FUJI ROCK FESTIVAL '08 7.27

3日目はMonoを見たかったような気もするが、山奥のOrange Courtに登ってDouble Famousから、に決定。おかえりなさい畠山美由紀! 初期のエキゾチックっぽい感じから、今回はドラムとホーンが効いた、粋なユーモアたっぷりのダンス仕様になってました。前のほうで踊りたかったけど、寝坊して後ろの方になっちゃったのが残念。かんかん照りの中、ビールがビールがすすむくん。
 畠山美由紀はDouble Famousの時が一番生き生きしてるなー。歌謡曲のソロなんか作ってないで、Double Famousに本腰入れればいいのに。めちゃめちゃ楽しかったです。最後は「Jump Up」の高速バージョン!

Greenに降りてきてJakob Dylan。スーツを着たバンドを引き連れての登場。Bob Dylanの息子でいることがどんなにプレッシャーかわかんないけど、一回りしてお父さんに似て来たような気がします。音楽が?顔が?顔かー。いや顔似てきたよ。渋いハスキーヴォイスが素敵。期待通りのコード進行で素直に楽しめるいい曲が多かったです。お父さんぽい曲もよかったけど、もっと違うアプローチも見られて、例えばリフから曲を作るって発想はお父さんにはないんじゃないかしら。どうかしら。エレキにもちかえたらユダ!って叫んでやろうかと思ったけどずっとアコギでした。
 さっきまでのお天気が嘘のように、Jakobが歌い出したら黒い雲が広がって、雷もなりだして、ハイドパークフェスかってくらいの雨が降り出した。「A Hard Rain's A Gonna Fall」か。

続いてBen Folds。メガネロック学的にはナード系なんで、Green Stage向きじゃないんじゃないかと思ったけど、全然問題なかったです。Ben Folds Five時代の印象が強いんで、攻撃的なイメージを勝手に持っていた。やーなんて楽しそうに演奏するんだろう。お得意のピアノはもちろん、シンセを弾いたりシェイカー振ったり、サービス精神いっぱいのエンターテイナーぶり。たぶんクラシック的には間違ったピアノなんだろうけど、高揚感を高めるロックなピアノという意味では大正解でした。
 そして切なくて力強いメロディよ。ベース氏もドラム氏も歌えるんで、三声のコーラスが美しかったです。あと、時々タンバリンを持った兄ちゃんがステージを通りかかったり、真ん中で後ろ向きに座ったりしたのが不思議でした。「金を返せ」やってくんなかったなあ。今回のセットリストには合わないか。

そして今年のFUJI ROCKのもうひとつの大事件、Ellegarden。エルレっ子はマナーがなってないって散々言われてて逃げ出そうかと思ってたんだけど、中高生たちはフジに行く財力はないようだ。まあ僕もないがな! よかったです。日本人好みのするメロディと甘いボーカルで英語のハードロックをやる、そのちぐはぐ具合が。
 通りかかった苗場食堂でThe Flying Padovanis。じいさん3人のインストバンド。全然知らないんだけどこれがスゲーよかった。映画音楽をゴリゴリのギターでやる。顔でギターを弾くっていうのかな。最後は「Wipe Out」に「Pipeline」。東京に帰って調べてみた。Policeに関わってた人らしいよ。演奏からはとてもそんな印象は持てなかったけど。

続いてRed MarqueでCSS。実は全然知りませんでした。domingoさんに勧めて頂いて、パンフの解説見て気になった。
 風船をたくさん並べたチープなステージはあほかと思ったが、実際登場して音を出したらやっぱりあほだった。Plasticsをヘビーにしたみたいなデジポップ。...ヘビーにした時点でそれはPlasticsじゃないだろうっていうツッコミ待ちですよ。もっとわかりやすく例えるなら、女の子ボーカルにしたPolysicsってとこかもしれないけど、ユーモアの方向性やチャーミングさがPlasticsだと思ったの。後で聞いたら元々デザイナーとかやってた人たちらしいです。そのスピリット、まさにPlasticsだね。大変気に入った。もっと前ででかい音で聴きたかったなー。

Greenで2回目のPrimal Scream。セットリスト的には土曜日と殆ど変わらなかったのかな。「Loaded」と「Can't Go Back」は土曜日はやらなかったと思う。音は土曜日よりエッジが効いて、ギターがゴリゴリしてました。CDだったら土曜日のがいいけど、ライブで爆音を体に通すなら、日曜日の方がPrimal見たーって気持ちになるかも。CSSのボーカルの子が一曲ゲストで歌ってました。楽しかった。
 そしてバンド名のインパクトだけで観に行った、ルーキー枠のでぶコーネリアス。Fatboy Slim的なセンスなのかなと思って期待してたんだけど、Fatboy Slimでもでぶでもコーネリアスでもなかった。素人臭いScoobie Doっていうリエさんの指摘が当たってました。若さって恐ろしいね。決して嫌いじゃないが、これじゃ締めれない。という訳で早々に移動。

焼酎で勢いをつけてRed Marquee。深夜のRedに行ったのは初めて。こんなことになってたとは!
 FreeTEMPO、ひたすら解放に向かっていく正しいハウスでした。じらしが短めでメリハリつけてたのはロックフェス仕様だろうか。女性シンガーを2人呼んでライブ感もありました。魔法使いだな。気持ちよかったー。うちのDJセットがかわいそうだ。僕はテクノのDJじゃないけどさ、もう少し使いこなしたい。

今年は嵐も来たけど快適なFUJI ROCKだったと思います。トイレも最大で10分待ちくらいかな。スマッシュの地味な努力の数々、そして全ての出演者(でぶコーネリアスを除く)、ボランティア、苗場の方々、フジロッカー、森と空と川、読んでくださったあなたに感謝します。
 帰りの新幹線でようやくロックの話をする。来年のヘッドライナーは誰がいいかねー。色んな名前が挙がりましたがPink Floydって案には笑った。どうせなら大雨が降って欲しいね。という訳で大団円。お疲れさま。