DIARY
2020年4月
4月3日 二枚でどうだ、あるいは志村の後ろに
■
3月27日付の日記を書き始めたのは16日、実際に書き上げたのは28日の午前だから足掛け13日かかったの? ほんとうに頭がおかしい。いや診断がくだるほどにおかしいのだが。今日は短く収める。
■
27日にテレビで「魔女の宅急便」をやったみたいだ。トレンドにウルスラの名前があった。昔はウルスラと言っても通じなかった。山小屋にこもって絵を描いてるお姉さんだ。ジブリ映画の中でも屈指のいい女だと思う。
知らなかったんだけど、キキとウルスラは同じ声優さんが演じてるんだね。キキはスランプに陥ってウルスラの山小屋にいく。未来の自分に相談してたのかも知れない。
■
AI画伯ってサイトが流行った。自分の写真を読み込んでみた。わはは、似てるってば似てる。いろんな有名人で描いてみた。このAI氏はヒゲって概念がないみたい。ヒゲのある写真を読み込むと困ってしまう。The Beatlesとはっぴいえんどです。
■
28日。久しぶりにぐっすり (Good Sleep) 寝た。翌29日は静岡に遠征して、Ritomoのワンウーマンライブを観るべく張り切ってた。だから28日はゆっくり休めるように、その前までにって日記を頑張ってたんだ。
このコロナ禍でほとんどのライブが中止になる中で、Ritomoはお世話になったライブハウス、そして音楽界に感謝する意味でも実行したいと言った。その決意を尊重した。
■
ところが前日になって、やっぱり延期するという。どれだけ苦渋の決断だったろうかと思う。そして僕はまたその決意を尊重した。
いまはなにが正解なのかわからない。科学的な事実をしっかり勉強して、その上での判断は結局その人を好きかどうかだ。どっちの決意も尊重したのは、りともの音楽と音楽に対する姿勢と、もがいて生きてるところが好きだから。
■
僕も実は直前まで行くかどうか散々迷った。もし僕が感染してて、それを静岡に持ってっちゃったら? あるいは逆にもらってきて、それを猫に伝染しちゃったら? ベルギーで飼い主から猫に感染した例があった。延期はすごく残念だけど、ホッとした部分もある。
みんな、感染症の専門家だってどうしろって断言はできないと思うよ。未曾有の事態の中で必死に考えてる。
■
結局この日は、徹夜続きで日記を書き上げた疲れが残って寝落ちてた。日記は書き方の方針を変えて、でもコロナ禍の状況がそれより早く時々刻々変わっていった。ただ書き足せばいいわけじゃなくて、毎日ゼロから書き直すことを繰り返してた。
最近寝落ちると中島らもさんの夢を見るんだよな。特になにかを見たり読んだりしたわけじゃないんだけど。強いて言うなら奇妙礼太郎さんが歌う “いいんだぜ” を聴いたな。起きて抗鬱剤を貪り食った。
■
エレクトリックリボンの新メンバー2人とサポートメンバーが発表された。可愛い子ばっかり。おじさん緊張しちゃう。
メイの異様な甘えは老化かも知れないな。子供の頃から、動物のプロの獣医さんに「こんな猫ちゃんは見たことないです」って言われるくらい人懐っこかったけど、自分の先行きがそう長くない不安が漠然とあるんじゃないかと思う。それでもう一匹の人懐っこいチャイがちょっとだけ嫉妬してる。
■
中嶋春陽さんがInstagramのストーリーズで僕の質問に丁寧に答えてくれた。僕はハルちゃんよりずっと年上だけど、ハルちゃんの美しさだけじゃなくて、その聡明さと人柄とセンスのよさに憧れてる。また遊んでください。
ポトフを食べて、水野谷みきのツイキャスを観た。僕が観始めたのが3時で、終わったの6時過ぎ。歌ありダンスあり、モー娘。の話からコロナ禍と文化の話、Chet Bakerかけたりいい時間だった。カーテンを開けたらベランダに雪が積もってた。
■
29日。ECDの誕生日。カーテンを開けたら雪はさらに積もって、大粒の雪がまだまだ降ってた。外出自粛要請、体がバッキバキになるな。ロックダウンしてる都市の方々はどうしてるんだろうか。とりあえず自己流のストレッチマン。
坂本櫻さんの17Liveを観た。配信の最後の曲の途中で、フォロワーが1000人を超えた。意外とスロースターターで、最初は観てくれる人もいなくて、ここまで長い道のりだったみたい。涙が止まらず感動の「ありがとう!! さよなら!!...あれ終了ボタンが押せない」のくだり、笑っちゃった。なんだかいろいろ持ってる方だな。
■
タイムラインを開いたらAlan Merrillが新型コロナウイルスの合併症で亡くなったとのニュースが。Helen Merrillの子でムッシュが書いた曲が日本でヒットした。自身が書いた “I Love Rock 'n' Roll” はロックスタンダードとして世界で愛されてるけど、印税契約の関係で収入には繋がってないと聞いた。お母さんのHelen Merrillはご存命。
一眠りしてさわひろ子さんの配信。心地いい歌声。
■
さらに寝落ちて田中ミズホの配信。自分はアイドル性で売る気はない、あくまで音楽で勝負したいんだって意思表明が聞けて安心した。
なおも寝落ちて気づいたら23:30だった。やばい、あと30分で誕生日がきてしまう。で、48歳になりました。誰に気づかれることなくその時間を迎えるかと思ったら、素敵な女の子たちから何件かお祝いのメッセージが届いた。嬉しい。
■
30日。誕生日。自分が48歳になるなんて夢にも思わなかった。父親が40歳で亡くなったんで、8歳年上になった。そして磯野波平が52歳だ。そろそろ一人称を「わし」にしたほうがいいだろうか。「ばっかもん」なんてね。
渡辺満里奈 “Birthday Boy” この歌にドキドキした。当時彼氏だった小沢健二さん作の隠れ名曲、あの頃の甘酸っぱい気持ちのまま48歳になっちゃったなあ。渡辺満里奈さんいまピラティスでげっそげそだし夫は名倉潤だけど、若い頃はほんとうに可愛くてサブカル界の姫だったんだよ。そんでおじさんは48歳になってもピュアピュアな恋がしたいよ。
■
タイムラインを開いたら、なんと志村けんさんの訃報。やっぱり新型コロナウイルスの合併症だ。ついこの間まで大活躍してたけど、「8時だョ!全員集合」って番組は毎週40%、50%の視聴率を叩き出して、昭和の子供たちはみんなドリフターズに育てられた。その中で一番若かった志村けんさんはみんなの「友達」で、だから「志村」って呼び捨てた。
どれぐらいすごいかというと、いま日本中の子供たちはじゃんけんするとき「最初はグー」って出すと思うんだけど、それって志村さんが始めた。
■
ザ・ドリフターズはもともとはバンドで、志村さんも大変なミュージックフリーク、ネタのそこここに大好きなソウルミュージックを混ぜた。例えばヒゲダンスの “ヒゲのテーマ” の元ネタはTeddy Pendergrassの “Do Me” 、”ドリフの早口ことば” の元ネタはDiana Ross & Marvin Gayeの “Don't Knock My Love” 、志村さんの最初のヒットネタ、東村山音頭の元ネタはJames Brownだ。
「全員集合」に育てられた世代が大人になった90年代、日本のヒットチャートがブラックミュージックに寄っていったのは志村さんの影響だと思ってる。子供のうちから黒人音楽の基礎を叩き込まれたわけだ。
■
僕はとにかく友達がいない子供で、あんまりテレビを観せてくれる家じゃなかったけど、クラスメートとの話題の入口にって「全員集合」だけは観せてもらった。夢中になって観た。公開生放送を3回観に行ったことがある。いまはなき渋谷公会堂だ。
いかりや長介さんが亡くなった時は青山葬儀所まで駆けつけた。このコロナ禍でファンが参列できる葬儀がなさそうなのが無念。
■
志村さん、そしてドリフターズの笑いに対するこだわりは、言葉から伝わってくる。
「やっぱり子供たちにバカだと思われているのはいい。お笑いをやってて、子供にまで『あれは芝居してるんだよ』なんて言われたらみっともない。バカだと思われてるってことは、そう『見える』ってことだから、演じてる者にとってはいちばん嬉しい誉め言葉だ」。
■
そしていかりや長介さんが亡くなる直前に、志村けんさんに送った手紙。
「志村へ。この手紙をもって俺のコメディアンとしての最後の仕事とする。まず、俺の芸能人生を解明するために、DVDを買うようにお願いしたい。以下に、コントについての愚見を述べる。コントを考える歳、第一選択はあくまで「笑いを取れば勝ち」という考えは今も変わらない。しかしながら、現実には若手芸人の多くがそうであるように、他人をバカにして笑いを取ったり、素人にツッコミを入れるだけで内輪受けに走っている事例がしばしば見受けられる。その場合には、企画段階から綿密な計算と準備が必要となるが、残念ながら未だ満足のいくコントには至っていない。これからのコントの復活は、綿密な企画立案、それとライブの復活にかかっている。
俺は、志村がその一翼を担える数少ない芸人と信じている。能力を持ったものには、それを正しく行使する責務がある。志村にはコントの発展に挑んでもらいたい。遠くない未来に、素人いじりや他人をこき下ろすコメディがこの世からなくなることを信じている。ひいては、俺のネタを研究した後、計算された笑いの一石として役立てて欲しい。リーダーは活ける師なり。なお、最後に、お笑い芸人でありながら、多数の人を泣かせて旅立ったことを、心より恥じる。いかりや長介」
■
ある時代、長さんが言うところの「他人をバカにして笑いを取ったり、素人にツッコミを入れるだけで内輪受けに走っている」笑いが新鮮に見えた時代があった。ドリフターズはダサかった。それはもう昭和の時代からダサかった。「ドリフの大爆笑」のオープニングのダサさよ。でも決して彼らは過去にはならなかった。常に「近過去」に居続けた。
彼らのコント作りの執念は、僕をマルクス兄弟やジェリー・ルイスへの興味に導いてくれた。天国の長さん、志村に「お前がくるのは早すぎるよ」って怒ってるかな。「まだやり残したことがあるだろう」ってね。
■
また坂本櫻さんの17ライブを観た。外出自粛要請の間はできるだけ毎日やるって。立派だ。僕のために ”Happy Birthday” を歌ってくれた。嬉しいなあ。櫻さんが有名になったら思いっきり自慢するつもり。
この日も寝たり起きたりで、夜は水野谷のツイキャスを観た。最初はシラフで「今日はほどほどにしよう」って言ってたのに、コメント欄に煽られてアルコールが入って結局8時間。もうすっかり朝ですよ。
■
31日。スヌーズ4回でなんとか起きたけど...2時間半睡眠。寒いし眠い。結局昼間の用事をすっとばして寝込んでだ。
僕が週に2回のペースで通ってるライブハウス高円寺U-hAの店長さんが、厳しい実情を数字入りで示した。お客さんが1人の日もあったそうだ。このままだと夏に閉店も視野に入るって。U-hAがなくなるといろいろ困る。通えるうちは通えるし、なんとか守るアイデアを考える。そして宮藤官九郎さんが新型コロナに感染のニュース。
■
amiinAがツイッターライブをした。5月3日で現体制での活動終了を宣言してたけど、その日までに一度もライブができない、ファンとの交流ができない可能性が高い。その日に向かってメンバーもスタッフさんもファンも気持ちをあげていただけに、足元を挫かれた格好だ。会えずにさよならも辛すぎる。
活動終了を延期する、との発表だった。次に進みたい道があるだけに、苦渋の決断だったと思う。オフ会もするからって。いっそBBQとか!! いっそ沖縄リベンジとか!!
■
個人的に、外出自粛要請のメンタルへの影響は殆どない。普段から患ってる鬱はこの1万倍辛いし、孤独はさらに100倍くらい辛い。未来に対する不安はある。個人レベルでも国家レベルでも地球レベルでも。
このコロナ禍の中で、人の醜さと同時に優しさも見えてくるのは救いだ。もう助け合うしかないじゃんね。
■
4月1日。Burt Bacharach “The April Fools” 、バカ殿様に捧げますか。
韓国のアイドルグループ東方神起のメンバーが、新型コロナウイルスに感染したと嘘をついた。いま一番しちゃいけないエイプリルフールだな。
■
障害者福祉センターに続いて、カウンセリングを受けてる心理相談室も4月いっぱい閉鎖の連絡がきた。会話の場がこの2箇所と、趣味で通ってたライブハウスしかない、友達が1人もいない僕にとって、ほんとうに話し相手が猫しかいなくなった。
救いはネット配信をしてくれるミュージシャンがいることだ。コメント欄が僕のいまの唯一のコミュニケーションだ。
■
菊池万博さんの配信を観た。リクエストしたBeatles楽曲を10分くらいでカバー音源にしちゃう。ギターかピアノでベーストラックを作って、その上にコーラスを重ねていく。特にコーラスの音感のよさに驚いた。Beatlesは魔法のバランスの上に成り立ったバンドだけど、楽曲だけを取り出してもやっぱりいいな。
George Harrisonが設立したマテリアル・ワールド基金が新型コロナウイルス救済のために始めたThe Inner Light Challengeを紹介して、”The Inner Light” をカバーしてもらった。これにハッシュタグ #innerlight2020 をつけてポストすると1回で1ドル寄付される。
■
Milesの最後の弟子で、最晩年のMilesバンドのトランペッターだったWallace Roneyが新型コロナウイルスの合併症で亡くなった。
行くつもりだったライブの中止や延期が多すぎて、払い戻しの手続きのどこから手をつけていいのかわからない。払い戻ししなかったチケット代は、なんでか知らないけど主催者じゃなくて国庫に入るそうだ。
■
AATAが2日に予定してた高円寺U-hAのライブ、対バンがキャンセルってことで突如ワンマンになって、彼女なりに考えた。無観客配信ライブにして、でも有料にしようと。
収益の一部はいま苦戦してるU-hAに、そしてライブのCDをチケットを買った観客にプレゼントしようと。U-hAのキャパはせいぜい20人くらいで、AATAがいま動けばもっと多くの収益をU-hAに還元できる。
■
夜は細馬宏通さんのツイキャスを観た。細馬さんも毎晩のように配信してる。極めて幅広い表現に通じた論客であり、ミュージシャンでもある細馬さん。話が脱線してもいちいち面白い。音楽のことから世相のことまで、本質をがっちり掴みながら優しい声でゆったりしたリズムで語りかけてくれた。この時代に欲していたのはこれかもしれない。
この日の主なテーマは、細野晴臣さんの近年の名曲 “悲しみのラッキースター” の歌詞における大人の余裕について。
■
そしてタイムラインを流れるみなさんのプレイリスト。20年くらい前に、選者8人でオールタイムベストアルバム400枚ってレビューサイトを公開したんだけど、The Whoが1枚も入ってなかったのは事故だな。
僕以外の選者がみんなオールドグッドミュージック好きで、要するにアメリカの70年代の穏やかな音楽に極めて偏ってた。僕はバランスを取るために、彼らより古いアルバムやその時の最新アルバムや、アヴァンギャルドな音楽を網羅したつもりだった。
■
この日、安倍政権が信じがたい方針を発表した。国民1住所あたり2枚の布マスクを配布するという。たった2枚。何十人の世帯でも2枚。別荘があれば増える。日本全国に布マスクを2枚配るコストってどれくらいなのかね。
なお、韓国の補填は一人あたり約8万6000円。アメリカは約13万円。香港は約14万円。シンガポールは最大約24万円。イタリアは約30万円。ニュージーランドは最大約45万円。ドイツは賃金の80%。デンマークは75%。イギリスは80%。フランスは100%。スペインは100%。そして日本は布マスク2枚。
■
“二枚でどうだ” “あきれて物も言えない” 。経済官庁出身の官邸官僚、今井尚哉が安倍に「全国民に布マスクを配れば、不安はパッと消えますから」って提案したそうだ。あほか。あーほーか。感染症の第一人者、岩田健太郎さんは「金の無駄遣い」と一刀両断した。「我々は病院では絶対に使いません、布マスク」。
なんで布マスクなのか。なんで2枚だけなのか。安倍晋三の地元、山口への利益誘導って憶測が流れた。「なぜ誤解が生まれたのか」って困惑の声も聞こえたけど、オオカミ少年のお話を読んだらいい。和牛商品券も、お魚券も、外出自粛要請をしておきながらの旅行券も、ぜんぶ地盤への利益誘導だったからだ。
■
2枚のマスクは受取拒否ができる。封筒にメモに赤ペンで「受取拒否」って書いて、サインしてポストに投函すると送り主に戻る。せっかくの好意を無にする? ここまで果てしないバカには形で示さなくちゃわからない。郵便局にも雇用ができて一石二鳥だ。
「布マスク、妊婦に月2枚配布 出産するまで面談や郵送で」。岩田健太郎さん。「なんで発想が全部マスクなの?」。
■
2日。ゲンズブール、マーヴィン・ゲイ、エミルー・ハリス、忌野清志郎さん、Zeebraくん、桜井日奈子さん、熊谷彩春の誕生日。Zeebraがくんづけなのは幼なじみだから。熊谷彩春が呼び捨てなのは生まれた時から知ってるから。
久しぶりの快晴、布団を干して、8日ぶりに家を出た。体のメンテナンスへ。だいぶほぐれた。干してた布団もふかふか。
■
またしても信じがたいニュースが流れてきた。Fountains of Wayne、IVYのAdam Schlesingerが、新型コロナウイルスの合併症で亡くなった。まだ52歳。
Adam Schlesingerはパワーポップ界屈指のメロディメーカーだった。映画音楽も手掛けてた。Fountains of Wayneを初めてFUJI ROCKで観た時の衝撃は忘れられない。まるで僕のためのバンドだと思った。その後の来日ライブにも通った。IVYも名曲の宝庫だった。
■
そしてニューオーリンズのレジェンド級のジャズピアニスト、Ellis Marsalisと、日本とも交流が深いトランペッターWallace Roney、John Caleのプロデュースでヒット曲もたくさんあるノーウェーヴの歌姫、Cristinaも新型コロナウイルスの合併症で亡くなった。
■
夜は、そういうわけで突如開催された、高円寺U-hAでのAATAの無観客配信ライブを観た。AATAのファン、U-hAのファンがたった1日でチケットを85枚買って、U-hAの売上記録を作ったそうだ。ある意味でAATAを育てた箱のひとつでもあるU-hAに、恩返しができたんじゃないだろうか。
最近はアルバム “BLUE MOMENT” の曲を演奏していたAATA、U-hAとの6年の関係を振り返るように、この日は懐かしいナンバーも交えて。どんな音楽をやってもキャッチーでセンスのいい楽曲と美しい歌声、エッジの利いたギターが心地いい。
■
機材トラブルもあったものの、我々とコロナウイルスとの闘いは長期戦になる、ひょっとしたら数年スパンになるかも知れない。コロナ禍初期のチャレンジとして、記憶に残るいいライブをしたと思う。楽しかった。
■
3日。48歳になっても谷川史子先生のマンガみたいな青春胸キュンラブコメディな夢を見た。あれを描いていた谷川先生もそれなりなお年だったわけで。
ジャズギタリスト、Bucky Pizzarelliが新型コロナウイルスの合併症で亡くなった。Benny Goodmanのバンドで活躍したり、Ray Charlesの “Georgia on My Mind” 、Roberta Flackの “The First Time Ever I Saw Your Face” 、Janis Ianの “At Seventeen” のギターも彼。Paul McCartneyの近作にも参加してた。
■
うーんなかなか明るい未来が描きにくいね。
FUJI ROCKの出演者第二弾が発表された。今回は邦楽勢が多い。気になるのはHinds、Four Tet、GoGoPenguin、Number Girl、忌野清志郎 Rock'n'Roll FOREVER、電気グルーヴ、羊文学、折坂悠太、Yogee New Waves、Rovo、手嶌葵、King Gnuあたり。
■
世の中のことを。まずは外出自粛要請で暇な方に。Gettyの300冊以上のアートブックが自宅で無料で読める。子供のために銀の鈴社が詩集や伝記など500冊を無料配信。
100以上の博物館や図書館が所蔵する塗り絵が無料でダウンロードできる。
■
ベルギーの動物園でオランウータンとカワウソに友情が芽生えた。「『数を数える能力』実は多くの動物に」。「ハチ、鳥、オオカミなど多くの動物たちが、数を理解して、それを基に行動していることを明らかにした」。「ペットのための遺言」。僕も自分が死んだ時の猫の引き取り手をいつも考えてる。弟一家には絶対に譲らない。「『ペットロス』はこんなに怖い...横尾忠則が陥った孤独と絶望」。
数学の超難問「ABC予想」を京都大学の望月新一教授が解明した。査読だけで8年かかったそうだ。「フェルマーの最終定理」や「ポアンカレ予想」と並ぶ快挙。素因数分解と足し算・かけ算との関係性を示す命題のことらしい。書いてて意味わかってない。
■
原発まだまだやる。東京電力福島第1原発2号機の原子炉建屋の最上階で、2011年の事故で原子炉から出た放射性セシウムによって壁が激しく汚染されているとの調査結果を、原子力規制委員会が明らかにした。
東京都町田市の一部が神奈川県になる。「この記事は、エイプリルフールではありません」の注釈付きで。「ひろしまトリエンナーレ 2020 in BINGO」を巡る広島県の新方針に美術評論家連盟が「公然たる検閲」って反対してる。
■
新型コロナウイルスのことを。感染者は1週間で倍増して、世界で100万人を超えた。日本でも医療機器が不足する恐れが充分にある。
大友良英さん。「マスクの話で頭が飛んでしまったけど、昨日のニュースで一番重要だったのは、今のままだと爆発的感染が起こる前に医療崩壊しかねない事。そのためにも早急に大胆な対策を打ち出さないと手遅れになるのではないか」。
■
日本以外の世界の多くの国々では、リーダーがメッセージを送り、生活補填を約束してロックダウンしてる。世界の生活補填についてはさっき書いた。
内田樹さん。「政府がやるべきことはシンプルだと思います。検査体制の拡充、隔離病棟の新設、医療現場への支援、人工呼吸器など医療資源の生産、そして最大限の情報公開。その上でのロックダウンなら国民は受け入れるでしょう。『自粛要請』で止めているのは、政府の仕事をしていないことを自覚しているからです」。
■
音楽好き、芸術好きとして気になるのは、フリーランスへの生活補填だ。
イギリスは平均月収の80%。アメリカは83億円の緊急支援をして週最大600ドル。カナダは4ヶ月約15万円。フランスは最大18万円。オーストラリアは芸術支援のために約3億3000万円。香港は7億円。アラブ首長国連邦は作品購入。イタリアは緊急基金を創設して一定額の支援をする。スイスでも一定額の支援をする。ドイツは6兆円の財政出動をして3ヶ月間最大約108万円、芸術家には無制限の支援をする。
■
日本の文化庁長官のメッセージ。果てしなく響かない。具体策がないからだ。
「政府、与党は、外出自粛などで業績が悪化しているイベント事業者に対する税制面での支援として、チケットを買った人が事業者に払い戻しを求めなかった場合、寄付とみなして購入者の税負担を軽減する検討に入った」。萩原健太さん。「今の政府には文化 / 芸術を守り支援する気などこれっぽっちもないことがわかった」。
■
そもそも文化に対する認識が違いすぎる。ドイツ政府の素晴らしい声明は3月27日付けの日記に転載した。
「フリーも自営も見捨てず『文化と人』を守る姿勢に日本も学べ」。「日本では、ミュージシャンや音楽関係者などに対して『好きでそんな仕事選んだんだから、勝手に食うに困ればいい』という声すらある、らしい。あんなのは職業じゃない、遊びみたいなものだ、とか。日ごろ調子こいてるんだから、まあ不況になったら真っ先に、童話のキリギリスみたいになりますわなあ! なんて心ない声すら、あるという」。
■
Gotchさんのブログ「#SaveOurSpaceについて」。「政権の方針や政策を批判をした人や団体が助成金を受け取れない国を想像してみてください。とても恐ろしいことです。国は市民から税金を集めて、それを再分配しています。僕たちがその使い道について意見するのは間違いではありません。民主主義は、選挙結果だけを受けて政権に白紙委任するものではないと僕は思います」。
日本俳優連合のアンケート。中止になった公演の出演料について「いずれの作品でも支払われなかった」75.7%。「蓄えを取り崩しても足りず、借金の必要がある」26.3%。
■
高野寛さん。「これから、空白になったオリンピック中継の番組枠を、公演の機会を奪われたミュージシャンや演劇人やライブ会場と上手くマッチングさせてくれればいいのに」。それだ。
高野さんは無観客ライブ配信をマネタイズする新生音楽 (シンライブ) ってプロジェクトを立ち上げてる。
■
「カラオケやライブハウス、バーやナイトクラブといった接待を伴う飲食店などに行くことは当面自粛を」って名指しておいて、補償・補填はない。みんな死んでくださいと。厚労省は、ナイトクラブや風俗業を休業補償の対象外とした。明らかな職業差別だ。
2日になって、東京都が時短営業や休業している店舗に対して、独自に支援する制度を創設する方針を発表した。国やほかの自治体がこれに続くといい。
■
オリンピック、まだやる。2021年7月23日開幕。アメリカのトゥデー誌は「無神経の極みだ」って批判した。結局暑い時期にやるのかよ。で来年の夏にコロナ禍が収束してるとは僕は思わんよ。買収問題についても解決してない。今度は電通元専務の高橋治之が、招致委から約8億9000万円を受け取って、IOC委員らにロビー活動をしていたことがわかった。
イギリスではロンドンオリンピックの会場を改装して4000床の病院にした。日本でも選手村をコロナ患者の一時滞在施設にする案が出てる。やればできるじゃん。
■
さらに。マニラから東京にコロナ感染者を運ぶ小型チャーター機が炎上して8人が亡くなった。北九州市が2月に友好都市の大連市に260枚のマスクを送ったら、20万枚にして返ってきた。北九州市が送った時に漢詩を添えた。大連市の返答は夏目漱石の「春雨や身をすり寄せて一つ傘」、季語をあわせていまの状況を織り込んできた。
外出規制について、家にいたくない、DVや性的虐待、ネグレクトの増加が懸念されてる。在日米軍にコロナ感染者が続出してる。日米地位協定で日本に情報は与えられない。アマゾンの先住民にも感染が確認された。蔓延すれば多くの犠牲者が出る。
■
楽しい音楽の話題を。と言いつつ訃報から。前述の通り、Alan Merrill、Wallace Roney、Adam Schlesinger、Cristina、Bucky Pizzarelliが新型コロナウイルスの合併症で亡くなった。Art Blakey & The Jazz Messengersのパーカッショニスト、Ray Mantillaがリンパ腫の合併症で亡くなった。
■
各ミュージシャンが、外出規制で家にいるファンのためにライブや自宅パフォーマンス映像をたくさん公開してる。その中で、George Harrison設立のマテリアル・ワールド基金が新型コロナウイルス救済のために始めたThe Inner Light Challengeにいろんなミュージシャンが参加した映像を。日本人では僕の大好きな青山陽一さんが演奏してる。
Taylor Swiftが新型コロナウイルスで困窮してるファンに寄付をした。Death Cab for Cutieが毎日しているストリーミング配信からの収益は、一時的にホームレスを経験している人々に安全なスペースを提供する組織に寄付されてる。Stephen Bishopが “On and On” の替え歌 “Wash Your Hands (On and On) ” を公開した。JamiroquaiのJay Kayが、David Bowieの “Let’s Dance” の替え歌 “Lockdown” を公開した。音楽界で活躍するネイティブアメリカンのドキュメンタリー映画「ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち」が公開される。Paul Wellerが実験音楽のEP “In Another Room” を再発する。
4月15日 SIDE-A 心配な僕らは家にいようぜ
〜新型コロナウイルスに対する本邦の残念な取り組みのこと
〜貰い事故に遭ってしまった星野源さんと表現文化のこと
〜大林宣彦監督が亡くなったこと
■
オザケンが
そして時は2020
全力疾走してきたよね
って歌ったとき、わずか数カ月後にこんな2020年になってるとは思わなかっただろう。
■
「もし3.11の時に安倍政権だったら福島第一原発ぶっとんで僕ら死んでたね」の次の「もし」が来ちゃった感じだ。
緊急事態宣言が遅れに遅れた本邦ではあるが、6日に「緊急事態宣言に向けた準備に入ることを表明する見通し」が伝えられ、7日についに宣言が発令された。それは安倍晋三の長いオナニーであった。アメリカを除く各国の首脳陣の感動的なスピーチの足元にも及ばなかった (アメリカでもニューヨーク州知事は素晴らしいスピーチをして、危機的状況にあった州の感染拡大を押し留めた) 。
■
「個別の損失を直接補償するのは現実的ではない」と繰り返す様は、意地でも国民を見捨てる強い意思が感じられた。「たとえばですね、私たち国会議員や国家公務員は、いま、この状況でも全然影響を受けていない。収入に影響を受けていないわけであります。そこに果たして、5万円とか10万円の給付をすることはどうなんだという点を考えなければならない」。とりあえず俺は金には困ってないよと。
暴言の限りを尽くしたあと「次の日程」のため質問は切り捨てた。次の日程とは自分が人事権を握っている大本営発表ことNHKへの出演であった.
国民の望みは簡単だ。新型コロナウイルスに感染したら死ぬかも知れないし、伝染したら誰かを殺すかも知れない。だから収束するまで家にいろっていうのはわかる。その間の補填を国がしてくださいよ。補填がなければ外出して働くしかない。っていうのは経済の話だけじゃなくて感染拡大を防ぐため、人の生死の問題として。それが政治家の仕事で、財源は「預けた」税金だ。税金は年貢じゃない。
■
収入が激減した世帯を対象に1世帯あたり30万円を給付することも発表された。マスク2枚の時もそうだったけど、家族って単位にこだわりすぎるところが日本会議っぽさ全開だ。給付金については条件が厳しすぎて、現実的に貰える世帯はほとんどない。多くの国ではもっと手厚い給付金を無条件に支給してる。雇用調整助成金は支給まで2ヶ月かかる。安倍は「休業に対して補償を行っている国は世界に例がなく、わが国の支援は世界で最も手厚い」と息をするように嘘をついて、NHKがそのまま報じてる。
■
タイムラインで安倍晋三のオナニーを評価したのは岩田健太郎氏だけ。つまり岩田氏は「8割の移動を減らす」って具体的な言及したことを評価してるけど、ほかの人々は「どうしたら8割の移動を減らせるか」って対策をしてないところに困ってるんだ。生活や文化や経済や責任やその他すべてのことだからずれがあるんだ。岩田氏もいま引っ張りだこで儲かっちゃって感覚狂ったかな。
人との接触を8割削減すれば2週間後にピークアウトして減少に転じるっていうのは、感染症学的には正しいらしい。ところがその翌日に、西村康稔担当大臣が7都府県知事に「休業要請を2週間程度見送るよう打診」した。
■
そして緊急事態宣言について、世界各国から「遅い」の大合唱が捧げられた。感染爆発は必至だし、医療崩壊も視野に入ってる。その2週間前までオリンピックやるつもりで、前日まで利権誘導の和牛商品券と旅行券について「Go To Travel Go To Eat」って名前つけてたんだからGo To Hellだろ。
いつ収束するかもわからないのに収束後の助成の話は出てる。事業規模108兆円って数字は、民間も頑張ってこれくらいの効果があるかなって憶測、政府から支出されるのは16.7兆円だけ。収束したら経済や社会活動が元通りになるとでも思ってるんだろうか。みんな廃業して焼け野原になってるよ。
■
微笑ましい話題は、10年セックスレスだった香港の動物園のパンダが、来園客がいなくなって「やることがなくなった」んでついに交尾したと。
■
そして「外出自粛の要請」が続く日本で、コロナ鬱って言葉が出てきた。「ガチ鬱ガチ孤独勢からしたら何いっちゃってんのって話ですよHAHAHA!!」って思ってた。でも「壮絶な孤独」と感じていた孤独に、さらに上の地平があったかと、自分はほんとうにこの世にいてもいなくてもいい存在なんだって痛感した。
障害者福祉センターに続いてカウンセリングを受けている大学の心理相談室も閉鎖されて、また殆どのライブハウスが補填のあてがないまま閉店をしてる。僕がライブに通ってたのはもちろん音楽を聴くためだけど、終演後にミュージシャンに感想をお伝えするのもメンタルを支える重要な意味があったみたい。いま、話し相手が猫しかいない。
■
世の中ではZOOMってサービスを利用したオンライン飲み会が盛んだ。FUJI ROCK仲間に呼びかけてみた。みんな見事にやる気なし、環境を整えるのがめんどくさいし、自分は困ってないとけんもほろろに断られた。僕にとってFUJI ROCKは大きな意味のあるイベントだ。何万年か前、まだ緑豊かだったアフリカで音楽が生まれて、そのおかげで協調性が取れてホモ・サピエンスは生き延びたって言われてる。FUJI ROCKで森の中で音楽を聴く行為は、自分が人間であると実感することだ。今回のやり取りでFUJI ROCKの仲間と変な空気になって、行けなくなりそう。
仕事があって、家族が (遠隔でも) いて、友達が (遠隔でも) いて、恋人が (遠隔でも) いる人が、辛いストレスだって言っている理由がまったくわからない。
■
星野源さんが “うちで踊ろう” って曲を公開して、「誰か、この動画に楽器の伴奏やコーラスやダンスを重ねてくれないかな?」って呼びかけた。
いまライブハウスの95%が減収して、48%が「1ヶ月もつかわからない」。高須克弥や松本人志が「税金でホステスに給料払いたくない」って言ったのと同じ差別の構造を感じる。日本に音楽文化はない。そんな音楽界にとって、星野源さんとオンラインセッションできるのは大きな喜びだしチャンスだった。音楽だけじゃなくて、ある人はダンスで、ある人はドローイングで、いろんな人がこの企画に乗った。
■
mabanuaさん。LUCKY TAPES。亀田誠治さん。山木秀夫さん。Sho Asanoさん。Kan Sanoさん。ポセイドン・石川さん。森心言さん。仮谷せいらさん。仮谷せいらさん堅あげポテトバージョン。オダトモミさん。犬。犬、優勝だろ。
■
そこに文化をないがしろにした張本人の安倍晋三が乗っかってきた。歌うことも踊ることもせず、ただ優雅にお茶を飲み、犬と戯れ、テレビを観る動画をアップした。みんな嫌悪どころか恐怖した。星野源さんに起きた厄災は「コロナ禍」と呼ぶしかない。
あんたが観てるテレビを誰が作ってると思ってるのかしら。いつも一緒にご飯を食べてる「お友達」がカメラ回してると思ってそう。ミュージシャンが小さなライブハウスから育っていくことにも微塵も気づいてなさそう。「芸」をもってポジティブな輪が広がっていったところに「権威」を持って入ってきちゃった。しかも自分の稚拙なメッセージのための添え物として。Endo Shingoさん「細野さんが全く同じ絵面で紅茶飲んだりしたら面白いな」。それくらいしかこの白けたムードを払拭する方法はないよ。
■
星野源さんは「ひとつだけ。安倍晋三さんが上げられた "うちで踊ろう" の動画ですが、これまで様々な動画をアップして下さっている沢山の皆さんと同じ様に、僕自身にも所属事務所にも事前連絡や確認は、事後も含めて一切ありません。この画像、リポストやツイート等して頂いて構いません」として無表情な絵文字を添えた。源さんのスタンスでできる、今回の貰い事故への最大限の意思表明だと思う。
菅義偉は「確認できる範囲では過去最高の35万以上も『いいね』をいただいた」ってコメントした。たぶんまたしても雇ったサクラで...。つまり彼らの言動は、隅から隅まで表現文化への侮辱でしかなかった。
■
大林宣彦監督が亡くなった。多くのメディアは「時をかける少女」や「転校生」を見出しにして報じた。癌の余命宣告から何本撮ったんだ。ほんとにあと30年生きて30本映画を撮るような気がしてたんだよ。どの映画もすごかったけど「この空の花」はスゲー映画だった。そういえば前に住んでた家に大林千茱萸さんがいらして、大林監督のCM監督時代の作品の上映会をした。大林宣彦さんに関する特集ページ。
大林監督のいわゆる青春娯楽映画も素晴らしいけど、それだけしか観たことがない人にはまだ果てしない映画の可能性に触れるチャンスがある。
■
犬童一心さん。「大林宣彦監督が亡くなった。一昨日、私の新作のDVDに手紙を添えて送ったところだった。4月10日は、本来、新作『海辺の映画館』の公開日だった。まさに、命を削って、取り憑かれたように作ってました。大林さん、また、ワインを飲みながら『駅馬車』の話を聞きたいです」。
小林司さん。「邦画の人生ベストの『HOUSE』からたぶん全部の映画を観てる日本の監督は大林宣彦監督だけで、一番好きな映画のエンディングは『時かけ』で、人生で一番泣いた映画は『さびしんぼう』で、この十年で一番衝撃を受けた映画が『この空の花』で、何度も尾道行った。どう感謝したらいいかわからない」。
■
藤岡みなみさん。「大林監督が『映画という息の長いジャーナリズム』に込めた未来への祈り、灯火を胸に」。平田オリザさん。「大林伝説は数々あるけど、私が父から聞いたものの一つは、あの年代の男性では珍しくピアノが弾ける大林さんは、楽譜を見ながら口笛を吹いてフィルムにはさみを入れていく。それを後からつなぐとメロディと画面が完璧に一致していたというもの」。
岸野雄一さん。「Eテレ番組収録後に一緒に食事する機会にめぐまれ、積年の様々な疑問を質問する中で、最後に『オシャレが電話をかけるシーンで、電話の向こうから聞こえてくる声は、被爆された方々の残響ですよね?』と聞くと『よくぞ、分かってくれた!』と大林監督。お疲れ様でした」。
■
SIDE-Bに続く。
4月15日 SIDE-B 部屋の掃除をして太った人がいっぱいいるなう2020
■
3日。徹夜で日記を書き上げた!! なんで毎回こんなに苦しんで誰も読まない日記を書いてるんだ。夜は田中ミズホのギター解説配信みてた。人の楽器の弾き方を見るのは楽しいな。田中の曲にm7が多いのは薬指の握力が弱いからだ。あと相当自己流だな。
たかしUNDERSTNDのバッドボーイロック〜昭和歌謡ザクザクの配信を経由して、さわひろ子さんの “Moon River” から始まる穏やかな配信へ。
■
Bill Withersの訃報が入ってきた。1970年代に数々の名盤を遺したソウルのレジェンドだ。だいぶ遅れ馳せの音楽への目覚め、Booker T. Jonesを驚かせたソングライターとしての才能。でもビジネスの世界に馴染めずに、80年代にはAOR風味の1枚のアルバムをリリースしただけで引退してしまった。
それでも彼の曲はカバーされ、サンプリングされ続けた。Brian WilsonやLenny Kravitzのフェイバリットでもあった。僕がソウルを聴き始めた頃のわかりやすい入口になってくれて、もちろんいまでも大好きなミュージシャンだ。
■
4日。起きたら昼だった。坂本櫻さんの配信を観た。櫻さんはソングライティングとピアノの方ってイメージだったけど、この日はアカペラも交えた演奏で、柔らかくて優しい歌声が心地よかった。”ピンクサイダー” 、“アンダーグラウンド” 。
配信中にTikTok用に「コロナ禍でもネットを通じて心を交わそう」って歌を作った。その音源をお借りして、猫の動画「たとえロックダウンしても僕たちは『電波』で繋がっている」をTikTokに上げてみた。
■
部屋の大掃除。Amazonの箱が玄関に積み上がって、入るのも大変な有り様になってた。いやこれを片付けただけでもこの日は頑張ったんじゃないの。
服を大量に処分して寄付した。500リットル!! これも頑張りました。ライブ観て興奮して勢いで買っちゃったダサいバンT、XLサイズを途上国の小太りさんが着る。Bon IverとかRIDEとか。で、どういう仕組みかわかんないけど小児麻痺のワクチンにもなる。
■
アップリンクが週末の売上がゼロだったってツイートした。映画館と配給会社が協力して、有料配信の仕組みを作った。この後、無観客有料配信が激増した。国が文化を守らない日本で、なんとか持ちこたえて欲しい。
発達障害の話題でリプのやり取り。僕は精神系では鬱病の薬しか出てない。発達障害の問題が薬で緩和されるなら飲んでみたい。コンサータとストラテラって名前を覚えた。今度精神科に行く時に聞いてみよう。
■
小林司さんも中高男子校の暗黒時代の末に今があるのだ。共感する部分が多い。
■
5日。Marianne Faithfullがコロナウイルス感染症にかかったとのニュース。症状は安定してるそう。高野寛さんが崎山蒼志さんや中村佳穂さんといった何世代も下の天才たちに再発見されてるのは、長年のファンとして非常に嬉しい。
この日も掃除の続き。買い替えたプリンターのセッティング。部屋が着々と快適になってる。前の日の大掃除でルンバが走れるようになった。iPhoneからルンバコントロールするの楽しくて、アホほど走らせた。障害者福祉センターのフィットネスプログラムでときどき使うフォームローラーっていう樹脂のポールを買って、体幹を鍛える運動も始めた。
■
五味太郎さんの記事が面白かった。「『コロナ前は安定してた?』不安定との向き合い方『色んなことの本質が露呈されちゃってる』」。
「心っていう漢字って、パラパラしてていいと思わない? 心は乱れて当たり前。常に揺れ動いて変わる。不安定だからこそよく考える。逆に、『揺るぎない考え方』って死んでるってことじゃないかな」。「仕事も学校も、ある意味でいま枠組みが崩壊しているから、ふだんの何がつまんなかったのか、本当は何がしたいのか、ニュートラルに問いやすいときじゃない。実はコロナ禍がないときこそチャンスに満ち満ちているんだけど。今は幸か不幸か、時間が余っているんだから」。
■
「こういう時っていつも『早く元に戻ればいい』って言われがちだけど、じゃあ戻ったその当時って本当に充実してたの? 本当にコロナ前に戻りたい? と問うてみたい。戻すってことは、子どもに失礼な形の学校や社会に戻すってことだから」。
五味太郎さんの「じょうぶな頭とかしこい体になるために」って本、20年くらい前に買って夢中になって読んだ。じょうぶな体とかしこい頭じゃダメなんです。五味さんは、ウィットとユーモアで価値観を揺るがしてくれる存在だ。
■
夜はネット配信のハシゴ。まず田中ミズホ。
そして電撃ネットワークのギュウゾウさんが主催するアイドルの祭典、ギュウ農フェスの無観客配信ライブ@STUDIO COAST。おめあてはまずせのしすたぁ。ほかのアイドルが可愛くアイドルしてる中で、さんざん暴れた挙げ句志村けんトリビュート!! ヒゲダンスネタ!! 泣いた!! ドルオタさんたちは困惑してたけど優勝です。”ラストチューン” 超名曲。
■
逆の意味で優勝のトリ、amiinA。彼女たちもドルオタさんたちは難しかったのかな。なんでいままで知らなかったのかってコメントが多かった。もっと知られてよかったし、FUJI ROCKに出てよかったし、世界に出てもよかった。彼女たちの素晴らしさは、2人や齋藤さん始めスタッフさんの努力と才能の賜物だけど、それにしても金がかかりすぎてないか。どこから出ていたんだろうか。
配信ライブはもちろんライブハウスで観るライブとは比べ物にならないけど、郊外に住んでる者にとってはハシゴができるのが嬉しい。MCにツッコミ入れたり、ライブハウスにはないコミュニケーションもある。
■
室井ゆうと苺谷ことりさんの自撮りがときどき区別つかない。
■
6日。「緊急事態宣言に向けた準備に入ることを表明する見通し」っていうなんだかなあな報道があった。
久しぶりに外に出た。PASMOの残高がどれくらいか忘れてた。曜日感覚もなくなってて、そうかゴミの日だったか。電車は大きく窓が開いてた。換気だ。京王の方が開けたんだろうか。ひとけのない高円寺に美しい月が輝いてた。
■
行ったのはずみを@高円寺U-hA。このタイミングで行くべきか迷った。ずみをを応援したいしU-hAを応援したかった。賛否両論あると思うし否が多いとも思う。
ずみをは素晴らしいSSWで、それはシンガーとしてもソングライターとしても突出してるって意味だ。音楽的なクオリティはもちろん、世界観の作り方が見事だ。言葉が響いてくる。韻の踏み方、メロディと言葉の関係から、歌い方まで、隅々まで考え尽くされてる。
■
久しぶりに “レモン” から始まったライブ、ずみをはすごい勢いで新曲を書いてて、そのクオリティがどんどんあがってる。
この日はやらなかった “グラスホッパー” や “カッちゃんと風邪菌” も素晴らしいけど、いまの一押しは “すっぴん” 。恋愛の描写が巧みだ。人を好きになるってそんなもんだよね。初披露の新曲の中にブルーアワーって言葉が出てきた。そう言えばずみをが最初に作ってすぐに自分で廃盤にしたCDのタイトルが “ブルーアワー” だった。
■
ところで僕は自律神経失調症で、ちょっと歩くだけで汗をかいてとまらない。開演前、ドリンクの氷を食べて体を冷やしてた。そうしないととめどなく汗が出るからね。
いわゆるシンガーソングライターおじさんに、大きな声で「うるせえ!!」って怒鳴られた。僕は口元で人の感情を見るんで、マスクをしてるだけで怖いし威圧的に感じる。それは子供がピエロを見るのが怖いのと同じ感覚だ。非常にビビった。そのおじさんはライブ中もガッガッとこっちを睨んできて (氷は食べてないよ) 、でも終演後に出演者にデレデレしてるところを見て、ほんとにシンガーソングライターおじさんはクズだなと思いました。
■
7日。Ravi Shankarの誕生日。夢にぽんちゃといけもこが出てきた。体調がすぐれなくて、また昼間の用事をごめんなさいしちゃった。坂本櫻さんの配信を観た。この日の配信中に作った曲を元に、ここ数日に撮った春らしい写真を動画にしてTikTokにあげた。
■
世界中に「遅すぎる」って非難を浴びながら、緊急事態宣言が出された。詳細はSIDE-Aに書いた。安倍晋三は自国民を見捨てる強い意思を見せ、自分は困ってない本音をぶつけ、無礼の限りを尽くした。
夜になってたかしUNDERSTNDのブルージーな配信を観た。なんでブルースって港町かね。草津ブルースとかドナウ川ブルースとかないもんね。...眠れない。
昼寝をすれば夜中に
眠れないのはどういう訳だ
ばかなの陽水ばかなの
月は流れて東へ西へ
■
プロデューサーのHal Willnerが新型コロナウイルスの合併症で亡くなった。Lou ReedやMarianne Faithfullの傑作を手掛ける一方で、トリビュートアルバムをたくさん仕掛けて、「サタデー・ナイト・ライブ」の音楽監督でもあった。ディズニーのトリビュートアルバムではTom Waitsに “Hi-Ho” を歌わせたり、ロックミュージシャンを集めてKurt Weillの楽曲を歌わせるアイデアマンだった。Kurt Weillのアルバムはいっぱい聴いたな。
■
8日。ピエール瀧さんとお釈迦さまの誕生日。コロナの影響で裁判が延期になった。
■
イナダミホさんが「いまは指をくわえてライブに憧れてた中学生にタイムスリップしてる時代」って表現した。昔は音楽の情報源は雑誌とテレビと友達のお兄さんお姉さんで、and more...ってすごい精力的なバンドがいると思ってた。ぴあが聖書だった。大学生の頃、自分たちで立ち上げた劇団がぴあに載ってみんなで記念写真を撮った。写ルンですで。
ナイツの塙宣之さんがガラケーでツイッターを始めた。ガラケーって何がどこまでできたか覚えてない。PASMOができる前にどうやって電車に乗ってたか覚えてない。
■
ほとんど眠れずに片道2時間の通院へ。足のケガが痛むしStay Homeしたい。東京の東側に疎いんで、降りる駅を間違えたことに気づくまで、ケガした足で15分彷徨った。
駅から病院の外来受付まで遠すぎた。汗だくになって歩いた。病院ってなんでこんなに病人に辛く当たるのか。診察は一瞬で終わった。そして会計受付から病院のタクシー乗り場に行くよりも駅に出たほうが近いという狂気。病院は肉体的にも精神的にも健康に悪い。よく頑張った、偉い。ケガは悲鳴をあげるほど痛みがまして、かばった膝も心配。で、ケガの治療に行った訳じゃなくて別の病気の通院であるという。ケガも診てもらった方がいい。年を取るとは病院の診察券が増えることだ。
■
初めて松ぼっくりとはちみつのジャムを食べた。食べて「松だわ」ってわかる香りが癖になる。ロシアの健康食品なんだって。プレゼント用にもう2つ買ってて、薬事法的に詳しくは書けないけどいま食べるべきで、でもいつプレゼントできるかわからない。
疲れが鬱に出た。元気だすためにハーゲンダッツを食べたけどダメだった。猫たちに看病してもらった。チャイがいないんで呼んだら宮殿 (押入れ) からお出ましになった。お礼にブラッシングし、目やにを取ってさしあげ、ちゅ〜るを与えた。
■
ZOOMってサービスを使ったオンライン飲み会が流行った。僕のかろうじて繋がってた人脈、FUJI ROCKの仲間に声をかけてみた。みんな見事にやる気なし、けんもほろろに断られた。これも詳細はSIDE-Aに書いた。
「壮絶な孤独」と感じてたけどさらに上があったかと、自分はほんとうにこの世にいてもいなくてもいい存在なんだなって痛感した。
■
オンライン飲み会はリア充の遊びだと理解した。身分不相応な希望だった。家にいて (家族もいるのに) 寂しいとかストレスだとか贅沢を言う人々がオンライン飲み会をするのだ。ハナクソださいわ。
上馬キリスト教会の聖書の言葉「苦難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が希望を生み...この希望は失望に終わることがありません。なぜなら、私たちに与えられた聖霊によって、神の愛が私たちの心に注がれているからです」。果てしない嘘だ。Nam June Paik「宗教で救われた人より殺された人のほうが多い」。
■
疎いんだけど、John Prineっていうカントリーのレジェンドが新型コロナウイルスの合併症で亡くなったそうだ。
■
9日。調子悪い。ZOOM飲みに対する憧れを捨てきれず、有料のZOOM飲み参加権を買った。リア充でパリピな場所に顔を出せるか迷ったしめちゃくちゃ緊張した。
■
糸井重里氏がこんなツイートをした。「わかったことがある。新型コロナウイルスのことばかり聞いているのがつらいのではなかった。ずっと、誰ががが誰かを責め立てている。これを感じるのがつらいのだ」。
これに対して小田嶋隆さん。「あなたが自足していてこの世界に満足しているのはあなたの勝手だし、オレはそのことに文句を言おうとは思っていない。ただ、あなたが、苦しんでいる人間に沈黙を求めたり、虐げられた人々におとなしく死ぬことを要求する権利を持っていないことは、できればおぼえておいてほしい」。
■
最近イトイ一派に対する違和感を口にする風潮が出てきてよかった。最初に違和感を感じたのは、清志郎に「昼間のパパは男だぜ」って歌わせたこと。でもあのMOTHERを作った糸井さんだからって見逃してた部分はあった。
次は東日本大震災のあとに、気仙沼に事務所を作ってまるで気仙沼しか被災してないかのような「善意」を振りまいた時。決め手は阪神大震災追悼を謳って、普通に立ってた木を「かわいそうな木」に仕立てあげて伐採したことと、その後の対応。ゼニの匂いとお友達しか大事にしないところは安倍政権と親和性が高い。
■
菊池万博さんが毎日やってる配信で、10分でBeatles楽曲のカバーを作ってる。いろいろいじわるなリクエストをしてしまった。
僕のリクエスト “Good Morning, Good Morning” 、”Baby It's You” 、”Tomorrow Never Knows” 、”Within You Without You” 。最後の2曲、万博さん疲れた顔をしてた。ごめん。まだいじわるな曲いっぱいあるぞ。
■
10日。久しぶりにぐっすり (Good sleep) 寝た。換気したら寒くて猫を抱いた。昼間は掃除の続き、夜は購入したきり観てなかったAATAさんと天野花さんの無観客配信イベント「あーたと花のガチでしっぽりやりましょう」をやっと観た。
弾き語りのミニライブにトークやゲームが挟まったショー。楽しかった。
■
天野花さんはブルージーなミュージシャンだな。黒い感覚がちゃんと身体に染み込んでる。グルーヴ感や、可愛らしい声なのに歌いまわしというかコブシがちゃんと黒い。って意味でもあーちゃんに近い。ギターや音楽性の親和性の高さはもちろん、仲もいいみたい。あーちゃんは花ちゃんを「昔はもっと毒を吐いてた、まるくなった」って紹介してたけどそうだったかな。本音で話す人ではあったね。
トークはやっぱりコロナウイルスの話になっちゃうね。花ちゃんが落ち込んでて、八丈島のおじいちゃんおばあちゃんが心配だって。八丈島は水にも困らずに、鎖国しても自給自足で生き延びられる島なんだって。
■
ゲームはモノマネから。花ちゃんのあーちゃんのモノマネ秒でわかった。「ワンピースのヒジャが出て」笑った。発音の癖を捉えてるところに耳のよさを感じた。で、僕もあーちゃんのモノマネできる 。タイムスリップした人のモノマネも秒でわかった。演技の最初、ドアを開けた瞬間にわかった。あーちゃんの、ラーメンを食べて火傷する人のモノマネも秒でわかった。リアルタイムで観て答えたかったな。
続いて風船膨らましゲーム、あーちゃんがすごい肺活量をみせて、あの声は肺活量から来てるんだな。でもゴムを締める時に割っちゃって、最初に割ったら負けねって言っていたんで負け。ジェンガ対決、花ちゃんはジェンガ初めて、でも最後はあーちゃんが崩した。
■
お互いのミニライブとセッション、最初に花ちゃんの曲を、最後にあーちゃんの “Airport” を。テンポが遅くて、花ちゃんの歌が映えるテンポの演奏なんだろうな。あの曲の印象的なフレーズが心地よく聴こえるのはいつものテンポだ。
みんなが家にこもってるタイミングでもどんどん動く、2人のフットワークの軽さに感銘した。楽しい時間だった。
■
11日。春名風花さん。「目先の利益や日々の暮らしだけでなく、学問と芸術に力を入れられる国は『強い』と僕は思う。学問は未来への飽くなき探究心を、芸術は豊かな心を育ててくれる」。そういうことだよね。
■
12日。またまた坂本櫻さんの配信を観た。櫻さんは平日1時間、休日3時間の配信をして、音楽の勉強をして、デビューに向けての活動もしてる。ほんと努力家だ。
3時間の日は配信中に30分くらいで曲を作っちゃう。人が曲を作るところを観るのはすごく参考になって面白い。でも17LIVEは遅延が酷くて、拍手を贈ると次の曲のBメロの静かな聴かせどころで拍手喝采が鳴り響いたりするのだ。
■
はーだめだ。気圧か。昼寝。僕も音楽やりたいけど...完璧にしてから公開したいと思ってるからなんにも発信できないんだ。
■
13日。NAOMiさんの誕生日。この日記を書き始めた。猛烈な雨だった。コロナ禍で三密なる標語ができて、要するに「密閉」「密集」「密接」を避けましょうって時に、大雨警報が発令されて避難が必要な方が出てきた。
宅配ボックスに入らない巨大な箱に入ってたのは、キャットフード3袋と膨大な緩衝材だけ。猫は喜んでたけど宅急便さんお疲れ様だし、ほんとAmazonはシット企業。Amazonの創設者ジェフ・ベゾスは保有資産1130億ドルで3年連続で世界一だそうだ。その金で段ボール回収しやがれ。その前に荷造りの教育しやがれ。
■
今川宇宙くんの気まぐれインスタライブ観れてラッキー。前の日は見損ねた。アーカイブを残さないしブログを消しちゃうし、刹那的でリアルタイム感を大切にする人なのかな。「高校時代にツイキャスやってた頃から観てくれてる人入れ替わってるだろうけど、私の配信を観てくれてる人はコメントが面白い」。それは宇宙くんが面白いのだよ。
叫びだすほど痛かった足のケガが治りつつある。傷パワーパッドすげー。その代わり気圧のせいで鬱が酷い。
■
14日。熊本地震から4年。日記を書き続けてる。頑張るためにハーゲンダッツを食べた。ちょっと休憩のつもりでiPhone開いたら、ハルちゃんのインスタライブ、室井のインスタライブを偶然観れて、でもそのままぐっすり寝落ちてた。Amazonの箱捨てた。それだけで今日は敢闘賞としようか。花粉症の薬が切れるまで寝落ちるのはしょうがない。
タイムラインを開いたら、大友良英さんが「のんちゃんに救われたなあ」ってしみじみつぶやいてた。
■
谷山浩子さん。「『休業要請』からの『働かざる者食うべからず』って『結婚したら仕事をやめて家庭に入ってほしいな』からの『誰が食わせてやってると思ってるんだ』に似てる...」。
外出自粛と引き換えに損失補填を求めると、「働かざる者食うべからず」が出てくるんですこの国は。社畜って言葉があるけど彼らは国畜と呼ぶにふさわしい。そしてそれは愛国者ではない。ただのバカです。僕も愛国者ではない。日本語が通じる涼しい国があれば移住したい。いやちょっと勉強してでも移住したい。
■
マドンナがいろんな慈善活動して、コロナ対策にも何百万ドルだか寄付して喝采されてるけど、マドンナのお兄さんってホームレスなんだよね。人間関係で一番めんどくせーのが血縁・地縁。僕も弟に最後に会ったのは裁判所だ。
■
15日。CHAIのMANA&KANAの誕生日。換気してたら隣のベランダからタバコの臭いが。副流煙まで家族で責任持って吸い込みやがれ。レコーヨがとろいた!! レコーヨぅ!!
■
世の中のことを。
■
「『あなたは変わっている』と言われ続けた半生 発達障害のグレーゾーン、人には言えない『生きづらさ』とは」。「発達障害が広く知られるようになる中で、障害の傾向があると感じながら医師の診断までは得られない「グレーゾーン」の人たちがいます。職場でミスを重ね、人間関係に悩む当事者が人知れず生きづらさを抱える苦悩を語りました」。僕は診断がくだってるけど治療してもらえない。人間関係まじで詰んでる。
■
「初期人類の3属、南アフリカで同時期に存在していた ホモ・エレクトスの発見は南アで初、しかも200万年前と最古」。「当時のヒト属、パラントロプス属、アウストラロピテクス属は、1年のほとんどの期間、十分な食料に恵まれ、似たようなものを食べていたと考えられている...冬だけは過酷だったかもしれない...頑丈な顎をもち、繊維質の硬い食べ物を食べられるパラントロプス・ロブストスは大いに有利だっただろう」。
「現在のホモ・サピエンスの人口は、かつてのホモ・エレクトスの人口より多いかもしれませんが、私たちは200万年も存続できるでしょうか? その答えは、時が経たなければ、わかりません」
■
くっだらねえ政治のことを。
■
コロナ禍の火事場ドロボウ的にやろうとしてること。自民党、改憲論議を「強行」。「緊急事態の改憲議論に期待と首相」。年金支給年齢の75歳までの繰り下げ。次期戦闘機の輸出。憲法の平和主義や武器輸出を規制する「防衛装備移転三原則」に抵触する恐れがある。種苗法。農家の意見ひとつもなしで種取りが禁止される。横浜市のカジノ。IMF大災害抑制基金への拠出。低所得国を支援するのは悪くない。けどいま!? 財源はコロナウイルス対応の緊急経済対策の中から!? てか日本もぜんぜん豊かじゃないよ!?
辺野古基地、約303億支出の新基地絡む6工事打ち切り。オリンピックを来年やるのは安倍晋三、小池百合子、IOCトーマス・バッハ会長の任期と、森喜朗の寿命があるから。香川県のゲーム禁止条例のパブリックコメントの賛成意見がまったく同じ文章だった。しかもプライベートアドレス192.168.7.21。これでも行政文書を改竄廃棄しないだけ国よりはましだ。
■
チェルノブイリで大規模火災が起きた。ウクライナの報道によれば原発まではほぼ到達したそうだ。核燃料貯蔵庫迄まで2キロしかない。ウクライナ当局は否定して、「アンダーコントロール」とのこと。
■
楽しい音楽のことを。忙しい人はNME Japanが選ぶ今週聴くべきこの曲:2020/4/3と2020/4/10を。
プロデューサーのHal Willnerが新型コロナウイルスの合併症で亡くなった。ソウルのレジェンドBill Withersが亡くなった。カントリーの大御所John Prineが新型コロナウイルスの合併症で亡くなった。Art Blakey & The Jazz MessengersのベーシストJymie Merrittが亡くなった。サンプリングネタとして有名な “Bounce, Rock, Skate, Roll” のVaughan Masonが亡くなった。Marianne Faithfullがコロナウイルス感染症の陽性で治療中。Babyfaceがコロナウイルスの陽性反応が出たものの快癒した。
ソニー・ミュージックエンタテインメントが4月22日から5月6日にかけて発売予定だった、音楽・映像パッケージ商品の発売を当面延期する。
■
外出自粛で退屈してるファンのために世界中のミュージシャンが宅録ライブを公開してる。好きなミュージシャンのアカウントをフォローしてください。その中でもCarole Kingの半生を描いたミュージカル “Beautiful: The Carole King Musical” のキャストが参加した “You've Got a Friend” が公開された。日本からは平原綾香さんが出演、Carole Kingもカメオ出演してる。Elvis CostelloがThe Mono LPsとのコラボで “ (What's So Funny 'Bout) Peace, Love, and Understanding” を公開した。この収益はイギリスの国民保険サービスを支援する運動に使われる。Real EstateがARでライブを楽しめるサイトを公開した。
QueenのBrian Mayが “Hammer to Fall” を公開してオンラインセッションを呼びかけてる。Lady Gagaが旗振りをしてWHOとGlobal Citizen主催の「One World: Together at Home」がテレビとネットで配信される。出演は、Paul McCartney、Stevie Wonder、Elton John、Billie Eilish、Pharrell Williams、Taylor Swift、Alanis Morissette、Eddie Vedderほか。日本時間4月19日午前9時から。David Crosbyのドキュメンタリー「David Crosby: Remember My Name」がデジタル配信される。Iggy Popのベルリンイヤーをまとめたボックスセットがリリースされる。Robert Frippが妻のToyah Willcoxとダンスする動画を頻繁にアップしてる。
■
中村佳穂さんとThundercatがEテレ「シャキーン!」に出演する。忌野清志郎さんの名言集「使ってはいけない言葉」が発売される。ミュージシャンの間でバトンが流行ってて、田島貴男さんがすげーパフォーマンスを披露した。同じくバトンでAATAさんが宇多田ヒカルさんのカバー “SAKURAドロップス” を公開した。またインタビュー「『いつかは夜明けが絶対に来る』無観客ライブで希望を歌う」が公開された。かねこきわのさんが「5分でできた新曲」を公開した。ポカリスエットの新CMは自宅録音を集めた合唱。文化放送がチャーハン、餃子、チンジャオロース、唐揚げなどを料理している音を3Dオーディオで録音した特番を放送する。
|