DIARY 2018年9月


9月4日 SIDE-A Everything で Nothing

31日。前夜に発表された、東京のミュージックフリークがみんなお世話になったレンタルショップ、ジャニス閉店のニュースがトレンドのトップになった。僕の場合は大学時代の近くの図書館がバブル絶頂期の代物で、死ぬほどいっぱいCDがあった。それでもない時はジャニスに行った。たぶん全国流通盤はぜんぶ揃えてたんじゃないか。西新宿のいけないお店にあるようなCDもあった。ジャニスにないものは世の中に存在しなかった。
 YouTubeもSpotifyもない時代、お世話になりました。

ジャニス閉店で気になるのは、あのCDがどこへ行くかだ。あれだけまとまってれば文化遺産の域で、支店とかにグダグダに流さないで欲しい。
 niftyニュースの記事が間違いだらけで話題になった。見出しに「元店員には佐野元春など」「元電気グルーヴの佐野元春など、かつて店員だったことを明かすミュージシャンも」。記事には「元電気グルーヴのメンバーで、佐野元春さんやアイドルグループ『Kis-My-Ft2』らの作品も手がけるサウンドプロデューサーの『CMJK』さんは...『ジャニスがなかったら今の自分はありません』とコメントしている」。電気のメンバーになった佐野元春さんCMJKのプロデュースで観てみたい。

ふとリビングに行ったら、ダンボールの中に入ってただけで面白いから猫はずるいな。体のメンテナンスへ。いろいろ似非科学のサービスやグッズを勧められるけど、それさえかわせば体も心も休まる。
 ガチャピンのInstagramはどういう設定でやってるんだろうか。時間がなくて名物が食べられなかったっていうのは中の人の声だろうか。ガチャピン、ムックって少なくとも40年近く声が変わってないんだよね。中の人は、例えば宇宙に行くときとヒマラヤに登るときでも代わってるんだろうけど。

多摩シティに突然の豪雨。夜は小川剛@新代田Crossingへ。4組とも短パンの素晴らしい男性シンガーソングライター。ガラガラの客席が気になった。女性だと可愛ければ音楽がつまらなくても動員できるしブッキングも組まれる。理不尽だ。
 最初の2組は若手。大阪から来た19歳の青年、ハイトーンのいい声で特に気に入った。その割に名前を忘れた。沖崎太亮さんかな?

小川さんは堂々のステージ。ガットギターの柔らかい音色とアイデアに溢れたプレイ、優しげな歌声に耳を奪われた。小川さんの曲には独特の揺らぎがあり、定石のポップスにはない一呼吸の一小節が挟まったりする。ルーツはどこなんだろう。「自分でもわかんないんですよ、人から言われてああそうなのかと」。
 トリはヒギシカツヤさん。ふだんはぼんちってバンドで活動されてるそう。爽やか!! 最初の出演者も言ってたけど、この日の出演者はM7の使い手ばかり。僕は気持ちよく飲んで、いらんこと喋りすぎた。

変わり果てた姿で無言の帰宅。同じ京王グループなんだし、電車がある間はバスも走っててくれると嬉しいかな (乾いた笑い) 。
 猫が俺を揉めってお腹だしたり顎をだしたりするんで揉んでた。46歳。友達が祖父になろうとしてる。僕は未だにaikoさんと結婚したいとかのんちゃんと結婚したいとかいう妄想の中、結局は猫だけがパートナーで老いていくのだわ。

9月1日。なんにも用事のない土曜日。最近目覚めの抑鬱が酷い。タイムラインにEarth, Wind & Fire ”September” へのリンクを貼ってる人が散見された。「Do you remember the 21st night of September?」。この9月21日、は世界アルツハイマーデーであり、Do you remember...? そもそも12月に9月のことを思い出す歌なんである。
 9月といったらこれ。Moonriders ”9月の海はクラゲの海” 。

石田ゆり子さんのSNS疲れが報じられた。またInstagramに猫写真と素敵な文章を上げてくれて嬉しい。僕も疲れてるってば疲れてる。それ以上に人と繋がるチャンネルを持ってたい気持ちがまだ強い。
 僕は猫に対してベストな飼い主とは言えない、スマンってこともしばしばあるけど猫はいつも楽しそうに幸せそうにしてくれててありがたい。猫たちは僕の言いたいことをほぼ確実に理解してるけど、僕は彼らの言いたいことがさっぱりわかってないんだ。

#DevFest18 ってデブの祭典かと思った。お洒落なXLの展示即売会とか、デブに優しい冷房設定の店研究発表とか。

2日。七十二候では禾乃登。鰯、茄子、酢橘。
 タイムラインにJohn Caleのライブ動画が。Lou ReedはロックスターでJohn Caleはアート寄り、Andy Warholのイメージが強い。けどシンガーソングライターとして、ポップなナンバーやロマンティックなバラードもあるんだよ。弾き語りライブアルバム “Fragments Of A Rainy Season” は生涯ベスト10枚に入れてもよかったな。

amiinA@横浜DMM VR THEATERへ。会場は全席着席、ステージの後方にスクリーン、客席との間に透過型スクリーンがある。客入れの音楽はTychoからBeirutSerphへ。明らかにドルオタがターゲットではない。
 ライブが始まった。素晴らしいVJ。透過型スクリーンがエモーショナルなamiinAのダンスと融合する。例えば手をふっと振り上げればそこから天使の羽が生えてきて...。

面白いことは芸術でも学問でもなんでも、違う分野の境界に起きるものだ。おおよそVJと同期するミュージシャンは踊らない。amiinAは生身の女の子のパフォーマンスとクールなCGの融合で魔法が起きてた。
 VJの使い手として、例えばCorneliusKraftwerkPerfumeがいるけど、amiinAの方がずっとメディアアートとして質が高くて感動も深かった。あのレベルであんなこと、世界でやってる人はなかなかいないよ。

タイムラインを眺めながら移動。ハマ・オカモトさん「もういい加減『参戦』って言うのやめない?」。大賛成。音楽は愛と平和に。思い出したのがピエール瀧さんのインタビュー。インタビュアー「この夏は3つのフェスに参戦するそうですね」瀧さん「参戦ってほどの『いくさ感』はないですけどね」。
 Windowsパソコンをかれこれ20年触ってないんだけど、いまだにソリティアとマインスイーパーが入ってるのにびっくりした。

夜はLunaccoさんの初主催イベント “SPICA” @下北沢CCOへ。この日が誕生日のLunaccoさんのために花束を用意していったんだけど、まさかの出番1番目!! 渡すタイミングがない。どこまで控えめな方なのか。
 わたしのねがいごと。の「おかあさん」役として裏方に徹してたLunaccoさん、ご自身の活動を始めたのは今年のこと。わたねが。用のキャッチーなナンバーとは違った、派手さはないもののじわり染み入る楽曲と深い歌声に引かれてた。この日初めて聴いた曲は、彼女がまた次のステップを踏み出した喜びを感じた。

最初のゲストは宇宙団望月シホさん。キャッチーな宇宙団の演奏とは違ったアコギの弾き語りで、曲の輪郭がはっきりみえた。最後はピックアップを外して客席の真ん中に躍り出て、”脱ダイエット宣言” なる曲で盛り上げた。
 トリはわたしのねがいごと。ギターのひかるさん病欠でトラのギタリストはカッティングの名手。アコースティックセットでいつもと違うわたねが。を楽しめたけど、ひかるさんゆっくり戻ってきてください。最後は全員で、Lunaccoさんがわたねが。に提供した “サマーアンサー” を。もう夏も終わるね。

そして大きなバースデーケーキ。Lunaccoさんの愛され方が伝わってきたいい夜だった。Lunaccoさんの初音源 “るすばん” は、ピアノ弾き語りにバイオリンが見事に絡んだ素晴らしい演奏。新曲もどんどん書いてるみたいだし、これからますます楽しみ。

3日。久しぶりに猫たちの暖かさがありがたい朝 (ちょっと前までは、あちい向こういけと思ってた) 。なんにも用事のない日。猫がお腹出して寝てたり、毛づくろいしてたり、甘えにきたりすんのぼんやり眺めてる時間が一番幸せだな。
 タイムラインを流れるRon Sexsmithのカナディアンジョーク。笑いのセンスっていろんな文化の蓄積の結果だから、すり合わせが難しい分野かもな。例えば「二階から目薬」って喩え、いまの日本人でもにやりとできるユーモアだと思うんだ。

【夏休み自由研究 :トースター】いいところ : トーストが焼ける、しかも早い。ぽんと飛び出る。わるいところ : 午前2時にトーストを食べちゃう。
 音楽リスナー人生で影響を受けたアーティスト10選ってタグがあった。細野晴臣、鈴木慶一、大滝詠一、Andy Partridge、Paul Simon、Peter Gabriel、David Byrne、Kraftwerk、The Flipper's Guitar、鈴木惣一朗 (敬称略) とした。ジャズ的なるものは細野さんとAndy Partridgeから。このリストには日本人と白人しかいなくて、黒人音楽は植民地主義的視点から入った。むしろ評論家やブロガーやラジオDJに影響を受けるものでは。

4日。猛烈な台風。関西地方で電柱が折れたり屋根が飛ぶ映像が。亡くなった方もいらっしゃるみたい。東京もすごい風。約束があったけど家にいる。
 洋画吹き替えの研究者として著書もあり、山下達郎さんマニアとしてジャケットやグッズも手がけるとり・みき先生は、”ターナーの汽罐車” の「お決まりの場所に 吹き替えの映画さ まるで気のない声」って歌詞をどうお感じなんだろうか。

SIDE-Bに続く。

9月4日 SIDE-B あいつもどいつもいらないバイバイ

どこかのネトウヨが「鬱を治すのは、『金、セックス、圧倒的出世、美味いもの食う、高級生活送る』あたりだよ。でも、それは言ってはいけない事になってるから」。小田嶋隆さん。「これ、述べられている内容が間違いである以上に『鬱なんていうのは、要するに負け組の愚痴だろ?』『っていうか、冴えない連中の傷の舐め合いだわな』的なあからさまな患者蔑視を含んでいる意味で凶悪な放言だと思いますね」。
 鬱が脳という「臓器」の疾病であることを、どうしても理解できない、理解したくないバカがたくさんいる。僕のすぐ周りにもね。

テレビで山口もえというタレントが、「中学3年間いじめられてても人生90年分の3年だから頑張れると思う」って言ったそうだ。これもマウンティングだし、精神の仕組みをわかっていない人の発言だ。
 3年でも地獄は地獄だ。そして人生はすぐに狂ってしまう。僕はいまでもフラッシュバックに襲われるよ。特に人格形成期のいじめは一生残る。

日本の英語教育の根本的な誤りは、『使うことを想定していない』ことにある」。人生で This is a pen. って使う機会があるだろうか。僕の英語も絶望的だ。それは英語教育の誤りもあるだろうし、”Hello! Ken!” みたいなテンションと軽薄さが嫌だった。
 でも音楽の話は単語の羅列でなんとかできる。話すこと自体を楽しいと思えないと上達しないんじゃないか。楽器の演奏力も絶望的で、やっぱり楽しいレベルまで行けなかったのだよな。買った楽器、埃をかぶってる。

ブラジル 国立博物館がほぼ全焼 収蔵品の多くを焼失」。南米最古の人類化石など2000万点を収容してた。老朽化で問題視されてたけど、オリンピック優先で手が回らなかった。まるで日本じゃないか。目の前のたかが運動会のために、積年の知恵と財産を失う。
 細野さんは1966年のオリンピックで東京の街は死んだと言う。今度のオリンピックでもっともっと酷いことが起ころうとしてる。

NHKの特設サイトが、津久井やまゆり園の事件で亡くなった19人の想い出を今も更新し続けてることを知った。
 「地球のプレート運動、14.5億年後に終了説」。造山運動がなくなりただ風化して、水の底に沈むそうだ。

Twitter、ユーザーがオンラインかどうかを表示する機能を検討」。これほんとに余計な機能だ。Twitter余計な機能しかつけない。Twitter社がいまやることはひとつ、ヘイトツイートを追放することだろう。
 楽しい話題を。ローマのストリートビューにこんなものが現れる

政治の話は人気がない。僕だって音楽や猫や女の子の話だけしてたいけど、目を背けちゃいけないので。

相変わらず国連に怒られまくってる。
 「沖縄への基地集中は「人種差別」 国連が日本政府に勧告」。「沖縄への米軍基地の集中について『現代的な形の人種差別』と認定」「『琉球 (の人々) を先住民族として認め、その権利を守るための措置を強化する立場を再確認すること』を勧告」。菅義偉は「翁長知事の主張は国際社会で理解されないと思う」だなんて言う。でもほんとうに国際社会で理解されないのは安倍政権の姿勢だ。

地方参政権付与を日本政府に勧告 在日コリアンを巡り国連委」。「在日コリアンが何世代にもわたり『地方参政権もなく、国家公務員の管理職などに就けない』差別的な状態にあることに懸念を表明、地方参政権を付与するよう日本政府に勧告」。
 「伝統儀式で無許可サケ漁阻まれる」。「アイヌの人たちの権利をめぐっては、人種差別撤廃条約委員会で先月30日、日本政府に対して天然資源や土地に関する権利が十分に保障されていないとして改善を求める勧告が出されています」。

『政治家発言 記録残すな』 経産省、公文書管理で指示」。「複数の職員が『上司から今後は発言を一切記録に残すなと指示された』と本紙に証言した...内部文書にも『個別発言まで記録する必要はない』と明記されていた...4月以降、打ち合わせ記録に詳しい発言内容を残さなくなったという」。
 朝日新聞の社説「公文書管理 経産省の『骨抜き』指導」。「経済産業省が、省内外で行う打ち合わせなどの記録について、出席者の『個別の発言まで記録する必要はない』『いつ、誰と、何の打ち合わせかが分かればよい』と『指導』する文書を作成・配布していた」。「この1年余り、社会から厳しい批判を受けながら、公文書管理のあり方は改善されるどころか、懸念された道をたどっていると言わざるを得ない」。

日本の公文書は、廃棄 / 焼却 → 隠蔽 → 改竄 → 黒塗りを経て、ついに「作成しない」というフェーズに入った。

省庁の障害者雇用水増し問題『企業に課している水準すら満たしていなかった』」。「厚労省によると去年、国の33の行政機関のうち8割にあたる27機関で、3460人もの障害者雇用の水増しが行われていたことが発覚した」。
 裁判所まで水増ししてた。なにが「2020パラリンピックを成功させましょう」だ。無償でボランティアさせといて自分たちは知らんぷり。

安倍首相『改憲発議しないのは議員の怠慢』」。こいつは本当にバカだ。バカか悪党かで言うと、バカで悪党だ。言うまでもなく憲法は主権者国民のもので、議員や国家権力行使者たる公務員を縛るもの。憲法尊重擁護義務違反の疑いが強い。
 松尾貴史さん「権力者の横暴を許さない為の憲法を、総理大臣や国会議員は遵守し擁護する義務を負う。しかしその権力者が都合よく変えたがっている事に、一族の私的執念だけでなく、先の野望が透けて見える。国民から『変えよ』と要望があったのなら理解できるがまるで逆。『国民的な議論云々』はまやかしの言葉だ」。

『パパはいつ帰ってくるの?』日本でバラバラにされた難民一家の叫び」。「自分の国でも迫害されているけれど、日本でも、人間として認めてほしい」。「一番辛いことは、ストレスが多いこと。病院に行きたいと言っていても、1-2ヶ月かかることもある。死んでいても、どうでも良いという扱いです」。
 「外国人 : 借金返せず不法残留 留学生の過酷な現実」。「『また日本に来ますか?』。留学生は公判で弁護人から聞かれると、目に涙を浮かべながら通訳を通じて『もう二度と日本に来ないので、許してください』と訴えた」。

廃炉までにあと30年。『もんじゅ』にまつわる9の数字」。「3-400年間は電力会社が管理をする。その後は国が10万年間、掘削を制限」「廃棄物は、さらに深い地下300メートルに...10万年間埋めることになっている」。10万年前にホモ・サピエンスが何をしてたかわかるだろうか。10万年後は。
 「『左遷』の森友スクープ記者『記者続けたい』とNHKを退職へ」。スクープを取れる貴重な人材を、赤坂飯店の美味しい料理のために手放すNHK。公共放送なんかじゃない、政府広報機関としか言いようがない。

音楽の話を。忙しい人はNME Japanが選ぶ今週聴くべきこの曲:2018/8/31

Block PartyのKele Okerekeが新曲 “Not The Drugs Talking” を公開した。Childish Gambinoが “Feels Like Summer” のMVを公開した。たくさんのラッパーがアニメでカメオ出演してる。Howard JonesDavid Bowieの “★” から “Lazarus” をカバーした。Bowieは最期にどれくらい意識があったんだろうか。っていうのは “★” が絶賛をもって迎え入れられたことを知って逝ったのだろうか。
 Aretha Franklinの葬儀でのStevie Wonderフルパフォーマンスが公開された。葬儀が行われた31日の朝、イギリスのバッキンガム宮殿では軍楽隊が “Respect” を演奏した。WilcoのJeff Tweedyが "Let's Go Rain" の弾き語りライブ映像を公開した。Noel GallagherのライブにPaul Wellerが飛び入りして、The JamとThe Beatlesのナンバーを共演した。BCUC feat. Femi Kutiが “Moya” のライブ映像を公開した。Janet Kleinが新曲入りのベストアルバムをリリース、来日もする。Sparksが入門用の自選ベストプレイリストを公開した。Teenage Fanclubがツアーのセットリストをプレイリストで公開した。
 The Stylisticsが来日する。Louis Coleが来日する。Pop Etcが来日する。ルーマニアの写真家が、チェロの胴体の空洞にカメラを入れて撮影した写真

高野寛さんの30周年ベストアルバムには忌野清志郎さんとの未発表共作が収録される。細野さんやあっこちゃんや高野さんは清志郎と仲良しだったけど、その3人のすごく近くにいる慶一さんにとって清志郎ってどういう存在だったんだろう。あっこちゃんが大滝さんと会ったことがなかったっていうのは仰天した。コトリンゴさんが初のライブアルバムをリリースする。スカートがメジャーでは初のシングルをリリースする。
 DJみそしるとMCごはんが英国音楽のためにプレイリストを公開した。Gorillaz、Massive Attack、London Posse、The Go! Team、Kero Kero Bonito...。インタビューも興味深い。
武川雅寛さんが柴田聡子さんとライブする。Fishmansが海外で人気を集めてRate Your Musicってサイトで98位につけてる。PANTAさんがNegiccoにLINEアカウントを聞き出そうとして断られた。PANTAさんは超レジェンドだけどLINEアカウント知りたいとも教えたいとも思わないな。Negiccoちゃんのアカウントは喉から手が出るほど欲しいな。

9月10日 SIDE-A 人の痛みがわからない人に国を任せること -台風と地震について-

4日の日記に書いた台風は、25年ぶりともいわれる大きな被害をもたらした。特に関西空港が孤立して、3000人が取り残された話題と映像は大きく報じられた。
 その一方で、いまこの日記を書いてる10日も、停電から復帰するめどが立っていない地域がたくさんある。

なぜ日本人は命より仕事を選ぶのか。なぜ政府は帰宅と避難を国民に命じないのか。台風の報道と共に海外で話題になった。
 ニューヨークのブルーンバーグ市長は、ハリケーンの時にすべての交通機関を予告済みで止めた。レストランや店舗もクローズした。はよ帰れと。ホテルは食品を部屋で食べていいので自分で確保しておくように告げたそうだ。

日本では4日安倍晋三が対策会議に10分だけ参加して帰宅。5日は災害対策を放置して、総裁選のために新潟に向かった。ここまでの人間のクズはなかなか見ない。
 そして西日本豪雨のさなか「赤坂自民亭」なる飲み会をしていたことを楽しげにツイートした西村康稔も、今回の災害を無視して総裁選のツイートをした。

そして6日未明、北海道で震度7弱の地震が起きた
 この地震で北海道全域で停電、復旧の見込みも立たなかった。この日記を書いているいまも多くの地域で停電が続いている。

泊原発所内への電力確保は問題なし。停電により外部からの送電による冷温停止ができない状況。運転停止中で燃料プールの冷却だけですんでるから非常用の発電機でもってる。備蓄タンクや発電機が壊れていれば福島原発の二の舞いになる。
 堀江貴文や多くの原発推進派が、泊原発が動いていればと発言した。止まってたから助かったんだよ!! 「柏」原発との誤記も散見された。柏崎原発と混同してるんだ。推進派にとって、原発のことはよくわからないけど動いていればいいもんらしい。

僕が子供の頃から来る来る言われてる首都圏に、大きな地震が来ない。もし来て、デブ猫2匹抱えて避難することを考えるとほんとうにゾッとする。って意味でいろいろ他人事ではなく心配だ。特に僕みたいに健康に問題がある方、ご老人、外国人、そのほか弱者の方々。愛猫との避難についてはこんな記事がある。
 外国人の安心と安全のために、せめて英語・韓国語・中国語のテロップくらい併記できないものか。日本の「公共放送」はまるで公共のために放送してない。

救いは、北海道からの「星空が綺麗」ってツイートとほんとうに美しい星空の写真、信号がついてなくて交通整理もなされてない交差点でも、ドライバー同士が「もし信号があったら」的な動きをして、阿吽の呼吸ができてるってツイート。
 北海道の地震は本当に大変な出来事で、そのことによって関西の台風の災害がマスクされてしまった。Yahoo!からそれなりの募金をしたけど、北海道地震と7月豪雨については窓口があっても、台風災害の窓口がない (10日現在) 。

安倍晋三は続く災害をこれ幸いと、現場の確認を取らずに7日に関西空港が復旧すると発表した。でも当然復帰には程遠い。やってるアピール。頑張ってるのは新潟に行ってた安倍晋三ではなく、関空の方々や自衛隊、消防、警察だ。
 もっと酷いのは「安倍総理は死者を...と発表しました」と、報道機関が不要な「安倍総理は」の主語を見出しに使ってることだ。「安倍首相が『地震対策やってる』アピールで自ら死者数を発表するも、人数を倍の大間違い 災害を政治利用する醜悪」。

そして台湾の蔡英文総統、オーストラリアのスコット・モリソン首相からのお見舞いのツイートには返礼をしているのに、韓国の文在寅大統領からのお見舞いツイートには知らんぷりだ。それに怒るばかりで行動をしないリベラル層もどうなのよ。
 僕は日本の底辺だけどさ、勝手に文大統領のアカウントにお礼の言葉と安倍の無礼のお詫びのメンションを送ったよ。最初に拡散してくださったのは日本人だったけど、だんだん韓国の方々の間にも広がってとても嬉しい。

そして避難生活を送っている方がこの日記を読んでいるとは思わないけど、東京都が作った防災の役立ちそうなページを貼っておく。
 「もしもマニュアル生活」、「大震災シミュレーション避難生活」。

SIDE-Bに続く。

9月10日 SIDE-B もっともっと

前の日記を書いた4日は、ひたすら配るCDを焼いてた。2枚×25組。これがあっという間になくなるんである。
 YouTubeの十六茶のCMに出てくる子が可愛いなと思ったら普通に新垣結衣さん。30歳。時空の歪みが生じてる。原田知世さん50歳。磯野フネさん48歳。石田ゆり子さん48歳。野原ひろし35歳、二児の父、一戸建て車持ち。

5日。台風一過。布団を干した。細野晴臣さん、Superorganismのチケット当たった。ヤフオクでずっと探してたレコードを落とした。
 昼間は美人女子大生カウンセラーさんのカウンセリングへ。ここ3週間のテーマは、プライベート用メールアカウントを3つも持ってるのにこちらの問いかけになにも応えようとしない自称友人たちが何を考えてるのか問題。バカにされてることしかわからない...。そしてamiinAがいかに素晴らしいかを朗々と語った。

ところで2人で廊下を歩いてる時にオナラをしてしまい、誤魔化すために手に持ってたペットボトルで似た音を出そうとしたら、思いのほかリアルな音が出て、なんなら2回オナラしたみたいになった。

夜はあーたさんのワンマン@渋谷WWWへ。WWWって聞いた時、無謀な賭けに出たなと思った。埋まるもんだな。
 僕は発達障害で、悪意はないけど社会性ゼロというか、人との距離をいつも間違える。あーたさんや彼女の所属するレーベル、花とポップスに関しては、距離を縮めすぎて要注意人物として実質出禁に近い状態と認識してる。だからいろんな人に会うのが楽しみでもあり、不安でもあった。あーたさんは優しかった。

編成はあーたさんVo. Ag.、ネロさんE.G.、クノシンジさんKey、岸田小石さんBa、マーシーさんDr.、ふ〜みんさんDr.、あすなさんVio.という豪華な布陣。ツインドラムだ。ネロさんのバンド、昔追いかけてたな。クノシンジさんのCD愛聴してたな。
 しばらく観ないうちにいろいろ変わっていて、お団子ヘアがトレードマークだったあーたさんも髪をおろして大人の装い。

追いかけてた頃もクオリティの高いライブをしてたあーたさん、大きなステージで伸び伸び演奏してた。1stフルアルバム “BLOWING” のレコ発ということで、知ってる曲もアレンジやニュアンスが一新。特に “行き止まりの夜に” の変貌にはびっくりした。
 豪華で楽しいバンド編成の演奏はもちろん、ぐっときたのはアコースティックセットで披露されたバラードだ。”各駅停車” “はなみずき” “Iに生まれて” “スノードーム” 、呆然とするほどの表現力だった。知らない曲はますますタフにソウルフルに。バースデーケーキのサプライズもあってアンコールは “Cat Street” 。ただただ楽しかった。

夜、かねこ “きゃのん" きわのがネットラジオ “ヘルシーなんちゃらステレオ” を公開した。腹抱えて笑った後おそろしくなった。で、結局何回も聴いた。ゆるゆると始まって加速していくきゃのんの天才性と裏腹の狂気は、子供のそれに近いのかも知れん。突っ込みどころと笑いどころと狂いどころを語ろうとしたらもう1本日記が書ける。
 で、きゃのんは初の主催イベントに全曲新曲を持ってくつもりらしい。

6日。チャイはあくびする時に「フワァー」って声をあげると可愛いことを知ってる。自分がなにをしたら面白いかってことも把握してる。

松尾竜平@代官山晴れたら空に豆まいてへ。松尾さんも北海道のミュージシャンだ。地震の前日に現地を発って、到着して家族から連絡があったという。
 たまたま対バンで見かけて以来、東京でライブをする時はできるだけ伺うようにしてる。もうすぐ発見される存在だろう。イケメンな対バン氏のファンとおぼしぎガールズがお話をやめなくても、松尾さんが歌いだしたらはっと息を飲んで見入ってた。

ちょっとハスキーで、でも伸びやかなハイトーンボイス、アイデアのあるギタープレイ。新しい楽曲たちも深みを増したように感じた。ポップとアートと哲学の落とし所を知ってる。でもやっぱり声の魅力だな。心地よく酔った。RCサクセションの “トランジスタ・ラジオ” をカバーしたのは意外。Fishmansの佐藤伸治さんも、カバーしたい楽曲の筆頭に挙げてたことを思い出した。音楽を愛する人の歌だ。
 彼は絵の達人でもある。たまにツイッターにアップされる油彩画の見事さには圧倒される。そして朴訥とした風情とは裏腹に、いい意味で自信家だと思った。

対バンは...で、特にトリの方は死ぬほど辛かった。音楽を聴いてないし愛してない人が自慰すると四畳半フォークになる。演歌歌手を目指して上京して十数年だそうだけど、例えば演歌も含む世界中の発声を探求してる巻上公一さんをどう思うかよ。
 京王ライナーはこれ栄光に向かって走る列車かよってくらい快適だな。栄光の中で暗いツイートの掛け合いをしながらの帰宅。ヤフオクで落とした、ずっと探してたレコードが届いた。こんなにいい状態で、あのお値段でいいのかしら。ひょっとしたら出品者はそもそもの持ち主じゃないのかもしれない。

7日は中嶋春陽@相模大野Cafetsumuriへ。ハルちゃんはエレクトリックリボンの応援のために使ってたCHEERZで発見した。だから最初に興味を持ったのはルックスだ。
 そこから素直で聡明で丁寧に生きる知性とキャラクター、深みのある感性と創造性の世界にどんどんはまっていった。僕が共学の高校生で彼女がクラスメートだったら、遠くから密かに憧れてただろうな。でも堂々とライブに行っちゃう。おっさんだからだ!!

相模大野って大学に行く時の乗換駅で、死ぬほど遠いイメージがあった。初めて降りたらなんだ、うちのすぐそばじゃんか (僕が死ぬほど遠くに引っ越したんである) 。
 最近はウクレレの弾き語りをしてるハルちゃん、この日はアコギとパーカッションを交えた演奏。新しく所属した事務所の社長さんがいらしてて、珍しくMCに緊張が見えたけど、演奏は極めて快適。ウクレレの軽やかさと大人びた歌声、でもファルセットになると可愛らしさが引き立った。オリジナルの新曲 “始まりの花” も素敵。前からある “Penguin” もコードがしっくりきた。堪能した。

対バンは山田尚史さん。朗らかな笑顔と伸びやかな歌声で希望を歌う。と言ってもたぶんご自身のいろんな体験があって、それでも希望を選んだ方だろうなと思った。だから薄っぺらくなくちゃんと伝わる。アンコールのまったく準備なしのセッションに、ミュージシャンとしての実力を見た。
 Cafetsumuriはお店の雰囲気がよくて、料理も美味しかった。あの距離なら通ってもいいかなと思うくらい。

8日は小坂忠 / 高野寛@代官山晴れたら空に豆まいてへ。
 高野寛さんは僕のギターヒーローでコピーもした。Todd Rundgrenプロデュースの “虹の都へ” “ベステンダンク” の大ヒットで一世を風靡したものの、「歌うメンズノンノ」なるありがたくないパブリックイメージとのギャップに苦しんで、メジャーを捨てて自身の音楽を追求した方。小坂忠さんは日本のソウルのパイオニア、”機関車” “ほうろう” “しらけちまうぜ” 、ゴスペルシンガーで牧師さんでもある。

高野さん、先日のトリオ編成のライブも最高だったけど、アコギ1本でSSWとしての真骨頂を見た。やっぱりギター上手いし音が綺麗だ。
 最近の穏やかな曲が中心のセットリスト。細野さんのカバー “終わりの季節” では、歌詞のモデルになった忠さんが「チラチラ」顔を出すお茶目な一面も。「今日は穏やかにするつもりだったんですけど...忠さんが『出し惜しみせずに代表曲をやりなさい』って」、”虹の都へ” のイントロから “Greenダカラちゃん” を歌ってみせて、2大ヒット曲に “夢の中で会えるでしょう” の大サービス。

小坂忠さんは西海孝さんとのギターデュオで。70歳で去年大病を患ったとは思えない深い歌声、そして絶妙なタイム感、これが本物だよ。西海さんのルーツ・ミュージックを吸い尽くしたギターソロがまた染みる。高野さんを交えて、3人のタイプの違うギタリストのセッションがまた熱い。代表曲 “機関車” “ほうろう” 惜しみなくやってた。
 アンコールでは予定になかった “Forever Young” やろうよと無茶振り、そして “What A Wonderful World” 満腹です。

終演後のサイン会、ちょっとしたルール違反をした。サイン会って普通はその場で買った商品にサインを頂くものだ。でも小坂忠さんの名ライブ盤 “もっともっと” 、これを収録した1972年3月30日は僕が生まれた日なんだよ。サイン会があると踏んでLP盤を持ち込んで、忠さんに説明したら「ほんとかよ!!」って驚いて、快くサインをくださった。そして「Happy Birthday!」の文字が踊った!!
 このアルバムにサインを頂くというのは人生の夢のひとつで、叶ってしまったな。

9日。昼にも夜にも予定を入れてたけどすっとばした。ひとつは毎日出歩いて疲れてたこと、もうひとつはこの現金社会、銀行のATMが3日間止まることを知らないで、財布の中に300円しかなかったんだ。

SIDE-Cに続く。

9月10日 SIDE-C 「我々」に俺を入れるな

『子どもは学校に行かなくてもいいんじゃない?』変化する社会を生きるために必要なスキル」。孫泰蔵さんの教育の話。僕はひたすらこの「間違った例」の教育を受けてきた。生きにくさの原因は病気や生涯だけじゃなくて、環境も大きいのかな。

サンリオピューロランドで演ってる可愛い歌舞伎は、みんな仲良くが思想の原点にあるので、長年続いた鬼たちとの抗争をキティが「そんなことは私たちの世代で終わらせる!!」って宣言したりして、なにげにぐっとくるらしい。
 そもそもサンリオは、創業社長が平和の理念を実現するために立ち上げた企業なんで、いちご新聞にも平和や憲法の大切さみたいな話題が頻繁に出てくる。ただ下請け業者への発注の仕方はかなりブラックよ。

驚くべきツイートが流れてきた。電車に座ってたら隣の初老の人がヘルプマークを見て、「君、障害者なの? そうは見えないから外しなさい。こういうのは本当に困っている人が付けるものであって、可愛いキーホルダーじゃない。本当に困ってる人のためにもやめなさい」って説教されたそうだ。
 100万回でも書くけど、見えにくい病気や障害を抱えてる人がヘルプマークをつける。このおっさんは自己矛盾してる。人を助けようともしない誰か、はたとえ障害者に見える人でも助けない。困ってるふりしてズルする人のことばっかり考える人は、「自分ならズルをする」と言ってるようなもんだ。

パスワード16億件の流出を確認」。これも何度も書いてるけど、僕が初めてパソコンに触れた1990年、パスワードってなんて原始的な仕組みだろうと思った。2018年になってもパスワードでセキュリティ管理してるとは想像しなかった。

オバマ氏が大統領退任後初めてトランプ大統領を批判した。彼が求めてるのは「正直さ、まともさ、法の遵守」。安倍が言われてるのとおんなじことだ。そしてものすごーく当たり前のことだ。それが出来ない政治家がアメリカと日本のリーダーをしてる
 アメリカの「FB・ツイッター、極右ページ次々削除 トランプ氏反発」。見出しがおかしい。フェイクニュースを削除してみたら、結果極右ページばっかりだっただけだ。ツイッタージャパンもフェイクやヘイトに加担してないで、ちょっとは見習えよ。

麻生氏『我々はG7唯一の有色人種』 安倍氏応援の会で」。あまりにもバカすぎる。G7に参加してる国も参加してない国も、単一の人種や民族のためだけにあるわけじゃない。日本だって黄色人種のための国じゃない。「名誉白人」の国かも知れないけど。
 言ってることが間違いであり人種差別的である以前に、そもそもなんで肌の色の話をしようとしたのかその動機がわからない。

『辺野古移設中止を』 海外識者29人が声明」。オリバー・ストーン氏ら海外の識者29人が「辺野古移設中止」を訴える声明を発表する。「人間と環境を犠牲にして沖縄の軍事植民地状態を深化し拡大させるための取り決めに反対する」。人類の問題なんだ。「普天間・辺野古問題を考える会」への賛同署名はこちらから
 行方を決める沖縄知事選「虚構のダブルスコア 沖縄県知事選、出回る『偽』世論調査」。玉城デニー氏が大幅リードしてるって嘘の調査結果を流して油断させようとしてる。ところでデニー氏がBilly Sheehanのベースについて語る映像。9分47秒から。耳が肥えて音楽的な知識も相当に深い。デニー氏がギターを弾いて歌う動画も観たけど本格的だった。

福島第一原発 作業員がんで死亡 被爆による労災と認定」。
 「東京電力福島第一原子力発電所の事故で、放射線量を測定する業務などにあたっていた50代の男性作業員が肺がんを発症して死亡し、厚生労働省は被ばくによる労災と認定しました。原発事故の収束作業をめぐって、がんで死亡したケースが労災と認定されたのは初めてです」。「福島第一原発では、現在も1日当たりの平均でおよそ5000人が収束作業にあたっています」。

SIDE-Dに続く。

9月10日 SIDE-D 日本のファンにメッセージを

音楽の話を。忙しい人はNME Japanが選ぶ今週聴くべきこの曲:2018/9/7を。

Elvis Costello & The Impostersが新曲 “Suspect My Tears” を公開した。Costello先生の新作、傑作な予感しかしない。Mercury RevのJonathan DonahueとGrasshopperのバンド内ユニットHarmony Rocketsが、Peter Walkerとのコラボ曲 “Atropos” を公開した。Jeff MillsのユニットSpiral Deluxeが新曲 “The Paris Roulette” を公開した。Thom Yorkeが手がけたサントラから新曲 “Suspirium” を公開した。David Crosbyが新曲 “Glory” を公開した。Pete Astorが新曲 “Petrol and Ash” を公開した。Benny Sings新作を全曲公開した。Darwin Deezが新曲 “The World's Best Kisser” を公開した。

Paul McCartneyがNYでシークレットライブを生配信した。いまもリピート配信されてる。いつまで続くかは知らん。さすがに声が出てないのは否めないけどありがたいものを観た感はんぱない。TV番組でドッキリの仕掛け人もやったTerry Rileyフルライブ映像を公開した。Youssou N'dourがライブ映像 “7 Seconds” 、”Birima” 、”Set” を公開した。The Wombatsフルライブ音源を公開した。The Lemon Twigsがテレビで “Small Victories” と “The Fire” を演奏した。Vampire WeekendPeter Gabrielの “Solsbury Hill” をカバーした。6分40秒から。Vampire Weekendの歌詞にPeter Gabriel出てくるんだよね。

David ByrneTune-Yardsがツアーをする。オイー今度こそ日本に来てよ。Joni Mitchellの75歳の誕生日にトリビュートライブが開催される。ヒースロー空港の荷物係がFreddie Mercury誕生日をダンスで祝った。Freddie Mercuryは売れない時代にヒースロー空港で働いてた。日常生活から消えていった音を集めたネットアーカイブConserve The Soundがオープンした。トレーラー映像がある。

ちょっと古いけど「曽我部恵一とスカート澤部渡が語るムーンライダーズ - 卑屈とロマンを同居させ、バンドという生き物の一生を見せる6人の魅力」。若い人にはわかりやすい入門記事だと思う。
 amiinAの次のワンマンは赤坂BRITZ。一気に売れて欲しい気持ちとほんの少しの寂しさ。新曲 “Caravan” を公開した。The Poguesだな。amiinAのすべてが狂おしいほどに好きだけど、この曲もMV込めて大好き。

10年くらい前にDerrick Mayが、日本のメディアに穏やかに受け答えしてたのに、「最後に日本のファンに何かメッセージを」と言われた瞬間「俺がいま話したことがメッセージだ!! 二度とその下らねえ質問するんじゃねえぞ!!」ってブチ切れたらしい。日本の音楽メディアここがおかしいシリーズいっぱいあるね。まず音楽を知らないこと。芸能を語る芸能レポーターも見たことないな。ライブをひらがなの「らいぶ」って書く人、ライブ鑑賞または出演を「参戦」って書く人はなにをやってもダメ。
 秋元康プロデュースのガールズバンドの募集ポスターが酷い。「有名人と熱愛したい人」「IT社長と結婚したい人」「可愛くなきゃダメですか?」。秋元康は本当に音楽をバカにしてる人間のクズだね。悔しささえ覚える。

9月21日 SIDE-A 明日を言葉で遅れさせようもんなら そんなつまらない暇などないから

罵声で怒られたら『なにくそ』とは思わない。恨みに恨んで心の中の石碑に刻み、許さない平原に石碑を築く。たとえ罵声で怒った側が、その後に何かの拍子に私を称賛したりしたとしても、絶対に石碑は退かさない。許さない平原の石碑は一度建てたら不動である。そして一生、許さない」。swenbayさん。

ライブに行き過ぎるのも孤独からの逃避で、そのためにグロテスクなアウトプットであるこの日記が書けなくなったり、音楽を作ったり休んだりの自分の時間が作れないスパイラルに陥ってる。通底に流れるのは強い不安感で。

10日。人はいつのまにか高校球児が年下になり、AV女優が年下になり、はっぴいえんどが年下になり、Beatlesが年下になり、実業家が年下になり、政治家が年下になり...Freddie Mercuryって年下かよ。
 ニシンのパイは実は美味しいっていう僕の積年の夢が崩れた。ほんとうに美味しくないらしい。写真をググった。ギャー!! そうとうグロいよ。これはトンボの友達の女の子わるくない。ばあさんが悪い。キキも調子に乗るな。

夜、ツイッターで「Paul McCartneyだけどなんか聞きたいことある?」やってた。1時間半も!! 日本の地下アイドルだって1時間で切る。
 最初にインターネットすげえなあって思ったのは、たぶん1994年に大滝詠一さんが自力でサイトを立ち上げて、ファンからのメールの返事を公開してたんだ。ミュージシャンってものすごーく遠い存在だと思ってたからびっくりした。

11日。ツイッターでたけのこの里がトレンド入りしてた。たけのこの里はボソボソしてるんだよな。きのこの山はサクサクしてて、チョコとスナックをわけて食べたりバリエーションが楽しめるのがいい。六花亭六花のつゆってお菓子が美味しそう。
 のんちゃんが主演してるLINEドラマ「ミライさん」を観た。SFのようで古き良きホームコメディ。久しぶりに実写の演技で活き活きしてた。けど「この世界の片隅に」での名演や、美術・音楽作品のパンキッシュなインパクトに遠く及ばない。

12日。カウンセリングへ。週に1度の美人女子大生カウンセラーさんとの憩いの時間だったんだけど、最近あんまり憩えなくなった。っていうのは僕の病気や環境の根源的な問題に迫ってきたからだと思う。この壁を乗り越えないと。
 表面的には...人間関係で1秒ごとに胸をえぐられる思いだ。根源的には「孤独」と「将来への不安」に尽きる。鬱病は脳という臓器の疾病で、楽しく振る舞ってる時でも不安感は常にある。ってことを溜め込まずに外部化するために、カウンセリングやこのグロテスクな日記がある。

カウンセリングが終わったタイミングで、表面的なトラブル、人間関係について僕の言葉がきついと、きつい言葉で指摘された。君の言葉のほうがよっぽどきついよ。
 僕は言葉の暴力の中で打ちのめされてきたんで、言葉の強さの感覚が麻痺してるのかも知れない。僕に家族や親族がいないのは、彼らが「鬱病は『非』で『努力』で克服できるものであり、それをしないのは『甘え』にもほどがあり『のうのうと生きてやがる』」と考えてるからだ。それを別の臓器の疾病を持つ人、例えば癌患者にでも言うのだろうか。表面的なトラブルの相手や、一族の人々は僕の人生を生きてみたらいい。

夜はぇっかの生誕祭的な、非公式だけど本当の誕生日を祝うパーティーへ。そんなわけでメンタル的にボロボロだったんだけど、公式の生誕&卒業祭に行けないんで、この日にはどうしても顔を出したかった。いちおうチキンバーレル2セット買っていって、それなりに受け入れて貰えたと思う。
 トークショーにライブ、エレクトリックリボン卒業後はCHEAP CREAMってユニットを組んで、本格的に音楽活動をするそうだ。早くもチークリって略称がついて、ぇっかが必死に否定してた。笑った。最後はぇっかの生誕祭恒例のケーキ投げ、なんの因果か僕も投げた。行くまで不安だったけど、楽しめてよかったな。

13日。予定をキャンセルして寝込んだ。本当に辛い時に寄り添ってくれるのは猫しかいない。涼しい、なんなら寒いと言ってる人たちに伝えたいのは、25℃を超えたら「夏日」と呼ぶ、という事実だ。日本人の暑さに対する感覚、完全に麻痺してる。
 安室奈美恵が引退するそうで、称賛の声ばかり聴こえてくるのに違和感を持った。確かに言動しっかりしてるんだけど、「ポンキッキーズは黒歴史」って態度がずっと引っかかってるんだ。子供に音楽の喜びを伝えるって尊い仕事だと思うから。

14日。N氏が様子を見に来てくれた。猛烈に汚い部屋を片付けるだけで疲れ果てて、丁寧に迎え入れるどころか寝落ちてしまった。トラブルの核心には触れずに、音楽の話をゆっくりと。それが彼のやり方なのはわかってる。
 Paul Simonの新譜、Aretha Franklinの名盤、The Bandの “Music From Big Pink” のボックスセット。新しいミックスは低音が響いて、ロック的に聴きやすくなったけどこれでいいのかな。Cosmo Sheldrakeが非常に面白かった。Moondog的でもあり、渋さ知らズ的でもあり、Vampire Weekend的でもある。アメリカ人の想像するジプシー音楽。

15日。ずっと楽しみにしてたaireziasの完全生音ライブ、しかも対バンは高井息吹さん@祐天寺FJ's。祐天寺ってお寺を初めてしげしげと眺めた。
 グランドピアノの息吹さんはますます自由に飛び跳ねてた。88鍵じゃ足りないとばかりに長いストロークで右に左にがしがし弾く。強く早いトレモロは音のベッドみたいだった。その上を吐息混じりの柔らかな歌声が心地よさそうに寝転がる。かと思えばピアニシモな表現の繊細さ、aireziasの完全生音を意識したのか、マイクなしで歌いあげるハイトーンボイスは、空気を切り裂かんばかりに鮮烈に響いた。ありきたりな言い方をするなら、存在そのものが音楽の喜びに溢れた方。

aireziasの完全生音ライブは2回目。前回と同じように、福永健人さんの、「生楽器というのはそれそのものが美しく響くように、歴史の中で改良されて淘汰されてきたもの」っていうMCから始まった。数々の弦楽器、打楽器、管楽器からおもちゃの楽器や雑貨までもが並んで、活き活きと太古の音楽を奏でてるみたいだった。有機的な無国籍音楽とイマジネイティブな言葉の世界。なにより6人の生の歌声の存在感。それはキャンプファイアーの輪に混ぜてもらったような、遊牧民の夕べの宴にお邪魔したような、ハーメルンの笛吹き男と子供たちの秘密を覗き観たような感覚だった。
 最後は息吹さん、お客さんも交えた “キラキラ星” のセッション。これ魔法だったな。録音が残ってるそうで、ぜひ聴き返してみたい。

帰り道で聴こえてきた虫の声もライブの続きみたいだった。
 で、今更ながらSnarky Puppyってバンドを知った。R&Bとジャズの合間にいるような、もうなんてかっこいいんだよ。”Something feat. Lalah Hathaway” 、"Somebody Home feat. David Crosby" この2本だけでも聴いて!!

16日。ずみをレコ発@渋谷La.mama。
 客層がものすごーく若いんで、アイドル系の男の子でも出てくるのかひやひやした。普段弾き語りをしてるミュージシャンに豪華なハコバンをつけて歌わせてみようって企画だった。とにかくバンドが上手いんで、全編楽しく観れた、逆に弾き語りでのポテンシャルはわかんないな。対バンのChihiroさん、大谷奈央さんは声も楽曲も気に入った。なによりみんな楽しそうなのが印象的だった。普段は一人だからね、一人の可能性も理解しつつ、やっぱり音を合わせるのは楽しいもんだ。特にあんな凄腕のバンドだったら楽しいに決まってる。素晴らしい企画だと思う。主催者の方とちょっと話してみたかった。

ずみをは自分のタイム感、揺れを持ったシンガーなんで、バンドと組んでどうなるかなと思ったけど、バンドの方が曲に寄り添って個性を殺すことなくいい演奏を聴かせてくれた。ずみをのファンであることを誇らしくも思った。ずみをも満面の笑みで楽しそうだった。それがあの唯一無二の少し照れたような嬉し恥ずかしいような歌声と合わさると、ますますずみをの世界が輝いて見えた。
 最初に観た時は、栃木の引きこもりです、ギター始めたばっかりです、世界観も個の中で完結してた。いい意味で垢抜けたし、これからますます楽しみ。

夜にもう1本観たいライブがあって、チケットも買ってたんだけど、疲労と眠気で諦めて帰ってきちゃった。得てしてチケットを買ったライブほど行けない。観たいミュージシャンにもう投資したっていう、自分を納得させたい言い訳があるせいかな。

樹木希林さんが亡くなった。パンクなおばちゃんだった。コミカルからシリアスまで演じきった役者としての存在感、内田裕也さんとの40年を超える別居婚、全身が癌に侵されてる告白、遺作は「万引き家族」になるんだろうか。
 笑福亭鶴瓶さんと政治について語る動画も話題になった。国を盲信する怖さ、憲法9条と平和の大切さ、こんなことは言ったことがないと言いつつ、晩年は辺野古基地の反対運動を応援したりもした。

ドラマの企画で郷ひろみさんと何度かデュエット曲を披露した。穂口雄右さん作の “林檎殺人事件” は名曲。安藤裕子さんが池田貴史さんとカバーしたMVにも、希林さんが出演してる。フニフニフニフニ。

17日。快晴。布団も洗濯物も干して気分がいい。
 タイムラインに「自己肯定感が低いのにプライドが高い人」ってツイートが流れてきた。すごく心当たりあるよ。「この程度じゃだめだ、もっと立派な人間になりたい」って気持ちがますます自己肯定感を下げる。そして人も自分と同じようにあって欲しいって願望から、常に寂しさを抱えている。「自分と他人は別の人間だ。他人を尊重することが自分を大切にするきっかけになる」。と締められていた。理解できる。理屈ではね。

夜は吉村かおり@東新宿真昼の月夜の太陽へ。吉村さんのライブはなぜかいつもドタキャンしちゃう。抑鬱状態から外出する気力をチャージする時に、どうしても億劫になって。とっても気さくでいい人なんだけど、その素顔と溢れんばかりの才能のギャップが怖かった。頭の回転の速さが怖かった。見透かされてるような気がしたんだ。
 「スキルさんキャンセルした時にいつも申し訳なさそうに連絡くれるけど、ほんと気にしないで」と言ってもらえた。次からは気兼ねなく行けそう。

この日を選んだのは、対バンに鮎牛蒡さわひろ子さんが出演するから。
 最初に登場した鮎牛蒡はPf. Vo. とDr. のデュオ。インプロ的な楽曲に、リズム楽器というより効果音的なドラムスが乗る。この日は久しぶりのライブだそうで、全曲新曲を持ってきた。咲穂さんはいつもより緊張してる風だった。新曲は鮎牛蒡らしい抽象的な曲から、珍しく芦川和樹さんがきっちりリズムを刻むJ-POP的な曲まで、バラエティに富んだ内容。試行錯誤の過程で、でももちろん鮎牛蒡として快適な演奏を聴かせてくれた。

さわひろ子さんはこの日のイベントタイトル、「真昼の青い月」に添ったお話に絡めたステージ。MCらしいMCはなくて、朗読劇とミュージカルの合間を縫うような。曲が終わってお話が次の展開に進む時の、「あなたのことが好きでした」って言葉が印象的だった。その佇まいや活動から、文化系のイメージを持ってたんだけど、この日は理系的なイマジネーションを広げてるように感じた。なんだかいつも輝いてる人だ。
 サポートのピアノ氏のコーラスは、エフェクターで3度離れたハーモニーを重ねてた。吉村さんが、さわさん機材好きなんだよって話してたのもまたちょっと意外で。

サポートのない吉村さんはほんとに自由だ。ピアノはぱっと聴いてなんのコードかわからない不思議な和音を奏でて、その上をメロディーが呼んできたような言葉たちが並ぶ。そして潔いくらいポップ。声質や歌い方も含めてポップ。彼女の歌詞の抽象性をナンセンスなものとして捉えてたけど、この日は1曲ごとに丁寧なMCがあって、それぞれの言葉の意味合いや想いが聞けたのも収穫だった。
 そして対バンのfuraniさんが素晴らしかった。いい意味で、プロフェッショナルなミュージシャンだった。心象風景を歌う癖のない言葉と歌声もフレンドリー。

18日。朝からもじゃもじゃ。楽しいことを考えよう。日向ぼっこをした猫はおひさまの匂いがするよ。

ZOZOTOWNの前澤友作社長が世界で初めて民間人として月旅行をするという。この人のプロフィール、「ぼくのかんがえたさいきょうのかたがき」だな。何人かの芸術家を同行させるっていうのは素敵だ。できれば宇宙大好き矢野顕子さんを連れてって欲しい。
 僕が何かの間違いで億万長者になったら、パイドパイパーハウスを買収する。長門芳郎さんを雇うね。あるいは温泉旅館を買収する。大広間にいいオーディオと猫を連れてってひたすらぐうたらするの。夜にはおかみさんが固形燃料の鍋がある夕食を出してくれてちょっとお酒を飲んでぐっすり眠るの。

夜には井出靖さん主宰の「HOME PARTY」に行くつもりだった。ヤン富田さん、Cornelius、直枝政広さん、高野寛さん、奇妙礼太郎さん、田中知之さん、VIDEOTAPEMUSIC、数えきれない豪華出演陣。そして美味しそうな食事。
 でも結局行けなかった。準備万端あとはバスを待つだけの状態で断念した。疲れが溜まってたこと、そんなに華やかでお洒落なところに僕みたいのが行っちゃいけないと思ったこと。井出さんが気にかけてくださってることに対して、ちゃんと応えるべきだったっていまになって後悔してる。で、ライブも伝説的な名演の連続だったらしい。

柳条湖事件から87年。僕が物心ついた頃は戦後30年で、父親も戦中生まれだったし、戦争のリアルなヤバさを語る人がまだ周りにいた。

この日発売された「新潮45」に掲載された、「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」なる特集が炎上した。
 LGBTは子供を作らないから生産性が低いとした水田水脈 (驚くべきことに現役国会議員だ) を擁護する内容で、特に小川榮太郎という安倍晋三の子飼いが、LGBTに人権を与えるなら痴漢にも人権を与えるべき、なんてトンチンカンなことを書いた。

これに対して新潮社出版部文芸アカウントが社内で反旗を翻して、「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」という創業者の言葉をツイートし、特集記事に反対するツイートをがんがんRTした。他の出版社も文芸アカウントに同意を示した。
 ちょっとまて。これを出版界の美談にしちゃいけない。被害者は出版社じゃなくて、LGBTの方々や痴漢の被害者や、マイノリティの方々なのだ。

「新潮45」は僕の好きな「プリニウス」を連載している雑誌だ。作者の一人、とり・みき先生は、19日に「申し訳ないが文芸部がんばれとすら思えないのである」で始まる長いツイートをした。「本作を楽しみにしてくれて不快さや心痛をこうむった (いわゆるLGBTの) 読者や友人諸氏には心情的に本当にお詫びしたい。雑誌は謝らないかもしれないが」。
 20日には「最大の営業妨害をまさかの掲載誌から受けている気分だが、本当の被害者はもちろん不当な偏見と差別にさらされた人々である」と。こっちは文責が明記されてないけど、もう一人の作者ヤマザキマリ先生の言葉だろうか。

新潮社の社長は21日になってコメントを発表した。これは自ら過ちに気づいた謝罪文じゃなくて、炎上したから取り敢えず書いた火消しだ。こんな短いコメントで事態が収拾すると思ってるのか。どこが逸脱したのか指摘もなく、被害者への謝罪もない。
 まずは雑誌の回収じゃないだろうか。廃刊を視野に入れてもいい。産経新聞や「正論」や「WILL」や「HANADA」や「zakzak」も同罪だ。

19日。しまった段ボールゴミの日だった。Amazonの箱...Amazonは急ぐのはもういいから、箱の回収サービスしてくんないかな。
 定期健診へ。血液検査があるんで何も食べられない。ハラヘッツァ。超高齢化都市多摩の患者はほとんど認知症で、お医者さん大変だ。待つ僕もそれなりに大変だ。

そして週に1度の美人女子大生カウンセラーさんとの時間。表面的な山あり谷ありの話が終わって、僕の通底にあるのは孤独感と将来への不安だ。
 「孤独の現実に対峙してない人も多いですよ。ヤバさに気づけただけでも立派ですよ」。僕は生まれ育った家族、というものもないから切実度が違う。みたいな話を美人女子大生とするわけだ。もうひとつ病院に行って、夜はおーたけ@じぇーむず@幡ヶ谷36.5へ。京王ユーザー歴長いけど、初めて幡ヶ谷という駅で降りた。駅構内にパチンコ屋と包丁研ぎ屋があるバイオレンスタウンだった。

おーたけさんのライブは、とにかくギターが好きでMCと演奏の違いがないところが高田渡さん的。MC中もギターを爪弾いて唐突に歌い出す。その出し引きは、ステージ慣れした絶妙なタイミングだった。
 で、みんなギターの巧さには舌を巻くと思う。でも楽曲の良さと歌の表現力、声に乗せた感情のコントロールがまた巧みだなと思った。おーたけに幸あれ。

ただ殆どの対バンがな。生き辛いことをただ生き辛いって歌うのは表現とは思わない。それは、歌詞の内容に希望を感じるかどうかとか、フィクションかどうかって問題じゃない。視座とユーモア、あるいは客観性の問題だと思う。
 音楽聴いてるミュージシャンと聴いてないミュージシャン (多いんだよ!!) の差は開くばかりで、音楽好きとしては聴いてるミュージシャンの音楽が圧倒的に面白いんだけど、売れるかっていうとくっだらねえのが売れたりする。

で、僕はミュージシャンじゃないけど死ぬほど聴いてて、でも作る音楽はくっだらねえ。売れるかっていうと売れねえ。

20日。脚がつって目が覚めた。いろんな意味で疲れ果ててなんにもする気がしない。乾燥ワカメを戻して食べたら切れてなくて、お餅をすする人みたいになって、死を覚悟した。喩え雨が降っていてもこの涼しさはジャスティス。

ツイッターで名字について調べるサイトがトレンドにあがった。「山下」は日本に約42万1000人いて、「やまのした」、「やまもと」、「やまさき」、「やましも」、「やした」って読み方もあるらしい。
 あなたは宮崎あおいと二階堂ふみと島崎遥香を区別できますかってサイトもトレンドにあがった。正解率5割。我ながら酷い。二階堂ふみさんの表情に幅があって、宮崎あおいさんに見えたり島崎遥香さんに見えたりするのだな。

21日。もはや寒い。ちょうどいい気温ってないもんだね。市役所って週休何日なの。担当がいたためしがないし言付けが通ったためしがない。あんなぐうたらして生活が安定してるなら、生まれ変わって公務員になりたいよ。

どうしても拭えない鬱の不安感。大貫妙子さんのあまりにも素晴らしいライブアルバム “Pure Acoustic 2018” を聴いた。惜しむらくは拍手で途切れ途切れになってしまうことだ。僕もその場にいて、心からの拍手を送っていたわけだけど。
 体調が改善される気配がない。18年間いろんな波長の山あり谷ありで、谷が重なってる印象。あと何週間か何ヶ月か何年か...。あるいは自分の年齢を鑑みて、もうこのままかも知れないとも思う。

SIDE-Bに続く。

10月21日 SIDE-B 月にでも行ってみたい、そんな気がする40代

タイトルはMoonridersだるい人” より。

SIDE-Aにも書いたけど、ZOZOTOWNの社長が月に行くらしい。「前沢氏の月旅行は計画通りに実現するのか?」。スペースX社は2018年にも別の月旅行を計画してたけど頓挫したよって話。「宇宙へ瞬間移動―人間の機能を拡張させる!? アバターXプログラム始動」。生身の体で宇宙に行くのはまだ先、アバターで疑似体験しようって話。
 それも無理なあなた。月の約50万分の1の立体模型が世界を回って展示されてる。きれい。日本にも来ないかしら。

宇宙の話題では、「はやぶさ2 探査用の小型ロボットの分離成功」。小惑星リュウグウの重力ってどれくらいなんだろうってググったけどまだわからないのだな。
 「謎の古代生物の正体は『動物』と判明、地球最古級」。ディッキンソニアっていう謎の化石は地球最古の動物だった。「植物内部の『警報』伝達、可視化に成功」。植物が攻撃を受けた時に植物内部に「警報」が駆け巡り防御する。

フランスが18歳の文化活動のため、アプリで6万円支給。あなたならどう使う?」。フランスの文化省が、若者に文化活動に使うお金を500ユーロ提供するキャンペーンを始めた。使い道は映画、コンサート、演劇、書籍、楽器...。日本の文科省とぜんぜん違うね。政治ってこういうことじゃないの。
 「娯楽がないと人間でいられない」って記事。北海道地震の被災者の心を救ったのは、トランプやアナログゲームだった。「レコードから音ではなく映像を再生するVinylVideo」。レコードに映像データをアナログ信号で記録する。普通のレコードプレーヤーで再生して変換機を通して動画を再生する。

今の日本の状況を知ろうともしないで、「社会への不平不満を言ってる人は承認欲求が満たされてない」ってツイートを目にした。人と人との関わりが社会を構成する。自分の意見を言わないのは民主主義の放棄であり、生きることの放棄だ。樹木希林さんも、話したくないけど話さないとって言ってたよ。
 内田樹さん「いまメディアは『日本は絶好調で、世界中から敬愛されている (自虐史観とパヨクとかがその邪魔をしているが) 』という楽観論と『日本はもうダメかもしれない...でも打つ手を思いつかない』という悲観論に分断されつつあるようです。そして、知的負荷を好まない人たちは前者を選ぶ、と」。

ざざっと。自民党総裁選で安倍晋三がメディアも党内も恫喝した末に3選した。ソース1ソース2。そのタイミングで改憲の是非、CM量自主規制せず
 第二次安倍政権以降、海外に54兆3621億円ばらまいといて、北海道地震の復興財源は5億4000万円。ソース。北海道地震で泊原発が動いていた場合、原子炉が爆発する可能性があった。ソース。原発を再稼働させた九州では再生エネルギーの発電を抑制する。原発利権と安倍政権のために原発を優先する。ソース

総裁選の討論から逃げるためにロシアに言って3000億円貢いだプーチンに2時間半待たされた挙げ句、北方領土は返して貰えない。ソース1ソース2
 「あの、拉致問題を解決できるのは安倍政権だけだと私が言ったことは、ございません。これはご家族のみなさんがですね、そういう発言をされた方がおられることは承知をしておりますが」と。ソース3。ロシアのメディアは「安倍が総理でいる限り日本は日の沈む国になることは避けられないだろう」。ソース4。三日三晩考えた嘘がバレました。

アベノミクスなる妄想の経済政策にダメ出しピケティ氏の場合。統計をいじったことに対して専門家からの批判
 政治だけじゃなくて文化を舐めきってる。引退後は映画監督になりたいけどどうかな、プロデューサーならできる自信があるよと。文化を舐めきってるなかよしの友達秋元康は、韓国のグループに仕事を蹴られた。「数えきれないほど問題を指摘されながら...秋元氏がいまだにJ-POP界におけるトッププロデューサーとして君臨している日本の意識こそ見直さなくてはならないものではないだろうか」。

スポオツ。オリンピックボランティアは学徒動員だけじゃ見込めないらしくて、スポンサーの企業からも徴兵するらしい。しかも有給扱い。この会社にむかし勤めてたんです。つくづく辞めてよかった。
 「組体操ふざけた中1男子『かっとなった』教諭が体罰 奥歯が抜け肋骨にひび」。「男子は肋骨にひびが入り奥歯が1本抜けるなど3週間のけが」で、たったの減給10分の1 (2ヶ月) 。傷害事件もスポオツの名の下では許される。軍隊教育の延長の日本の体育教育は根絶するべきだし、全国の体育教師や引退した体育教師も含めて人権教育するべきだし、もう死んだ体育教師にトラウマを受けてる場合は墓石を割っていいよ。

自分たちの力で民主主義を手に入れた韓国。内田樹さん「韓国社会の急激な変化、市民たちの主権者意識の強まりについて日本のメディアはほとんど報道しません。驚嘆すべき教育改革についても、若者たちの帰農傾向についても、それらのトレンドが『何を意味するか』を問わない。韓国が日本に先行しているという事実を知りたくないからでしょう」。
 そして「南北 いかなる場合も武力使用しない=敵対行為を全面中止」。ここまでこぎつけた文在寅大統領は本当に立派。

Pussy Riotのメンバーが言論の自由を訴えたことで、毒を盛られた可能性が高い。音楽誌が噂として記事にしたことはあったけど、一般紙も記事にした。治療しているドイツの病院が記者会見で明らかにしたそうだ。
 この国だって反安倍発言をしたミュージシャンが軒並み殺されて、ゆずとRADWIMPSとAKBグループだけ生き残る未来もなくはないな。

音楽の話を。急いでる人はNME Japanが選ぶ今週聴くべきこの曲:2018/9/21を。

Cat Powerが新曲 “Stay” を公開した。Rostamが新曲 “In a River” を公開した。Norah JonesWilcoのJeff Tweedyと共作した新曲 “A Song With No Name” を公開した。Mumford & Sonsが新曲 “Guiding Light” を公開した。Ben Foldsが新曲 “Mister Peepers” を公開した。Afro Celt Sound Systemが新曲 “Sanctus feat. The Amani Choir” を公開した。Donny McCaslinが新曲 “The Opener ft. Sun Kil Moon” を公開した。The Joy Formidableが新曲 “The Better Me” を公開した。POP ETCが新曲 “We'll Be OK” を公開した。KT Tunstallが新曲 “The River” を公開した。Kero Kero Bonitoが新曲 “Make Believe” を公開した。Tune-Yardsが “Honesty (Suzi Analogue Remix) ”を公開した。

Paul McCartneyがアビーロード・スタジオでレコーディングしたスタジオライブ集 “Spotify Singles: Paul McCartney Box Set” を公開した。Bon IverのS. Careyがスタジオライブ “More I See” と “True North” を公開した。Courtney Barnettスタジオライブ11分半を公開した。GoGo Penguinが「Tiny Desk Concert」でのスタジオライブを公開した。Superorganismスタジオライブ25分半を公開した。First Aid Kitがスタジオライブ “Fireworks” を公開した。

Kendrick LamarNHK独占インタビューのテキストが公開された。ドイツのオーケストラが武器製造会社を占拠した。ライを中心にワールド・ミュージックやテクノを融合したRachid Tahaが亡くなった。Andy PartridgeThe Monkeesのクリスマスアルバムに楽曲提供する。ほかの作家陣も豪華。10ccが来日する。

Corneliusの新作 “Ripple Waves” がSpotifyで公開された。収録曲 “AUDIO ARCHITECTURE (Studio Live Version) ” のMVが公開された。Cinraの記事は海外進出の成功について。Ele-Kingのインタビュー記事
 suppa micro pamchoppが新曲 “踊った方がいいな” を公開した。

崎山蒼志さんが “五月雨” のライブ動画を公開した。すげえ...。世の弾き語りSSWは一度打ちのめされたほうがいい。そしてインタビュー記事
 星野源さんと松重豊さんのラジオの書き起こし記事。星野源さんは相当なマニアだけど松重豊さんが音楽マニアだとは知らなかった。ここで紹介されてるのぜんぶ名曲。堀江博久さんのソフトロックプレイリスト。「ソフトかロックかわからないけど、Sus4と分数コードと転調が多い」。初期の松田聖子作品など80年代にヒット曲を量産した作曲家の小田裕一郎さんが亡くなった。小坂忠さんが “ほうろう” の再現ライブをする。インタビュー記事のんちゃんが近田春夫さんに楽曲提供する。逆ではない。Shiggy Jr.が地上波ゴールデンタイムのドラマの主題歌を提供する。CHAIのLAのライブにDEVOが現れた。
 岸田繁さんが「音の良さ」について、Death Cab For Cutieをヒントに編曲や演奏にまで踏み込んだツイートを連投した。くるりの新作いい。柳樂光隆さんのライナーノートもいい。こういうのを読んで音楽の楽しみ方を知ったんだよなって久しぶりに思い返した。

9月29日 SIDE-A 34年

22日。出かける約束があったけど酷い頭痛で断念。この方との約束もすぐ反故にしてしまう。結果3日間家にこもってた。猫のあったかさがありがたい室温。
 「今更言えない洋画ファンあるある」ってタグが流れてきた。僕のあるあるは、ポンドとかフランとかヤードとかマイルとか実はピンと来てないこと。

23日。打って変わって夏日。杏窪彌@荻窪LUMINEへ。ビルの屋上の緑地を使った小さな文化祭のライブ。
 minちゃんとギタリスト氏の2人編成で、ときどき打ち込みでリズム隊が入る。minちゃんは物販では日本語ペラペラだけど、ステージでは中国語のいつものスタイル。楚々とした佇まいで “はじめてのチュー” の替え歌 “はじめての中華” なんて歌を淡々と歌ってた。その控えめなユーモアが好きだ。子供がいっぱいで素敵なイベントだった。

21日の日記に書いた、ヘイトを助長する特集をした新潮45が休刊になった。
 唯一読みたい連載があった。ヤマザキマリ先生+とり・みき先生の「プリニウス」。おふたりのアカウント「新潮45がいくら休刊になっても、この顛末の火種となった文章を書いたひとたちが今までと変わりなく、あのような考え方を懲りずにどこかで晒していくのだろうかと思うと、連載掲載の場が失われたことよりも、それがなにより残念だ」。

今回のことはやむを得ないと思うし、直接の被害者 (LGBTや痴漢の被害者) の方々への謝罪を有耶無耶にしていることを残念に思う。個人的にはプリニウスの旅が頓挫してしまったことを残念に思う。
 新潮社のコメントはこちら。謝罪の言葉は2回、「このような事態を招いた」こと、「ご支援・ご協力いただいた読者や関係者の方々」へのお詫び。本当に詫びるべき方々には詫びてない。内田樹さんのブログ1本目2本目

アンナ・カリーナが来日した。おばあちゃんになっても品がいいな。

24日。なんにも予定なし。麩菓子と麦茶、エアコンと猫。
 The Beatlesの “White Album” の50周年バージョンが発表された。このアルバムは避けて通れないなあ。そしてJohn Lennonの “Imagine” セッションのデラックスエディションの音源が公開された。これも買うのか...。SIDE-Bで紹介する。

佐藤清喜さんのツイートで知ってたけど、お世話になった森達彦さんが8日に急性心筋梗塞で倒れられて、この日復活しましたよのツイートがあった。搬送中に3回心臓停止、最後の渾身の打撃でなんとか動き出したとか。とにかくご無事でよかった。
 「かつて経験した事のない痛みにはけっして立ち向かわない事、我慢せずすぐ救急車をよぶ、ヘタレ上等!」。

おそらく最も正確な寿命測定器なるテストサイトがバズった。僕の志望予定日時は2027年2月6日だそうだ。54歳か...。
 ほんとの僕の生活はもっとうんと酷いんだけど、酷すぎて選択肢になかった。実際50まで生きれればラッキーだと思う。遺産の整理とかしといたほうがいい。

macOS Mojaveが公開された。アップグレードしたら、いくつかの音声ファイルの形式が変わって、iPhoneに同期できなくなった。トラックパッドの挙動もおかしい。
 ところで、なんでトラブルシューティングサイトは、1:失敗した方法を列挙する 2:「ちょっとしたユーモア」の文体にする 3:何年も前の情報 4:Q&Aでは回答者がちょっとした言い回しにブチギレてるのか。

25日。この日も美容院に行くだけ。いつもの美容師さんに快適にしてもらった。さすがにこの日は寒かった。
 ネトウヨに絡まれた。ネトウヨってなんでデフォルトアイコンか萌え萌えアニメアイコンなのかね。あのたの好きなそのキャラが、そんなこと言いたいと思ってるのかね。人権意識の高い萌え萌えアニメが放送されたらどうなるかね。

26日。ほろよひ音楽堂@神田SHOJIMARUへ。
 ほろよひ音楽堂は、今川宇宙さんと名うてのミュージシャンが変名で活動してるバンド。この日が3回目のライブで、僕が観たのは初めて。宇宙さんのボーカルと作詞センスは言わずもがな、メンバーがレジェンド過ぎてびびった。バンドメンバーとのチェキってMCがぽろっと出て、真っ先に手を挙げた。宇宙さんが最初に注目を集めたのはイラストだと思う。そしてエッジの効いた文才、ルックスと歌唱力、舞台女優へ。

宇宙さん多才すぎるけど、やっぱり言葉がずば抜けてるな。キーボードの中の人は佐野元春さんのバンドに30年以上いて、SONY系のアレンジやプロデュースをたくさん手がけた西本明さん、ドラムスの中の人はMojo Club→The Timers→Hillbilly Bopsの杉山章二丸さん、ライブではTimersの "Day Dream Believer" も演奏した。ほかの方々も還暦クラスのレジェンドたちなのは間違いない。
 大変な演奏力に宇宙さんの斬新な歌詞とまっすぐボーカルが乗り、ロックバンドとして非常に素晴らしかった。ミュージックフリーク諸氏要チェック。

27日。スウェーデンのジプシーバンド、Rafvenのチケットを取ってたんだけど、スタンディングでダンス系は体力的にしんどいのと、いろいろ思うところあって、ずみを@原宿ストロボカフェへ。
 インディーズ女性SSWシーンにいくつかの典型的なパターンがある。ひとつはエキセントリックなパターン。もうひとうは生き辛いことをただ生き辛いって、感情を込めて吐露するパターン。どっちも苦手なんだ。

もちろん、かならずしもすべての歌に希望が込められてなくてもいい。例えば僕の大好きなMoonridersの “くれない埠頭” って歌には希望がない。ただ生き辛さを客観的に描いて、感情を込めすぎずに歌ってる。
 でもこの曲をライブで歌うと合唱がおきる。それぞれのリスナーが、それぞれの夏の終わりの切なさの風景を共有できるんだ。主観だけで楽曲を作って、陶酔しながら歌うのはただのマスターベーションだ。

ずみをさんは内向的で生き辛い方だと思う。でも表現の芯に希望とユーモアがある。音楽的に練り込まれた、アイデアに溢れた言葉と楽曲、それを嬉し恥ずかしいような独特の声で歌う。とても知的で客観的な表現だと思う。そういうインディーズ女性SSWは非常に少ない。この日に初めて聴いた2曲の新曲も素晴らしくて、歌詞を聴いて帰りに味噌おにぎりを買った。みるみるうちにいろんなフェスに呼ばれるようになった。
 対バンではMahoさんって方、ルーパーや変則チューニングを使って、やっぱりアイデアに溢れた演奏をしてた。

28日。小学校の同級生 (女性) から34年ぶりにランチに誘われた。これ絶対アムウェイの勧誘されるパターンのやつだと思った。それでなくても僕の激太りには驚かれると思った。小学校がたまたまお坊ちゃま学校だったんで、感覚の違いも大きいと思った。要するにちょっと気が重かった。
 行ってみたらなににハンコを押すこともなく、楽しく飲んで食べて喋って、34年のブランクなんてまるで感じないくらいにいい時間だった。帰りの「ちょっとしたお土産」開けてみたらGODIVA!! びっくりした。うめえす。GODIVAうめえす。

行き帰りに久しぶりにのんちゃんのアルバム聴いた。これ名盤だよな。豪華作家陣はガチで傑作書いてるし、本人の曲も近田春夫さんが作曲依頼するくらいいいし、なによりあっけらかんと歌うボーカルがいい。
 いまだ日本の民放に出られない彼女が、中国全土で肌ラボのキャンペーンガールになった。人口の桁が違うし、没落する国にしがみつくより成長してる国に出たほうがいい。やっぱり芸能界のアレで海外に活路を見出した裕木奈江さんみたいになるといい。

この日は快晴。布団干していけばよかったな。多摩川の河川敷が気持ちよさそうだった。金木犀を感知した。
 で、のんちゃんのバンド、のんシガレッツと仲井戸麗市バンドの対バン@日比谷野外大音楽堂がある30日は、台風直撃の日なんである。予想最大瞬間風速45メートル。野音が無謀なのはわかってる。でもFUJI ROCKのKendrick Lamarみたいな奇跡が起こるかも知れん。ここ1ヶ月くらいそれを楽しみに生きてきたんだよ。開催するかの発表は当日の8時だそう。無理のない範囲でぜひともお願いしたい。

涼しくなると、嬉しくもめんどくさいのが猫の甘えだ。うちの代々の猫はみんな甘えん坊。猫の毛はふさふさ空気を含んでるから表面は室温とほとんど一緒だけど、肉球はきゅっとあったかいんだよ。
 チョコフレーク生産終了のニュースが入ってきた。カールやポポロンやチョコフレークみたいな古いお菓子が生産終了するのは、食べる子供がいなくなったってことかもな。少子化で、生産ラインに再投資しても見返りがない。

夜、インドネシアで大地震のニュース。何度も大きな地震があって、最大マグニチュード7.5、3mの津波が街を襲った。動画を観てたら3.11がフラッシュバックした。

29日。雨。タイムラインを眺めてると、日本のミュージシャンが活発な時間帯、ヨーロッパのミュージシャンが活発な時間帯、アメリカのミュージシャンが活発な時間帯を実感できて面白い。

SIDE-Bに続く。

9月29日 SIDE-B せいご

安倍晋三が国連の演説でまたやらかした。「云々」を「でんでん」と読んだ彼は「背後」を「せいご」と読んだ。彼に教養が全くないのは大問題だ。でももっと問題なのは、彼の間違いを指摘する人が周りにいない、王様は裸だって言える人がいないことだ。
 「『日本はすごい量の防衛装備品を買うことに』日米首脳会談を珍言で振り返る」。言われるがままに莫大な武器を買い、自国の被災者や貧しい人々はないがしろだ。

最近バカって存在について考える。元記事が消えちゃったけど、沖縄で若者にインタビューしたら、知事選で極右候補に投票する人が多いと。極右候補とその陣営が流すデマを信じてる。やっぱり国を作るのは教育だし、知的好奇心を伸ばすことだとつくづく思う。
 その知事選、「沖縄県知事選 公約「携帯料金を削減」知事や国に権限なし」。極右候補佐喜真淳のことだ。「組織ぐるみで圧力 沖縄知事選、自民系陣営が『期日前投票報告書』を配布 選管も把握」。これも佐喜真淳のこと。「沖縄県知事選『学会の乱』で玉城氏支持が続々 安室奈美恵の翁長コメントに官邸『けしからん』」。

ウヨがよく言う「朝日新聞は歴史を捏造した」発言について、捏造していたのはウヨの方だった。「『朝日』元記者・植村隆裁判で西岡力氏が自らの『捏造』認める」。
 「汚染水、浄化後も基準2万倍の放射性物質 福島第一原発」。これがアンダー・コントロールだろうか。もう本当に終了してる国。沖縄知事選で玉城デニーさんが勝ったら少しは流れが変わる希望が持てるんだけどな。

イエメン「世界最悪の人道危機」さらに悪化、新たに350万人が飢餓の恐れ」。「800万人が飢餓に直面しているイエメンで、まもなく新たに350万人が飢餓に陥る恐れがあり、国際援助団体は飢餓との闘いに敗れようとしている」。「フェイスブック、5千万人情報流出の危険 1年以上放置」。「トークンがあれば、本人になりすましてアカウントを乗っ取ることや、氏名や性別、出身地などの個人情報を盗むことができる」。ところでザッカーバーグって一回り年下なのかよ。
 一方で「南北の緊張を氷解させた文在寅大統領の名演説『全訳』」。他国の大統領ながら、文在寅さんには尊敬の念しかない。

音楽の話を。急いでる人はNME Japanが選ぶ今週聴くべきこの曲:2018/9/28を。NMEの選ぶセンスは必ずしも僕とは一致しない。
 「『音楽を所有する』時代の終焉 : CDとダウンロードはいかに消滅したのか」。タイトルの意地の悪さ。愛のない言説。外国の業界人はよっぽどアートワークを手にしたりクレジットを読まれることが嫌いらしい。そして音楽は何万年の歴史を終える。

Esperanza Spaldingが12曲のEP!?をリリースする。Paul HeatonJacqui Abbottが新曲 “7" Singles” を公開した。The Chemical Brothersが新曲 “Free Yourself” を公開した。Neil Innesが新作を制作中。Peter Bjorn and Johnが新曲 “Gut Feeling” “Every Other Night” “One For The Team” を公開した。Real WorldレーベルからBokante + Metropole Orkestが新曲 “All The Way Home” を公開した。Jason Falknerが参加するBird Streetsがバンド名と同じ新曲 “Bird Streets” を公開した。POP ETCが新曲 “Broken Record” を公開した。MGMTがリミックスアルバム “Little Dark Age (Matthew Dear Album Remix) ” を公開した。ちょっと古いけどいい曲、Lawrenceの “Probably Up” 。

Paul Simonのラストツアーが終了した。最後の公演は自身の故郷ニューヨークのクイーンズ。辞める理由は家族と過ごす時間を作りたいことと、ギタリストのVincent Nguiniが亡くなったこと。最後の曲は “The Sound Of Silence” だった。ただツアーはラストだけど、慈善興行、特に地球環境にまつわる慈善興行には出演して、収益を寄付する。
 Nile RodgersDavid BowieLet’s Dance” のオーケストラバージョンの録音風景を公開した。詳細は不明。Arcade Fireフルセットライブ音源が公開された。John Lennonの “How Do You Sleep?” のセッション風景が公開された。同時録音の魅力とJohnの歌の良さに打たれる。Superorganismのテレビライブ映像 “Everybody Wants To Be Famous” が公開された。XTCの1980年のライブ音源1時間が公開された。7歳の少年がThundercatベースをコピー。末恐ろしい。OrbitalDJセット90分を公開した。
 Paul McCartneyの来日、両国国技館での追加公演が発表された。うー国技館はドームと比べ物にならんほど音が良いのだよね。しかしもうドームのチケットを発券してしまった。Robert Glasper Trio with DJ Jahi Sundanceが来日する。Yo La TengoがDJセットで来日する。Peter Hammillが来日する。

Corneliusが “Surfing on Mind Wave Pt2” のMVを公開した。折坂悠太さんが新曲 “平成” を公開した。宮内優里さんが “chisou (Remix) ” をリリース、収益金は北海道地震の被災者に寄付される。サトウトモミさんが大江千里さんのカバー “夏の決心” を公開した。
 The Beatniksがライブアルバム “NIGHT OF THE BEAT GENERATION” をリリースする。Negiccoが新作 “MY COLOR” のアナログ盤をリリースする。ムッシュかまやつさんの “Gauloise” が再発される。

日本の歌の歌詞に登場する時刻を調べた結果。一番多いのは午前2時だそうだ。鈴木慶一さんが音楽を担当したPeng Fei監督の「THE TASTE OF RICE FLOWER」がなら国際映画祭2018で観客賞を受賞した。
 amiinAがどんどん耳のいいリスナーに発見されてる。北欧ポストロック+アイリッシュパンク。生身のエモーショナルなパフォーマンスと無機的なDJの融合。最新シングル “Caravan” はこんな痛快な曲。透過スクリーンを使ったライブは例えばこんな感じ。amiinAの魅力を語ったら3日かかるけど、ミュージックフリーク30年の耳と心で新曲を聴いて、10代の頃みたいに胸が高鳴った。