DIARY
2019年11月
11月8日 SIDE-A この声は小さすぎて君のもとまでは届かない
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前回の日記は異常に長かった。MacBookの修理で3週間分まとめて書いたとしても、4万3000字、htmlタグ含めて8万5000字は頭おかしい。まあおかしいんですが。
何度も書いてる通り、日々の思考の整理でもあるし、異常な社会情勢の記録でもある。そして果てしない孤独と精神障害の中で、僕という人間が確かに存在したんだって自分に言い聞かせる作業でもある。でもその作業が精神的に重い負担になってきちゃって。
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これも何度も書いてきた、独白 (モノローグ) の日記をオープンダイアローグっていう治療にする道は閉ざされた。それは主治医の著しい不勉強による。この街に越してきた時にググってたまたま電話がつながってはずれだったクリニックに、事務作業の煩雑さから10年も通い続けてしまったツケでもある。
「誰か、誰かいたら、誰かがいてくれたら。風がいい匂いだね、椿が咲いたね、とてもおいしい魚をたべた夢を見たよ...いなくなった猫がいるね。あなたはいるよね、僕はいるよ。もし明日も生きてたら、僕はここにいるよ (夜廻り猫 : ゼン) 」。
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29日。萩尾望都先生、任天堂のプロデューサー宮本茂さんが文化功労者として顕彰されることが決まった。予定は体のメンテナンスだけ。結果として頭ん中がすっきりした。考え込みすぎだ。帰りにすっごい流れ星を見た。
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春名風花さんのツイートが目立つ。彼女の発言は一貫してる。いじめの問題にしても、表現の自由の問題にしても。問題の本質を捉えて、異質なものにNOを言ってる人たちの攻撃をうまくたしなめてる。
僕が彼女の年齢の時、果てしなくアホだったな。彼女は子役時代から明晰だっし、僕はいまでもアホだけどな。
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久保雄一郎さん。「ADHDの子ってキレやすいって話を時々聞きます。でもそれが、ADHD自体が原因じゃなくて、その特性ゆえに、毎日怒られて、自己肯定感下がりまくって、それしか自分を守る方法が見当たらなくなっているからだとしたら…そして、そうさせてるのは誰でしょうか? って言うクイズです」。
翌日は早起きなのに明け方まで作業してた。ほんとに生きるのが下手すぎる。時間の管理もできないのだ発達障害は。
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寝る前にネットを開いて、「インフルエンサー採用」ってパワーワードに驚いた。フォロワー数だけで職員採用を決めるのかよ。フォロワーは量より質だよ。普通に集まってくるフォロワーだって質は低いのに、買おうとすれば買えるもんだし。
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30日。数日前から東京国際映画祭のレッドカーペットを歩くのんちゃんの写真が流れてる。片渕須直監督の3年前のツイートを思い出した。「『ローマの休日』がワイラーの映画だと思う人は世の中にどれくらいいるだろうか。でも、『ローマの休日』はオードリー・ヘプバーンの映画だ、みんな知っている。映画ってそういうものなんだ。『この世界の片隅に』はのんの映画であってよい。そうあるときこの映画は幸せを手に入れたことになる」。ほんとにそうなったよね。僕がのんちゃんに打ちのめされたのもこの映画だった。
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久しぶりに快晴。布団を干して満足。午前中から市役所に行って信じられないくらいのたらい回しにあった。果てしなくめんどくさい。住所と電話番号と生年月日とマイナンバーをTシャツにして着たい。何度これを書かされたかわかんない。
その足で病院へ。この街に引っ越してきてググったら2件の精神科がヒットした。最初にかけた方はたまたま電話が留守電で、繋がったのがいまのクリニックだ。軽薄でまったく信用してないけど変更する手続きが果てしなく面倒なので10年通い続けてる主治医は、「オープンダイアローグ」という言葉を「知らない」と言った。勉強をぜんぜんしてないのだ。
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タクシーを乗り継いでなんとか諸々の用事と事務作業をこなした。こういうことができないから医師に頼り、行政に頼ってるのだが。
午前中に焦って回ったのは、午後から障害者支援センターの「歩く会」に参加したかったから。病気で基本的に寝込んでる僕は、運動不足をなんとかしたい気持ちがある。毎回興味を持ってて、でも浅い時間は特に動けなくて参加できないまま1年がすぎていた。この日はどうしても参加するために、敢えて無理なスケジュールを組んだ。
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精神障害者の支援センターってことは知的障害の方もいらっしゃるわけで、アニメと鉄道と格闘技とロシア料理に関するマシンガントークを黙って聴きながらの遠足。我が市は駅の反対側は本当にカントリーで、緑の中を蝶々やてんとう虫が飛び交って、清流に泳ぐ亀も見れた。6km歩いて疲れ果てたけどまた参加しよう。
自己肯定感のためのダイエット。そしてやっぱり体は動かしたほうが精神的にもいい。帰りに駅ビルのエスカレーターで鏡に映る自分を見てがっかりした。30代前半の写真を上げておこう。20代の頃はこれより10kg痩せてたんだけど、紙焼き写真しかないんで。
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水野谷みき / ぎがもえか@下北沢HALFへ。できたばっかりのお店。雰囲気もBGMのセンスもよかった。思えばぎがちゃんを知ったのは水野谷主催のライブイベントだった。
ぎがちゃんは佇まいそのままの柔らかい優しいギターを弾いて、透明なのに深みのあるハイトーンボイスで歌う。楽曲は、最初に聴いた時は往年のカレッジフォークの気品を感じた。もっとうんと洒落た、確かにいまの音楽だって徐々に気づいていった。
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言葉のひとつひとつがいきいきとしてる。人物の描写力、心理描写力、登場人物の横顔がちゃんと見えてくる。光景の描写力、比喩の巧みさ。江國香織さんや星野源さんといった現役の表現者が歌に出てくるのはとても新しいと思う。
その名曲 “メイクアップ” にしても、歌いまわしに工夫をこらしてずいぶん変わってきた。キーもその場で鼻歌を歌って試してみながらカポをつけ直したりして、表現の可能性をいつも探ってる。
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水野谷は3ヶ月ぶりのライブだという。その間、towelやビッグバンドジャズのドラマーとして活動してたわけだ。久しぶりの緊張感がよかったのか、はたまたMCで話してたように、ドラム用の椅子が用意されてその椅子に座ると安心するっていう、笑っちゃったけど弛緩がよかったのか、とてもいいライブをした。
ピアニカを弾きながら歌う1曲目の “9月30日” からして鬼気迫る歌が胸に響いてきた。ギターサポートの山武ッ慈さんも、それに乗ってぐっと締まった演奏になってたように思う。
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“炊飯器に乗って” みたいに緩い曲はやらないで、割と重めのセットリストだった。それでも最後に演奏した “On the Sunny Side of the Street” の日本語カバー “明るい表通りで” には光があった。ジャズなのに歌詞にサンマが出てくるんだ。言葉を拾ってくるボキャブラリーの広さとセンスにいつも感服する。いままでで一番いい水野谷だった。
終演後に酔って昔は痩せてた自慢をした。あとでさっき上げた写真を送ったけど誰からも反応はなかった。あれー!?
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31日。起きてすぐに入ってきたのは首里城が全焼したニュース。Wonder Traveler!!! OKINAWAが開催されてたら首里城は間違いなく入ってただろう。沖縄の抱える歴史に非常に感心があるんで見ておきたかった。人は歴史から学ばなくちゃいけないんだよ。
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「首里城正殿と北殿が全焼 他建物への延焼続く けが人の情報なし」。
「首里城は1429年から1879年までの約450年間、琉球王国の中心的な城で、政治と文化の中心だった。首里城正殿は1925年に「沖縄神社拝殿」として国宝に指定されたが、1945年の沖縄戦で焼失。1992年に本土復帰20周年を記念して国営公園として復元された」。本物じゃないから別にいいじゃんって人。復元は沖縄の、琉球の人たちが本来の文化を取り戻す大切な作業だった。草の根運動から始まって、沖縄戦で消失する前の首里城に関わってた大工さんたちがご存命のうちに細かい監修をした。
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「首里城火災 復元に携わった専門家『ことば失った』」。
「沖縄戦により資料の多くが焼失する中、復元にあたっては専門家たちで古文書や図面の分析を繰り返し重ねたほか、職人たちの技術によって『正殿』などの独特の赤い色の塗装を再現するなど細部にまでこだわって琉球王国時代の首里城の忠実な復元を目指した」。「ことし1月、城壁内側の復元がすべて完了した」。「いちばん見てほしかったのは沖縄の子どもたちで、自分たちが暮らす島にはこうした城を持つ歴史があり、かつてこの場所で古典芸能が演じられ、沖縄の伝統・文化の礎になってきたということを感じてほしかった」。ほんとうに復元が完了したのは今年なんだ。
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「11時間の猛火耐えた収蔵品 丁寧に運び出す 首里城火災 専門家『王国文化の粋が救われた』」。「首里城火災で、城内の収蔵庫2カ所にあった絵画や漆器などの収蔵品1075点が全焼を免れたと分かった。財団の所蔵1510点のうち、正殿などの常設展示品421点の焼失が分かったばかり」。
沖縄のシンボル「首里城」再建支援プロジェクト。
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某音楽ライターの「渋谷系はインターネット前夜に云々」っていう連投ツイートを読んだ。いやいや渋谷系の時代にインターネットあったよ、民間に開放されてなかっただけ。大学のインターネットで楽曲の元ネタ情報を仕入れてた。
手法的に渋谷系を先取りしてたMoonridersは、どの文脈でも全く取り上げられない。渋谷系の人たちが、音楽的な元ネタは披露しても手法的な意味での元ネタを知られたくなかったために、disって封印した。
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前の日の「歩く会」の影響で筋肉痛だ。同じくらい行きたかった障害者支援センターのフィットネスプログラムを休んだ。
面談は受けた。偉い。本来カウンターさんに話すべきような内容を相談員さんに話した。うーんいろいろ使い分けが難しい。夜はライブ行こうかと思ったけど、疲れて帰ってきちゃった。dodoごめんなさい。メイの目やにが治ってきた気がする。
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春名風花さんが、Twitterで受けた誹謗中傷について、相手の身分開示の裁判に勝訴した報告をした。これで半分、これから裁判費用を取り返すために、損害賠償請求の裁判をしなくちゃいけない。
実は僕も同じ裁判を起こしてる。もう1年近くになる。各SNSでユーザー名を「山下 "スキル" 元裕」にしてたの、誹謗中傷を受けたのが僕だって証明するために本名と顔写真を掲載しなくちゃで、でも通称の「スキル」がないと誰だかわかんなくなっちゃう。相手の身分は開示されたけど、相手の本名を明かすと今度は僕が訴訟される理不尽さ。
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いまは「山下スキル」に戻してる。匿名で無責任なことは言いたくない、自分の言葉の責任の所在をはっきりしたくて、でも戸籍上の名前「山下元裕」より通称の「山下スキル」の方が通りがいいってことです。本名も顔も隠す意図はない。
誹謗中傷のツイートをしたり、ヘイトのツイートをしてる多くのツイッター民にはできない芸当だろうね。そういう人たちを心から軽蔑してる。30年くらい前、インターネットを民間に開放しようって時は、その可否について大きな議論になった。いま振り返って一番の大きな間違いは、匿名性にしたことだな。
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ハロウィンだ。The Tights “Halloween”。渋谷でイツメンとさっきナンパした女とウェイウェイした。嘘です、ほんとはお布団の上で猫をもみながらTwitterしてました。とある童謡を聴いて感じたことをとあるところに書いた。
変換候補にでてくる定番のギャグ「お菓子あげるからイタズラさせて」よりも、春名風花さんの「お菓子くれなきゃイタズラされたって言うぞ」が強い。
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メンタルヘルス界では、みんな医者に「10月は台風や寒暖差で大殺界だったって言われた」って報告が相次いだ。僕の信用ならない主治医はなにも言わなかった。10月を生き抜いた僕たちは偉い。それに加えてWonder Travelerの中止と、MacBookのデータ復旧できるかできないか9日間戦争を生き抜いたのは本当に偉いな。
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11月1日。犬の日。捨てられた犬や猫たちを救おう - Yahoo!ネット募金。
快晴。布団を干して部屋を掃除するつもりだったけど、結局体調が悪くて寝込んでた。寝込んでたってことは布団も干せなかった。Love Jam vol.5、Original Love / Cornelius / 中村佳穂さんのチケットがあっけなく買えてしまった。
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牧村憲一さん。「鈴木惣一朗命名のマキムラボックス。時代時代に収集し夢中になっていたアルバム、書籍、画集、映像作品などなど。ナンと最初のボックスはまだ大貫妙子さんが残しておいてくれているそうだ。制作というのはそれらを血肉にするところから始まる。自分の痕跡を見るのは正直怖いところもある」。
1981年の大滝詠一さん。「堆積、蓄積するものじゃないか、記憶とかそういうものは。記憶がなければただの動物なんだからね。その記憶に左右されるから次々に新しいものが出てくるんであって、それをふり返るとかいう言葉にしてしまい、何か忌み嫌うんだ」。
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音楽の才能ある人には、いろんな先人の表現活動を知って感じて血肉にして欲しいと思う。僕は才能がないけど、無駄に知識だけあるから非常にもどかしいよ。若い音楽家にCDを配って歩いてるのはそういうことだ。
若い才能がいい表現に触れられないのは、経済的な事情もあるんだろうな。となると教育の格差問題に関心が出てくるし、表現する内容の話となると、文科省の補助金不交付に関心が出てくる。最初は音楽と猫と女の子のことだけ書いてた日記がどんどん政治化して、長文になっていくのはそういう経緯がある。
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有名人が一般人と結婚するたびに思うんだけど、細美武士さんと結婚する時点で一般人じゃなくないか?
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2日。僕は猫たちにとっていいパパとは言えないけど、それでもこんなに甘えてくれることにときどき泣きそうになる。
タイムラインに #いつまで経ってもどっちがどっちなのか覚えられないもの ってタグが並んだ。マルゲリータとマルガリータ。Fairport ConventionとFairground Attraction。
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がんばってカウンセリングに行った。やっぱりオープンダイアローグを知らない精神科医というのは著しい勉強不足みたいだ。カウンセラーさんも障害者福祉センターの相談員さんも、ほんとですかってびっくりしてた。
実際にオープンダイアローグを受けるかはともかく、あのただでさえ信用ならないクリニックからついに離脱するタイミングだろうか。
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Acoustic Caravan@北参道ストロボカフェ。水野谷みきさんや山武ッ慈さんが参加するユニット。この日は山崎さんの誕生日ライブ。
男女7人編成のアコースティック楽器と持ち回りのボーカル。音楽を軸にした仲間の美しい姿がそのまま音楽になってるみたいないい空気だった。
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水野谷はドラム、山崎さんはアコギとサックス。もう1人男性アコギがいて、女性ピアノ、女性ヴィブラフォン、ボーカル専門の女性が2人。山崎さんだけはかたくなにボーカルを取らなかったけど、6人のハーモニーが美しかった。みんなが知ってるカバー曲を演奏した。
なんだか青春っていいなっていうあったかい雰囲気のライブだった。仲良しのグループが集まってるっていうのは、いまの僕の生活にはないすごく憧れの情景だ。ハッピーバースデーでケーキのロウソク消したりね。
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3日。レコードの日で手塚治虫先生のお誕生日。
休日は昼寝したら終わる、といった意味合いのことわざがあれば多くの人が救われたのにと思う。結局この日も寝込んで何ごとも成し遂げなかった。
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最近プレゼント用に、一世を風靡したポータブルレコードプレイヤーGP-N3Rを2台、中古で買ったんだよ。なんと、最新の技術に置き換えた高音質版が発売されるという。僕らしいタイミングだなと思う。
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4日。「細野観光1969 - 2019」を観に行くのが最終日になるとは思わなかった。
電車が新車の匂い。これなんべんも書いてるけど、新車の匂いの芳香剤出したらバカ売れすると思わない?
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Instagramを見たら、とり・みき先生が「この世界の (さらにいくつもの) 片隅に」のワールドプレミアを観に行ってた。後でツイートがあった。
「かつて削られ今回で加えられたシーンは、この間ののんさん自身の成長と呼応するかのよう。あたかもそれが必然だったかのごとく。そしてまた夫婦や親子や家族というものがけっして強固な繋がりではなく、それぞれ別の想いや時間軸を持つ他人同志の幻想的な集合体であることもこの作品は教える。さらにそれがたとえ幻想であってもある種の幸せがそこにあることも」。
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オリジナルとは違う新しい映画っていう感想に、片渕須直監督は「ありがたいです。『オリジナルが毀損されていない』といっていただけたのは本当に大事で、だって、2016年のあの映画はとてもたくさんの方々にとって大事なものにすでになっているのだろうなあ、という思いがありましたもので」。
「あらためて録音始めようとしたら、この3年の間に録音環境の「解像度」の設定が上がっていて、基準が違う、ということになってました」。ものすごい情報量、特に音の力がある映画で、正確さが感動に繋がるっていう新しい価値観を植え付けた作品でもある。
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「細野観光」は20分待ちでびっくりした。帰りに覗いていこうと思ってたバスキア展は80分待ちだった。
素晴らしい展覧会だった。周りを歩くカップルの彼氏たちが彼女にでたらめ教えて (坂本龍一の弟子だったんだぜとか) 、僕だったら細野さんの魅力を完璧に伝えられるのに!! 僕には10年以上彼女がいないのが現実だ。オーディオガイドのナイツ塙さん、星野源さん、高橋幸宏さん、水原希子さん、原田郁子さんが細野愛に溢れててそれだけで感動ものだった。
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お祖父様がタイタニック号の生還者だったってところから資料が始まって、細野さんのキャリアを時代ごとに区切って、楽器や曲の構想ノートや読んでた本が並んだ。学生時代に書いた好きなバンドランキング、好きなプレイヤーランキングが興味深かった。思想や宗教についてのメモもあった。
学生時代に描いたマンガは、クラスメートだった西岸良平先生との合作。西岸先生の才能に圧倒されて、マンガ家への道を諦めて音楽への道に進んだという。
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本棚は古いマンガ、「サザエさん」から手塚からガロ系まで、新しいマンガ、Comic Cueや因縁の「風の谷のナウシカ」もあった。科学やオカルトや宗教や哲学や思想の本が並んで、音楽の本はあんまりなかった。
とにかく楽器に存在感があった。これか...っていう。写真撮影可だったんで、ひたすら楽器の写真を撮りまくった。
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びっくりしたのは47歳の時に “Love, Peace & Trance” を出してたこと。翌年には名盤 “N.D.E.” を出してる。その頃の僕は大学生で、当時の細野さんは露出が少なかったこともあって、そのあたりの作品を神様からの啓示みたいに聴いてた。いまの僕と同い年かよ。球体に入って全周から音が聴こえてくるインスタレーションがあった。もう少し長く聴かせてくれたらよかったな。僕が入った時、ちょうど曲間だったんで。
いろいろ思うところがあって、細野観がアップデートされて、春に作った極私的細野CD BOXを作り直すことにした。
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Battles@恵比寿ガーデンホール。
O.A.は平沢進さん。FUJI ROCKで観た時は、アウェイでどんなアイデアを観せてくれるのかと思ったらそうでもないぞと。この日はよかった。FUJI ROCKでは万人受けを狙ってはずしてたけど、Battlesに寄せてエクスペリメンタルなセットリストで僕好み。もちろん最後は “フ・ル・ヘッ・ヘッ・ヘッ”。一番大きく違ったのは生ドラムがあること。これもBattlesを意識したのかな。エッジが効いてた。
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でも平沢さんだけ観て帰っちゃう人が結構いたのはどうか。ってTwitterに書いたらめっちゃ叩かれた。平沢ファンは自分の観たいものが終わったらほかのファンに場所を譲る精神の持ち主なんですと。
細野観光をじっくり観てたんで、ちょっと遅れて後ろの扉の側にいたら、転換の時間にお客さんがいっぱい出てったんだよね。Battlesのファンに場所を譲ってちゃんと最後まで観てたのなら、転換が終わったら後ろの扉から戻ってくるはずだよね。Twitter芸人になってから、ファンの質が著しく低下したと言わざるを得ない。
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Battlesは笑っちゃうくらいかっこよかった。Vo.のTyondai Braxtonに続いてBs.のDave Konopkaまで抜けちゃって2人編成になったBattles、サポートを入れるのかと思いきや2人だけで演奏してた。
Ian Williamsはギターを抱えながらキーボードを弾いた。キーボードは1台だけ、音色を切り替え切り替え、たぶんルーパーを使って音を重ねた。John Stanierはトレードマークの異様に高くセッティングされたシンバル、あれ座って腕を思い切り振り回した時にちょうど当たる位置なんだね。スネアはこんなに引っ叩いても破けないのかってほどの力で、かたやハイハットの刻みが異様に細かくて、グルーヴとは対極にあるジャストなリズムを乾いた音でバシッと叩くドラマーだ。ドラムパッドがサンプラーのトリガーになってた。
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とにかく2人でちゃんとBattlesとして成立してたし、新しいスタイルに挑戦して形になってたのに感動した。ライブを観るのたぶん4回目だけど、TyondaiやDaveがいた頃は彼らもいろんな楽器を弾いてたから。同期はほとんど使ってなかったと思う。あの革新的で複雑な音をたった2人の手で奏でてたんだ。
そしてBattlesはやっぱりライブだ。録音物をイヤフォンで聴くのとはまったく違う、圧倒的な迫力を体験できるライブをするバンドだ。セットリストは新譜からの曲がほとんど、そこにも自信を感じた。でも一番盛り上がったのはデビューヒットの “Atlas” なんだよな。終演のアナウンスが流れてもアンコールの声がやまなかった。
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帰りに久しぶりに水野谷がバーテンをしてる下北沢のバーへ。気づいたら終電!! でも人と話すっていいな。水野谷手作りの餃子が美味しかった。お薦めのバニラの香りのラムも美味しかった。お客さんがみんな若かった。興奮の一日だったんで空気を読まずにマシンガントークをしてしまった。大人げない。
それでも言うならば、若い人にとっては「細野さんって “風をあつめて” の人ですよね」なんだな。ちょっと詳しい人は “悲しみのラッキスター”。その間に細野さんがどれだけの音楽の冒険をしてきたかと!! レコードコレクター誌の老害に若者が閉ざされてる。
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朝までもじゃもじゃ考え込んだ。若さカー。細野さんは47歳の時に “Love, Peace & Trance” やってた。筒美京平先生は47歳の時に “君だけに” を書いた。”ブルーライトヨコハマ” は28歳の時。「被虐心」という言葉を覚えた。かしこくなりたい。
「この世に生まれたという唯一の過ちによって責苦を課せられて、彼らは人生を始めなければならないのだ。ああ、こんな人生の第一歩を踏み出した人間が、人間としての誇りをもつなんて狂気の沙汰であろう (プリニウス)」。
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たらればさん。「『家にある本は全部読んだんですか』と『何冊あるんですか』と『今まで何冊読んできたんですか』という質問は、望む回答を得られない (読んでいるわけがないし数えられるわけがない) 上に、『あぁ、この人は数えられるほどしか本を買ったことがないし、読んだことがないんだな』という告白でしかない。家に本が数えきれないくらいあり、しかも全部なんてとても読めていない私は、そのことにある種の罪悪感を持ってます。それを他人から指摘されると、その罪悪感を転嫁する傾向があります」。レコーヨも同じ。
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5日。11月はいい◯◯の日だらけだな。人と比べて圧倒的に時間があるはずなのに余裕がなくていつも気が焦ってる。最近とみに気持ちに余裕がなくて殺伐としてる。
Instagramを開いたら、中嶋春陽さんが細野さんのドキュメント映画「NO SMOKING」を観てた。あの娘はセンスの塊だな。
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RIDE@EX THEATER ROPPONGIへ。
オラもギターにエフェクターいっぱい繋いでガーンってやりたい!! その一言に尽きる。レジェンド級のバンドで、しかも14年もの空白があったとはとても思えない現役感。そして抜群のアンサンブル。アンコールの最後にやった “Seagull” みたいにリズムが凝ってる曲もあるけど、Steve Queraltは基本的にタコベースで、Laurence Colbertはおかずがたっぷりだけど基本8ビートで、でも体を揺らす力があるのはなぜなのか。難しいコードを使ってないのに切なくて浮遊感のある楽曲が書けるのはなぜなのか。Mark GardenerとAndrew Bell轟音ギターはなんであんなにも美しく輝くのか。ツインボーカルは轟音の中で柔らかいハーモニーを聴かせてくれた。照明がとても凝ってて曲にもぴったりあってた。
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ギターは何回交換したのか、エフェクターかけまくってギュンギュン鳴らす。あの轟音の中に体を浸すのはとても健康にいい気がした。満面の笑みでタコ踊りしてる姿は人に見られたくないな。演奏中はもう無心になって、曲間で我に帰ってあっ無心になってたわって。で、次の曲のイントロが始まるとまたワーッて。
懐メロとか考えたくないけど、僕にとって懐メロは90sブリティッシュロックなのかもね。懐かしい曲が出てくるたびに興奮して、でも新しい曲もちゃんと良くて、古い曲もちゃんとアップデートされてた。シューゲイザーの今の形だった。
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老人ホームでカラオケで演歌を歌わされるじゃん。実はいま老人ホームに入ってるのはBeatlesやGS世代で、ほんとはロックが歌いたいって聞いたことがある。僕はBOOWY世代だそうで、でもBOOWYの曲を1曲も知らん。BOOWY歌わされたらやだな。老人ホームは音楽性で選びたい。
ラブリーサマーちゃんが “Tarantula” をオールタイムベストの1枚に挙げてた。若い人にもちゃんと伝わってる。スピッツが自分たちをRIDE歌謡って表現してた。マスにも通じると思うんだよ。My Bloody Valentineは求道者でRIDEはポップだ。Laurenceが終演後に撮ってた客席の写真はオフィシャルに載るのかな。
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石田ゆり子さんがやってる、猫を日本語で誉めるというのを最近うちでも試してる。猫は言葉のニュアンスがわかってる気がする。僕の方は猫語のヒアリングはできない。
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6日。寒い。猫で暖をとる。田代まさしさん覚醒剤所持でまた逮捕のニュース。薬物依存は病気だからなあ。反省で病気は治らない。逮捕の間隔が広がってるからいい方向に進んでるっていう意見もあった。
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イロメガネ@下北沢MOSAiCへ。最初に出演した方が「初めてのライブです」っておっ。人の初めてのライブを観るのは僕にとって初めての経験かも知れない。
イロメガネはバンドのメンバーを一新、ますます演奏力のあるバンドに囲まれて輝いてた。彼女は素晴らしいソングライターだ。印象的で真っ直ぐな言葉を、伝わる音楽にできる方。それはメッセージ性であったり、韻の踏み方やリフレインの巧みさであったり、よく考えられて丁寧に練られてる曲ばっかりだ。たぶんとてもナイーブな方なんだと思う。
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それがステージに立つと、みんなで振りをつけて踊らせるショーマンシップを発揮する。僕もだんだん振りを覚えてきたよ。彼女にはやばいほどのカリスマ性があって、それはある意味アイドル性とも言えるかなと思った。みんな夢中になるわけだ。で、それもいいんだけど、もう少し女性ファンが増えるともっといい。女性のスタンスでリアルを歌ってるんで。大勢の方に観てもらいたい。アイドルじゃなくてロックスターとして!!
なんでか大阪土産の意図的にまずいビーンズを配ってた。土味と石鹸味を食べた。大阪人の考えることはまったくわからん。
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トレンドに出てくる有名人の名前の断片が想像と違うのはいつものことだけど、「のんちゃん」が「のんちゃん」じゃないのにはさすがにびっくりした。で、大友良英さんとのんちゃんのユニット、のんとものチケット取りそこねた。
音源の編集に熱中してたら朝になっちゃった。
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7日。また障害者支援センターのフィットネスプログラムさぼっちゃった。僕の一番の存在価値は猫の枕として、ですね。根拠のない鬱と不安感。猫を揉んでよしよししてもらった。猫はクールっていう人は猫とどういうつきあい方をしてるんだろうか。猫は打算のない優しさを注いで、時に思いっきり甘えてくれる友達だよ。
気づいたら寝落ちてた。タイムラインで「Dancer In The Dark」の話題を見たんで、ますます重苦しい目覚め。あの映画、DVD買ったけど気が滅入るんで封を切ってないな。暇なはずなのにやりたいことがなかなか進まなくて、薬を飲むと寝込んじゃって悪循環だ。
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きしめんに豚肉を乗せて食べたら美味いの美味くないのって美味かった。チューブ入りの大葉考えた人天才じゃなかろうか。もちろん生の方が遥かに美味しいんだけど、使い方にいろんな可能性があるし保存も楽。
amiinAのmiyuちゃんの本名は中野美優ちゃんだって。素敵な名前。
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8日。寒い。猫が布団から出てこない。精神の開放のはずが重みになっている日記をうんうん言いながら書いてる。
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SIDE-Bに続く。大切なお知らせをする。
11月8日 SIDE-B 大切なお知らせ : 結婚します
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「中国、世界初「AI嫁」を開発『結婚の心配もう不要』専門家が危惧」。「わずか2万元 (約36万円) で、あなたは妻帯者になれる。結婚の心配はもう不要」。僕の嫁はこれで決まりだな。結婚します。
AIの話もうひとつ。「『最後まで人間だと認識できず』UberのAI車、初の死亡事故が起きた理由」。技術的な理由もあるみたいだけど、「報告書は、ネット動画配信サービスの『フール−』から入手したバスケス氏の利用データから、同氏がこの夜、午後9時16分から事故発生の1分後、午後9時59分までの間、動画の視聴を続けていたことが明らかになっている」。これじゃないの。
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「吾妻ひでおさんが晩年語った『発禁になるような美少女エロマンガを』」。「『こういうマンガの世界に行きたいから。現実はつらいけど、ぼくはマンガに救われている』。吾妻さんは初期から、ご自身の分身であるキャラクターを、作中に登場させてきた理由をこう語っていました。思えば失踪やお酒も、作品に対する理想が高く、自分への妥協を許さなかったからこそ、ある時期、そこに逃げ込まざるを得なかったのでしょう」。
11月3日の手塚治虫先生の誕生日を記念してアニメ「手塚治虫物語 ぼくは孫悟空」が期間限定で配信されてる。
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「ガビガビの低解像度写真を高解像度な写真に変換できる「EnhanceNet-PAT」が登場」。すげーなー。
「ウズベキスタンにあるソビエト時代に作られた地下鉄」。ソビエト芸術とシルクロード文化が融合した壮麗な建築は、最近まで撮影禁止だった。「幕末の人たちが指輪 約150年前の写真を拡大し調査」。「性別や年齢に関係なく指輪をはめている人がいたことや、各地の寺に『相合い傘』の落書きがあることなどが確認されました」。
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「ホモ・サピエンス誕生の地はボツワナ」。マカディカディ塩湖っていう場所らしい。いままでで一番古いヒト属の骨は280万年前、ホモ・サピエンスが現れたのは26万年前と言われてる。それから7万年間マカディカディ塩湖にいた可能性がある。ただ最近の研究では、「人類がひとつの地域から誕生して世界中に広がったという説を見直し始めている。むしろ、人類はアフリカの複数の地域で進化したと考えるようになった」。
「星間物質は3万度超、ボイジャー2号が初の直接観測」。先に星間空間に到達したボイジャー1号のデータを比較すると、わかったことも多いけど違うこともたくさんあって、謎が深まっているそうだ。
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「気候変動で植物が巨大化、水不足の原因に」。CO2の濃度と気温の上昇で植物が巨大化して水の消費が増えて、中緯度地域で水不足が懸念されてる。「パリ協定の目標を達成できる国はわずか」。「2015年のパリ協定では、産業革命以前と比べて、地球の平均気温の上昇を2℃未満に抑えることに各国が合意した。この数値を実現するために、世界184カ国が掲げた二酸化炭素排出量の2030年までの削減目標は、十分というにはほど遠い」。排出を削減する技術も知識もある。「全ての壊滅的な脅威を人類にはっきりと警告し、事実をありのままに伝える倫理的義務が、科学者にはある」。
「近大がウナギの人工孵化に成功 来年春には...」。ニホンウナギは人工孵化ができないんで絶滅危惧種になってる。完全養殖が実現するには少なくともあと4年かかる。
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「『砂をかむよう』5割以上が誤った意味で使用 文化庁調査」。本来は「無味乾燥でつまらない様子」って意味。悔しくてたまらない様子だと思ってる人が半分以上いる。「憮然」は「失望してぼんやりしている様子」だけど、腹を立てている様子だと思ってる人が半分以上いる。「御の字」は「大いにありがたい」って意味だけど、一応納得できるだと思ってる人が半分近くいる。すみませんぜんぶ勘違いしてました。
「『性的な意味でナスと桃の絵文字を使用すること』をFacebookとInstagramが禁止へ」。小学生並みの想像力だな。”マスカット・ココナッツ・バナナ・メロン” も放送禁止になるかも知れん。「『引きこもり支援』の悪質業者が急増、軟禁された男性が『強制収容所』状態を告白」。「親子関係が破綻して、関係を断絶した人もいます」。「施設を出た後も精神的なストレスからPTSDや引きこもりの悪化、自殺を図る人もいる」。「法整備が間に合っていません。何も規制されずやりたい放題です」。
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「『おっぱい大きいねー!』と言った彼にこのJJコラムの感想を聞かせてほしい」。
「同世代の彼らのアップデートできないおじさん仕草、無自覚なセクハラに面食らって『お、おう』的なリアクションしかできなかった私」。「何より恐ろしいのが、彼らは普通のいい人なのだ。普段は常識があって気づかいもできるし、頭がよくて仕事もできるし、『娘が中学生になったんだよー』と話す子煩悩なパパでもある」。「そんな人が平気でセクハラをする、というかそもそもセクハラだと気づかない。もし私がプーチン顔をしたら、彼らは『えっ、褒めたのになんで?』とアホになるのだろう」。
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SIDE-Cに続く。
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表現の自由について。「トリエンナーレ補助金不交付 文化庁の歴史踏みにじる行為」。
「長官に民間の芸術家を登用するのは政治に唯々諾々と従うのではなく、文化や芸術の表現の自由を守るため。(宮田亮平は) 自分の最大の存在価値を放棄し、政治にひれ伏している」。元文化庁長官の心理学者の故・河合隼雄さんは「『しょせん国が作った組織で、政府のプロパガンダに芸術を使おうとしてる』と文化庁に対して批判的だったリベラル派の文化人らと河合さんは次々に会い、理解や協力を呼び掛けていった」。「政治の暴走をいさめるべき官僚が忖度で発言できず、文化や芸術がゆがめられる状況が生まれている」。
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「しんゆり映画祭 是枝監督『取り下げは映画祭の死』」。
「映画祭は何を上映するかが全て。いい作品を発見し、皆さんに届け、皆さんが新しい作品や作家を発見し、作り手と観客がつながっていく場所だ。主催者が行政の意向をくんで作品を選考していくようになったら映画祭は映画祭として独立しえない。そんな映画祭は尊敬されない。あらゆる作品が上映されるべきだ。作品選びは映画祭側が主体性を持ってやり、尊重されるべきだ。面白いつまらないは見た人が批判すればいい。つまらなければ映画祭から人が去り、淘汰されていくだけだ」。「主催者が行政の意向をくんで作品を選考していくようになったら映画祭は映画祭として独立しえない。そんな映画祭は尊敬されない。あらゆる作品が上映されるべきだ」。
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「上映中止に追い込んだ『自覚なき検閲』」。
「KAWASAKIしんゆり映画祭で、川崎市の「懸念」からいったん上映中止が決まった『主戦場』が、一転して最終日の11月4日に上映されることとなった」。「映画祭会場の川崎市アートセンターで急遽オープンマイクイベント『しんゆり映画祭で表現の自由を問う』が開かれ…予定を大幅にオーバーする3時間のやりとりのなかで、意識の乖離やコミュニケーション不足が露わになり、市民の突き上げが激しくなった最終盤には、上映再検討を表明しなければ収拾のつかないような状況になっていた。映画祭事務局が、このまま上映を取り下げていたら映画祭の死を意味したということを理解したうえで、作品を守り表現の場を担う覚悟を取り戻したのかと言えば、大きな疑問が残る」。
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「ウィーンの日本展、内容理由に大使館が友好事業取り消し」。
「オーストリアのウィーンで開かれている展覧会『ジャパン・アンリミテッド』をめぐり、在オーストリア日本大使館が10月末、展示内容を理由に、両国の友好150周年事業としての認定を取り消していたことがわかった。展覧会には日本の戦争責任や東京電力福島第一原発事故に触れた作品が出品されている」。「展覧会のキュレーターを務めるイタリア人のマルチェロ・ファラベゴリ氏は『あいちトリエンナーレと共通の参加者がいたため、我々の展覧会がツイッターで攻撃されるようになった』と語り、それが大使館の認定取り消しにつながったとの見方を示した。参加芸術家のリストを6月末の段階で大使館側に送り、開幕時には大使館職員も訪れていたという」。
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「ウィーン市民、けげんな声 芸術展の日本公認撤回」。
「日本とオーストリアの国交150年記念事業として首都ウィーンで開かれた表現の自由に焦点を当てた芸術展で、日本政府側の公認が撤回されたことについて、ウィーン市民からは5日『正々堂々とした行為とは思えない』などと、不寛容さにけげんな声が上がった。安倍晋三首相や東京電力福島第1原発事故を批判的に扱った日本の芸術家の作品も並ぶ展示会。大学で日本語を学んだ診療所勤務の女性市民は『日本の良いところも悪いところも知ることができて良い』と話した」。
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スプツニ子!さん。「反知性主義と反アートは相性が良いんだよね。彼らの立場で考えてみれば「あなたは知性がないから勉強しよう」と言われてもカチンと来るだろうし、怒ったり、電凸したりするのには知性も努力も必要ないし、そりゃ楽に優越感に浸れる方を選ぶよね。民意も民主主義もどうなるんだろ」。
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ハーめんどくせえ!! SIDE-Dの楽しい音楽の話題に続く。
11月8日 SIDE-D 楽しい音楽の話も長くなりそうですみません
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忙しい人はNME Japanが選ぶ今週聴くべきこの曲:2019/11/1と2019/11/8を。
楽曲を最大5トラック (ヴォーカル / ドラム / ベース / ピアノ / その他) に分離できるツール「Spleeter」が公開された。めっちゃ興味ある。Remixし放題だ。1969年から2019年までのベストセラー音楽を視覚化した動画。「Best-Selling Music Artists 1969 - 2019」と「Most Popular Music Styles 1910 - 2019」。データの出典がわからないけど動画として非常に面白かった。
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萩原健太さんのラジオ「otonanoラジオ」に鈴木慶一さんが出演。なるほど、健太さんの選ぶ慶一ソングはこういう路線なのか。来週の提供曲編も楽しみ。
草野マサムネさんは親戚の間で「まーくん」と呼ばれている。ブログ「楽しくなかったパーティ」超わかる内輪ノリイベントの辛さ!!
11月13日 SIDE-A SMOKING or NO SMOKING
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9日。ベルリンの壁崩壊からこの日で30年。ベルリンの壁が崩壊する日が来るなんて前の日まで誰も想像してなかったんだぜ。旧東ドイツが出国規制の緩和策を間違って発表して、その日の夜になりゆきで壊された。壁が崩壊するまでに、東ドイツから脱出しようとして殺された人は1200人以上いると言われる (諸説ある) 。冷戦が終わったら世界は平和になると思ってた。結局は次の仮想敵を見つけ続けるだけだった。
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その2年前の1987年6月6日、David Bowieが西ベルリンの壁際でライブをした。東側にファンが殺到した。公の場で「壁をとり壊せ」って叫ばれたのはこの時が初めてだった。「今夜は皆で幸せを祈ろう。壁の向こう側にいる我々すべての友人たちに願いを送ります」。彼はこう言って “Heroes” を歌った。壁で東西に隔てられた恋人の歌だ。
「僕の音楽家人生で最も感情が高まったパフォーマンスの1つだと思う。東ベルリンの人達がこちら側の演奏を聴こうとしているのが分かった。...ああ、今も思い出しても声が詰まってしまう」。
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しましまった寝落ちた!! 遅刻だ!! 睡眠がトチ狂ってる。家を飛び出したら楽器を背負った若者の群れとすれ違った。よく見かけるんだけど、この辺は貸しスタジオないんだよね。部室で練習してるんだろうか。軽音部だろうか。青春だろうか。性の喜びを知りやがって!! そういえば朝リアルな淫夢を見た。童貞はどんな淫夢を見るのだろうか。
僕は学生時代は劇団とDTMサークルにいて、劇団は青春だったけど当時のDTM界隈は女性がいなくてむさ苦しかった。
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水野しずさん主催イベント「ガラスの城」@入谷SOOO dramaticへ。今川宇宙くんが参加してるのだ。開場時間をだいぶ過ぎて会場についたらちょうど列が動き出した。男女比がいいイベントはいいイベント。
入口で入場料を買ってドリンクを買って、2杯目はアルコール行っちゃおうかと思ったら、「しずさんが来るまでお酒は売れないんです」。なんと開場予定時間から1時間たってもまだ水野しずが来てなかったんである。それでこそ水野しず。
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基本的にグッズの即売会で、トークショーやちょっとしたイベントがそこここに。宇宙くんに似顔絵を描いてもらいながらお喋りした。「いまの僕を描かないで、これからめっちゃ痩せるんで痩せてた頃の写真あるから見て」って言ったら爆笑された。宇宙くんは喉の治療中で筆談、話したいことを一方的に話しかけるよって言ってあれやこれや話しかけた。ときどきなんか書いて返事をくれた。
いまやchelmicoのRachelが、僕に土産物の不味い牛乳を押しつけたのは月刊今川宇宙だと思ってたけど、あれ私の誕生日イベントだよって。前にあげた、日本の猫好きたちが絶賛する手作り猫じゃらしは、お父さん (西郷輝彦さん!!) が気に入って遊んでるという。
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宇宙くんと話してるととっても楽しい。聡明な子だ。似顔絵非常に気に入った。アイコンやサムネールはもちろん、待受もこれにした。
ステッカーくじを引いたらたかしUNDERSTANDが当たった。ウケる宇宙くん。ま...フジロックで乾杯した仲だしな。水野しずさんともチェキを撮った。のどかでいいイベントだな。これがエッジーなしずさん主催っていうのが面白い。
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夜はAATA@leaf room豪徳寺へ。前の日あんまり寝てなかったんで体調が悪くて、しかも暖房がきつかった。ずっと下を向いて嫌な汗をかいた。終演後あーちゃんに調子悪かった? って聞かれて申し訳なかった。
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アコギを弾きまくるあーちゃんを観るのは久しぶり、その前のライブではムラタトモヒロさんがギターを弾いて、あーちゃんはボーカルに徹してたから。あーちゃんのギター、キレがよくてやっぱりかっこいいな。
最近多い、“Day1” に始まり “キャットストリート” で終わるセットリスト。新譜からの曲が多かったけど、持ち時間1時間なんで懐かしい “スノードーム” や “Puppy Love” なんかも歌ってくれた。ソウルとポップの落とし所が見事。
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主催者の西美穂さんは、ボーカルに徹してイケメン揃いの3ピースバンドを従えて。とってもユーモアがある。自己紹介の歌から始まった。本編は真摯でソウルフルなバラードが中心。声に深みがあって感服した。最近お笑いコンビを組んだという。コンビ名はWest High Bridge、西と高橋。なんだかそういう方。
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10日。この日も早起き。いつもなら寝ようかって時間に電車に乗って出掛けてるの偉い。エレクトリックリボン@高円寺Highへ。
アルバム制作のクラウドファンディングのリターンで、リリースワンマンライブのリハーサル見学、というのがあったのだ。まさか当日の朝のリハーサルだとは思わなかった。9:20に会場集合である。普段のライブとは違った、真剣な表情を観ることができて貴重な体験だった。表現する人の厳しさ。その極みは矢野顕子さんのドキュメンタリー映画、「ピアノが愛した女」だと思う。
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例によってエリボンクラスタ=ボンクラさんたちの工作力がやばい。エリボンロゴの花束と週刊誌の表紙風ポスター。エリボンのいまのイメージカラー、ピンクと青の花束に深谷陽さんの素晴らしい似顔絵。4人の等身大パネル。横断幕を2枚用意してて、1枚はみんながメッセージを書き込んだ。
アルバムをまだ聴いてなくて、ティーザーだけ聴いて実は一抹の不安を抱いてたのだ。いままでになかった、いわゆるアイドル然とした曲が多かったから。ライブが始まったらオープニングSEからしてasCaさん作、かっこいい曲もあってとっても楽しめた。
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前半はニューアルバムの曲を怒涛のように。“アイライン” が初めてアンコールから外れて、ニューアルバム披露に続く1曲目として登場した。アンコールはタイトルからして物議を呼んだasCaさん作 “ボンクラダンス” 。意外やかっこいいダンスナンバーで、わかりやすいコール&レスポンスがあって、これからのアンコールの定番になるのかな。
ボンクラさんの演出も素晴らしかった。”スターマインが終わったら” にあわせて巨大な星の風船が。アンコールでも透明な風船が登場。女性ファンによる花束贈呈や横断幕。そしてなんといっても巨大なくす玉。やっぱりエリボンは楽しいな。
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ところで、この日の「笑点」は林家木久扇師匠出演50周年記念番組だったらしい。司会者を5人あの世に送ったって。高座での木久扇師匠はほんとうに天才だって聞いたことがある。ぜひ観てみたい。さよならポニーテールの324Pさんが、ベストアルバム発売にあわせて曲のモチーフについてツイートを連投してた。若い音楽家はこういうとこからポピュラーミュージックの歴史にアクセスしてったらいい。
帰ってどっぷり寝落ちた。月がビューティホーでワンダホー。死ぬほど暇でもおかしくないのになんで死ぬほど忙しいのか。忙しいのむいてない。嫌い。ぐでぐでしたい。
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11日。ベースの日。まとまった睡眠が取れないまま朝になった。羽海野チカ先生の愛猫ブンちゃんが亡くなったとの知らせ。僕も物心つく前から動物と暮らしてるんで、大切な友達を何匹も送った。空に向かってブンちゃんにバイバイを言った。
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細野晴臣さんのドキュメンタリー映画「NO SMOKING」を観た。こないだの展覧会「細野観光」が素晴らしかったんで、この映画にも期待してた。結果は...ダメだー。僕は細野さんの全キャリアが好きだけど、1984年から2003年までを憎んでる人が多すぎる。去年のワールドツアーのドキュメント映画って言われたら納得したと思う。
Non StandardとSwing Slowは一瞬出てくる。F.O.E.、Monad、"omni Sightseeing"、HIS、Love, Peace & Trance、"N.D.E."、HAT、Harry & Mac、Tin Pan、環太平洋モンゴロイドユニット、Kalabisa、Sketch Show、HASYMO、ぜんぶ完全スルー。
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僕はYMOの頃は子供で、ヒット曲のフュージョン臭さがピンと来なくて (いまも "Rydeen" や "Technopolis" わかんない) 、”銀河鉄道の夜” から入ったんです。Monadレーベル諸作品を聴いてトロピカル三部作を聴いた頃に、“omni Sightseeing” がリリースされて打ちのめされた。もちろん今の細野さんの活動も好きだけど、その間の長い音楽の冒険があればこそだ。カントリーでもブギでもない唯一無二の音楽は、アンビエントやエレクトロニカを通過して、改めてルーツに向かったっていう特殊なキャリアゆえだと思ってる。
細野さん自身が、1984年から2003年までを思い返したくないのかと思いきや、「その時代の機材、その時代の視点でしかできなかったことは、いま聴き返しても面白いんですよ」的なことを仰ってた (再生YMOは思い返したくないかもな) 。
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っていうのはすごいことで、細野さん自身が「 “HOSONO HOUSE” は個人的すぎて作品に昇華出来てないから嫌い」って仰ってた時代もあるんだよ。いまはもうワールドツアーを終えて、打ち込みで “HOCHONO HOUSE” を作ったフェーズなわけだ。この映画の視点だと、今後の細野さんの進化も否定することになる。
ただね...細野さんって存在は情報量が多すぎるから、そもそも彼のことをまったく知らない人に、彼の自由さやお茶目さや慎ましさや、そこから生まれる魔法の音楽の魅力を伝えるには、20年分カットするしかないのかもな。「風の谷のナウシカ」のマンガ版とアニメ版くらいもどかしいけどな。映画を観てわかったつもりになられちゃ困る。失われた20年については誰かちゃんとまとめて欲しい。
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話は変わって、僕は20個くらい病気を持ってるんだけど、そのうちひとつの病院は、うちから2時間以上かかって、午前中しか外来診察を受けつけてない。鬱病持ちは午前中は死んでるんで、7月以来予約をキャンセルし続けてたんだ。障害者支援センターの相談員さんの提案で、前の日に病院の近くにカプセルホテルを取って前乗りした。
せっかくだから、なんにも考えないでいい時間を楽しもうとしたんだけど、早くも猫に会いたくなってきた。館内探索と入浴していよいよやることが尽きた。旅行には向かない性格。同室に「石田三成!」とか叫んでるが人いた。クイズ? クイズなの?
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12日。映画「この世界の片隅に」公開から3年。長いようで短いような1096日間。口コミで広がった映画は、ずっと劇場上映が続いてたんだよ。のんちゃんはすっかり大人の女性になり、私はおっさんが加速した。
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おはカプセル。自販機が押し固めて、挿入した海苔の上にぺっと吐き出すおにぎりを食べた。その海苔をむいて具を入れて巻き直さなくちゃいけないのは改善の余地があるな。もう一回朝風呂に入って病院に向かった。
診察時間90秒、「検査に問題はないです、うちでは診られないので紹介状書きます」、以上。前乗りで泊まりで行ってこれですよ。5時間の暇ができた。この日に治療を受けて、薬も処方されると踏んでいたのだ。タリーズのピッツァサラダハーブチキンシチリアレモンソースっていうのが美味しかった。さて。
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映画「イエスタデイ」を観たかったけど、上映時間のタイミングが合わない。思い立って、縁結びの神様として、宮崎あおいさんが結婚式を挙げて有名になった (のちに離婚した) 東京大神宮に御祈祷を受けに行った。
良縁祈願、病気平癒、災難除の御祈祷を受けた。みんな縁結び目当てで来てるんだから、可愛い子に声を掛ける勇気があればな。御祈祷のために舞い踊ってくれた巫女さんが可愛かったんで、あっその子でお願いします、叶いましたって言えばよかった。琴はチューニングした方がいいと思った。っていうか痩せろって話だよな!!
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古賀及子さん (納豆を1万回混ぜた方) の日記、「まばたきする体」がなんてことないのに面白い。お子さんと対等の視点がいい。文学フリマで買おうかな。
前にも書いたけど、文学フリマに出展する、ワタナベスグルさん編集の「希釈2019」っていうZINEに寄稿してます。細野さんについて。11月24日11時から東京流通センター第一展示場にて。ブース番号テ-51・52。僕も行けたら行きます。
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夜は柴山一幸さんの新バンド、愛しあってるかいのデビューライブ@神田THE SHOJIMARUへ。
行ったらオーナーの伝説のドラマー杉山章二丸 (The Mojo Club, ex.The Timers) さんが、今日はどうしたって。この日のTHE SHOJIMARUはBGMが昭和歌謡じゃなくて、いい感じの古いソウルがかかってた。ライブ3組ともサイコーだった。やっぱりロックンロールはたまらなくロマンティックだ。
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最初に出てきたのは純度タカシさん、スゲー名前。とにかくギターが流麗だった。で、ロマンティストだった。楽曲はブルージー、ルーツロックがお好きそうだった。
忌野清志郎の “恩赦” をカバーしてた。この曲は、昭和天皇が崩御して平成になった時に清志郎が書いて、RCの末期のライブレパートリーだった。何度か音源化されたけど知る人ぞ知るの名曲。そのバックグラウンドを知らず、令和に改元されたタイミングで歌いたかったっていう彼のカンの良さ。小坂忠さんの “ほうろう” のカバーもあった。原曲のTin Pan Alleyのうねるグルーヴとは違った、アコギ1本のブルージーな “ほうろう” 染みた。
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愛しあってるかいは一幸さんと五目亭ひじきさんのツインボーカル、さらにEg, Ba, Dr.の5人編成。一幸さんはAg, とKeyを行ったり来たりで、最大ギター3本になる。ドラマーの方が満面の笑顔で楽しそうに演奏してるのが印象的だった。
一幸さんとひじきさんの曲を交互に演奏するライブ、1曲目は、僕たち新人バンドだからトップバッターです、よろしくお願いしますって曲だった。実際の出演順は二番手だったけど、持ち曲のストックがないんでやりましたっていう。
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ちょっとしたギターのフレーズにBeatlesネタを挟んだりコーラスがBeatlesっぽかったり、でもBOXみたいに完全にBeatlesフォロワーバンドじゃない。これからどっちに進むかわかんないけど、一幸さんの新しい引き出しを観た。
とにかく曲が良かった。一幸さんのソロとも違うし、ひじきさんの曲は初めて聴いたけど、アイデアとユーモアに溢れた名曲揃い。デビューライブとは思えない演奏。心配性な一幸さん、リハを重ねて仕上げてきたんだろうな。
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トリはAnieky A Go Go。ピアノロック。荒くれでWorking Class Heroな発言が多かったけど、曲は言葉のチョイスが知的でソウルフルでポップだった。
サポートのベース氏は5年ぶりに会って、でも一度も音を合わせたことがないという。難しいフレーズを頑張って合わせてた。ドラムスは章二丸さん、夢日記とはまるで違うプレイ。ロックだし表現の幅が広い。章二丸さんとも5ヶ月ぶりに会ったという。当日リハくらいはしたんだろうけど、それでもグルーヴを感じさせるのは3人の実力だ。バンドとして錬ったらスゲーことになる。Mick Jaggerが50歳になった時に、酒もタバコもやめて毎日8km走り始めたって話にはびっくりした。
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終演後、純度タカシさんとお話した。もともとはギタリストだったけど、小坂忠さんの “機関車” を聴いてSSWに転向したという。一幸さんも “機関車” をカバーしてる。一幸さんに、「異常な音楽オタク」って紹介された。まあいいんだけど!! 民族音楽からクラブミュージックまで好きなものは好きで聴きます。
十六夜 (いざよい) の満月の下を帰宅。留守番させちゃった猫たちの甘えがすごい。どらもっちあんこ、の「ちあんこ」を別のものに空目するくらいには疲れた。
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13日。ジャニタレと結婚した人が、発狂に近いdisを受けてるのを把握した。アイドルに恋愛や結婚させないって人権問題的にどうなの。海外の俳優やミュージシャンは堂々と恋愛や結婚してるじゃんか。
実力で勝負してればとやかく言われないんだろうけど、実力でないなにかの魅力でファンを獲得した人には人権がない不思議。あと、男性は必ずしもアイドルを通過しないけど、女性は必ずジャニを通過してる不思議。「ただしイケメンに限らないよ」と言いつつ現実はただしイケメンに限るであり、ただし若者に限るなのだ。ハー理不尽だね。
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小惑星探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウを離れて地球に戻ってくる。はやぶさ2のアカウントが元気だ。そしてポエムだ。猫たちの甘えが本当に酷い。なでてー、だっこー、ちゅー、もみもみー、おしゃべりー、ゴロゴロゴロゴロ。
ローソンチケットでオザケンのチケット抽選に申し込んで、チケットは外れたけど系列のHMVからオザケン関連の広告がSPAMのように届くでござる。メルマガ登録者にお送りしていますってあるんで調べたら登録は解除されてるし、サイトの設計もグダグダで非常にわかりにくい。問い合わせ電話は繋がらない。ローソンチケットの発券も極めてわかりにくくて面倒だ。こっちが手数かけてるんだからむしろ手数料よこせ 。
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体調わるい。寝込んで終わりそうで日記を書き始めた。サヴァのパスタを食べた。amiinAのチケット取れた。よかったよかった。
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SIDE-Bに続く。
11月13日 SIDE-B 私も「猫を見る会」を企画して有名人に招待状を
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香港のことを。周庭さんのTwitterのレポートが生々しい。
「警察の暴力乱用に抗議するため、今日、香港人はストライキと授業ボイコットを呼びかけました。今朝、あるデモ現場で、警察はなんの武器も持っていなかった若者の心臓を狙って実弾を発砲し、腹部に命中しました。その若者は意識を失いました。自分のことをコントロールできないのに武器を持つ法的権力がある。自由を求める香港の若者が、こういう人たちに殺されるなんて、ありえないことです。どんな言葉でも、今の私たちの怒りを表現できません。こんな警察は、今すぐ解体し、改編する必要があるでしょう。実弾が撃たれた現場とは違う別のデモ現場では、交通警察が故意にバイクでデモ隊を轢こうとしました。若者を殺そうとしていました」。
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「実弾に撃たれて意識を失って倒れた若者に対して、香港警察は応急処置をするのでも、救急車を呼ぶのでもなく、無理矢理立たせようとしました。もう親中派か民主派かという問題じゃなく、善悪の問題です。香港警察はすでに殺人鬼のようです」。「この運動について、日本の政治家や政党はあまり意見を表明していないかもしれませんが、実弾発砲が日常のようになった今、香港人のためだけでなく、香港に住む日本人のためにも、意見や声明を出していただければと思います。デモ隊だけでなく、警察は一般人も攻撃や拘束しますので命の安全の問題です」。
「ただいま、ある妊婦が警察を批判しただけで、警察からペッパースプレーをかけられて暴行され、そして逮捕されました。もし警察のせいで、この妊婦と赤ちゃんに何かあったら、警察は責任を取りますか? 取りません。政府は暴行する警察を批判しますか? もちろんしません」。
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「今夜、香港警察の侵入によって香港中文大学は戦場になりました。警察は本来入ってはいけない大学に突入し、生徒に千発もの催涙弾、多くのゴム弾と放水銃を撃ちました。中文大の校長が警察と交渉したにも関わらず、警察側は約束を守らず、校長を含む人たちに催涙弾を発射しました。現在、まだ多くの生徒や卒業生が大学にいて、大学を警察から守っています。警察はすでに狂ったようになっていて、若者が殺されています。そのような公権力の暴力はすぐに止めなければならないのに、大学の校長すら警察を止めることができません。香港警察、そして香港政府は、約束を守らない集団です。今、最前線に立っている一部の若者たちは、もう遺書を書いています。だから、デモ隊の暴力を非難する前に、その背景と理由を知り、私たちの無力感と私たちが受けている公権力からの弾圧を理解していただければと思います。お願いします」。
香港中文大学にはインターネットのエクスチェンジポイントがある。香港政府と警察の目的は、これを破壊して情報を遮断することみたい。
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ニュース記事。「逮捕された16歳の少女、香港警察に集団レイプされ中絶手術受ける」。「抗議デモ参加中に逮捕された少女が、拘留中に警官に集団レイプされ、妊娠」。「少女は8日、エリザベス病院で中絶手術を受けた」。「香港ではデモ参加者を脅迫するために、警察当局による性的暴力が発生している」。
「香港の緊迫 騒然とした西灣河での実弾発射 現場目撃者たちの怒りと恐怖」。「日本に戻ったら伝えてほしい、例え皆が関心を示さなかったとしても、今香港で起きていることを伝えてほしい。民主主義の精神にとって危機的な状況が、ここで起きているから」。
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そう遠くない未来、日本が終わる時もこんな感じかな。
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オリンピックのことを。「ジム・ロジャーズ『日本は東京五輪で衰退する』いずれ『政府への反乱』が起きるかもしれない」。
「歴史を見れば、オリンピックが国家にとってお金儲けになった例がないことがわかる。一部の人に短期的な収入をもたらすことはあっても、国全体を救うことにはならず、むしろ弊害を及ぼす」。「もし私が今、10歳の日本人ならば、自分自身にAK-47を購入するか、もしくは、この国を去ることを選ぶだろう」。「このままでは、あなたの子どもの生活水準は低下し続ける」。反乱は起きないだろう。この国の臣民はよく飼い慣らされてる。
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「『オリンピックのため』難民を苦しめる日本 -過去最悪の長期拘束、7割近くが難民申請者、衰弱し自殺未遂も」。
「入管の収容施設では、2年以上の長期収容が大幅に増加。また法務省、厚生労働省、警察庁の三省庁による内部文書には、オリンピックを口実に難民排斥を進めていることをうかがわせる記述があった」。前の日記に、入管の姿勢は戦前のいわゆる特高が戦後入管に配属されたからだって聞いたって書いた。それにオリンピックが重なって、悲惨な状態になってるみたい。何度も書くけどたかが運動会だ。
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クルド難民弁護団事務局長を務める大橋毅弁護士。「実際には条約上の難民に該当する事情がないにもかかわらず、濫用・誤用的に難民認定申請を行い、就労する事案『があるとした上で』政府は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて『世界一安全な国 日本』を作り上げることを目指しているとして取り締まり強化に積極的に取り組むとしているのです」。
「オリンピック憲章は、その根本原則として『オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである』と規定している」。スポーツマンにそれ無理だってば。
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楽しい音楽の話を。Rough Tradeが「ALBUMS OF THE YEAR - 2019」を発表した。チェックしてないのずいぶんあるな。英国に住む25歳未満の音楽ファンの15%は一度もフルアルバムを聴いたことがない。お気に入りの曲をプレイリストにして聴いてる。こだわり抜いたた曲順、聴き込むとわかる楽曲の良さなんて知らぬまま死ぬのだろうな。ぜんぶの曲が最初の15秒で切り捨てられるシングルの世界に逆戻りだ。
The Beatlesの “With The Beatles” ”A Hard Day's Night” “Beatles For Sale” “Help” ”Rubber Soul” のジャケットを撮った写真家、Robert Freemanが亡くなった。
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小沢健二さん。「ライブ中の携帯で録画とアップOK、昨日 #アルペジオ でやったのですが、今日は #彗星 でやります。ただし絶対、歌いながら踊りながら撮って。手ブレ及びあなたの絶叫、最高。それが彗星。笑 GoProとかもOKです。ヘドバン映像Soやばい。録らないのもOK」。のんちゃんが忘れらんねえよの柴田隆浩さん作の新曲 "わたしは部屋充" をリリースした。また、のんちゃん主催のNON KAIWA FES vol.2が開催される。崎山蒼志さんの初自主企画が渋谷WWWで開催される。スカートが “Call” の多重録音風景を、エンジニアの詳細な解説つきで公開した。
来生たかおさんがシティポップのコンピに入るのか。東京の民族音楽と呼ばれたMoonridersが入る余地はどこにもない。求められてるのは地方民のイメージする幻想の都市だからね。Pizzicato Fiveみたいに田舎っぽいのがウケる。大滝詠一さんの言葉「音楽は感覚のものです。そして人間の感情の四要素は喜怒哀楽。これらの要素を全て入れ込むことが私の理想なのです。特に日本では、多少物悲しい調子にすると簡単に受け入れられます。ただそれだけでは感情の一部分だけを使用していることになります」。そこなんだよ、僕がセミプロSSWシーンを観て気が滅入るとこ。勉強不足だと思う。
11月19日 SIDE-A タリナイ
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毎回書いてることだけど、日記を書くことは孤独の果てにいる自分の存在を証明する作業で、なのにいつも長文になっちゃって書くことが心の重荷になってる。
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頻繁に書けばすぐに済むだろうと思いきや、社会情勢が酷い有様でその記録を残しておきたい義務感にも駆られて、今回もまた長い。よくぞこの短期間で悪事を重ねてくれた。
要するに安倍は早く辞めろ。そんで朴槿恵みたいに過去の悪事の数々についてもちゃんと裁いて罰を受けて欲しい。安倍政権がかくも長く存続してるのは検察の人事を掌握したからで、安倍が辞めた後の検察の動きに日本の最後の良心が試されるし、日記めんどくせえ。
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前の日記は13日付だけど、実際14日になっても延々と書いてて、障害者支援センターのフィットネスプログラムにまた行けなかった。こんなことばっかりだな。体調もすぐれなくて一日中寝込んでた。
神様は猫を作るときだけ本気だした。人間は適当に作った。たまに本気を出して橋本環奈さんとか作った。
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15日。体のメンテナンスへ。雲ひとつない秋の夕暮れ団地、紅葉ももうすぐだろうか。イヤホンの先のプニプニをなくした。フレッシュネスバーガー前はこぼしながら食べてたけど、最近じょうずに食べれるようになったので誉めてほしい。
シモキタエキウエを初めて利用した。お花屋さん (Reconnel) が花のセンスも店員さんの接客も素晴らしかった。
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夜はぎがもえかワンマン@下北沢mona recordsへ。
客入れの音楽は誰の選曲だろうか。ディズニーソングやミュージカルナンバーからさとうもかチャンまでかかってた。さとうもかの敬称はチャン。
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フロアの真ん中に置かれた椅子にちょこんと座ったぎがちゃん、アコギ1本で歌い始めた。2曲目からは簗島瞬さんのキーボードが入る。ぎがちゃんの音楽を知り尽くした安心の演奏。キーボードに演奏を託して、ハンドマイクで歌う曲もあった。
“観察” “make up” のMVを鑑賞して二部はバンド編成。ぎがちゃんに、Banj./Gt.、Ba.、Dr.の編成。バンジョーは珍しい。すごくよく合ってた。
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穏やかそうでゆるふわな佇まい、歌声もギターも優しい音色で肩のこりがほぐれそうな柔らかい音楽。だけど確かにコンテンポラリーな才能で、特に言葉の深みを感じる。掴めそうで掴めない懐がある。そのあたりが彼女の周辺の音楽家たちとは一線を画してると思う。
ワンマンライブで知らない曲もいっぱい出てきたけどみんないい曲、新曲もよかった。MVにもなった “観察” と “make up” はやっぱり特別な力を持ってるな。アンコールはギター1本で。幸せな気持ちになるライブだった。
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残念だったのは...出演者がやりやすい箱と観客が心地良い箱は違うってことだ。mona recordsもそうだし、下北沢では440やその系列のCCOは、完全にミュージシャンの側を向いていて、観客をものすごく下に見てる。せっかくの素晴らしいライブだったのに、酷く落ち込んで数日引きずった。
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16日。抗鬱剤が効かない。でも頑張って、ほんとうに頑張ってカウンセリングには行った。夜はNegiccoちゃんのワンマンライブ、豪華バンド編成で楽しみにしてたけど、体調的にとても行けなかった。残念だし申し訳ない。
メガネが合ってないんで診てもらった。近視が進んで老眼も進んでると。遠近両用メガネってレンズめちゃくちゃ高いんだな。問題はうちにあるはずのサブのメガネを裸眼で探さなきゃならないことだ。結局みつからないし体調も戻らなくて、ずっと寝込んでた。
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80年代、90年代に文化の発信拠点だったレコード屋WAVEが、新しいPARCOで復活した。あの頃のWAVEが戻ってくるわけじゃないし、戻ってきても時代にそぐわないだろうけど。PARCOにはユニオンレコードも入ってるらしい。
僕がインターネットに触れたのは1990年で、それまでは雑誌と電波と実店舗が文化の情報源だった。90年代のインターネットもいまみたいに情報がたくさんあるわけじゃなかった。僕の音楽好きは、亡父が音楽好きで無線技師で世界中のラジオが聴けたことが大きい。それと同じくらいに、徒歩圏内に2軒のWAVEがあったことも大きい。昔から友達がいなかったんで、放課後は六本木WAVEか渋谷WAVEで片っ端から試聴してた。
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細野晴臣さん、鈴木慶一さんっていう2人のヒーローができて、彼らがラジオでかけた曲やインタビューで話してたミュージシャンの名前をメモして、WAVEに走った。
六本木WAVEはワールドミュージック。1階の試聴機ぜんぶ使ってケルト音楽を聴かせたりしてた。渋谷WAVEでは渋谷系前夜の国内外の音楽を聴いた。それからハウス。細野さんはワールドミュージックとハウスの両方に関わってた。慶一さんのMoonridersが活動再開する時に選択肢としてあったのもその2つだそうだ。結局活動再開のアルバム “最後の晩餐” で取り組んだのはハウスで、ポップとハウスの融合はThe Lilac Timeの “Dreaming” がエポックメイキングだった。それをBeatlesのサウンドでやったら面白いと思ったんじゃないかな。
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はやぶさ2が小惑星リュウグウを離れて地球に向かうってタイミングで、公式アカウントがQ&Aを投稿した。面白かった。まとめはこちら。
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17日。藤岡みなみさんがプロデュースを手掛けたドキュメンタリー映画「タリナイ」の上映会へ。「タリナイ」はマーシャル諸島の言葉で「戦争」の意味。詳しくはオフィシャルサイトへ。こんな新聞記事も出た。
マーシャル諸島は第二次大戦まで日本が統治していて、日本語由来の言葉が沢山ある。戦争を「タリナイ」って呼ぶのはダブルミーニングだ。この映画は、マーシャル戦線に駆り出されて餓死したお父さんの鎮魂の旅を追いかける。
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主人公の佐藤勉さんは中学生の時に、マーシャル諸島に出征したお父さん冨五郎さんの日記を読んで、家族への想いの深さに涙を流したという。勉さんに冨五郎さんの記憶はない。でもマーシャルに行って慰霊をしたい強い願いがあった。
何度かマーシャルに行ったものの冨五郎さんが亡くなった島には長く滞在できなかった勉さん、今度はしっかり時間を取って慰霊をしたいっていう旅にカメラが同行した。
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勉さんは東北に住んでいて、映画の冒頭には震災を匂わせるシーンが。全編を通じて人の生と死に向き合っていた。勉さんたいがいなおじいちゃんなのに元気。何度もトランジットする長旅も、炎天下のブッシュを歩き回るのも平気。そして島の人達とすぐに仲良くなる。
日本人の視点から見るとマーシャル諸島は、かつて悲惨な戦争があって、でもマーシャルでの戦闘は1944年に負けているのにその後は飢えとの戦いだったよっていう島だ。
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ところが現地の人から出る言葉は、「この辺の家を日本人が全部壊して空港にした」とか、「日本人は韓国人や台湾人の囚人を労働力として何百人も連れてきた」とか、「日本人は飢えるとマーシャル人を...」その先の言葉は彼が避けたのか、編集されたのかわからない。つまり加害の歴史があるわけだ。
「日本人もアメリカ人も壊した家を直しに来ない」と言ったのはおそらく半分冗談で半分本音で、日本が犯した加害に対してもちろん憤りはあるけれど、島の人々がすごく穏やかだったのが印象的だった。
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島のあちこちに日本軍の遺構がコンクリートむき出しのまま残っていて、延々と探してようやく冨五郎さんのいた部隊の遺構を発見して、慰霊祭を行った。
日本人の悲しみと苦しみと同時に、マーシャルの人々の悲しみと苦しみがあって、でも映画が柔らかな色を帯びているのは、マーシャルの人々の気質であったり、生活に音楽が根付いていることであったり、勉さんの人柄であったり、マーシャルに惚れ込んで3年も暮らしたっていう大川史織監督の視点だろうな。
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上映のあと、大川監督と、藤岡みなみさんのトークショーがあった。監督はマーシャルに3年住んだ経験があるんで、マーシャルの生活が当たり前になっているところを、みなみさんが客観的な視点で、そこ面白いよ面白いよってシーンを選んだそう。そのみなみさんの視点も、映画の素晴らしさの大きな要因になってるんだろうな。
そして今度はその映画を持って、もう一度マーシャルに行って上映会を開いたドキュメンタリーを上映した。マーシャルの人々の反応が面白くて、自分たちが映ってるシーンは当然笑う、「日本人もアメリカ人も壊した家を直しに来ない」でも笑う。
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その後、大川監督、みなみさん、宣伝を担当したアーヤ藍さん、近藤研二さんのトークショー。女性3人はマーシャルの民族衣装を着ていてとても綺麗だった。近藤さんだけ白いシャツで、居心地悪いなって笑ってた。実は開演直前までマーシャルでの上映会の映像の編集をしてて、本編の上映中は近所の公園でウクレレの練習をしてたという。
女性3人はマーシャルに行っていて、お客さんに近いスタンスのさらに客観的な近藤さんの視点が面白くて、ますます映画が立体的にみえた。
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マーシャルの人々は音楽が好きだ。根っこはもちろんミクロネシアの音楽、そこに周りの国々や統治した国々の音楽が入ってきて、近藤さんは7thを使ったブルーズの響きが印象的だったのと、ピッチが440Hzじゃなくて高めにチューニングされてることで、独特の朗らかさが出てるんじゃないかって仰ってた。
みなさんとってもいい笑顔で歌う。家族が自然に自分の音階で歌ってハーモニーができてるって近藤さん。大川監督とみなみさんが歌の練習をした時も、主旋律を違う解釈をしていて偶然ハモったそうだ。
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最後は近藤研二さんのミニライブ。オリジナル曲を一曲演奏したあと、映画の中に出てくるマーシャルの歌を。近藤さんはギタリストで作編曲家で、いろんな楽器をこなす方だけど、ウクレレがまた本当に素晴らしい。後半は大川監督とみなみさんを交えて3人で演奏した。みなみさんは、マーシャルに行って歌うためにウクレレ教室に通ったそうだ。黒地に赤い稲妻のウクレレで、なんであのデザインを選んだんだろうか。
いい会だった。ほんとうに感動した。
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夜はエレクトリックリボンのリリースイベント@錦糸町TOWER RECORD。
何箇所かでやるリリースイベント、どこかで行きたかったけどこの日しかあけられなかった。ニューアルバムの曲、それもこれまでにシングルカットされてなかった書き下ろしの曲と、”夜風の歌 2019” を歌った。エリボンのライブはほんとうに楽しいな。
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最初はアルバムを1枚だけ買って特典券を2枚だけ持ってたんだけど、みんなパジャマで登場で可愛かったんで、みんなとチェキが撮りたくなって、結局アルバムを5枚買っちゃった。あずみはパンダ、室井はクマだった。だんだん私が壊れていく。
特典会の後に、あずみにクラウドファンディングのリターンの似顔絵を描いてもらえないかお願いした。無理なお願いをしちゃって悪かった。決して画力があるではないけど妙に似てて、バナーに使うつもり。
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そのあとボンクラさんたちと飲んだ。これがまた楽しいんだ。もつ煮やおでんが染みる季節になったな。
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18日。風の強い日。風ってつまりは空気の塊が流れてるわけだ。低気圧が来てるのか。美容室へ。いつもの縮毛矯正とカラーリングとカット。
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待ってる時間が長いんでTwitterを開いたら、3年前の記事「『ハレルヤ』の転生:レナード・コーエン追悼」が流れてきた。いまでは世界中で歌われてる “Hallelujah”、Leonard Cohenのオリジナルレコーディングは実はいいアレンジじゃないこと、John Caleがその後の “Hallelujah” のアレンジの原型をリリースしたことに触れられてた。
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The Velvet UndergroundではLou Reedの影に隠れ、”Hallelujah” を見出したことについてはJeff Buckleyの影に隠れたJohn Cale。ソロを聴いてほしい。特に傑作ライブアルバム “Fragments Of A Rainy Season” を。
スタジオアルバムなら “Paris 1919” や “Music For a New Society” 、Lou Reedと和解して京作した “Songs For Drella” 、Brian Enoと共作したポップな “Wrong Way Up” あたり。記事にあった “Hallelujah” の80節にわたる現詞を読んでみたい。
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19日。来年のグラストンベリーのヘッドライナーはPaul McCartneyカー。ついに行くかな。きのうから調子悪かったのは全部気圧のせいだ。またしてもうんうん唸りながら日記を書いてる。
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世の中のことを。「『PCよりMacの方が社員の生産性や満足度が高い』とIBMが過去4年間のApple製品導入プログラムの成果を発表」。MacだってPCじゃないかっていう突っ込みが殺到した。PC/AT互換機って言葉から説明しなきゃいけないのか。
Windows95ブームの頃に、日本で一番売れたWindowsパソコンのメーカーにいましたが、中の人たちは会社でもMacを使ってました。なぜなら使いやすいから。
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「失われたマメジカ、ほぼ30年ぶりに発見」。可愛い。「彼にとっては単なる『犬』なんだな」。ペットロスがきっかけで、交際相手の本性が見えたって話。動物と暮らしてる人なら共感できるはず。
「ナスカの地上絵 143点発見 AIも活用、山形大発表」。新しく見つかった地上絵みんな可愛い。「江戸時代の反射望遠鏡 鏡の精度は現代レベル」。「計測機器のない時代にこれだけ精度の高い鏡を製作できるのは非常に驚きだ」。
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「首里城 世界遺産抹消せず」。「上野通子文部科学副大臣は、パリの国連教育科学文化機関本部でロスラー世界遺産センター長と会談し、正殿が焼失した首里城跡の世界遺産登録を抹消しない方針を確認した」。
「ミニストップ店主、チェーンで封鎖され強制閉店 家も車も売却、借金漬けの末に」。「強引に店をやめさせられたとして、本部を相手に慰謝料など220万円を求めて、仙台地裁石巻支部に裁判を起こした。別途、損害賠償を求める裁判も予定している」。「『客に迷惑をかけるな』というので、津波のときも台風のときも、店を閉めないようにと13年間、24時間やってきた。特にこの2年半は1日も休んでいない。寝ずに働いてきたのに、税金すら払えないのはつらかった」。
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SIDE-Bに続く。
11月19日 SIDE-B 唐揚げを増やせばたいがいの問題は解決する
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香港のデモについて。「日本人が香港デモに無関心のままではいけない理由」
「真の『人民の敵』は、中国共産党政権ではないか。なぜなら中共政権自身が、自分たちにとっての最大の敵は人民であるという認識だからだ。だから、軍事防衛費よりも治安維持費に予算をさき、全市民を管理監視するシステムの構築や世論誘導のために膨大な投資を行っている。香港市民も同じやり方で管理・監視し、世論誘導しようとしたら、香港人たちは命がけで抵抗した。中国人民は長きにわたる共産党支配に慣れ、抵抗することを忘れているが、香港人は自由と法治は命がけで守るに値すると考えたのだ」。
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「先に譲歩すべきは強者のほうだ。国際世論の圧力で、圧倒的強者である中国に譲歩を迫るしかない。せめて、デモ隊が要求する5大訴求のうち、警察に対する外部調査委員会を設置させ警察組織を浄化し、香港の法治を取り戻すことがまず必要だ。このまま『紛争状態』がエスカレートすれば、話し合いどころか解放軍出動の可能性が高まる一方だ」。
「解放軍を出動するようなことになれば、天安門事件後の天皇陛下訪中と同様に、軍によって学生デモを鎮圧した専制政治に対して日本の天皇陛下が権威付けを行ったと、国際社会から受け取られるような場面も想定されるのではないか」。
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「大学キャンパスで激しい衝突...周庭氏『香港警察が市民を殺す存在に』、堀潤氏『習主席の国賓待遇の見直しを』」。「仮に中国当局が軍を伴って介入してくるとなると、非常に恐ろしいことが起きる。日本は習近平主席を国賓で迎えることは止めて、きちんと人権の観点から物申すということをやって欲しい」。「日本社会には圧倒的に『メディアリテラシー』が足りない / 森達也インタビュー」。「中国には中国共産党が、言論や表現の自由を抑え込んでいるが、国民の多くは気づいている一方、日本は、空気が言論や報道を支配。空気は目に見えないから、国民はそれをよく理解していない」。
「香港デモ、大学で激しい衝突 警官隊は実弾使用を警告」。「香港警察が大学包囲、逃げ場失うデモ隊」。
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周庭さん。「警察は、理工大学から離れたボランティア救急隊(医者、看護師など)を戦犯のように全員拘束しました。これは香港の人道危機です。香港政府は、もう警察をコントロールできていないのです。私たちの命と未来は、香港政府と警察に破壊されています」。
「昨晩、多くの若者を理工大学に閉じ込めた警察は、デモ隊への救援を遮断するために記者と救急隊に大学から離れるよう呼びかけました。記者たちには、両手を上げて撮影を止めないと逮捕すると言い、警察が許可した場合にだけ取材権があるという荒唐無稽な主張をしました。救急隊は、大学を離れるとすぐに逮捕されました。デモ隊だけじゃなく、警察は記者と救急隊にも全く尊重がなく、とにかく救援を遮断してデモ隊を殺そうとしていました。今、まだ多くの若者が理工大学に閉じ込められたままです」。
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「昨日、理工大学の外でデモ参加者を虐待しながら逮捕する香港警察。警察は人を逮捕する権力を持っていますが、私刑を行うことは警察の仕事ではありません。今、多くの若者が警察署に連行されたあと、警察に虐待されたり性的暴力を受けたりしています。メディアのいない場所が一番危険です」。
「先日、ある香港記者が、毒 (ジオキシン) を浴びることで発症するクロロアクネという病であると診断されました。人間は体内でこの毒を分解できないため、この病を完治させるのは非常に難しいとのことです。多くの専門家たちが、クロロアクネの発症は、この半年間で約1万発も乱射された催涙弾と関係があると主張しました。警察側は否定しましたが、催涙ガス以外にこんなに大量の毒 (ジオキシン) に接触することはなかなかできません」。
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「香港警察は現在、中国製催涙弾を使っています。この催涙弾は他国製造のものより燃焼温度が高く、より毒性が強いです。記者、デモ隊、警察はガスマスクをつけていますが、毒は皮膚から体内に入ります。また、警察はよく住宅街でも催涙弾を発射するため、窓、ドア、空調などから毒が住宅に入るのです」。
「このように、警察が狂ったように催涙弾を乱射していることが、香港市民の健康被害への恐ろしい脅威となってしまいました。最近、催涙弾が発砲された場所を数日後に通っただけの子供たちに酷い発疹ができていることを、多くの親が発見しました。催涙弾の毒は皮膚だけではなく、免疫系や多くの器官も破壊し、発癌性もあります。この強い毒が体内や土地や水などに入ると、香港史上最大の生態危機となると見られています」。
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オリンピックについて。「五輪9億円、書類不明 招致委、海外コンサル費」。「2020年東京五輪・パラリンピック招致に使われた海外コンサルタント費計9億円余りの支出を裏付ける会計書類の所在が不明になっている。フランス検察当局が捜査している」。
「『海外コンサル費』への計上は約7億8699万円。『残務処理・寄付等』に計上されたブラックタイディングス社への追加支出分約1億3500万円を合わせると、実質的な海外コンサル費は少なくとも計約9億2100万円となる」。
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「『オリンピックのための治安維持』の影響で収容される外国人たち」。「かつての戦中の治安維持法による政治犯拘束より、現在の法務省・出入国在留管理庁での外国人での拘束の方が、制度として酷い。その背景には『東京オリンピックのための治安維持』があり、入管行政のみならず、日本政府としての姿勢も問われそうだ」。
「帰国できない事情を抱えた外国人を法務省・入管がその収容施設に長期間にわたり拘束していることは、これまでも、国連や内外の人権団体から批判されてきた」。「予防拘禁...戦前・戦中に政府の方針に異を唱える者への弾圧で猛威を奮った治安維持法の下、思想犯に対して適用された。そして戦後、治安維持法は悪法として廃止されている」。「アムネスティ・インターショナルは...『国際規約第9条などの国際法に違反する』と指摘」。
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楽しい音楽のことを。忙しい人はNME Japanが選ぶ今週聴くべきこの曲:2019/11/15を。MOJO誌が「75 BEST ALBUM OF THE YEAR」を発表した。Deezerが「健康的なライフスタイルを維持するためには、毎日少なくとも78分間は音楽を聴く必要がある」って研究結果を発表した。
11月25日 SIDE-A 優しさについて
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SIDE-Bからだいぶトーンが軽くなるんで最初だけ弱音を許して。
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ちょっと前に京都アニメーションで放火事件があってたくさんの死傷者が出た。どんな理由があっても放火や殺人は許されることではない。僕は絶対に放火や殺人をしない。
けど、犯人を取りあげた「回復した京アニ放火容疑者は、なぜ『優しさ』についてまず語ったのか 凶行から垣間見える『優しさの偏在』」って記事を読んで考え込んでしまった。犯人はあまりにも境遇が自分に似てるんだ。
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「病院関係者によると、青葉容疑者は現在、感染症などの合併症を起こす危険な状態を脱している。自力歩行はできないが、会話は可能という。転院前、治療に携わった医療スタッフに対して『人からこんなに優しくしてもらったことは、今までなかった』と感謝の言葉を伝えたという」。記事はこう続ける。
「ある人にとっては、毎日のように与えたり与えられたりするのが当たり前である『やさしさ』。しかし別のある人にとって『やさしさ』は、ほとんど見つけられず、まただれからも与えてもらえず、場合によっては一生涯これと無縁のままで生きていくこともある」。
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「人は『やさしさの不在』ではなく『やさしさの偏在』によって深く傷つく。時として『やさしさ』が自分に与えられないことを恨む」。
「私たちは、自分にとって『やさしさ』を配るに値しないと感じる人には、有限で貴重な『やさしさ』を分配したくないと願ったからこそ、『自由で平和で安全で快適で個人的な社会』を選んだのではなかっただろうか。私たちは『自分のやさしさを分配するに値しない相手』にはとことんまで冷たくし、それによって自分の便益を最大化することに、もはやためらいを感じなくなっている」。
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「『やさしさの偏在』がいかに人を苦しめ、時として社会全体に大きなリスクをもたらすかということを理解する人は少ない。『誰にやさしくするかは、ひとりひとりが自由に決めてもよい』 -このような規範に疑問を感じないのも当然だ。個人のレベルにおいては、なんの悪意もない行いでしかないのだから」。
「『やさしさ』を与えられず、だれからも顧みられず、この社会で透明化されている人は大勢いる。そんな人びとがみな、必ずしもこの容疑者のように、社会や人びとに対して歪んだ復讐心を抱いているわけではない。むしろ彼ら彼女らは、だれも見ていない場所で、ただ静かに祈っている」。
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何度も書いている通り、僕は名家の端くれに生まれた。一族に鬱病で発達障害の患者がいるのは恥ずかしいので、戸籍上の弟に、そして一族の家長に罵倒の限りを受けて絶縁された。両親は僕を愛してたかも知れない。でも一番の理解者だった父は僕が12歳の時に急逝して、やっぱり一族にとって異物だった母は僕にどう接していいかわからなかった。いま思い返せばDVに近い扱いを受けていたと思う。その母も急逝した。
初めて交際した女性はサークルクラッシャーだった。次に交際した女性は「あなたを恋愛対象として見たことは一度もない、あなたはおかしい、みんな言ってる」と言い放った。「みんな」。それはさっきの記事で紹介した「私たち」で、あなただ。それから10年以上恋愛の機会はなく、もう死ぬまでないだろう。
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これもたまに書くことだけど、僕にはLINEの「ともだち」に「ともだち」がいない。いわゆる公式アカウントしかいない (厳密には少数いるけど、僕がメッセージを送ったら驚いて困るだろう) 。つまり僕に理解者はなく、優しさを与えられることはない。
「ある人にとっては、毎日のように与えたり与えられたりするのが当たり前である『やさしさ』。しかし別のある人にとって『やさしさ』は、ほとんど見つけられず、まただれからも与えてもらえず、場合によっては一生涯これと無縁のままで生きていくこともある」。「そんな人びとがみな、必ずしもこの容疑者のように、社会や人びとに対して歪んだ復讐心を抱いているわけではない。むしろ彼ら彼女らは、だれも見ていない場所で、ただ静かに祈っている」。
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もうひとつ気になった記事がある。「自立支援施設に移動中、飛び降りか 浜松の新東名上り死亡事故」。「14日夜に浜松市浜北区根堅の新東名高速道上りを走行中の乗用車から男性が転落し、死亡した事故で、男性は後部座席の窓から自分で車外に飛び降りたとみられることが15日、捜査関係者への取材で分かった。県警高速隊などは死亡したのが神戸市の30代男性とみて、身元の確認を急いでいる」。
いわゆる「引き出し屋」から逃亡しようとしたのだ。斎藤環さん。「以下は僕の推測。神奈川のあの『施設』に拉致され移送中に逃げようとして飛び降り死亡したのだろう。たぶん自殺として処理されたのだろう。でも移送中の死亡は施設の責任だ」。
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引き出し屋とはなにか。「大人のひきこもりを救えなかった自立支援施設を考える『新東名高速で男性飛び降り死』」。
「本人が知らないうちに親や家族が契約した、一部の共同生活型のひきこもりの自立支援業者によって、暴力的な扱いやだまし討ち、人権侵害行為を受けたなどと被害を訴える声が止まない。そこで行われていたことが、支援とは到底言い難い内容だったことを後から知って、悔やむ親や家族も少なくない。消費者トラブルに発展している例もあるが、ひきこもり支援そのものに、法的な規制の枠組みがないため、野放しになっているのが現状だ」。僕には職がない。遺産と障害年金で暮らしてる。いわば出歩いてる引きこもりだ。もし僕に家族がいたら、引き出し屋に送られていただろう。
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「『ここに連れてこられるってことは、そうなっても仕方ない人たちなんでしょ』。神奈川県内にある施設寮の前で、近所に住む年配の男性がそう話していたのに驚いたことがある。『そうなっても仕方ない人たち』とは、どんな人たちを指すのか。施設側が、周囲にそううそぶいているのか、あなた自身の考え方なのか...。議論したくなる言葉を飲み込み、その場を離れた」。
そう言った彼も、「『自分のやさしさを分配するに値しない相手』にはとことんまで冷たくし、それによって自分の便益を最大化することに、もはやためらいを感じなくなっている」のだろう。僕は前に、妻子を持ち誰でも知ってる大手企業に勤め善良をで温厚な人柄とされる知人に、優しさのない世界を説明しようとして「グロテスク」と侮蔑されたことがある。僕にはなにもできなかった。いや、してはいけなかった。
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「むしろ彼ら彼女らは、だれも見ていない場所で、ただ静かに祈っている」。記事はこう結ぶ。「その祈りの存在に目を向けるべき時が来ている」。そうであってほしい。
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SIDE-Bに続く。
11月25日 SIDE-B You should be keeping pure and simple every time.
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20日。寝てない自慢をするなれば2時間睡眠だ。眠いし寒い。トレンドに “いちょう並木のセレナーデ” があった。小沢健二さんがテレビの生放送で歌ったのだ。She said i'm ready for the blue.
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いつもの内科の診察と、市の年に一度の健康診断を一緒に受けた。終わってヤッター!! 血液検査のためになにも食べてなかったの、自分へのお祝いに駅ビルで回らないお寿司を食べた。お寿司なんて珍しいんで写真を撮ってたら、可愛いお姉さんがお吸い物を持ってきたでござる。BGMがジェームズ・ボンドのテーマで、いやいや有線のオールディーズチャンネルなんだろうけどお寿司と合わなさすごい。
いったん帰って。メイがおとなしく目やにをふかせてくれたのでご褒美にちゅ〜るを与えた。チャイは何を頑張ったでもないが、ふってわいたラッキーだ。
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夜はThe Lightning Seeds@Billboard Live Tokyoへ。
高校生の時、デビュー曲 “Pure” を聴いてときめいた。この曲を人生のテーマ曲にしようと思った。YouTubeに女の子が弾き語るカバーがある。いい解釈だ。人生のテーマ曲に選んだのは、詞や曲が好きだってことはもちろんだけど、3コードなんだよね。これから人生のテーマ曲を歌いますって洋楽を弾き語りしたらかっこいいじゃん。っていう嫌らしいところも正直ちょっとはあった。ちょっとな。3コードでこんな名曲が書けちゃうんだよ!!
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Ian Broudieって人は1970年代からバンド活動をしてて、80年代にはプロデューサーとして数々の名盤を手掛けた。音楽業界の裏表を知り尽くした上で改めて自分の音楽を問う時に、それでもPure and Simpleっていうテーマを掲げて切ないポップソングをやろうと決めたわけだ。その時すでに大概なおっさんだったはずだ。
その後、なんの因果かサッカーの応援歌 “Three Lions” が全英No.1になっちゃった。サッカーが盛り上がる度に1位に返り咲いて、日本で言うなら “クリスマス・イヴ” 的な売れ方をした。で、長いブランクがあってアルバムを1枚、さらに10年のブランクがあって突然の初来日だ。正直期待半分不安半分だった。
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調子に乗って贅沢にステーキ頼んじゃった。昼間はお寿司だったし庭から石油でないかな。お客さんはおっさんと若い美人しかいなかった。僕と同世代のポップフリークと、サッカー好きの女の子だと思った。ライブが始まったらいやいや逆だった。”Three Lions” でサッカーのタオルを振ったのはおっさんたち、若い美人は着席のBillboard Liveで最初から踊ってる子もいて、ぜんぶの曲に盛り上がってた。
ライブはちゃんとThe Lightning Seedsだった。現役のバンドだった。彼の青春にあっただろうサイケデリックで切ないポップソングと、おっさんなのに少年みたいな声とマインドをキープしてた。僕の真っ暗な青春をちょっとだけ明るくしてくれたあの音だった。
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本人はVo./EG、Dr.はタムを多用したおかずの多いプレイヤーで、Ba.は佇まいもプレイも太田譲さんにそっくりだった。この不思議なリズム隊がまずよかった。もうひとり若いEGがいて、でもIanがけっこうソロを弾きまくるんで、たまの出番に張り切ってた。key.は彼女なのか娘なのか、若くて美人で決して上手いでもないんでIanの個人的な関係者だと思う。この2人はデビュー当時は生まれてなかっただろう。
同期も使いつつだけど、The Lightning Seedsを生で聴いたぞって言える。”Life Of Riley”、”Pure”、”Three Lions”って畳み掛ける後半はずるい。初恋を前にした少年を歌った ”Whole Wide World” でアンコールもなくあっさり終了。
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僕は懐メロって概念は好きじゃないし過去に浸りたくはない、今の音楽も愛して聴いてるつもり。でも例えばJanelle Monaeの新作 (2枚目) の7曲目って言われてもパッとは浮かばない。こないだ観たRideやThe Lightning SeedsやBlurやOasisは、2枚目の7曲目のイントロが始まったらわーって盛り上がれるわけじゃん。
若い頃はCDをあんまり買えなくて、同じアルバムを繰り返し聴いてたってこともある。記憶力があったってこともある。とにかく聴き込んでて、いまでもイントロに沸くわけだ。その感覚が懐メロって言われちゃったら懐メロなのかも知れないな。
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The Lightning Seedsはデビューした時からおっさんで、おっさんなのにPureを標榜して、懐かしいけど「あの頃はよかった」じゃなくて、あの頃に戻してくれる音楽だ。おっさんでも聴けばなにかしら胸の中で芽生えるんだ。
そう、スピッツですね。スピッツもシンプルなコード進行で、おっさんなのに切なくて少年で、ちゃんと若い女の子に響いてるじゃん。もうずっとそういうバンドとして続けて欲しい。長い長いブランクがあったけど、30年目にして初来日を決めたのは何かしら思うところがあったはず。新しいアルバムを早く聴かせて欲しい。で、Ian Broudieに握手して貰っちゃった。高校時代の自分に自慢したい。
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「ロリロリ」という日本語があることを知った。副詞。恐怖などのために落ち着かないさま。または、うろたえているさま。どこかで突然使ってみたい。
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21日。アイスクリーム食べたいけどストックがないよ。前の日のライブは楽しかったし、快晴だし気圧も良好なのに鬱だ。着替えてたら猫に乳首を舐められてアンってなった。結局また障害者支援センターのフィットネスプログラムと面談に行けなかった。フィットネスプログラムは体育の授業とは違ってできなくても殴られないんだけど、やっぱり運動する場に対してはトラウマが強い。
夜は吉村かおりさんのライブを予約してたのにごめんなさいだ。デロンギを全開にして寝込んでた。デロンギをつけると猫たちがお布団から出てデロンギに張り付いてるんで僕は寒いという。えっ新しいPARCOに本屋がないの!?
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22日。2日続けての鬱。ぜんぶ気圧のせいだ。猫の山に埋もれて、目の前にMacがあるのにiPhoneからしかTwitterできなかった。猛反発ベッドがあったら猫が喜んで遊ぶかな、トランポリンみたいなの。
のんちゃんのアプリを使ったファンクラブが楽しい。「空と大地と、私がひとつになる。のんが手にした自由の輝き」。こののんちゃんは新しい。
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トレンドのトップがずっと田渕ひさ子さん。テレビで椎名林檎さんと “正しい街” を共演したらしい。ナンバガはリアルタイムで何度も観た。マスな存在じゃぜんぜんなかった。
椎名林檎さんは最初の2枚に興奮して、CCCDになって買うの辞めちゃって、東京事変がピンとこなかったまま現在に至る。”正しい街” は1stでも特に好きだった。あと ”モルヒネ” 。エロい歌だよね。セミプロ女性SSWが必ず歌う “丸の内サディスティック” は好かん。
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23日。前日がいい夫婦の日で芸能界は結婚ラッシュらしい。結婚カー。3日続けての鬱。昼間の用事をすっとばして寝込んでた。もう生きてるだけで偉いことにしよう。
飲む出汁スープ美味しそう。
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24日。突然起き上がって文学フリマへ。ワタナベスグルさん編集の「希釈2019」ってZINEに、細野さんについて書かせて貰ったんだ。
行きがけにメガネ屋さんで注文してたメガネを受け取った。老眼が進んでるんで遠近両用メガネデビュー。じじくさいな。サイコーよく見えます。ところで来年は年男であることに気づいた。自分がこんな年になるなんて夢にも思わなかったし、かくも苦悩の中年生活を送るとはほんとに思わなかった。って話はSIDE-Aにさんざん書いた。
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僕は寄稿だけして、編集から当日の設営までぜんぶお任せしてしまった。次があるなら割り振ってお手伝いしたい。最初にZINEの構想を聞いた時に、正直そんな方向性がバラバラで売れるんだろうかって疑問だった。売れたみたい。ワタナベさんのセンスに対する世の中の信頼があるんだろう。
会場でも手伝わずに買い物三昧。狙ってた古賀及子さんや浅生鴨さんのをゲットして、ノリで買うようなのをいっぱい買っちゃった。台湾のインディーシーンのZINEを買って、明後日Four Pensに行くんですよって言ったら書いた方も行くって。会場が熱くて汗だくになった。我ながら醜い。多汗症なんとかしたくて病院を転々と3年。涼むためにテラスに出たら向かいに小林幸子さんのツアートラックが止まってた。
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夜はCharlotteの新バンドSlou Dance@三軒茶屋HEAVEN'S DOORへ。
入ったら無心にシャドーボクシングしてる人がいてびびった。あと杖ついたおじいちゃんがいて大丈夫かなと思ったら最後のバンドで (座りながら) ノリノリになってた。フード食べ放題。チキンナゲットや鶏皮ポン酢やピクルスをもりもり食べて酒をごくごく飲んだ。フードはケータリングが入ったわけじゃなくて、出演者の手作りだったみたい。
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Slou DanceはCharlotteはVo.(1曲だけVo./Ag.)、Key.、Eg.、Ba.、Dr.の5人編成。よくぞいいプレイヤーを揃えたってことと、バンドとしてのバランスも最高。デビューライブにしてパズルがもう噛み合ってた。そうとうリハを重ねたと思う。最初からこのクオリティでこれからどうなっちゃうんだろう。
楽曲はファンキー。スローテンポな曲もありつつ、バンド名にDanceがつくだけあって踊らせてくれた。曲はぜんぶCharlotteが書いてるんだろうか。ソロでやってた曲やいままでのポップ路線もありつつ、引き出し半端ないな。ハンドマイクで歌い踊るCharlotteかっこよかった。トレーラー映像あって、もうこの音源サービスで売っちゃえばいいのに。
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ほかのバンドもラウド系で超よかった。BO-PEEP、tokyo pinsalocks、wash?、どのバンドもアイデアと勢いを両立させてた。トリのBO-PEEPはヨーロッパツアー帰りって言ってたな。tokyo pinsalocksのサポートのDr.がショートカット美少女だった。こないだBattlesとRideと2日続けて観た耳だし、でっかい音は結構好きだ。
なんでかお客さんもでっかかった。外国人が多いってこともあるし、Charlotteのライブでよく見かける大柄な方が真ん中で踊ってたり、女性もすらっとしてた。
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酒を飲んだせいか、帰りにどーうしてもきつねどん兵衛が食べたくなって買って帰った。崎山蒼志さんって期末試験とか受けるんだな。それはそうか。
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25日。メイがなんだか元気ないな。羽海野チカ先生のとこのブンチャンが亡くなったこと、ときどき思い出しては悲しくなってる。メイもいい年だ。病院に連れてこう。
のんちゃんの来年のカレンダー、大判と卓上版で写真が違うという。ハイ両方買いました。Amazonで買ったソフラン詰め替え特大サイズが1350ml、持つのも重いレベル。
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来年のグラストンベリーのヘッドライナー、1組はPaul McCartney (確定)、あと2組はKendrick LamarとTaylor Swiftじゃないかって憶測が流れてきた。そしてFUJI ROCKにRage Against The Machineって噂が (追記 : ガセでした!!) 。いいんだけどさ、ヘッドライナーの1枠でも10代が聴いてる若いバンドに空けて欲しいな。RATMも97年に出演した時は旬のバンドだったわけじゃん。FUJI ROCKって20年間ヘッドライナーがローテーションしてる。
ところでトレンド見てて数日前のこんな記事を発見した。「『奇怪なダンスを繰り返す』沢尻エリカ 今年7月のフジロック『トリップ動画』を入手」。人に迷惑かけなければ踊り方にルールなんかねーよ!! 好きに踊らせてやれよ!!
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SIDE-Cに続く。
11月25日 SIDE-C 基本めんどくさいけどたまにいい話もある
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もうこれくらいのタイトルにしないと。
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ローマ教皇フランシスコさんが来日してる。実家はプロテスタントだし僕は洗礼も受けてないし関係ないんだけど、彼は好きだ。
「貧者のための教会めざす教皇フランシスコ」。「教皇フランシスコは、1936年にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスでイタリア系移民の子として生まれた。家庭は経済的に豊かではなく、10代のころは清掃員やナイトクラブの用心棒をしていたこともあったらしい」。ホームレスを1500人バチカンに招いて食事会をしたり、サン・ピエトロ大聖堂前にホームレス用のシャワー (タオルと着替えつき) や理髪店や診療所を作ったり (もちろんぜんぶタダ) 、刑務所で洗足式をしたり。
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「核抑止力を徹底して否定した『非武装の平和以外、ありえない』ローマ教皇の広島演説」。「確信をもって、あらためて申し上げます。戦争のために原子力を使用することは、現代において、犯罪以外の何ものでもありません。人類とその尊厳に反するだけでなく、わたしたちの共通の家の未来におけるあらゆる可能性に反します」。
「時代の先を見る目。教皇、震災被災者と面会 核エネルギーからの転換訴える」。「東京電力福島第一原発事故による避難者の『証言』を聞いた教皇は、演説の中で『将来のエネルギー源について、重大な決断がされなければならないだろう』と言及。事故の復興が進まない現状に触れ、エネルギーとして核を利用することからの転換を訴えた」。
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「ローマ教皇 日本に『難民の受け入れを』」。「特にお願いしたいのは、友情の手を広げてひどくつらい目に遭って、皆さんの国に避難して来た人々を受け入れることです」。「若者ら約900人が集まった『青年の集い』には難民申請者のほか、難民留学生も招待されました。フランシスコ教皇は難民や在留資格のない外国人などに対して日本が厳しい対応を取っていると指摘し、より寛容な政策で難民らを受け入れるよう訴えました」。
「いじめや差別の経験で苦しんだフィリピンから移住した青年らの話に耳を傾けました。教皇はいじめる側こそが弱い人間だと述べ、勇気を持って立ち上がり、いじめを止めることがもっとも有効な対策だと語り掛けました」。
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「地球最北の熱水噴出孔、深海4千mで生命見つかる 北極海の氷の下、水深4000mの海底を探査、地球外生命探しの手がかりに」。「氷に覆われた木星の衛星エウロパや土星の衛星エンケラドスは、生命が存在する可能性が高いとされ、その深海には同じように熱水噴出孔があると考えられている。オーロラ熱水噴出孔は、地球上にある噴出孔のなかでも特にそうした星の環境に似ている」。
「火星の酸素、春と夏に謎の急増、従来説覆す発見 落ち着きがなかった火星の酸素濃度、説明つかず」。見出しの通り、説明がつかないらしい。
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「エジプト 約2600年前の古代遺跡 ライオンのミイラ初発見」。「これまでも多数の猫のミイラが出土していますが、エジプトでライオンのミイラが見つかったのは初めてだということです」。猫は昔から世界中で崇拝の対象だった。大きな猫ってことかな。
「絶滅危惧チーター研究者6人にスパイ罪、イラン 背景に米国の大型ネコ科動物保護団体との連携」。「自然環境と野生生物の保護に人生をささげてきた友人たちが告発されたこと自体、残念でたまりませんが、驚いたことに、何一つ証拠が提示されないまま、彼らは過大な判決を受けたのです」。この研究グループはアメリカの動物保護団体と連携してて、その団体の創設者が反イラン的な発言をしたみたい。
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「60万円住宅 3Dプリンターハウスなら24時間で出来上がり 自然災害大国の日本にこそ必要だ」。「甚大な自然災害対国の日本でこそ、最も必要な技術ではないだろうか? 24時間で仮設ではなく本物の家が建てられるのだから...」。3Dプリンターって存在がかくもいろんな可能性を持ってるとは思わなかった。あとドローンね。LEDをつけたたくさんのドローンをコンピューターで制御して、夜空で光のショーをする映像を観た。なにが面白いって、どっちも物理的に面白いところが面白い。
ところで、紹介したのは面白い記事だからなんだけど、唐突に出てくる「2020年、東京オリンピックを前に、日本は歓迎ムード満載だが」が意味わかんない。僕の周りで歓迎してる人はいない。今からでも返上してほしい。
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「猫向け優良人間づくりは早期から。小学校で毎日授業を受ける野良猫、子供たちの指導係も」。トルコの小学校に猫が住み着いて、一緒に授業を受け始めた。「トンビ (猫の名前) の遊び心ある好奇心を見た子供たちは、授業に熱心に参加することをとても楽しむようになった...トンビがいると、集中力を維持できる子供たちが増えた...朝も遅刻をしなくなり、始業ベル前にきちんと登校してくるようになった。授業が始まる前に、みんなでトンビの世話をするためだ」。反対派もいたけどいまでは満場一致で仲間だって。
「人見知りをゲームで克服する?!」。人見知りの中学生が作ったカードゲームが全国発売になった。プレイヤーはキャラクターになりきって、相手の名前を呼ばなきゃなんない。名前を呼ぶってシャイな人にはハードルが高い。ゲームで慣れちゃおうってこと。
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「他人を褒める {浅生鴨} 」 。「自尊心を高める方法は、他人を褒めることだと僕は思っている。逆説的に思われるかもしれないが、自尊心の低い自分を褒めるのではない。いま目の前にいる他人を褒めるのだ」。「他人を褒めるためには自分の中にある種の規範や基準が必要だから、他人を褒めていると、そうした基準が自分の中でしだいに育ち、そして、それがやがて自尊心につながっていく」。
「歳を取ることは結構イイこと」。スウェーデンの103歳のブロガーの話。辛い半生の末ブロガーとしてブレーク、ウィットに溢れた発言で人気だそう。「若さという刹那的なものにかじりつく価値観の無意味さに気づくと、自分の人生に広がりが見える」。
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「渋谷駅の立体模型が時系列になった」。「羽化する渋谷」って展覧会が昭和女子大学光葉博物館で開催されてる。立体地図が43点もある。地形の特徴と駅の変化、暗渠と迷宮化の歴史でもある。「この時期 (2012年頃) が各電鉄会社がそれぞれの最適解を求めてやりたいように作って、別の電鉄会社とドッキングして迷宮化したんですね」。
「冬を迎えるシリア難民への支援キャンペーン『THINK ABOUT A REFUGEE』」。数万人が暮らす難民キャンプを支援するキャンペーンに奈良美智さんが参加してる。また、奈良さんは、出版社が資金難になって廃棄されそうな著書をものすごい数買い取って、公共施設に寄贈しようとしてる。「寄贈本のお知らせ」。
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「映画上映中にスマホいじりする若者、『2時間は耐えられない』」。「大きいのは『不安』です...自分が見ていない間になにか起きているんじゃないかと不安になっちゃうんですよね」。「映画に行くのは友達と遊びに行く感覚...だから話が難しかったりすると、『あ、これ興味ないわ』ってなる時もあります」。「YouTubeは長くても20分くらいじゃないですか?」。「映画って時間が長いので、その間に別のことをしたいと思うのは自然ではないでしょうか」。情報を常に仕入れないと不安なのはわかる。でもそれ以外はおじさんわかんないや。その壁を超えたところに表現の喜びがある。
「加害について (春名風花) 」。いじめの話だけど、春名さんの考え方の根本がコンパクトに詰まってると思う。100回読んで。僕も100回読む。
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『涙を堪えられない時もある』若手カメラマンが香港の『今』を伝える25枚の写真」。「香港から中国本土への容疑者の身柄の引き渡しを可能にする『逃亡犯条例』改正案の撤回要求をきっかけに、香港では市民によるデモが約4カ月も続いている。香港出身の若手カメラマンが、6月からデモ隊に密着し、香港の『今』を伝えている」。写真を観てほしい。
「香港の人たちの集会・表現の自由を守って : アムネスティ日本」。「香港でのデモは今も続いています。民主化を求めて、あるいは、この間の香港警察の行き過ぎた実力行使に抗議するために、街に出て訴えているのです」。「こうした抗議活動の大部分は、平和的なものです。平和的な集会の自由や表現の自由は、国際人権基準でも認められた人権です。香港政府に、警察の過度な暴力に対する調査と、平和的な集会の自由、表現の自由を尊重することを、要請してください」。署名した
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「香港区議選 民主派が4分の3超の議席で圧勝 香港メディア」。「政府に批判的な立場の民主派が、すべての議席の80%を超す380議席以上に達し、圧勝したと伝えました。親中派は惨敗し、一連の抗議活動で市民の要求を拒み続けてきた香港政府に対する不信感が明確に示された形です」。
周庭さん。「区議会選挙が終わりました。294万人以上が投票し、投票率は71.2%、香港の史上最高記録でした。これまで親中派が議席を独占してきた区議会が、今回の政治的な意味を持つ選挙になったことによって、452議席のうち388席を民主派が占めました。だけど、これは決して運動の勝利ではありません。警察の封鎖によって、理工大学にはまだ閉じ込められたままの若者がいます。そして、まだ多くの人たちが警察の暴力や政府の弾圧によって苦しんでいます。結局、香港は民主的な場所じゃないですから、政府は引き続き市民の民意を無視することができるのです。これからも5大要求を求め続けます」。
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「小学生バレーボール体罰 一部の保護者、口止め誓約書を配布『情報漏らした』と正座させ詰問も」。「全国大会に出場した大分県日出町の小学生女子バレーボールチームで発覚した男性監督の体罰問題。監督が女児を平手打ちしたにもかかわらず、県小学生バレーボール連盟は、被害女児やその保護者に聴取せずに『体罰なし』と認定した。一方で、一部の保護者は7月、体罰の事実を外部に漏らさないよう保護者全員に誓約書への署名を迫っていた。指導者、連盟、保護者。強豪チームで起きた問題に、三者がそろって蓋をしようとする『隠蔽体質』が透けて見える」。
僕は発達障害でスポーツができなかった。体育の授業で新しい種目を取り入れるたびに教師に両親が呼び出されて、僕もボコボコに殴られた。それがスポーツでありスポーツマンであり、スポーツマンシップというものだと理解してる。
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「まるで『終身刑』。被収容者を凶悪犯かのように扱う入管の非道」。「法務省、出入国管理庁による外国人への長期収容はますます深刻さを増している。被収容者たちの抗議のハンストはいつまでたっても終わりが見えない…6月24日、長崎県の大村入管で起きたハンストによる餓死をきっかけに、入管側はハンストをしている人を仮放免しては、わずか2週間で収容を繰り返すという、前例のない方針を打ち出した」。
「長期収容が問題で死者も出ている。ミサイルで殺される命、拉致されて殺される命、自殺する収容者。この命に違いがありますか?」「このやり方はいつまで続くのだろうか。彼らは難民であり、帰国することができない。精神崩壊をするまでだろうか? 命を落とすまでだろうか? 仮放免しては2週間で収容を繰り返す、この『無限地獄』のようなゲームを考えたのは、本当に人間なのだろうか」。
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「『トリエンナーレ』文化庁補助金不交付 抗議で外部委員辞任、林教授」。
「本来、芸術の持つ自由は多様性をはらむものであり、先鋭的なテーマにも切り込めるものでなければならない。政治介入で妨げられてはならない。それが芸術表現の常識なのに、今回の決定で、世界からは『日本では、政府のお眼鏡にかなう芸術品しか展示できない」という目で見られるようになる」。「現代美術の国際展として極めて重要なドイツの『ドクメンタ』は、ナチス時代の反省から始まったもので、非常に政治色が強く、権力批判や移民問題などを扱う作品であふれているにもかかわらず、州や市がずっと資金援助をしている。不交付決定はこれとは逆に、これまで積み上げてきた国際的な日本の信用を深く損なう行為だ」。
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「福島第一、見えぬ廃炉の最終形 更地に? 汚染土壌は?」。「東京電力福島第一原発の事故発生から8年半が過ぎた。炉心で溶け落ちた核燃料の取り出し開始は10年以内の目標に向けて作業が進むが、30-40年後とされる『廃炉完了』の姿は今もはっきり示されていない」。「『溶融燃料を全量取り出せる確証はない。どこまで取り出したら廃炉が終了するかは、地元との話し合いで決めたい』8月初め、東電の定例会見で廃炉について聞かれた広報担当者が口にした発言に、記者たちはざわついた」。「福島第一原発事故では廃炉完了の定義がないが、ウクライナのように法律で廃炉を定義すれば、政府が勝手な判断で廃炉を宣言できず、住民に甘い見通しを示せなくなる。日本でも議論を始めるべきではないか」。
蓮池透さん。「業界では、廃炉とは再利用可能な更地にすることです。したがって、福島の場合今世紀中は無理です」。
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楽しい音楽の話。忙しい人はNME Japanが選ぶ今週聴くべきこの曲:2019/11/22を。
第62回グラミー賞のノミネーションが発表された。Lizzoが最多8部門、Billie EilishとLil Nas Xが6部門にノミネートされて、Billie EilishとLizzoは主要4部門すべてにノミネートされた。Billie Eilishの主要4部門ノミネートは史上最年少。イギリスのUncut誌が「2019REVIEW 75 BEST ALBUMS」を発表した。イギリスで、盛り上がってるパブのジュークボックスでマニアックな曲をかけてしらけさせることを指すWyattって動詞ができた。由来のRobert Wyattはもちろん大変ご立腹。
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