FUJI ROCK FESTIVAL '15 7.25

前日の酒が残って午後遅い時間からの出発。曇り空が涼しくて居心地がいい。むしろ寒いくらい。

最初はGreen StageにてFun.のNate Ruess。最近リリースされたソロアルバムの感触通り、シンセを多用した華やかで鮮やかなポップスの世界だった。たまにはこんな直球な音楽もいい。声の張りと伸びと声量に圧倒された。売れるバンドのボーカルってこういうことか。Fun.の楽曲もずいぶんポップに響いた。
 続いて星野源。Sakerockとしての最初のステージはRookie A Go Go、ソロとしての最初のステージは苗場食堂だったという。Green Stageに立てたことに感慨深げだった。みんな俺のこと大好きなんでしょオーラを放ち、女の子たちはみんな恋する瞳になって、ちょっとシモネタ言うとキャーみたいな。そういう立ち位置になったのだ、彼は。ヒット中の勝負曲「Sun」はさすがの華やかさ。

途中で抜けてRed Marqueeに移動して岡村靖幸を観た。屋根のあるライブハウスRed Marqueeはサウナ状態。風通しのいい後ろの方に立ったんだけど、前で観ればよかったな。開演前には会場の外まで人でぎっしりだった。
 実は岡村ちゃんを観たのは初めて。ダンサーを2人引き連れて、動きまわってる様子が人の間に間に観えた。曲はヒットメドレー、ノンストップで名曲が流れてきて、その度に歓声があがった。みんな大合唱、サビは岡村ちゃんの声が聴こえないくらい。低音がドスドス効いて、気持ちよく踊った。一段落して岡村ちゃんがはけて、なんとマニピュレーターさんがMCをした。メンバー紹介のあと煽って煽って主役の再登場。ギターをかき鳴らして「ロングシュート」、最後はもちろん「だいすき」へぽたいやー!! 一時期よりちょっと太って、タイムラインには「クスリはやってなさそうだ」なんて声もあがった。

続いてHappy Mondays。Bezのアナウンスに乗せてメンバーが登場。彼らもファンも、ずっとマッドチェスターの時代に生きてるんだなって感じた。そう言えば僕はBezになりたくてバンドを組んだのだった。ステージをふらふらしてるだけで愛される人。それは稀有な才能だったって改めて感じた。感傷に浸るのは趣味じゃないんで途中で抜けて、White Stageへ。

Belle And Sebastian。彼らのことを、繊細なレコーディングバンドだと思ってた。VJと見事に同期したタイトな演奏に驚いた。ニューアルバムはダンス志向だったけれど、初期の儚げな曲たちまで親しみやすいダンスチューンに変貌していた。ジャケットを脱いだStuart Murdochがタンクトップなのにも驚いた。しかも筋骨隆々な体つき。そしてウィットに飛んだお喋り。サポート合わせて10人以上のメンバーが楽器を取っ替え引っ替えして、カラフルな演奏を繰り広げた。コーラスワークの美しさは特筆もの。
 Stuartは何度もステージを降りて客席と触れ合って、最後は何十人ものファンをステージにあげて一緒に踊らせた。ファンも悪ノリして、Stuartに帽子をかぶせたりメガネをかけたり。なんとも楽しそうなStuartの表情が画面に映し出されて、幸せな気持ちになった。もちろん客席もダンスパーティーだ。こんなバンドだったのかっていう意外性込みで、今年のベストアクトのひとつかな。

3日目に続く。