス、東南アジアでも大ヒットしてる。真摯に作られたアルバムが売れる世界にはまだ救いがある。Paul Simonがテレビで "You Can Call Me Al" "Wristband" を演奏した。Toro Y MoiがPLUM名義でアンビエント作品 "New Globe" を発表した。Laraajiみたいでいいな。Tychoのニューアルバムは配信だけなのか。宮野弦士さんがtwitterで "寿限無" を発表した。ファンキーでかっこいい。

Kamasi WashingtonとLucy Roseのチケットを買った。

イカの塩辛を歯に挟まないで食べるって才能だよね。