FUJI ROCK FESTIVAL '18 7.29-30

台風でいのちだいじにモードの3日目。豪雨の中で特に観たいものもないんで、東山食堂のお姉さんに遊んで貰って、夜に気合を入れる方策を録った。

最初に向かったのはRedのLeo Imaiさん。の前に苗場食堂で腹ごしらえと思ったら、Zimmerman対策でヘルプに入ったおばちゃんたちがいろいろわかってない。30分以上待ってたらライブ終わっちゃった。ドスドスとタイトな音で、本人のシャウトも漏れ聴こえてきた (後日東京で観たら、すごくいいバンドだった) 。
 もち豚屋さんはついに店員さんがおばちゃんに変わった。こっちはベテラン揃いで客扱いが早い。

Hevenに登って、前夜祭で観ようとして寝落ちたキューバのバンド、Interactivoをやっと観た。ダンスミュージックでノリノリかと思いきや、心地いいグルーヴでまた寝落ちちゃったのが残念。でもどんなバンドなのかは把握したんで、ライブ盤を購入する。
 雨があがって直射日光が痛い。

続いてBen Howard。イギリスのシンガーソングライター。音響系って意味ではDavid Meadっぽくもあり、もっと辿ればNick Drakeあたりから連綿と連なる、イギリスのSSWシーンの才能だ。基本的に穏やかな演奏だけど、時にエキセントリックな瞬間があって面白かった。
 このあと寒くなったらやだなあ。

そしてHothouse Flowers。アイリッシュトラッドの要素もあるブルーアイドソウルのバンド。かなりのベテランで、ヒットした時期もあったみたい。ボーカリストが低音から高音まで地声で伸びやかに歌う。バンドもすごく充実してる。
 もっと人気が出てもいいのにな。前の方に熱心なファンがついてささやかに盛りあがってた。

ここまでずっとHeven。東山食堂のお姉さんと喋りながら。掘ればいろいろ出てくる人間的に面白い人だと思ったら、時間の許す限りいろいろ出てきた。ニューヨークでトリマーの勉強をしてたに始まり...。まだまだ掘りがいがあるな。連絡先を交換した。

バイバイしてWhiteまで降りてcero。もうMoonridersチルドレンから遠く離れ、エキゾチカからも遠く離れ、ポリリズムの洪水になってた。古い曲は ”Yellow Magus” くらいじゃなかったかな。日本のロックシーンを背負うだろう大御所感さえ出てた。

Vampire Weekend、Dirty Projectors、CHVRCHES、現役のバンドで好きなベスト10に入る3組が重なる中で、CHVRCHESを選んだ。
 Lauren Mayberry姫は、「可愛い」から「尊い」に進化してた。そもそもメンバーはLaurenがソロでデビューした方がいいんじゃないかって提案したという。それでもLaurenはバンドとにこだわって、この日のライブでもLaurenがキーボードに回って、Martin Dohertyがリードボーカルを取る曲が2曲続いた。Iain Cookはギターにベースに淡々と演奏しながら、時にいいコーラスを入れてくる。サポートドラマーを入れて、あのクールなサウンドを殆ど生演奏してるのも見どころだった。ヒット曲をおおよそやって大満足、美しいライブだった。

帰り道、See You In 2019の文字が。You、それは君かも知れない。来年は来てみませんか?

翌日。名残惜しくもシャトルバスに乗り込み、越後湯沢の菊新で毎年恒例の大名へぎそば、舞茸の天ぷら、キンキンに冷えた辛口の日本酒を堪能。寂しさに甘える猫たちを回収して倒れ込むように帰宅。猫たち太ってるって。成人病になるよって。みんなで痩せよう。

天候的にもメンタル的にも、もちろんライブ的にも印象に残るできごとが多すぎて、何年も胸に残るFUJI ROCKになった。
 想い出をムービーにまとめるくらいにはメランコリックな日々だった。FUJI ROCKが恋しくなっちゃうのを「フジの病」、現実世界のことを「萎え場」っていうそうだ。まだ心はあの山の中にある。人類の末裔として、いつもハートに音楽を。